夜天のウルトラマンゼロ   作:滝川剛

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第2話 地球(料理)いただきますや ★

 

 

 さて……やっとこさはやての爆笑が収まった。 先程と違い笑い過ぎて涙が滲んでいる。あっさり正体がバレてしまったゼロはヤケクソ気味に、

 

「バレちまったものはしょうがねえ……そうだ 俺はウルトラマンだ!」

 

「うる……とら……まん……?」

 

 余韻もヘッタクレも無い、早すぎるにも程がある告白を聞いてはやては小首を傾げた。まったくピンと来てない表情である。そこで初めてゼロは、色々おかしな事に気付いた。

 

 少女の反応もそうだが、家の様子や周りの街並みが古すぎる。ゼロの居た世界の地球人は既に広く宇宙に進出し、地球も超未来都市になっている筈である。

 

 これでは以前記録映像で見た、遥か昔の地球だった。父である『ウルトラセブン』が地球に滞在していた頃の地球の風景に似ている。

 

 タイムスリップでもしたのかと思ったが、それならば彼女がウルトラマンの事を知らないのはおかしい。

  推察するに少なくとも『ウルトラマン80』や 『ウルトラマンメビウス』が滞在していた頃に近い筈である。

 

「おいアンタ、じゃあ此処には怪獣も居ないのか?」

 

「ええっ? 怪獣……? そんなんお話の中だけのもんでしょう……?」

 

「なっ!?」

 

 さも当たり前のように言う少女の言葉に、ゼロは愕然とする。此処はどうやら全く別の世界の地球のようだ。『ダークロプス』の『ディメンジョンストーム』により、無数に存在する別の平行世界に流されてしまったらしい。

 

 『光の国』が在る故郷でも『ウルティメィトフォース』のメンバー達が居る世界でも無い、全く別の世界。『ウルティメィトイージス』の力で次元移動が可能なゼロでも、元の世界に帰るのはほぼ絶望的だった。

 

 自分が今居る世界が何処かという事すら分からないのでは、数多に存在する平行世界の中帰りようが無い。ウルティメィトブレスレットも元の世界に導いてはくれなかった。

 

 その絶望的な事実の前に、今まで身体を支えていた最後の気力が尽きた。ゼロの意識は急速に遠退いて行く……

 

 ゼロは庭先にガクリと崩れ落ちてしまう。はやては慌てた。

 

「アカンって、こんな所で倒れたら、取り合えず家に入りっ?」

 

 意識が混濁している少年の手を取り、家に入るように促す。片方の手で手を引き、もう片方の手で車椅子を動かすので大変だ。

 

 それでも悪戦苦闘の末、リビングのソファーに誘導して横たわらせる事が出来た。やり遂げたという妙な達成感がある。

 はやてはフウ…… と額の汗を拭った。横になった少年を見ると、気持ち良さそうにスウスウ寝息を立てて寝入っている。その無邪気な寝顔を見て、思わずクスリと笑ってしまっ た。

 

(さてと……)

 

 一息吐いた所で、これからどうしようかと考えてみる。

 

(怪我をしとるみたいやから……救急車か、石田先生にでも連絡した方がええか……?)

 

 石田先生とは、彼女の主治医のお医者さんで、何かと気に掛けてくれる優しい女医さんである。はやてはあまり頼らないようにしているのだが、あまり酷いとどうしようも無い。

 自分が困った時だけ頼みにしようというのは、虫が良い気がして気が引けるが……

 

(でも……この人普通やないし……調べられて正体がバレたりしたら困るかもしれんなあ……)

 

 空から降りて来た事といい、変身した事といい、どう考えても普通では無い。下手な真似をして少年を危険に晒すような事はしたくなかった。最悪捕まって実験動物にされてしまうかもしれない。

 

 はやては色々考えた末、まずは怪我の程度を調べてみる事にする。着ていた民族衣装に似た服を捲ってみると、身体中痣だらけだった。

 切り傷や擦り傷もある。内出血している箇所もあったが、思ったより深い傷は無い。

 

 倒れたのは余程疲れていたからのようだ。安心したはやては救急箱を持って来た。効くかどうかは解らないが、出来る範囲で打ち身の薬を塗り絆創膏を貼っておく。

 

(後は明日、この人が起きてからにしよ う……)

 

 やれるだけの事を済ませたはやては、毛布を持って来て熟睡している少年に掛けてやる。 まったく起きる様子は無い。気が抜けたはやては自分も休む事にした。

 

 寝る支度を整え自室のベッドに潜り込む。ふとリビングの方向に目をやった。この家に他の人間が休んでいるのは何時以来だろうと、はやては思う。両親が死んでから初めてだった。妙な気分がする。

 

 それと共に充実感がある。何故だろうと考えてみると思い当たった。何時は弱者として他人から何かをして貰わなければならない立場の自分が、他人の世話をしたという事実。それが妙な達成感を彼女にもたらしていた。

 

(おっかしいなあ……)

 

 はやてはまたクスリと笑う。それはともかく、考えてみればとてつもなく怪しい人物なのだが、少年が悪い存在では無いとはやては確信していた。

 ウルトラマンを知らない世界の子供でも、本能的に自分のような者の味方だと判るのかもしれない。

 

 それ以外に、少年があの姿を見られた時の焦り方、本当に不味かったのだろう。脚の不自由な子供1人どうとでも出来ただろうに。そんな考えなど欠片も浮かばなかったようで、正面切って頭を下げて頼んで来たのだ。

 

 それもふざけて言ったのでは無く、貴女を信じますという、愚直なまでに真っ直ぐな心が籠っているのが感じられた。

 脚の障害で、他人の反応に敏感なはやてにはそれが判る。本人の反応も非常に判り易いが……

 

 そんな所も含めてとても可愛らしかったので、つい笑ってしまった。こんなに笑ったのは何時以来だろう。

 そんな事をつらつら考えていると、ようやく興奮が収まり、とろとろと眠気が押し寄せて来た。最後に頭に浮かんだのは、

 

(……誕生日……プレゼントなんやろか……?)

 

 それを最後にはやては心地好い眠りに落ちて行った……

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

「んん……?」

 

 ゼロはトントンというリズミカルな音と、何やら良い匂いで目を覚ました。爽やかな日がリビングに射し込んでいる。朝になったようだ。 一瞬状況が掴めず反射的に身体を起こすが、

 

「痛ぇっ!?」

 

 身体中が刺すように痛む。やはり人間形態までダメージが引き継がれていた。しかし昨日よりはマシだった。回復して来ているのだろう。すると近場から声がした。

 

「あっ、起こしてまいました? 痛みま す……?」

 

 ゼロは声のした方向に視線をやる。リビングに隣接するキッチンで、包丁片手に料理の支度をしている車椅子の少女が心配そうに此方を見ていた。

 

「いや……大丈夫だ……」

 

 ゼロはぼそりと応える。昨晩の記憶が蘇る。倒れた後にこの子に助けられたようだ。傷の手当てもしてある。

 

「済まなかったな……大変だったろ……? 助かった」

 

 少女の脚が不自由なのを察して礼を言う。かなり苦労した筈だ。それにゼロの事を誰にも喋ってはいないようだ。家の中に他の人間の気配は無い。

 

「慣れとりますから、気にせんどいて下さ い……」

 

 はやてははにかんで微笑む。一方的な同情を嫌う彼女だが、ゼロの言葉はそう言った類いのものでは無かった。

 上から見た憐れみなどでは無い。素直な感謝の言葉だった。 はやては何だか安心して車椅子を操作して此方にやって来た。

 

「もうすぐご飯が出来ますから、その前に傷の手当てをせな……」

 

 真面目くさった顔で救急箱を取り出した。ゼロは慌てて手を振り、

 

「いや、もう大丈夫だ」

 

 断ろうとするが、はやては駄目ですとばかりに首を振り、

 

「アカンですよ、まだ背中とか手付かずやし、バイ菌でも入ったらどないするんですか?」

 

 看護師さんが、聞き分けの無い患者に言い聞かせる如し。塗り薬片手に詰め寄るはやてだったが、ハッとしたようで、

 

「ひょっとして普通の薬は効かんとか……? 私余計な事を……?」

 

 その可能性に思い当たり青くなってしまった。見兼ねたゼロはまたしても慌てて、

 

「いや、そんな事はねえ、今の俺の身体は完全に人間だ。何しろ半分は地球人の血が混じってるからな、薬も効くぞ」

 

 それを聞いてはやては、安心して胸を撫で下ろした。

 

「ほんなら薬塗りますよ、ええと……?」

 

 結局押しきる形で治療を受ける事を承知させたはやてだが、名前を呼ぼうとしてまだ聞いていなかったのに気付き言葉を止める。ゼロもまだ名乗っていなかったのに気付き、

 

「俺はゼロだ……ウルトラマンゼロ、セブンの息子……は解らねえな……?」

 

「? 私ははやて、八神はやて言います、よろしゅうゼロさん」

 

 はやてにはセブンの件は意味不明だったが、そこは流してペコリと頭を下げ自己紹介した。

 

 

 互いに自己紹介した所で、早速手当てを始めたはやては治療しながらも、好奇心を押さえきれないようで、

 

「ゼロさんは、どういう人なんですか?」

 

「簡単に言うと、宇宙人だ……」

 

「宇宙人っ!?」

 

 驚くはやてにゼロは、自分が別の世界から来た異星人である事。その世界の地球では数多くの怪獣や宇宙人が攻めて来て大変だった事。それらから地球を守る為、ウルトラマンが派遣されていた事などを話した。

 

 正体をバッチリ見られたし、ウルトラマンが居ない地球では構わないだろうと開き直ったのだ。ほとんどヤケクソである。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 はやては目を輝かせてゼロの話に聞き入っている。本の中の出来事が現実に溢れて来たようだった。

 本物の正義のスーパーヒーローが目の前に居る。それはとても不思議な感じだと思った。はやては一通りの話を聞いて、ゼロの現状を理解し、

 

「で……色々あって、この世界に流れ着いて、 帰れんようになった言う訳なんですね……?」

 

「うう……」

 

 唸るしか無いゼロ。改めて他人から今の現状を言われると、中々に悲惨なのが実感出来る。ため息を吐いて深刻になっていると、

 

ぐぐ~っ

 

 突然自分の身体から大きな音が鳴り響いた。ゼロはビックリしてしまい、弾かれたように立ち上がった。

 

「何だ今のは!? 俺の腹の中から聴こえて来たぞ!?」

 

 もの凄く焦っている。顔色が青ざめていた。 はやては一瞬ゼロが何に驚いたのか判らなかったが、人間になったのが初めてだと言っていたのを思い出しピンと来た。

 

「お腹の虫、ゼロさんお腹が空いたんやね?」

 

 説明したのだが、それを聞いたゼロは更に青くなってしまった。

 

「腹の中に虫が居るのか!? バ、馬鹿 な……! 知らない内に『ノコギリン』でも入ったって言うのか!?」

 

 ちなみにノコギリンとは『帰ってきたウルトラマン』こと『ウルトラマンジャック』と戦ったクワガタ型の昆虫怪獣である。 体長は少なく見積もっても50メートル以上はある。

 そんなん入るかい! とツッコミたくなるが、本人は大真面目だ。未知の感覚に、流石に冷静さを無くすゼロであった。

 

「あのう……1人で盛り上がっとる所悪いんやけど……」

 

 クスクス笑っていたはやてだが、あまりにオーバーなゼロを見兼ねて、

 

「お腹の虫言うんは物の例えや、ゼロさんの身体がご飯を食べたいいう信号を出しとるんよ」

 

「そ……そうなのか……?」

 

 只の生理現象と分かってホッと息を漏らした。以前『ラン』と合体していた時は重傷を負った彼の身体を治療する必要があったので、 人間としての生理機能を停止していたのである。

 その為食事はおろか、生理現象その他も一切体験していない。

 

「ホンマに解らないんですねえ……」

 

 はやてはかえって感心してしまう。見ていて飽きない。下手なコントを観るより面白かった。

 

「仕方ねえだろ……今回が初めてなんだから よ……」

 

 ゼロは拗ねた口調になっている。負けん気の強い彼が、こうも立て続けに動揺している姿を見られてしまうのはかなり凹むものだった。 はやてはそんなゼロを元気付けるように優しく笑い掛ける。

 

「ええやないですか、何でも初めてはええもんですよ?  じゃあ初めてのご飯を食べてみましょ?」

 

「むう……」

 

 良い匂いとはやてに急かされ、ゼロは大きな食卓に座る。テーブルには見事なまでの、これぞ日本の朝食と言った感じの料理が並べられていた。

 

 だし巻き玉子に焼き鮭、ホウレン草の胡麻和え。筑前煮込に焼き海苔、豆腐とワカメの味噌汁に、炊きたてのご飯がホコホコと湯気を立てる。ゼロは思わず生唾を飲み込んだ。

 

 見事な日本の朝食だが、それだけでは無い。 焼き鮭は食べやすいようにあらかじめ骨を抜いておき、ご飯も少し柔らか目に炊いてある。

 弱っていたゼロが食べやすいように作られていた。筑前煮も何か張り切ってしまい早起きして作ったものである。作った人間の人柄が伝わって来る料理だった。

 

 ゼロははやてに食べ方や箸の使い方を1つ1つ教わりながら、恐る恐る料理に箸を伸ばし一 口食べてみる。その顔がパアアッと輝いた。

 

「美味ええっ!!」

 

 思わず大きな声を出していた。ガッツポーズまで取ってしまう。たいへん判り易い。

 

「これが食べるって事かあ! おおお ~っ!!」

 

 はやてが見ていて恥ずかしくなる程に感激している。基本光エネルギーで生きているゼロにとって、衝撃であった。ぎこちない食べ方だが、 次々と料理を空にして行く。もちろん人参も平気だ。

 

 途中詰め込み過ぎて噎せてしまったが、はやてからお茶を貰い直ぐに食べるのを再開する。 そして念の為多目に炊いたご飯もおかずも、全て食べ尽くしていた。

 はやては満足げにお腹をさすって満腹感を味わっているゼロを見て、とても嬉しそうに頬を染め、

 

「口に合ったようで良かったですわ」

 

「ああ……スゲー美味かった……それに……何か懐かしいような気がしたな……」

 

「懐かしいですか……?」

 

 意外そうなはやてにゼロは、しみじみと遠い目をして、

 

「此処は日本だろ……? 俺は日本語しか地球の言葉知らねえし……俺のお袋は日本人だって聞いてっから合うんじゃねえか?」

 

「へえ……そうやったんですか……」

 

 はやては驚いている。確かに外見は東洋っぽいが、日本人とのハーフとまでは思わなかったのだ。道理で日本語がペラペラだった訳だ。

 

 だがはやてはそこで思う。確かに地球人との混血なのだろうが、此処は彼の故郷とは違うのだという厳然たる事実を……

 

 当然この世界には、彼のもう1つの故郷の星さえ無いし同族の仲間も居ない。帰る事も出来ない彼は、この世界で本当に独りぼっちなのだ。そう考えるとはしゃいでいる少年の姿がひどく淋しく、物悲しく見えてしまう。

 

(私と同じ……いや……私なんかよりずっと……)

 

 そう思うと堪らなくなった。胸が締め付けられるように感じる。はやては自然に口を開いていた。

 

「ゼロさんは、これからどないするつもりなんですか……?」

 

 ゼロはいきなりの質問に面食らったようだが、難しい顔で腕組みして考え込む。だが当てなど有る筈も無く、

 

「正直サッパリだ……仕方ねえから、どっか人の居ない山奥にでも……」

 

「そんなら、このまま家に居ればええやないですかっ?」

 

 ゼロが喋っている途中にも関わらず、はやてがいきなり割り込んで来た。

 

「それがええですよ、何にしても住む所は必要やし、遺産のお陰で食うには困らんから、ゼロさんの10人くらい楽に養えます!」

 

 喋る暇を与えず一気に捲し立てた。ゼロは畳み掛けられて目を白黒させている。

 

「でもよ……ウルトラマンが居ない世界だと、俺ってすげえ怪しくないか……? 止めといた方が……」

 

「ゼロさんは怪しく無いしええ人や……私には判る……!」

 

口ごもるゼロに、はやては強い眼差しで断言する。短い間だが、彼女は少年の人となりを理解していた。

 

 はやては今まで奥底で他人を拒絶して来た。何も無い自分はひっそりと死んで行くだけだと…… だがこの出会いで何かが変わる気がした。

 希望。あまりにも現実離れした少年の来訪は光に見えたのだ。それに誕生日に現れた少年が、そんな自分への両親からの最期の贈り物のように思えた。いやそう信じたかった。

 

 どんなに達観しようが、やはり何処かで希望を求めていたのだろう。この常識外れの少年はそれをもたらしてくれる気がした。更にもう1つの理由が後押しする。

 はやての頭を色々な考えが頭を巡ったが、結局この少年を放っておけない自分を納得させる為の言い訳だったのかもしれない……

 

 そんな複雑な少女の心の内を知らず、ゼロはひたすら感動していた。

 

(こんな怪しげで見ず知らずの俺をこんなに心配してくれるなんて……やっぱり地球人は優しいんだな……)

 

 などと素直に思っていた。ウルトラ戦士の中で例外的にやんちゃで一番口が悪いゼロだが、基本的に人が良いのである。

 

「判った……世話になる……よろしく頼むはやて」

 

 その言葉を聞いたはやての顔が、花が咲いたように明るくなった。断られたらどうしようと少し不安だったようだ。

 

「こちらこそ……よろしゅうゼロさん」

 

 とても嬉しそうに深々と頭を下げる少女に、ゼロは困ったように頭を掻く。

 

「そんな改まんなよ……名前も呼び捨てでいい……」

 

 敬語を使われるのは柄ではない。明らかに年下の『ナオ』や『エメラナ』との接し方でも判るように、基本誰とでもタメ口である。

 ゼロの提案に顔を上げたはやては、人指し指を額に当てて少し考え込んだ。

 

(流石に呼び捨てもなんやし……さん付けも何やよそよそしいし……あっ!)

 

 思い付いた彼女は、照れ臭そうにもじもじしながらも口を開いた。

 

「ほんなら……ゼロ兄って……呼んでええです か……?」

 

 慣れていないので照れ照れのはやてに、ゼロは明らかに嬉しそうな顔をし、

 

「お、おう、構わねえぞ。俺達ウルトラ戦士には兄弟ってのは特別な意味が……」

 

「そっちの兄妹や無いですよ? あくまで歳上の人への呼び方なんです」

 

「そ……そうか……」

 

 思い切り否定され、ゼロは少々凹んでしまった。はやてはつい兄妹を否定するような事を言ったせいで、しょんぼりしてしまう少年を見て心が痛んだが、そのままにして置く事にした。

 

 何となく妹として見られるのが嫌な気がしたから……

 

 こうしてウルトラマンの少年と、天涯孤独の少女との奇妙な共同生活が始まった。

 

 

つづく

 

 

 




次回『決戦?海鳴大学病院や』

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