作者なりの悪ふざけで作成しました。
マテリアル風に五十音順で、原作にはないオリジナル要素や日の目を見なかった没設定を適当に解説しています。
《アーチャー》
周が四回戦で戦うはずだった弓矢が宝具である正統派弓兵のサーヴァント。
真名はギリシア神話随一の女狩人アタランテ。貴重な獅子耳&獅子尾の子供大好きな野生児系。『
Fate/Apocryphaが初登場。
EXTRA原作では赤セイバーが名前を呼び、コミックスでは一コマだけ登場している。
《アサシン:仮面》
あるAUOジョークに憤慨した作者の一存で参戦した群れなす暗殺者。十八人いるハサン・サッバーハの一人『百の貌のハサン』である。
色んな人格がいるもののみんな気配り上手。我の強いキャラクターに埋もれがちだが、作者が本作のMVPを選ぶならこのサーヴァント。初登場作品のFate/zeroで彼らを蹂躙した征服王を打ち倒し、最終決戦でセミラミスを窮地から救い、その他の場面でも八面六臂の大活躍を成し遂げた働き者。
本来のマスターだった六導玲霞の母性に惚れ込んだらしく、彼女の事を心から慕っている。そのため彼女が行く末を案じていた周と美沙夜にも忠実に仕え、二人の願いを完璧なかたちで叶えることに成功した。
代理マスターとして契約した周に対しては、性格はさておき、その采配だけは純粋に感服していた。
周との会話はアサ子ことシャーミレの担当。
周が借りたまま返していない図書室の本をまとめて返しているのだが、最後まで誰も気がつかなかった。
《アサシン:女帝》
本作のメインヒロインであるセミラミス。原作通りのキャラクター設定詳細はwikiなりEXマテリアルを確認されたし。
意外にもプロローグの時点で落ちていた。
この英霊は日本でもかなり知名度が低く、本人よりオペラの方がまだ有名なレベル。そのために周も彼女の事はあまり詳しく知らない。
たまにマスターを脅すような発言もするし勝手にあちこちを散策するが、最終的な決定権はマスターに委ねるサーヴァントらしいサーヴァント。
毒殺の逸話から何かと誤解されやすいが、恨みを買わなければマスターには誠心誠意尽くす良妻女帝である。マスターのためなら自分の身体を盾にして守りつつ相手に一矢報いる知性派。
口達者で頭も切れるが、周への感情を指摘されるとたちまちダメになる初なところも。最初の夫以外とは遊びだったんだろうなぁという作者の想像が招いた結果である。
暴君らしく極端な散財家で、貯蓄の概念が存在しない。そのせいで周の稼いだ資金の九割は彼女の遊興に費やされている。
妻としては金銭面以外なら貞淑だが、支配者としては万事において苛烈。
しかし最愛の夫が自殺したトラウマから、ワガママで欲の深い男を毛嫌いしている。後述する征服王は怨敵ニノス王を思い出すため何がなんでも毒殺しようと目論んでいた。酒に毒を混入したのはそれが理由。
美沙夜、カレンとは密かにお茶をする間柄。
初登場作品はFate/Apocrypha。
最近ちびちゅき! に出演した。おめでとうございます。
《母なる神魚の鱗盾》
アシュケロン・デルケトー
セミ様の戦闘用防御スキル。Apocryphaで使っていた鱗盾を作者なりにまとめたもの。
名前はセミ様の母親から。
セミ様と同格かそれ以上の神性スキルがないと筋力&魔力ダメージ無効。ダメージ反射は相手の神性スキルが高いほど効果が軽減される。
ゲーム的には呪い効果付与の防御スキル。
《伊勢三》
レオ・ハーウェイが受けた、魔術回路を脳に焼き付ける手術の試験で生き残った唯一の被験体。不幸な出生を持つ白い少年は月で征服王と出会いつかの間の幸せを味わっていた。
かつて王と大地を駆けた豪傑たちと同じく、王の背中に魅せられて未来への希望を抱き始めた矢先、南方周と出会ってしまった。
結末は推して知るべし。
宝具の相性で押し切られ、決死の突撃もむなしく親友となったばかりのライダーが目の前で殺されてしまうあんまりな最期を遂げる。
prototypeで現代編に登場するライダーのマスター。過去の聖杯戦争で愛歌に呪われ、機械によって無理矢理に生かされた少年。
周とは何があろうと相容れない、穏やかで分け隔てなく優しい聖人のような性格。
《異次元からの色彩》
カラー・フロム・アウタースペース
堕天した美沙夜の血を取り込ませた必殺の短剣。
マスターや下級エネミー用に対して絶大な効果を発揮する格下殺し。この短剣で斬られたマスターやエネミーは、切り口から灰となって最後は全身が灰となる。
効果と名前の元ネタはラヴクラフト御大の短編でも作者が特に気に入っている『
ルビは少し捻ってみた。
《カレン》
彼女が健康管理AIの場合、岸波白野の生存率が三%まで落ち込む鬼畜シスター。それを知った作者が岸波白野の敗北を暗示させようと登場させたものの、見事に空気と化した。
常に最低限のサポートしかしないので、彼女が健康管理AIに選ばれた聖杯戦争は他のAI以上に苛烈さが増す傾向にある。
周からは避けられていたが、彼のサーヴァントとはお茶会友達。
初登場作品はFate/hollow ataraxia
《岸波白野》
フランシスコ・ザビッ……!
南方周と七回戦で死闘を繰り広げ、敗北した。
不屈の精神が最大の武器である原作の男主人公。作中ではひたすら周の計略に翻弄され続けていた。凛の死で冷静さを失い、ライダーのマスターに唆された結果敗北を喫してしまう。
冷静さを失いさえしなければ、彼にも十分に勝機はあった。
蒼崎姉妹に助言を乞うなり図書室に行くなりしてセミラミスの真名を突き止めていれば、最終決戦での戦いも有利に運んだことだろう。
たくさんの人から支えられて勝ち進んだ、王道型の主人公キャラ。
沙条愛歌を倒しうる存在である。
そのせいで彼女に命を狙われてしまう。
《刻印蟲》
zeroとstay nightでお馴染み、マキリさん家のゾォルケンお爺ちゃんが使役する例の蟲。今回は初出通りに【封印指定】と酷似した蟲の違法術式としてみた。これを使用した沙条綾香はzeroの桜と同じ目に遭っている。
ランスロットをサーヴァントとして参戦させることにした時点で絶対にやろうと考えていた、作者お気に入りのネタの一つ。
白野が使った場合は間桐雁夜と同じ効果になる。
《作品原案》
セミ様が自鯖の二次創作を探し求め、見つからなかった結果『なら私が書けばいいんだ』と閃いたのが全ての始まり。
清く正しい聖杯戦争は書けそうになかったので、全力で汚い主人公の物語にしようと割りきった。
公式でぞんざいな扱いしかされないハサンを大活躍させてやろう、凛orラニ的なキャラが欲しいと作者の欲望が膨らんでいき、このラストがある。
作者は勧善懲悪が好きだが、同じくらいその逆も大好き。なので執筆自体はとてもノリノリだった。
《沙条綾香》
セイバーとした現界したランスロットのマスターであるウィッチクラフト・ガール。彼女の存在が真のラスボスを暗示させていたが、最終的には刻印蟲に【封印指定】されて身体を食い尽くされてしまった。
刻印蟲に【封印指定】されてからの雁夜おじさんと同じ死に方という一連の流れは、ランスロットと契約して作中に登場するとなった瞬間から決まっていた。
聖杯戦争に参加して行方をくらませた姉、沙条愛歌を探そうとして、自らも聖杯戦争に参加した家族思いの少女。
ランスロットの仲は良かったが、周と関わった他のマスターと同じく悲惨な最期となった。
Fate/Prototypeでは主人公。
《沙条愛歌》
Fate史上最古にして最強のラスボス。根元接続者という禁忌に等しいチートであり、南方周を転生させた張本人。
トワイスが熾天の玉座に到達した後にムーンセルを訪れ、ビーストをサーヴァントに聖杯戦争を勝ち進む。セイヴァーをビーストに食わせてから、ムーンセルそのものを取り込ませた。
その後はムーンセルに岸波白野が沙条愛歌の差し金によって敗北する可能性を記録させ、これによって完全に月を掌握した。
戯れでムーンセルの掌握を試みる狂人だが、精神は見た目通りの子供。また周の性格が最悪であると感じたり、ライダーのマスターの趣味を嫌がるなど感受性はまだまとも。
自分に喧嘩を売った者たちを手ずから粛清すべく周たちを狐狩りに誘い、共に月の裏側へと降りていく。
妹の沙条綾香には無関心。
Fate/Prototypeのラスボス。
《悪蛇王》
ザッハーク
ラニとの取り引きで周が手に入れた礼装。
使用すると腕に蛇の紋章が浮かび、これで取り込んだ肉体の質量だけ所有者の容姿を書き換える。死にかけた周の怒りで伊勢三の片腕を食い千切り、顔色をよくした。
終盤には刻印蟲のように美沙夜へ寄生させ、自殺防止装置として利用される。
元ネタは両腕が蛇の魔物、ザッハーク。他人の脳を食らう二匹の蛇に支配された、憐れな暴君の末路。
周は使い方を今一つ把握していないため、あまり活躍する場面に恵まれなかった。
月から帰還した美沙夜にはこの礼装の欠片が寄生したまま残っている。
《復讐は嫁入りの後で》
サンマラムート・セミラーミデ
セミラミスの第二宝具。全身の体液に猛毒の性質を付与する他、空中庭園内部では血液による直接攻撃も可能。
男性、国王、暴君として語り継がれるサーヴァントにはダメージ数値が通常クリティカルの三乗で算出される征服王&赤王殺し。それ以外の相手にはただの猛毒でしかないが、解毒にはセミラミス自家製の薬が必要。
五回戦で周が飲んだ酒にはセミラミスが夜なべして精製した解毒剤が入っていた。
ゲーム的には魔力依存版の崩天玉に近い。
イスカンダルとネロは必ず即死する。
マスターにとってはただの毒でしかない。
※ダメージ計算式(サーヴァント限定)
最初の性別判定で男性だった場合、通常クリティカル。この際のダメージを5,000とする
次の国王か否かの判定で成功(国王・皇帝)だった場合、ダメージが5,000の2乗となり数値は25,000,000
となる。
暴君か否かの判定で成功した場合5000の3乗となり最終的なダメージは125,000,000,000。どう足掻いても絶対としか言いようがない。
《ジナコ・カリギリ》
周の一回戦での対戦相手。
攻防に優れたサーヴァント、カルナを従えるものの怠惰な性格が祟ってか最下級のエネミーを倒すのが手一杯な体たらく。
怠惰な人間と太った女性が嫌いな周からは最期まで見下されたままだった。
彼女の孤独は満たされることなく、それどころか信じた絆を裏切られる悲劇的な幕引きとなった。
初登場作品はFate/EXTRA CCC。
《小アグリッピナ》
赤セイバーの母親。
小アグリッピナの母親はアウグストゥスの孫であるユリア。つまり、アグリッピナは初代ローマ皇帝の曾孫である。
兄は三代皇帝カリギュラ。一説ではカリギュラと近親姦を繰り返したとされる。
原作では我欲でネロ皇帝の政治に介入し、皇帝の母親として権勢を振るった。赤セイバーに毒と解毒剤を交互に飲ませていたとも語られている。
智謀に長け、毒を用いる淫蕩な美女。セミラミスとよく似たキャラクター。
贅沢三昧の日々を満喫するものの、母親の政治介入を疎んだネロは、大勢の臣下がいるにも関わらず皇帝暗殺を企てた謀反人として彼女を殺害する。
暴君に抱かれ、暴君に殺された女の影はどこまでも娘につきまとった。
ゲーム中では存在のみが語られた。コミックスでは赤セイバーの過去編に登場、そのご尊顔を拝謁できる。
《セイバー:赤王》
Fate/EXTRAの看板でもある第五代ローマ皇帝。
セイバーにしては火力に欠けるテクニカルなサーヴァントだが、そもそも剣の英霊ではかなりイレギュラーな部類。
セミラミスと母親が重なり苦手意識を持っていたが、危険視すべきはそのマスターであると初期段階で見抜いていた。
結局、奏者の暴走を止められないまま最終決戦でスパルタクスに倒されてしまう。
南方周の性質を見抜いたのは彼女だけだが、自分も影響を受ける対象とは流石に思わなかったらしい。
《セイバー:黒》
Fate/zeroではバーサーカーだったランスロット。フランス生まれの黒騎士を出したのは、単に沙条綾香と気の合いそうなセイバーが他にいなかったから。アルトリアは何となく違う気がした。
作中ではエリザベート、スパルタクス、アタランテの連戦を強いられ、それが原因で魔力の消耗を招いてしまった。
剣が宝具だがビームを撃たないセイバー界の異端児らしく、トリッキーな宝具を幾つも有している。だが移管せん長期戦となる月の聖杯戦争では燃費が悪いのが致命的だった。
綾香のサーヴァントにランスロットが選ばれた瞬間に刻印蟲を思い付いていた。色々と我慢したネタは腐るほどあるが、これだけは譲れなかったので強行した。
満足している。後悔はない。
初登場作品はFate/zero。
《セイバー:背中》
円卓と微塵も関わりのない男性セイバー。真名は北欧生まれの竜殺し、ジークフリード。
台詞なし、しかも初登場の回で百の貌のハサンにマスターを討ち取られてしまう。おまけにエリザベートの歌声を何度も聞いている不運ぶり。
初登場作品はFate/Apocrypha
《セイバー:不良》
不良娘系セイバーのモードレッド。ジークフリードより台詞はあったがそれでも一言。彼女も初登場の回で百の貌のハサンにマスターを殺害され、あっさり退場してしまう。
初登場作品は小説版Fate/Apocrypha。
《セイヴァー》
ここ数年は立川で神の子である友達と仲良くバカンス中の目覚めた人。
誰もが周はどうやってセイヴァーに勝つのかと期待していたようだが、いざ蓋を開いてみるとビーストの餌になってしまっていたのでまさかの原作ラスボスが出番なしという事態に。
そのせいでトワイスもなんだか静か。
原作Fate/EXTRAでは熾天の玉座にてトワイスと共に主人公を待ち受ける真の最強。
《毒蜘蛛舞踏 死と乙女》
タランテラ・ ウント・ダス・メイヒェン
イタリア、タラント地方の毒蜘蛛伝説に登場する音楽と同名の交響曲、さらにそれと同名の歌をごっちゃ混ぜにした毒。
効果は五感の混乱。躍り狂ったように目が回る。
ハサンの短刀に塗っていた神経毒。
《外れぬ呪詛》
デェア・フライシュッツ
美沙夜がフラットの拳銃を魔改造した命中率100%のトンデモ礼装。名前はカール・ウェーバーのオペラ『魔弾の射手』から。
絶対に命中する五発の弾丸を連射するが、狙った部位に当たるかどうかは運次第の博打拳銃。
火力は改造前と変わらない。
銀色になったのは周の趣味。
《トワイス・H・ピースマン》
本作最大の被害者。
かつて熾天の玉座にて待つ者……だったNPC上がりのマスター。真剣に人類の未来を憂いていた彼だが、気分屋の少女に破れて悲願を達成する機会を失った。
そのためか使命感すら薄れ、空虚さが増している。サーヴァントを失っても生きているのは愛歌の気まぐれにすぎない。
お馴染みのポエムがないのは、ラスボスがトワイスではないことの暗示。
《優美なる復讐の黒爪》
ニノース・エルゴット
セミ様が英霊になってからも憎む二人目の旦那と、神経毒を含んだ角麦の英名から。
自由に使える代わり火力が落ちた彼岸花殺生石の劣化版。相手の対魔力が高いとダメージが低下。
宝具無しのサーヴァント戦におけるセミ様の主力となるだろうスキルだが、序盤以降は見る影もない。
《バーサーカー:歌姫》
ハンガリーからやって来た音痴系スプラッタアイドルのエリザベート・バートリー。ランルーくんをプロデューサーに血税徴収と音楽活動を楽しんでいた。
コミックス版の大規模な『
超音痴による範囲攻撃と高い飛行能力、マスターの的確な支援でかなり善戦するが、令呪を欲しがった周の罠に嵌められて宝具発動の隙を突かれて退場。
百の貌のハサンに討ち取られた。
初登場作品はFate/EXTRA CCC
《バーサーカー:筋肉》
セミ様の思い付きによる提案で周と協定を結んだ抱擁系マゾヒスト。
公式でも数少ないEXパラメーター保持者。彼は耐久が規格外であり、宝具の効果もあってかなりの破壊力がなければ倒せない厄介なサーヴァント。
赤セイバーへの反逆に荷担するため周と契約、セミ様の空中庭園で待機していた。暴君であるセミラミスに手を出さなかったのは、彼女がマスターと対等にあり、誰の上にもいなかったから。 過去は確かに暴君だったが、現在において圧政者の座から降りていると判断されたのだ。
最終決戦で赤セイバーを討ち取ったスパルタクスは聖杯戦争閉幕後、自らの意思で契約を破棄した。
そも、周と契約したのは彼が弱かったから。
――弱者でなくなったマスターと契約するつもりはない――
災いと恐れられた反逆者は、誇り高き反骨精神に従い物語から去っていった。
初登場作品はFate/Apocrypha
《バーサーカー:花嫁》
科学と魔術が交差して生まれた人造英霊。
正統派バーサーカー、フランケンシュタインの怪物が狂戦士のクラスで現界したサーヴァント。
幸運な天才魔術師のマスターと頭の良いバーサーカーという、意味のわからないコンビとなった。
霊格が低いため狂化されても燃費がいいが性能も低く、しかしながら高い知性を持った狂戦士の英霊が完成してしまった。
周に関わっていながら悲惨な目に遭っていない凄まじい幸運の持ち主でもある。
ちなみに、頭の角と踵抜きの身長で172cmある。
これは普通の大きさである女性サーヴァントの身長で一番高い。(メルトリリスの身長は具足込み。キングプロテアはそもスケールが違う)
《虚栄の空中庭園》
ハンギングガーデンズ・オブ・バビロン
天空の庭バビロン。宝具界のラピュタ。
極大火力の魔力弾で絨毯爆撃、内部ではセミラミスのステータスを限界強化、大量の竜牙兵を生産と馬鹿げた性能を誇る。
ゲームでは20ターン経過で発動する。発動後は永続展開で上記の効果を発揮するチート。ガード貫通の魔力弾と大量の竜牙兵を用いた物量攻撃を行う。
実質的にはセミラミス版の乖離剣である。
《ビースト》
沙条愛歌が契約したサーヴァント。
幾多の魂を生贄とすることで完成する黙示録の獣。
愛歌は7騎のサーヴァントを捧げてムーンセルの封印からコレを解放し、最終的にはセイヴァーと月の聖杯すらも飲み込ませた。が、それすらも自らの栄養源にした規格外。
ムーンセルを完全に制御するため聖杯戦争より大規模な聖杯大戦を開催し、参加者の魂を根こそぎ喰らい尽くしてしまったが、沙条愛歌が岸波白野に破れる結末を覆すことは出来なかった。
本来は知性を持たない文字通りの獣だが、多数の知性体を取り込んだことで人間の言葉であれば問題なく理解できる。
初登場作品はFate/Prototype
《Fate/EXTRA SSS》
他者の絶望を積み重ね、先へと進む聖杯戦争。
作者にとって、Fate/EXTRAは今を生きる人々に希望にあふれた未来の可能性を見出だす物語である。
だから、岸波白野は人間の可能性を信じている。
ならばと作者は人間に興味がない主人公を用意した。人間賛歌なんてなかった。
主人公らしい主人公たちは既に先人たちがやっているし、どうせ趣味全開でやるんだからと開き直ったらこんなお話になったのだ。
原作組はラスボスまでまとめて不幸。まさかヒロインの凛まで死ぬとは誰が予想しただろう。
他のFateから参戦したキャラも大概は不幸。
ごく一部の人物たちだけが歪んだ形で報われた。
《フラット・エスカルドス》
イスカンダル・リフレイン
陽気でお喋り、気さくな好青年。
サーヴァントと友達になりたいから聖杯戦争に参加した極めつけのおバカ。
探れた魔術の才能と柔軟かつ自由な発想力、さらにマスターの頭脳を補うサーヴァントの組み合わせで南方周に立ちはだかる若き天才魔術師。
一回戦に続き周を信じて裏切られるマスター。
バーサーカーとは凸凹コンビながら良好な関係を築いていたのだが、二回戦で月の海に沈んだ。
誰よりも幸福を愛し、平和を望んでいた純粋な心の持ち主だったものの、万人に不幸をもたらす嵐の前には無力だった。
誰とでも友達になれる善良マスターの一人。
《破滅杖・呪詛吐く大蛇》
ミズガルズ・ヨルムンガンド
籠手の形をした周の決着術式。使用者との相性が良すぎたせいで、彼は半分人間でなくなる。
世界蛇ヨルムンガンドの権能を人間に扱えるレベルで再現した魔術礼装。
少し動いただけで大波を起こした世界蛇のように、些細な攻撃で大ダメージを与える効果を持つ。
神々の都合で産み落とされ、神々の都合で捨てられたヨルムンガンドは予言で『神々を滅ぼす存在』とされていた。
そしてラグナロクで雷神トールとの死闘で敗北するが、死に際に吐いた毒がトールを殺す。
ラグナロクで神々に敵対したのは、神々の傲慢さに対する恨みのような気がしたら、トールを殺した毒が世界蛇の積年の恨みがこもった呪いに思えてきた。
周の屈折した性格に世界蛇の権能(偽物)が呼応した結果、ミョルニルでも三回殴ってやっと死んだ逸話を元にした異様な丈夫さまで与えた。
半分人間でなくなったのはその副作用。
《南方 周》
セミラミスのマスターとなった孤独な転生者。
少しでも敵対した人間ならば誰に対しても毒舌を発揮し、容赦なく暴言を放つ根っからの嫌われ者気質。その性格は目付きの悪さに表れている。
自分への評価も厳しいのは自分が嫌いだから。
自分は嫌いだが、死にたくはないからと最後の一人になるべく奮闘もとい暗躍する。
岸波白野が第一主人公で、南方周が第二主人公。なのだが、この人物はおおよそ主人公として落第である。
南方周のコンセプトは全型月主人公たちと全型月ラスボスたちに敵対するキャラクター。
大切な人のためなら命を懸ける型月主人公、自分の理想や悲願のためなら命も懸ける型月ラスボスと南方周は相容れない。
他人のために死ぬのは御免、自分自身にはまともな理想も悲願もない。しかし他人を利用し、踏み台にすることは躊躇わない。その手で殺すことも平気。
外道という言葉も生ぬるい悪魔である。
転生者ではあるが、本体である肉体は植物状態で生きている。魂が器から飛び出した幽体離脱の状態。
告白してきた少女を手酷く振って自殺に追い込んだが、周は平然としていた。そのために少女を好いていた他の男子の恨みを買い、階段から突き落とされてしまう。
咄嗟に腕を掴まれた男子も頭から転落し、周のクッションとなって生涯を終える。
関わった人間を不幸にする体質は生まれつき。
基本的には誰も愛せない恋愛不能者だが、愛してくれる人には誠意を尽くす。
これは本人に愛された経験がないため。人に愛されることを知らないので、やり方が分かっていない。その反動からか、年上で包容力のある女性には少し甘い。セミ様や六導玲霞には弱いのである。要は擬似的なマザコン。
美沙夜の性格は苦手だったが、生き様には惹かれていた。なので自分への想いを告げられても断った。
転生者だが特典らしい特典がないのは作者の趣味。
テンプレートで面白く書くのは難しいのだ。
どうしようもない性格の彼はセミラミスと共に月の裏へと足を運ぶ。
何もかもを不幸にする少年の旅は終わらない。
《ライダー:征服》
実は南方周の数多い天敵でもその最たる英霊。
豪放磊落で細かいことを気にしないざっくばらんな性格も、後ろ暗い謀を好まない英雄らしさも相容れない。またセミラミスからも一方的に嫌われている。
本来なら伊勢三と契約したライダーはアキレウスの予定だったが、百の貌のハサンが出ると決まった結果、イスカンダルに変更となった。
つまりはzeroアサシンに倒されるためだけの理由で登場したサーヴァント。
初登場作品はFate/zero
《ライダー:海賊》
八歳児ワカメと契約したフランシス・ドレイク。
南方周と性格の合うサーヴァントとして、仲間入りを検討していた時期があった。サーヴァントとマスターのギブアンドテイクを認めていた周と、マスターに求めるのは支払い能力であるドレイクなら上手く行きそうな気がしたから。
しかし、このライダーの義理堅さからして無理そうなので断念した。
ワカメがドレイク以外のサーヴァントと契約し、セミラミスが先に召喚されていたらこの人が出てくる。
その場合、最初の台詞は、
「中々に堂の入った悪党な面構えだねえ。気に入った! アンタの副官として契約してやるよ」
いきなり悪人面呼ばわりである。
この先のシリアス展開を想像させないあたり、流石は不可能を不可能のまま成功させる星の開拓者。
《ライダー:??》
謎の美女ライダー(棒)
スタイル抜群で眼鏡が似合いそうな外見(棒)
本作における出落ち要員。マスターの女子と大変仲良し(意味深)なサーヴァントで、ところ構わずイチャイチャしている。
「人目がなければ今すぐ押し倒したい」のは自分のマスターである。Fate名物『そういう趣味の人』
《ライダーのマスター》
自己嫌悪が激しい周と対になる超絶ナルシスト。
EXTRA編ではちょろっとだけ出てくる二人目のオリジナルキャラクター。性格はまともだが、性癖に難のある長身イケメン巨乳女子。
愛歌の指示で白野をけしかけ周を困らせるはずが、何をどう間違えたのか変なスイッチを押して自爆させてしまった。
CCCにて本格参戦する。
《ランサー:金色》
施しの英雄カルナ。
そんなに語ることがない。
人となりが知りたいのなら、小説版Fate/Apocryphaを読むなりFate/EXTRA CCCをプレイすればいい。彼がどれだけ聖人であるか、嫌でもわかる。
初登場作品はFate/Apocrypha
《ランサー:黒色》
綺麗な方のブラド三世。
エリザ参戦の一因である。
小説版Apocryphaのように吸血鬼化はしなかったが、ものすごくあっさり退場してしまった。
美沙夜に対して父親のような厳しさをもって接していたが、彼女のことを本気で案じていた。また美沙夜もブラド三世に対してはサーヴァントとしてではなく、貴族として敬意を払っていた。
ランサーながらマスターと信頼関係を築いていたが、槍兵の呪いには勝てなかったらしい。
初登場作品はFate/Apocrypha
《玲瓏館美沙夜》
色々な型月ヒロインの原型となった少女。
Fateでは遠坂凛に影響を与えているが、凛以上に冷酷で冗談抜きにキツい性格をしている。口の悪さなら周とタメを張れる域だったりする。
呪いによって堕天、ゾンビ化してからは性格が一変している。心の奥底に眠っていたとある願望の発露だが、その願いを汲んでくれるほど彼女の王子様は出来た人間ではなかった。
そもそもこの子が堕天したのは王子様のせい。
既存の礼装を魔改造したり、決着術式を作り上げたりと技術方面でも優秀。
セミラミスとの仲は一時的に険悪化したが、本来はカレンと共に保健師でお茶をするほど仲が良い。
律儀な周は約束の通りに呪いを無かったことにした上で美沙夜をムーンセルから帰還させた。
本来なら助からないはずの彼女にもたらされた歪な救済は、不運に負けなかった事へのささやかな報酬。
《六導玲霞》
百の貌のハサンと最初に契約したマスター。
魔術回路はたまたまあったが、サーヴァントの使役に耐えられず肉体に恐ろしいほどの負荷をかけていた。三回戦で限界を悟り、自身のサーヴァントを譲渡する代わりに自分の願いを聖杯に届けさせた。
聖杯に子供たちの幸福を叶えさせたいと聖杯戦争に参加した。対戦相手となった周の未来を案じるほどの子供思い。その母性がハサンに忠誠心を芽生えさせた。
他のマスターを誘惑して魔力を補給していたが、それでもサーヴァントの現界を維持するにはあまりにも少ない量だった。
初登場作品はFate/Apocrypha
実は南方周が一度も酷評しなかった対戦相手。
ここから先は何でもありのトンデモ世界。
タイコロや氷室の天地みたいなはちゃめちゃ空間でFate/EXTRA CCCみたいなストーリーが展開されます。
EXTRA以上に原作から乖離する予定なので、ハイヨロコンデーという方は今しばらくお待ちください。