ブラック・ブレット『漆黒の剣』   作:炎狼

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第九話

 菫との握手を終えた凛は思い出したようにハッとした。

 

「室戸菫ってあの四賢人の室戸菫さんですか?」

 

「ああ、そうだよ。その四賢人の室戸菫だ」

 

 「ハハッ」と小さく笑いながら丈が合っていない白衣をずるずると引きずり、菫は椅子に座りなおした。

 

 そのまま彼女はまたしても凛を観察するように暫く見つめると、一回頷き指を立てた。

 

「一つ、君に質問したいんだが。君のその髪は地毛かい?」

 

 不思議そうに首を傾げながら凛の白髪を指摘した菫だが、凛はそれに対し苦笑いを浮かべながら答える。

 

「前は黒かったんですけど……ちょっといろいろありまして」

 

「なるほど、地毛ではあるものの後から色素が抜け落ちた。と言うことで合っているか……いや、わるいね。気になってしまってついつい聞いてしまった。許してくれ」

 

「いえ、御気になさらず」

 

 凛は菫に対し首を振った。すると、壁に背を預けていた零子が一度大きな溜息をつくと菫に問うた。

 

「とりあえず凛くんは紹介してみたけれど……これといって何か話がある?」

 

「うーん、そうだな。零子には既に頼んであるし、特にこれと言ってはないんだが……しいてあげるなら蛭子影胤について教えよう」

 

 彼女は指をパチンと鳴らすと、デスクにあるパソコンをいじり始めた。

 

 凛と零子は互いに彼女の下に近づくと、パソコンの画面を覗き込んだ。

 

「蛭子影胤は今でこそ民警ライセンスの停止、序列を凍結されていたりなどしているが、彼の元の序列は134位。能力は斥力フィールドと言ってね、攻防どちらにも使用できるんだ」

 

「あれを菫さんが作ったんですか?」

 

「いや、私は別のものを作ったが蛭子影胤の斥力フィールドは作っていないよ。彼を執刀したのはドイツの科学者であり私を含む他二人を統括していた四賢人最高責任者、ドイツのアルブレヒト・グリューネワルト教授だよ。グリューネワルト翁は私のように自国にラボを持っていなくてね。日本、アメリカ、オーストラリアにそれぞれ一つずつ自分のラボを構えていたよ。蛭子影胤がいたのはセクション16と言うところでね、そこはグリューネワルト翁の管轄だったというわけさ。

 さらに言ってしまうと、我々は四賢人などと呼ばれてはいたが、実際のところ私と他の二人と比べても、グリューネワルト翁は上だったよ。以前彼の機械化兵士計画のノウハウを盗もうと図面を見たが、一部、理解できないところがあったほどだからね」

 

 やれやれと肩を竦めあきれ返った様子の菫は胸ポケットに入っていたペンを取り出し手馴れた様子でペン回しを始めた。

 

 それを見る二人であるものの、この途方もない話を聞いていても二人は驚いた様子を見せずにいた。それどころか、零子は少し笑みを浮かべながら菫に問うた。

 

「それでその馬鹿みたいな天才が作り出した斥力フィールドを破る方法はあるの?」

 

「一応はあるな。斥力フィールドとは言っているが、全てを跳ね返せるわけじゃあない。耐え切れない強さの攻撃を当てれば破ることは可能だよ。しかし、アレは対戦車ライフルの弾丸は弾けるし、工事用の鉄球も止める事ができるんだぞ? 場合によってはそれ以上の力が出せるかもしれない。いくら凛くんが666位と言う高位序列者であっても破ることなど出来ないと思うがね」

 

 凛の体つきを見ながら小さく溜息をついた。しかし、それに対して零子は怪しげな笑みを浮かべると、凛に確認を取った。

 

「凛くん、君の秘密……菫に教えてあげていいかしら?」

 

「僕は構いませんけど……。聖天子様に許可とか取らなくていいんですか?」

 

「大丈夫よ。菫は此処から殆どでない地下の住人だから」

 

「人を地底人のように言うな。……それで? 凛くんの秘密と言うのはなんなんだ零子」

 

 二人の言い合いに訝しげな表情を浮かべていた菫が首を傾げる。零子はそれに頷くと菫に説明を始めた。

 

「凛くんの秘密って言うのはね……」

 

 

 

 

 

 

 

 凛達が菫の地下室で集まっている同時刻。

 

 蓮太郎は病室で意識を取り戻し、隣に座っている木更と話していた。

 

「お疲れ様、里見君」

 

「……ああ。だけどあいつ等は逃しちまった」

 

「仕方ないわ、負傷していたんだもの。それよりもあそこに凛兄様が駆けつけてくれて本当に助かったわね。もし、あのまま蛭子影胤にやられていたら貴方は生死の境をさまよっていたかもね」

 

 ゾッとする言葉であったが、蓮太郎は確かにそうだと心の中で呟きながら凛が助けてくれた時のことを思い出していた。

 

 ……あの時、凛さんが使ったのは確かに『滴水成氷』だった。

 

 口元に手を当てながら蓮太郎は少し考えると、意を決して木更に問う。

 

「木更さん。凛さんが天童式抜刀術を使っていたんだけどさ、もしかして天童で習ってたりしてたのか?」

 

 その問いに木更は一瞬押し黙るが、やがて諦めたように溜息をつく。

 

「……凛兄様は天童式抜刀術の免許皆伝者よ」

 

「はぁっ!? あの人自分の流派以外にも天童式抜刀術も覚えてんのかよ!? しかも免許皆伝って……」

 

「騒がないで里見くん。それに前にも言ったでしょう、あの人は人間じゃないって。凛兄様が免許皆伝と認められたのは兄様が10歳の時だったわ。ちょうど貴方は病院に行っていていなかった時期ね。そして、兄様はあの助喜与師範からこう言われていたわ。『お前の剣は澄み切っていて逆に恐ろしい』ってね」

 

「あの妖怪ジジイが……」

 

 助喜与師範は木更の剣の師であり、彼女を免許皆伝と認めた人物であり、その齢は既に100を超えている。

 

「一度凛兄様と打ち合った時があるんだけれど……恥ずかしながら当時の私じゃ手も足も出なかったわ。けれど、対峙してわかることは、あの人の剣には一切の迷いがないの。容赦がないって言葉も当てはまるかもね」

 

 当時を思い出しているのか、木更は肩を竦ませ大きな溜息をついた。しかし、蓮太郎は木更の話を聞きながらある疑問が思い浮かんだ。

 

 ……それだけの実力者なのにどうして600番代なんだ? 普通ならもっと行けるんじゃ。

 

「……なぁ木更さん。それだけ強いのにどうして凛さんは666位なんて順位なんだろうな」

 

「さぁ? 流石にそれはわからないわよ。それに、民警の序列は強さだけで判別できるものでもないでしょ? 依頼や任務の多さとかも大きく関わってくるし」

 

 木更はそこまで言うと立ち上がり、「飲み物買ってくるわ」と告げ、病室を後にした。

 

 その姿を目で追いながら蓮太郎は眉間に深く皺を寄せながら、先程木更が言っていたことを思い出す。

 

「……子供の頃の話でもあの木更さんが手も足も出ないなんて……。どれだけ強いんだあの人。だけど、もしそうなのだとしたら今日のあれは全然本気じゃなかったってことなのか?」

 

 昼間の影胤と凛の戦闘を思い出し、蓮太郎は天井を仰ぎながら深く溜息をついた。

 

 

 

 そして、翌日の昼ごろ。

 

 先日に防衛庁舎へ集まった民警達が招集され、聖天子から蛭子影胤と蛭子小比奈の能力を聞かされ、影胤らが現在潜伏している未踏査領域への大規模な作戦を実行に移すことを発表した。

 

 民警の皆は毅然とした表情でそれを聞き終えると、各々自分達が保有している民警たちへ連絡をとりに行っていた。

 

 零子もそうであり、凛にことのいきさつを説明し彼に任務を命じた。

 

 木更もまた蓮太郎に全てを話し、彼に命じた。

 

 二人の青年は自分達の社長に頭を下げると、各自準備を始め未踏査領域へ向かうためにヘリに向かった。

 

 

 

 

 午後八時三十分。

 

 ヘリに向かう凛の携帯に着信が入る。画面を見たところ見たことのある番号だったため、凛が出ると柔和な女性の声が聞こえた。

 

『こんばんは、凛さん』

 

「どうも聖天子様。今日は一体どんな御用ですか?」

 

 隣にいる摩那の肩を軽く叩いた凛は、路地裏の壁に背を預けた。

 

『用と言うよりも殆ど命令に近くなってしまいますが……凛さん、もし蛭子影胤を倒すことが出来ず、東京エリアにステージⅤのゾディアックガストレアが出現したときはすぐさま東京に戻ってきてください』

 

「人使い荒いですねぇ。だったら僕と摩那は未踏査区域に行かない方がいいのでは?」

 

『いいえ、今のは最悪の事態の場合です。出来れば貴方の力を皆に知らしめるわけにはいきませんので』

 

「なるほど。わかりました、もし本当にそうなった場合はまた連絡をください。そのときは即座に東京に戻りますよ」

 

『お願いします。……最後に一つ、御武運を』

 

 聖天子は張りのある声で告げるとそのまま電話を切った。凛はそれに肩を竦めるとしゃがみ込み、摩那の目の高さに自分の目を合わせる。

 

「摩那。聞いたとおり、もしかしたら〝やる〟かも知れないから、そのときはよろしくね」

 

「うん。覚悟は出来てるから大丈夫だよ」

 

 摩那は強い覚悟の灯った瞳を凛に見せながら大きく頷いた。凛はそれに笑顔で答えると、彼女の頭をクシャッと撫でる。

 

 二人は路地裏を出ると、ヘリがある集合場所へと向かった。

 

 集合場所へ到着した凛は周りを見回した。すると、右の方から聞き覚えのある声が凛を呼んだ。

 

「凛さん」

 

「お、蓮太郎くん。傷は大丈夫なのかい?」

 

「ああ。まだちょっと痛むがこれぐらいなら大丈夫だ」

 

 そう言って腹の辺りをさする蓮太郎の顔は確かに血色が良さそうだ。凛はそれに頷くが、蓮太郎はまだ凛に聞きたいことがあるようで、少し眉間に皺を寄せ難しい表情をしながら聞いた。

 

「えっと、凛さん。木更さんから聞いたんだけどよ……天童式抜刀術の免許皆伝ってやっぱ本当なのか?」

 

「……本当だよ、あまり使わないんだけどね」

 

 少しだけ口にするのをためらった素振りを見せた凛であるが、彼は頷きながら蓮太郎の問いに答えた。

 

 蓮太郎はそれを再確認するように深く頷くと、凛の腰にある刀に違和感を覚えた。

 

「あれ? 凛さん刀が四本も……」

 

「あぁこれ。一本は最終兵器として、もう三本は折れてもいい刀として持ってきたんだよ。因みにこの三本は未織ちゃんから買ったものだけどね」

 

「未織って司馬未織!?」

 

「そうだよ。蓮太郎くんも未織ちゃんから武器を提供してもらってるんだよね。案外共通点が多いね僕ら」

 

 これから東京が消滅するか否かの瀬戸際に立たされているというのに、凛は軽く笑った。それを聞いた周りの民警達が凛を睨むが、彼は全く気にした様子を見せない。

 

 すると、配置してあるヘリへ乗り込めという号令がかかり、皆それぞれ自分達に割り当てられたヘリに乗り込んでいく。

 

 凛と蓮太郎は互いに頷くと凛の方が蓮太郎の肩を軽く叩き、小さく笑いつつも真剣な面持ちで告げる。

 

「とりあえず互いに生きて帰ってくることを考えよう。それじゃあ僕たちはこっちだからまたね」

 

「ああ。凛さんたちも気をつけろよ」

 

 蓮太郎の言葉に凛は一度頷くと、踵を返し自身が乗り込むヘリに足を進めた。

 

 摩那と延珠は互いに手を振り合いまた会うことを約束していた。

 

 しかし夜天に浮かぶ月はこれからはじまる出来事を予見しているかのように美しく、そして妖しい赤い光を放っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 軍用ヘリが任務を終え帰還していく姿を見送ると、凛と摩那は周囲をぐるりと見回した。周囲は鬱葱とした森であり、此処が十年前まで人間が統治していたとは思えないほどに荒れていた。

 

 幸い二人が降り立ったのは以前使われていた道路部分であるため泥のぬかるみは感じられないが、先日降った大雨の影響がまだ残っており、あちらこちらに水溜りが出来ているし。独特の土の香りが漂っていた。

 

 そして、周囲を見回すと同時に摩那がヒクヒクと鼻を動かし匂いを嗅ぐと、彼女は一度大きく頷き凛に報告する。

 

「周囲はガストレアの匂いだらけ。だけど小比奈ちゃんたちの匂いもしないよ」

 

「ガストレアは寝ている奴が多いのかもね。けど、影胤さんたちの匂いがしないのはちょっと厄介だね。雨で洗い流されちゃったかな」

 

「ううん。私が感知できる範囲に入ればわかるよ、小比奈ちゃんの匂いは印象的だから」

 

 摩那は真剣な面持ちで言うと、グッと拳を握り締めた。それだけ小比奈の血の匂いは濃かったのだろう。

 

「よし、突っ立ててもしょうがない。とりあえずこの道を進んでみよう。確かこの先には街があったはずだから」

 

「うん」

 

 二人はそのまま歩き出した。整備されていない道路は所々ひび割れており、大きな穴が空いている場所もあった。

 

 地面が隆起しているアスファルトもあり、懐中電灯がなければ転んでしまうことだろう。すると、凛の後ろで摩那が間の抜けた声を上げた。

 

「わひゃっ!?」

 

「おっとと。気をつけてね摩那、僕が言っておけばよかったね」

 

「ううん気にしないでいい――」

 

 と、そこまで摩那が言いかけたところで身体を内側から震わすような重低音の爆発音が響いた。それとほぼ同時に周囲の森全体がざわめき始めた。

 

 ぎゃあぎゃあという鳥や蝙蝠達のけたたましい声が聞こえると同時に、それ以外にも地を這うようなおぞましい咆哮も聞こえた。

 

「これはちょっとまずいかもね。摩那!」

 

「うん!」

 

 凛に呼ばれ、彼女は周囲の空気を大きく吸った。そして、一気に吐ききると彼に告げる。

 

「まずいよ! 今の爆発で周囲で動かなかったガストレアの匂いが動き出したよ!」

 

 若干焦った様子の摩那の声に、凛は頷きながらも腰に差してあった四本の刀うちの一本、バラニウム刀参式を抜き放った。

 

 それとほぼ同時に凛達の目の前に一匹のガストレアが姿を現した。ズンッ! という重量感のある音が辺りに木霊すると同時に、現れたガストレアの姿が月明かりに照らされ露になった。

 

 そこにいたのは頭と上半身がグリズリーのようであり、左右の手の一方は蠍の尻尾の様な巨大な針があり、もう一方はカニの鋏を思わせる爪が生えていて、下半身がムカデのようになったガストレアがいた。

 

「これはまた随分と混ざったもんだねぇ」

 

「うげぇ……足気持ち悪いよぉ」

 

 ガストレアの姿を確認した凛と摩那はそれぞれ顔をしかめた。摩那にいたっては舌を出して気持ち悪さを表現している。

 

 するとガストレアは二人の反応を他所にその多すぎる足で二人に急接近し、巨大な鋏で凛を殺そうとする。

 

 しかし、凛はそれを冷静に対処し鋏が通り過ぎるギリギリのところでそれを交わすと肩の辺りからガストレアの腕を切り落とした。

 

 血が吹き出し、ガストレアは苦痛の悲鳴を上げるが凛はそれに容赦はしなかった。もう一方の腕も切り落とすと、彼はそのままガストレアの正面に回りこみ下半身と上半身を真一文字に両断した。

 

 一閃しただけで大木よりも太かったガストレアの胴体はまるで、豆腐を切るように簡単に切断され、支えがなくなった上半身はそのまま前のめりに倒れこむ。

 

 それを飛び退いて回避した後、凛はまだ息のあるガストレアの頭部にバラニウム刀を衝き立てた。ガストレアはそれが完全に致命傷になったのか、そのまま動くことはなく絶命した。

 

 動かなくなったガストレアから刀を抜いた凛は、刃に付着した血を振り払い鞘に収めた。すると、摩那が満足げに聞いてきた。

 

「結構調子いいみたいだね。未織が作ってくれたその刀」

 

「そうだね。以前はすぐに壊れちゃったけど……これなら五頭ぐらいならいけるかな」

 

「それでも五頭なんだ……」

 

 摩那は若干溜息混じりに呟くが、その時彼女の鼻腔に僅かな血の香りが漂ってきた。

 

「血の匂い……凛! 血の匂いがする!!」

 

「影胤さんたちかい?」

 

「ううん違う。これは多分私と同じイニシエーターの子のだと思う。ねぇ凛、助けに行こう!」

 

 摩那は凛の服の袖を掴みながら言う。凛はそれに神妙な面持ちのまま頷くと摩那に命じた。

 

「わかった! 案内はよろしくね摩那!」

 

「任せて! こっちだよ!!」

 

 摩那はそのまま草木が生い茂る森の中へダイブし、凛もそれに続き森へ飛び込む。

 

 森の中は先日の雨で草木に水滴が付着しており、湿気が多かったが凛と摩那はお構いなしに突き進む。

 

 時折ガストレアの赤い瞳がチラついていたが、摩那が匂いを察知しているため遭遇することはなかった。

 

 そして、5分ほど走ったところで摩那が突然足を止める。凛もそれに習い足を止めると、摩那の前方を見やる。

 

 そこには大戦時に作られたであろう防御陣地(トーチカ)があった。ボロボロであるが、風除け程度には使えそうだった。同時にその中ではパチパチと言う焚火をしているような音が聞こえる。誰かがいることは明白だ。

 

 凛はその光を確認すると摩那に小声で問う。

 

「……中には何人いる……?」

 

「……一人。嗅いだことのない匂いだから小比奈ちゃんではないはずだよ……」

 

 それを聞いた凛は一度頷くと、刀には手をかけずに防御陣地の中へ足を踏み入れた。

 

 同時に凛に対してショットガンの銃口が突きつけられるが、彼はあせることはなく銃を突きつけた人物に弁解した。

 

「待った。大丈夫だよ……ってあれ? 君は……」

 

 そこにいたのは息を荒げつつも銃を構えたうつろな目の少女がいた。落ち着いた長袖のワンピースにスパッツを着用しており、腕からはとめどなく血が流れ続けている。

 

「貴方は……」

 

 少女の方も凛の姿を確認できたのか、ショットガンを下ろし緊張の糸が切れたように大きな溜息をついた。

 

「凛、知り合い?」

 

「うん。以前あったことがあってね。僕のこと覚えてるよね」

 

「もちろん、将監さんを叩き伏せた断風凛さんですよね」

 

 少女は壁に背を預けながら言う。凛もまたそれに頷くと摩那と共に彼女の隣に腰を下ろした。

 

「直接はしゃべってなかったからね、できれば君の名前を教えてくれるかな」

 

「申し遅れました。私は伊熊将監のイニシエーター千寿夏世といいます」




アニメ良い!!
日高さん延珠が可愛くて悶死しそうです!!

……申し訳ありませんちょいとハッスルしすぎました。
けれどアニメは良い感じでよかったですw

こちらのほうもやっと夏世ちゃんを登場させることが出来ました。
この後彼女が生きるか死ぬかは凛の行動次第でございますw
えっ? 凛が刀を四本装備していてどっかの大総統みたいだって?
偶然ですよ、偶然。


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