ある日の出来事
「さて、なんで帰ったら君がいるのかな?ミス.......シロクローム」
「モノクロームです。訂正を欲求します」
「OKOK、訂正しよう。じゃあ次はこちらの質問に答えてもらおう。何故お主はここにいるんじゃ?」
「この前のデータに興味を持った博士がさらにデータを集めてこいだそうです。よって、来ました」
「な、なるほど」
頬の肉がヒキツリン。こんな時はどんな顔をすればいいと思う?あんさーいずすまいる?
「どうしたんですか?笑顔を浮かべて」
失敗。どうやら正解ではなかったようだ。でも、笑顔になれたのは少し驚いている。そうか、俺、この学園にきて変われたんだな.........。
よくよく考えると違かった。俺ついさっきめっちゃフランちゃんの前でニコニコしてた。それのおかげでござんした。
例え普段笑わなくても、子供(幼女)の前でだけは笑顔になれる優しいキャラ。あれ、俺って実はすごい良い人キャラじゃね?ごめん、ただのロリコンだった。
「まあ、気にするな。とりあえずミスモノクロームさんよ、一つ聞きたいことがあるんだが」
「その前に一つ訂正を欲求します。私たちは同学年です。よって、ミスモノクロームさんではなくモノクロームちゃんとお呼びください」
「(´・д・`) 」
「不満そうですね。私の容姿はデータベースによると男性ウケする容姿だそうです。つまり、美少女です。美少女と男性は仲良くしたがるというデータがあるのですが.......あなたは違うようですね。ここから推測するにあなたは同性愛者、ロリータコンプレックス、マザーコンプレックスその他様々な偏愛主義の可能性が」
「HEYモノクロームちゃん!君可愛いねっ!」
なんでだろう、自分でロリコンとか名乗るのは良いんだけど、他人に決めつけられるのは本当にそうなりそうで嫌だ。むう、なんか恥ずかしいな。
そういえばこいつと会話してて違和感に気づく。こいつと話してても人間を前にした時の嫌な感じがしない。無意識的に湧く嫌悪感がこいつからはしないのだ。あっ、ついでに俺の嫌いなものランキング一位は人間だけど、その他意思を持った生命体全般も嫌いだ。つまり考えるに、こいつに意思はない?
一理ある話だ。何を隠そう、こいつはロボットだし。分かりやすく言えばASIMOの進化系。ぶっちゃけて姿形だけならドラえもんより発展しているロボットだ。故にこいつに心が、魂がないというのは頷ける話だ。
俺が人に嫌われる原因のは大半は理外にある圧倒的な力。それを生物の本能に恐れられ、あまりに理解不能と心に忌避される。だから俺は人に好かれるような存在ではないんだが........。
あれ?俺、こいつに嫌われる要因少なくね?少なくとも全世界で一番嫌われる要因が少ないと言える。もしかして、もしかして、こいつなら俺を嫌わずに愛してくれるかも.......
はは、なぁーんてな。そもそも心がないんじゃ好きも何もねぇよっと。それに心があったら、逆に次は嫌われる条件を満たしてしまう。ははははは、俺が好かれるとか無理でござんしたwwww。
「急に黙り込んで大丈夫ですか?」
む、考え事をしていたらミスモノクロームの顔が目の前にあった。
「データと照合するとあなたはわずかにですが悲しい顔しました。モノクロームちゃんと呼ぶのがそこまで嫌なら、強要はしません」
無表情で淡々と告げるミスモノクローム。いや、悲しい顔なんてしてないんだがな。
「大丈夫だ、問題ないぞモノクロームちゃん」
「そうですか」
「ふぁーあ、とりあえず俺は寝るから後は勝手に帰っとけよ」
「聞き届けました」
......?なんか含みがあるな。まあ、眠いからいっか。おやすみ。
「マインドリーディング完了。感情を綻 東の理想に作成、フッティング。.......完了。
プログラム起動します。.........エラーなし、無事起動完了しました。
博士、これが感情ですか?
とてもふわふわして、気持ち良いです。
綻 東さん、
あなたのことをもっと教えてください。
マインドリーディング、再スタート」