聖櫻学園記   作:ササキ=サン

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嬉しいです。


第二十三話 夢って怖い

ゴールデンウイークが終わって一週間が経った。

 

 

 

助けてマイヒーロー 結果発表

 

一位 綻 東

 

 

 

これ、何?

 

朝、ポストに入っていた謎のランキング表と小包。小包の中には数枚のおんにゃのこが描かれたカードに数枚の謎の青いチケットが入っていた。

 

とりあえずまあ、略してとりま意味不明だから放置することにした。さて、今何時だろうか。

 

昨日は少しゲームに夢中になって遅くまで起きていた。いや、昨日という表現はおかしいな、今日だこれ。寝たの5時だし。と考え時計を見る。

 

11時30分。

 

...........。

 

「橘せんせぇ......ごほっごほっ、遅くにぃ、すみませんっ。ごほっごほっごぼぉっ、今日は学校にいけそうにないですっ.......失礼しま、ごほっごほっ」

 

『えっ?えっ?凄く辛そうだよ大丈夫!?えーっと、えーっと、分かりました、とりあえず休みにしておきます。一人で病院いけますか?そんな状態で大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だ、問題ない」

 

「あっ、はい。......あれ?」ブツ

 

「よし、公認の休みだな。もうちょい寝よう」

 

この後めちゃめちゃ寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぱち、嫌な予感と共に目覚め、俺はすぐさまタンスに隠れる。

 

ガチャ、コフー、コフー。

 

はたから聞くと青鬼みたいだな.......なんてことはなく、「あれ、綻君いないのかな?」普通の女の子の声が聞こえてきた。いや、明らかに櫻井。

 

「おかしいですね、先生の話では動くのも辛そうな声だったらしいんですが」

 

この声はしいなんちゃら。なぜきたし。まあ、気にしたら負けか。

 

「おかしいな、靴はあったし......布団もまだ温かいよ。どこいったんだろ」

 

櫻井が恐ろしい。こいつ検事になれるんじゃね。

 

「そうですね......なんというか布団も慌てて飛び起きたみたいに荒れてますからね。何か怪しいです」

 

..........。あれ、もしかして俺、じわりじわり追い詰められてね?

 

「ははははは、もしかしたら仮病とか使って案外平気だから慌てて隠れたのかもねー」

 

冷や汗が止まらんぜよ。こそっ、とタンスを少しだけ開いて外を覗き見る。

 

 

「そこんところどう思う、ほ こ ろ び く ん」

 

 

櫻井の顔、目の前にありけり。

 

え?

 

気配、ない?俺が、感知できない......だと?

 

「ねぇねぇ、どうなのかな綻君」

 

綻君、綻君、

 

綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻綻

 

 

綻君?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っぁっ!!!!!!」

 

起きた。今のは、夢?

 

..............。

 

..............。

 

..............良かった。

 

ガチで怖かった。若干涙がこぼれてくる。やばい、俺のメンタル弱過ぎワロタ。

 

まあ、あれは普通に怖いから仕方ない。最近若干櫻井の様子がおかしいのと、鬱夫の恋とゆめにっきをプレイしたから情緒不安定になってたのだろう。いやー、こっちの世界に転生してからピンチになったことなんて一度もないからな、メンタルが弱ってるのかもしれん。まあ、平穏に生きれてるからよしとしよう。

 

「大丈夫でしょうか?」

 

声をかけられた。

 

「っ!!」

 

光速を超えた速度で戦闘体制に入り、その場から跳躍して声の方向に構えをとった。

 

やって気づいた。いや、俺なにしてるん?ちょっと過敏になってたらしい。少し自戒。

 

水色っぽい髪の無表情な女の子、髪はツインテールだ。なるほど、クールキャラですか。俺得ですっ!

 

少し取り戻し始めた調子でとりあえず答える。

 

「大丈夫だ、問題ない」

 

こくりと少女は首を傾げる。

 

「データの中から照合すると、先ほどの様子は大丈夫とは言えません。それでも大丈夫でしょうか?」

 

むむ、その通りでもあるな。しかし......データ?

 

「特に大変な問題はない。で、あんた誰だ?」

 

「これは失礼しました。私の名前はミスモノクロームです。本日あなたのクラスに転校してきました」

 

「ほう、転校生ね」

 

はいはい転校生転校生。何?食パン咥えて走ってぶつかり、後で「ああーっ、あの時の変態!」ってなるんだろ。定番定番、テンプレ乙。

 

「で、なんでここにいるんだ」

 

「プリントを渡す役割を貰いました。博士にあなたのデータをとってこいと言われたので」

 

はいはいデータデータ。何?研究施設にいた感情が希薄な女の子が主人公との交流で徐々に感情豊かになる物語?定番定番、テンプレ乙........っておい。

 

お前何者だよ。

 

って聞きたくなる気持ちもあるけど、とりまスルー安定だな。

 

「はいはい、とりあえずプリントくれ。そして帰れ」

 

「分かりました、プリントです。しかし後者は了承できません。まだデータが適正値に満たしていませんので」

 

「ほう、じゃあいつになったら帰るんだ?」

 

「大変なことになるまでらしいです」

 

「.............」俺

 

「.............」

 

「.............」俺

 

「.............?」

 

この空気、重過ぎる。

 

どうしましょうか。リアクションにとても困る。何だよ、大変なことって。ナニか、ナニをぶち込めばいいのか?冗談でございます。

 

ふう、最近性欲が溜まってます。

 

「ドーン」俺

 

「あ」

 

「.............」俺

 

「.............」

 

「.............これって大変なことじゃね?」

 

「.............状況判断のデータが不足しています。続けてください」

 

よくわからない人に今の状況を説明しよう。俺、この女の子を押し倒してるなう。

 

さて、続けろ、か。

 

やばいやばいやばい後に引けない自分から押し倒しといてなんだが確実に追い詰められてるのは俺だったやばいっすこの状況どうすればいい誰か助けてーというのは冗談で誰かが俺を助けてくれるわけないけどこういう状況はすごい助けて貰いたくてなんかすごい泣きそうになるっていうかちょっと涙でてるんじゃねやばいやばいまだメンタル回復してないってもう逃げていいかなって思う。

 

「どうしたんですか?続けてください」

 

おおえう、ちょっと待て。少し俺に考える時間をくれ。やばい、鳥肌が立ってきた。あれだ、俺って何気に対人恐怖症だから、情緒不安定な時に人に会うのはNGって医者に言われてた気がする。でも本当にどうしようか。なぜ俺はあんな行動にでた。恨むぞ、数秒前の俺をな!

 

それから数秒、

 

気配を感じた。

 

「綻.........君?」

 

櫻井さんキターっっ!!!

 

「ふ、不潔だよーっっ!!」

 

「おばぁらぁっっ!!」

 

その日、俺は星になりました。

 

キラッ☆

 

櫻井、いいパンチしてる。後、助かったぜ。がく

 





インサマーバケイション

しかし課外が午前中にあった!!

とりあえずこれからしょっちゅう更新します。お楽しみに

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