お久々です。
テスト期間です。
タン タン タン タン タン タン タン タン タン タン タン タン
こうやってタンバリンを叩いていると、なんだかリズムゲームをやっているような気分になる。おらさりずむげぇむ得意だぞ。発音はほったいもいじるな的な感じ。What time is it now(ほったぁいもぅぃずぃるなぁ)。
どうもこんにちは、inカラオケボックスな綻です。俺は現在、前述したように無心にリズムに乗ってタンバリンを叩いている。タン タン タン タン タン タン。うん、やり続けるとなんだか楽しくなってくるなこれ。
「ふー、歌い切ったー!あれ、綻君歌わないの?」
むむ、なんと無粋な質問をしてくるんだ櫻井。俺がなぜこんなにタンバリンに夢中になっているのか分からないのか?俺は歌いたくないんだよ。
と、言えばなんだかんだで歌わされるハメになるのをヒシヒシと感じます。by.綻
なぜだろうな。こう、シリアスな雰囲気のものはしっかりと察して引いてくれるくせに、こういったどうでもいいものは物凄く強引にやらされそうな雰囲気を感じるんだ。こういうのは二次元ヒロインの持つ性質のはずなのに、なぜリアルの女子が持っているんだか.......。
だから、俺は悪ふざけをもって返答しよう。
くわっ!!眼を見開きはしないが、気合を入れるイメージをする。
本来ある俺の目の濁りを気合で意図的に除去し、脇をしめ、少女っぽい動作をしながらそこはかとなく女々しい雰囲気を出す。
思い描くのは最強の自分、ではなくてラノベやアニメで見た小動物キャラ。
そして、俺は
「みんなの前で歌うのは、恥ずかしいから.......」
もじもじキュン。そんな擬音が付きそうな感じで言い放った。
「まあ、冗談だけど」
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く、空気が凍ってらじゃ。なんだ、そんなに俺の悪ふざけがきもかったか。まあ、そこらへんはスルーしてくれるのが大人な対応だろ。おいおい、ちょっと待て。本格的に空気がやばい。ここ、ここ笑うところですよー?
「おい、いい加減にリアクションしろ。俺が単なるオカマ野郎みたいだろ」
「........ん?あっ、あぁ、あははは!いやー、ちょっと驚いちゃってねー、うん、びっくりしたよ!」
櫻井が我にかえり、誤魔化すようになははと笑っている。
「いやー、ははははは。綻もあんな顔できるんだねー」
ちょっと驚いちゃったよ。そう呟くように言う相楽。
「おいおい、俺の特技は108個あるんだぞ?あんなの序の口だ」
簡単な演技でございます。思考トレースとかはあまりできないけど、動作の真似とかは得意だ。相手の見た必殺技を俺のものにするなんちゃらの目を備えている俺だ、アニメで見たキャラクターの真似くらい楽勝だ。
「すごいですね〜、別人みたいでしたよ〜」
ほわほわ擦り寄ってくる柊。なぜだろう、さっきより距離が近い近い近い。ちょっと待て頭を撫でるなラノベみたいな変なラブコメ空間を形成するな気やすく俺の肌に触れるな。
「ははははは、俺は日夜アニメでああいうキャラを見ているからな。真似できない訳がない」
とりあえず離れましょう。強引に振りほどいたらなんか面倒になるんで、相手の意識の裏に入り込む感じですっと柊から離れる。なんという高等技術の無駄使い。だが許せ、こうするしか他になかったのだ。
しかし、皆に考えて欲しいんだ。カラオケボックスって案外狭いよな。つまりそんな中で一人から遠ざかるってことは別の誰かに近づくってことで。
「あれ、私のとこがいいのかな?綻君」
ブルータス、お前もか。ではなくて、櫻井、お前もか。
櫻井の近くにいった瞬間、ぬっと手が伸びてきてそのまま抱き寄せられる。ああ柔らかい。冗談でごわす。いやまじ冗談が良かった。冗談にしてくれ。
ちょっと待て、今どういう状況でしょうか?この中途半端にラブコメにありそうな状況がなんか凄い気持ち悪い。なんか、俺の人生が俗っぽさで汚染されてる気がしてならん。
ラブコメの主人公ってすごいな。特にハーレムもの。男の願望を叶えるようなハーレムもののストーリーは、見てるだけならまだしも、自分が体験したら発狂するんじゃないかって思いました、まる
今回俺が学んだ教訓は自分の容姿を自覚すること。変なフラグを立てないことです。
先生、僕はもう疲れました。
ってことで少し休憩。
ーーキングクリムゾン。
無事に櫻井の恐怖から解放された。俺はよくよく思い返してみると、男の娘属性が含まれてる気がするのでこれからこういうことは控えよう。
少し反省会。鳥肌が収まらない肌をさすさすと摩りながら、相楽と柊のデュエットを聞く。
櫻井などに触れられた所にすごい違和感を感じる。物凄い久々のボディータッチだからだろうか?とても、変な感じがする。
こんなことは何年ぶりだっただろうか。俺を拾った物好き家族の親元を離れて以来、つまること中一ぶりってところか。
胸がばくばくする。触られたせいか、やけに頬が熱い。人の体温が、やけに俺の肌に残る
訳があるかーい。
俺はチョロインかっつうの。この程度俺が改心するとか思う奴まじ甚だしいぜ。
人を好く俺カッコ悪りぃー。俺の座右の銘であり、モットーでありポリシーでありプライドである。全部似たような意味だ........。
俺が俺がである限り、愛などいらぬー!非常に厨二臭い考えだが、俺はそんな俺が大好きだ。ナルシスト?いや、俺を好きになる奴とかいないから自分で愛情を自給自足してるだけですが、何か?やばい、思ったよりも深刻な理由でやんす。
やべー、俺マジ不幸www。どんなシリアスなセリフにも草を生やせば物凄く滑稽に感じる。ほら、こうやって誤魔化して行けば、一人でも寂しくないだろww
よし、ちょっと試してみよう。
俺氏、前世で化け物扱いされた末に処刑されるww
ひゃー、オラみんなの平和を人知れず守ったのに、結局処刑されちまったぞww
すげぇ、2chすげぇ。俺の真っ暗な過去が凄い滑稽にコメディーで笑えるようになったww
今日の結論、草生やせばまじ無敵。この発見を世間に報告した暁には俺にノーベル平和賞あたりがプレゼントされるのではないだろうか。うん、ないか。
くだらないことを考えていると、気づけば櫻井と相楽は二人で一緒に仲睦まじくドリンクバーを取りに行っていた。おぉ、百合ですか?俺得です。ん?ちょっと待て、連れてくんなら柊も連れてけよ。仲間外れ、ヨクナイ。友達の友達と二人っきりとかどんな罰ゲームだよ。櫻井とは友達でもないので前提が成立してなかった.......。
「そういえば綻先輩、先輩って女性が苦手だったりしますか〜?」
やけに間延びしたアホっぽい口調。うむ、あざとい。
「はっはっはっ、人自体苦手だから問題ない」
「そうなんですか〜」
おい、ツッコめ。
「じゃあ、聖櫻学園の人ならきっと好きになれると思いますよ〜」
みんな、いい人ばかりですから〜。続けるように、柊はそう言った。
ははははははははははははは、いやいや、ご冗談を、柊さん。俺は別にね、人を嫌悪するかもしれないけど、意外と嫌いでもないっていう天邪鬼さんなんだぜ?多分、心の奥底では人のことが好きかもしれないってとこだ。
でもさ、結局はお前らが理解不能、化け物、って罵って、勝手に恐れて嫌いになって離れてくんだろ?そんなお前らが変なこというなよ。おっと失礼、言うなでござるよwww
「はははは、そうだといいねー」嘘だけど嘘だけど嘘だけど
言った言葉は自分でも驚くほど乾いていて、冷たかった。いやいや、こんな空気は嫌だな。シリアスシリアス飛んでけー。
「ははははは〜、先輩、目が凄い濁ってますよ〜」
なでなでなでなで。
「綻先輩は何だか可愛いですね〜」
ほわほわほわほわ。
「明音ちゃんが先輩を連れて来た理由、何となく分かりました〜」
にこにこにこにこ。
「先輩みたいなハリネズミさんに、怖くないよ〜って教えてあげたいんですね〜」
.........
.........
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はは、
「いや〜、俺ちょっとトイレ行ってくるわ」
撫でてくる腕を抜ける。
扉を開ける。
瞬間移動する。
トイレに着いた。
限界だった。
「うっ、うおぇぇええええぇぇ」
きもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもいきもきもいきもikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoikimoi
ただ、胃の中のものを俺は吐き出した。
今日は、最悪の一日だ。
気づけば結構なシリアスに。
色々あって中々投稿できませんねww
テスト終了は二週間後の火曜日です。その辺りに再び投稿しましょう。
夏休みになればかなり更新できるのにな。