バカ達と双子と学園生活   作:天星

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戦いを終えて

 ……翌日……

 

「……これで」

「うむ」

 例に習って補充試験を受けている。

 

ガラガラ

 

「あ、雄二おはよう」

「つ、剣ィィィィイイイ!!! 貴様のせいで、キサマのせいでな!!」

「はっはっは……

 昨日の件に関しては7割くらい本気で悪かったと思ってる」

「じゃあそもそもあんな提案するなよ!!」

「……正直な話、霧島があそこまで行動的で強引な性格とは思わなかった。

 あの交渉の責任は僕にあるから、可能な限りフォローする」

「全くだ……

 そういえば、お前は試験受けるのか?」

「何が悲しくてあんな面倒なテスト受けなきゃならん」

 Fクラスで満足だよ。床下改造しても怒られないし。

「雄二の方は……愚問だったな?」

「当たり前だ!! 俺はもう一度FクラスとしてAクラスに挑み、今回の命令を取り下げなきゃならない!!」

 ふむふむ、じゃあさ……

「何でお前休日に学校に来てるんだ?」

 僕は補充試験を少しでも進める為だが……

「……本来なら、家で寝てようと思っていた。

 だが、猛烈な悪寒を感じてな……

 そのままあそこに居たら俺の社会的生命と貞操が危ない気がしたんだ……」

「何というか……大変だったんだな」

「剣、次の戦争は絶対に、完璧に勝つぞ!!

 多分姫路が抜けるから、こき使わせてもらうぞ」

「振り分け試験の提案……ミスったか?」

「そんな事は無いさ。あの場に居た全ての人間が満足する最高の提案だった」

「そう言ってくれると助かる」

 何はともあれ……試験結果を待つか……

 

  ……2日後……

 

「試験結果が出たぞ!」

「どうせ姫路がAでそれ以外がFだろ?」

 それ以外の予測が立てられないんだが……

「いや、違う」

「……何?」

「お前の言う通り、一人だけAクラス、それ以外がFクラスだ」

「姫路じゃないってのか?」

「あいつは無記名で0点だとさ」

 明久と一緒のクラスが良かったんかな? 面倒なんで追求はしないが。

「で、誰なんだ? そのAクラスに入った奴ってのは?」

「……名前は三宮(さんのみや)銀太郎(ぎんたろう)だ」

「何だその取ってつけたような名前は……

 っていうか一体誰だ?」

「……お前なら、勘で分かるんじゃないか?」

 つまり勘で分かるような奴って事だよな……?

 ………………まさかっ!!

 

 

  『シュミはベンキョウ! ソンケイするヒトはニノミヤキンジロウ!!』

 

 

「バカなっ!! あいつが!?」

「ああ、そのまさかだ。俺も信じがたいが……」

 停戦期間は3ヶ月。

 それが終わると、また戦争が始まるだろう。

 その時……それは一体どんな戦争になるのか……?

「フッ、ハハハハハ!!

 僕達も負けてられないな。

 やるぞ雄二!! 絶対……勝つ!!」

「おう、当然だ!!

 三宮とかいう奴も、翔子も、全員倒す!!!」


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