RC314さん、
蒼龍さん、
光明さん、
泡沫´さん、
枝垂桜.さん、
桜花散華さん、
感想ありがとうございました!
では、スタート!」
『俺達の時代が来たぜ!!』
『ヒャッハー!!』
僕達が少し遅れて1階まで来るとFクラスの皆が大暴れしていた。
今まではちょっと引いた所で支えるくらいしかしてなかった状況でようやく主役になれたのだ。やる気が出るのも当然だろう。
『コイツら、何かテンションがおかしいぞ!』
『奴らが本格的に攻めてきた! 応援を呼んでくれ!!』
「応援を呼ぶ暇なんて与えないわ! さっさと蹴散らしてグラウンドに出るわよ!!」
光さんが大声で激励している。
確か、僕達が新校舎から帰ってきた後にグラウンドは放棄して旧校舎の出入り口を封鎖して立て篭もったんだよね。
急いで突破して出入り口付近を制圧しないと凄く面倒な事になるだろう。
「僕達は……まだだよね」
「ああ。どうせ全員が戦えるスペースもないしな。
それに、敵のAクラスは今は参戦してないからな」
「え? どうしてだろう?」
「抑止力ってやつだ。
フィールドのすぐそばに翔子とか御空とかが控えてるんでな。
この場所を守る為に戦死するくらいならいっそのこと明け渡した方が得だって判断だろう。
そういう意味でも見た目の点数が大したこと無いFクラスが主役になるわけだな」
「なるほど……」
高得点持ちで先に動いた方が戦死するリスクが跳ね上がる。後から召喚する場合は任意の場所に召喚できるからね。
点数を減らされても撤退できれば補充できるけど、僕達の指揮者はこんな所で撤退を許すような間抜けじゃない。
こちらとしても高得点持ちは温存しておきたいからまだ待機。
待機してるだけで牽制になって、まさに抑止力ってわけだ。
「ただ、敵の本隊が来たら『多少戦死してでも突破する』って方針に変わるだろう」
「時間との勝負ってわけだね」
「そうなったらそうなったで作戦を変えるだけなんだが……どうやらその心配は無いようだ」
『よしゃあ! 討ち取ってやったぜ!!』
『これがFクラスの力だ!!』
「ご苦労! 前線を引き上げる。付いてきなさい!!」
フィールド上の敵を全て討ち取ったようだ。
光さんが素早く号令を出して前進する。
『見てたか坂本!』
『俺達もやるときはやるんだぜ!!』
「ご苦労だった。
それじゃあ秀吉の所でメイクしてもらってくれ」
「「了解!!」」
……キミ達の事は、きっと忘れないよ。
「お前たち、ボサッとするな。空凪妹に付いていくぞ!!」
……一方その頃……
「……よし、気付かれずにここまで移動できたようだ」
僕は旧校舎の裏口からこっそりと出て所定の位置に着いていた。
「あの、空くん。本当にやるんですか?」
「勿論だ」
「う~ん……怪我だけはしないでくださいよ?」
「ああ、善処する」
「善処じゃなくて徹底して下さいよ……」
それじゃ、始めようか。
………………
「作戦通りに陣地を構築! 先生方も移動お願いします!!」
凄い勢いで光さんの指示が飛ぶ。
強引に前線を押し上げることでスペースを確保し、敵の本陣が来るまでに3つのフィールドを張る事に成功した。
「康太、島田、とりあえずフィールドに入っておけ。フィールドを変えられそうになったら召喚しても良いが、まだ召喚するなよ?
明久も中央のフィールドに入ってくれ。召喚は以下同文だ!」
「「「…………承知した/分かったわ!/了解っ!!」」」
左側のフィールドが外国語。右側が保健体育。中央が社会科。
まるで僕達の為に用意されたかのようなフィールドだ。
「明久、お前は常夏を煽れ」
「OK!!」
煽る、煽るかぁ……雄二と比べて清らかな心を持つ僕にそんな事ができるだろうか?
とりあえず適当にやってみよう。
「やーい常夏コンビ! 悔しかったら僕を倒してみろ!!」
すると案の定と言うべきか、のこのこと出てきた。
「見え見えの挑発だな。だが乗ってやるよ!」
「ザコが粋がってんじゃねぇ!!」
2人とも釣れたね。
同時に相手するのはちょっと避けたいけど……
「もしも~し、サル先輩!」
「あぁ!? 誰がサルだ!!」
そんな事を考えていたら左の方から美波の声が飛んできた。
「え~、噂になってますよ~。男子にも女子にも発情する変態サル野郎って。
あ、Fクラスのアキを相手に2人がかりじゃないと挑もうともしない腰抜けも追加しますか?」
「てんめぇ……良い度胸じゃねぇか!!
常村、お前は吉井をやれ。俺はあのクソアマをやる!」
「へっ、油断して負けんじゃねえぞ?」
「バーカ、負ける訳が無ぇだろ」
どうやら美波が一人引きつけてくれたみたいだ。
これで僕は常村先輩一人に集中できる。
……正確には他の人も多数居るんだけど、戦死させる対象って意味では集中できた方が良い。
そういえば、保体フィールドは……
「土屋君、貴方なら勝負してくれると思っていましたよ」
「…………この
「そう固いことを仰らずに、のんびりと愉しみましょう」
小暮先輩の仕草や雰囲気は相変わらず人を惹きつける。
一度だけ深呼吸してから正面に視線を戻す。
ムッツリーニならきっとやってくれるだろう。僕は僕の相手に集中だ。
「いつもと違って剣は居ないけど、勝たせてもらいますよ!
「へっ、格の違いって奴をおしえてやるぜ。
「怪我しかねない作戦なのね……」
「何を今更」
「そして開き直るのね。
今更だけど」
「全くだな。
それより、Fクラスが結構活躍してるな」
「ホントね。こういう見方をするなら点数の低い戦力も結構価値が上がるものね。
あの連中の場合は普通に操作が上手いっていう長所もあるけど」
「そうだな。意外と価値が出たな」
「では、明日も……」
「明日も、2話投稿だ。21時とその5分後だな。
次話が結構短いし、次々話とも切り離したかったんで分けるらしい」
「あら、そう。
じゃ、明日もお楽しみに!!」