バカ達と双子と学園生活   作:天星

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「ではいってみよ~

 蒼龍さん、
 RC314さん、
 想星さん、
 青空猫さん
 枝垂桜.さん、
 光明さん、
 泡沫´さん、

 感想ありがとうございました!

 では、スタート」


20 中間確認

「現国、現国……現国かなぁ……?」

「どうかしたの?」

「ああ明久、どの科目を補充すべきか少し迷ってね」

 

 現在、僕はFクラスが拠点にしている教室に居る。

 無論、補充試験の為だ。

 

「何の科目を消耗しておるのじゃ?」

「消耗だったら……現国と数学だ。

 現在の点数はそれぞれ244点と305点だ」

 

 前回のAクラス戦が終わってから補充してる時間が無かったのでその2つを消耗している。

 現国は本来もっと低かったんだが、吸収能力のおかげでここまで持ち直している。

 ちなみに、化学は実は0点だったりするのだが、今回のルール『センター試験準拠』では理科は4科目の中から2科目を選べば良いので化学以外を選んでスルーしている。

 

「え? 何悩んでんの? 点数が少ない現国で良いんじゃないの?」

「そうなんだが……そうだ、くじで決めよう」

「くじって、アンタねぇ……」

 

 適当にくじを作って適当に引く。

 ……さて、始めるか。

 

 

 

  ……一方その頃……

 

 

 

「……お互いの戦力を確認する」

 

 本日3度目の代表会議は翔子のそんな言葉からスタートした。

 会議っつても2名ほど補習室に居るんで4人しか居ないんだがな。

 

「……まず、こちらの戦力から。

 ……Dクラス、Eクラスは壊滅。Aクラスはおおよそ2割ほど戦死した。

 ……それぞれのクラスの損害は?」

「Bクラスはグラウンドに残ってた連中の半分ちょいがやられたみたいだ。

 戦死者は15名、全体の損壊率で言えば3割の戦死だな」

「Cクラスは……半分くらいやられたわね」

「Fクラスは1割くらいだな」

「ちょっと待ちなさい、何でそんな低いの!? BクラスどころかAクラスより少ないじゃないの!」

「あ~……まぁ、知らない方が良い」

 

 戦死しそうになったら土下座して見逃してもらってた……という事はあいつらの名誉の為にも黙っておこう。

 ちなみに場所は校舎内じゃない。グラウンドだ。まさに『土の下に座った』な。

 

「……じゃあ次、相手の損害を確認する」

「そう言えば、相手の各クラスの代表は出てたのか?」

「それは分からないが、Dクラスはほぼ全壊、Bクラスも半分くらいは倒したはずだ」

「私たちのCクラスではAクラスの協力もあって3-Cを……半壊はさせたわね。

 その後に乱戦になったせいで状況把握できなかったから、多分もっと倒してるはず」

「俺達Fクラスは他のクラスの補佐だったから特に報告する事は無い。

 強いて言うなら、新校舎突入時に5人ほどAクラスを倒したくらいだな」

「……3年のEクラスやFクラスも大体壊滅したらしい。多少残ってても問題なく対処できるはず。

 ……今重要なのは、3-Aがどれくらい残ってるか」

 

 確かにな。

 一部は点数を確認できなかったが……とりあえず400点前後と見ておいた方が良いだろう。

 

「とりあえず、俺達が新校舎に突入した時には21人居たな。サクッと倒した5人を除いてだが」

「残りはグラウンドに居たって事で良いのかしら?」

「うちの副代表は多分24人居たって言っていたからほぼ間違いないだろう」

「……8人ずつに分かれて3方向から襲ってきたという報告が入ってる」

「Bクラスでは空凪の協力もあって左翼は6人、中央は4人倒したぞ」

「……Aクラスは右翼の方で4人倒した。追撃して止めを刺したかったけど、他の生徒に妨害された」

「って事は倒したのは合計14人か。逃げたのは10人か?」

「……すると残りは31人」

「多いのか少ないのか分からんな……」

 

 こちらの戦力を生存人数だけで言うと、Aは40、Bー35、Cー25、Fー44、合計で144人。

 向こうの大まかな戦力はAクラスが31人に……Bー25、Cー25、その他数名。合計で81人+α。

 人数だけ見れば圧倒的有利だが……

 

「坂本、Aクラスの点数は本当に間違いないんだな?」

「ああ。俺達が見た10人の点数は500~600点っていうトチ狂った数値だった」

「実は何かと見間違えてたとか、そういうのは絶対無いな?」

「流石にシステムを誤魔化す方法があるとも思えないからな。間違いないだろう」

「だよなぁ……」

 

 こんな所で現実逃避しててもしょうがない。

 今は実際に勝つ方法を考えなければ。

 

「総力戦を仕掛けるのは……流石に難しいか?」

「いや、選択肢には入るだろう。

 どうせ1時間か2時間もすればこちらも向こうも補充試験が終わる。

 その時に多分攻めてくるから総力戦を仕掛けるか受けるかの違いになる」

「こちらから仕掛けたからといってペースを握れるとは限らないわけだけどね」

「何にせよ、まだ考える時間はあるか」

 

 消耗した科目によっては2つの試験を受けないと完全回復できないので、いつもの戦争よりは時間的な余裕が出てくる。

 こちらも補充に時間がかかるわけだが。

 

「坂本、何か凄い奇策で敵の大将を一気に倒すとかできないのか?」

「どんだけフワッとした案だよ!? んな都合の良いもんは無ぇよ」

「そりゃそうよねぇ……」

 

「……それじゃあ、私たちの補充試験が終わったら仕掛けてみようと思う」

「理由は?」

「……遅かれ早かれ衝突するから、それまでに少しでも良い場所取りをしておきたいというのが1つ」

「もう一つは?」

「……防衛を固めてじわじわと削っていく勝ち方なんてつまらない。それよりも、堂々と戦って勝った方が何倍も楽しいと思う。

 ……どちらかを選ばなければならないなら、私は後者を選ぶ」

「何というか……随分と個人的な理由だな」

「戦略って言葉の定義が問われるわね」

「だけど良いんじゃないか? 俺は霧島に賛成だ」

「反対とは言ってないわ。そっちの方が楽しそうだし」

「俺もだ。高城に一泡吹かせてやりたいしな」

「……それじゃあ、そういうことで。細かい判断は各自に任せる。

 ……会議は終了。お疲れさまでした」




「とりあえず戦況確認」

「Fクラス残り過ぎてない!?」

「あ~……まぁ、生命力だけが取り柄のアホどもだからな。
 半数は新校舎突入組だったし」

「それでも多すぎるような……」

「……まぁ、温かい目でスルーしてほしい」


「では、明日もお楽しみに!」

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