光さんの腕輪の解釈ですが、適当にいくつか出してましたが……
『発動した効果の吸収、源泉からの吸収のいずれかを選択して使用。
これのみを正しい解釈とします。
理由としては、封印の時には相手の点数が腕輪コストの分のみ消費しているので、遠距離からの吸収では理屈が合いません。
とりあえず問題の場所は修正しました。
ご迷惑をおかけしました。
では、前書きコーナーに移ります。
青空猫さん、
陽炎Lv.1さん、
榊遊矢さん、
RC314さん、
枝垂桜.さん、
蒼龍さん、
泡沫´さん、
光明さん、
感想ありがとうございました!
では、スタート」
……そして、雄二が新校舎から出てきた辺りへと繋がる。
[フィールド:理科]
3-A 390点
3-A 359点
3-A 346点
3-A 369点
2-A 霧島翔子 579点
2-B 御空 零 570点
2-F 空凪 剣 490点
「……その程度の攻撃じゃ私には届かない」
「ぶっちゃけチートよね。どっちの能力も」
「Aクラス副代表の能力だ。弱い訳が無いだろう」
「グラウンドが少々心配だったのですが、流石は空くんですね」
「うんまぁ、話は大体理解したんだが……まだ疑問が一つ残ってる」
僕が学校に到着してから今までの事を仔細に説明したというのに雄二にはまだ疑問があるらしい。
「言ってみたまえ」
「何でそんな偉そうなんだよ。
俺が気になってるのはお前だ! しばらく復帰出来ないんじゃなかったのか!?」
「ああ、自然回復を待っていたら数ヶ月かかってただろう。
……だから、ちょっとばかし無茶をした」
「凄く嫌な予感がするんだが……一応内容を聞こうか?」
「すんなり言ってしまうのも勿体ないのでヒントをくれてやろう。
雄二、お前はRPGの序盤で面倒な状態異常にかかった場合どうする?」
「あん? 何の関係が?
……宿屋に泊まるとかで良いんじゃないのか?」
「ん~……じゃ、近場に宿屋が無い仮定で」
「そうだな……」
「あ、分かった!」
「ほぅ? 言ってみたまえ明久」
「戦闘不能にした後に蘇生する!
…………え、あれ? ま、まさか……」
ゲームの話題なら明久の方が解答が早いな。
「それで正解だ」
「……もしかして、その方法を自分に……?」
「うん」
「……い、一体何をしたの!?」
「具体的に言うと……睡眠薬を致死量ギリギリまで飲んだ」
「……ごめん雄二、ちょっと頭が追いつかない。バトンタッチ」
「お前はよくやったよ明久……
で、おい剣、一体何をどうやったらそれがお前の回復に繋がるんだ!?」
「だから、RPGで……」
「そうじゃなくてだな!!」
「じゃあ仕方ない、劣化したバッテリーの修復方法で例えると……」
「電気を完全に抜いた後に再充電するんだろ? でもお前はバッテリーじゃないだろ!」
「ったく仕方ないな。それじゃあ超回復理論で……」
「先に出た二つよりは近い気がするが、それでもまだまだ遠すぎるぞ!?」
「あ~……理屈なんて良いだろ? こうやってピンピンしてんだから」
「それは……確かにそうなんだが……」
まったく、どうでもいいことをうるさい奴だ。
「あの~、空凪くん。キミが規格外なのも自分を大事にしないのも今更だから良いけどさ。
キミの妹さんも知ってたんだよね? あと、きっと姫路さんも。よく許可が出たね?」
「僕の体質の事は僕の方が熟知しているから、基本的に光が口を挟む事は無いし、瑞希は……」
「約束してくれましたから、必ず帰ってきてくれるって」
約束? はて、脅迫に近かったような……
よし、少しあの時の事を振り返ってみよう。
~回想開始~
「というわけで、僕が死にかければ多分元に戻るだろう」
「ね、念のため『問います』よ? ふざけてるんですか?」
「ははっ、何をバカな事を」
「……復唱要求『さっきの発言は本気である』」
「別にそこまでやらんでも……『さっきの発言は本気である』」
「じゃああえて言いますよ? バカなんですか!?」
「バカじゃないさ。僕の体の事は僕が一番良く知っている。
これが一番手っ取り早く直す方法だろう」
「でも、だからって急がなくても良いじゃないですか!
のんびり数ヶ月待つんじゃダメなんですか!?」
「ああ、ダメだね」
「どうしてですか? まさか、あのストーカーを倒すため……なんてバカな事は考えてないでしょうね?」
「そんなバカな事を考えるわけが無かろう」
「じゃあどういう理由ですか?」
「いくつか理由はあるが……一番の理由はベッドに寝てるのが嫌だからだ!!!」
「やっぱりバカな理由じゃないですか!! いや、さっき言ったのよりはずっとマシですけど!!」
「納得したか。では睡眠薬を取ってきて……」
「いや、してませんってば。
…………止めても、無駄なんですよね?」
「ああ」
「…………分かりました。では一つだけ質問させてください」
「……何だ?」
「ちゃんと、帰ってきてくれますね?」
「…………………………
はぁ、そんな風に訊かれたら、帰ってくるしかねぇだろうが」
「それじゃあ、約束ですよ」
「ああ。約束だ」
~回想終了~
そうじゃなかったら適当にはぐらかそうと思ったんだがな。
『嘘を吐いても良い状態』だったからこそ事実ではなく希望を言えた。って言うか言わされた。
ホントに、こいつは僕の性格をよく理解している。
「んで、新校舎の中では何があったんだ?」
「ああ。順序立てて説明すると……」
雄二から話を聞く。
3年に囲まれて脱出できなかった事。敵の代表が何か話した事。
全てを聞き、続けていくつかの疑問をぶつけてみる。
「突入のタイミングはAクラスが半数くらい出てきてからで間違いないか?」
「ああ。間違いない」
「敵の代表は『Fクラス、Bクラスの皆さん』と言ってたのか?」
「ああ」
「敵の伏兵は4階に隠れてたのか?」
「多分な」
頭の中で情報を再検討する。
いくつかの疑惑を結びつけ、一つの形に仕上げる。
「……なるほどな」
「どうかしたのか?」
「非常に興味深い事に気付いたが……悪いがこれを言うわけにはいかん」
「? どういう意味だ?」
「簡単な事だ。
僕にとって『借りを返す』という行為は何事にも優先されるという事だ」
「…………」
「どうした? 鳩が豆鉄砲を食らったみたいな顔して」
「アホなの!? なにをどうしたら『臨死状態になる』なんて治療法が思いつくのよ!?」
「勘、かなぁ……」
「……勘なのね」
「それよりも見ろよ。瑞希が復唱要求なんてしてきたよ」
「どっかの魔女のゲームを思い出すわね」
「これなら多少言い回しを変えてごまかすなんて事もできないからな。上手く考えられている」
「では、明日もお楽しみに!」