バカ達と双子と学園生活   作:天星

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「本編だと私は割とピンチだけど……そんな事は気にせず行ってみましょ~。

 陽炎Lv.1さん、
 走り高跳びさん、
 蒼龍さん、
 想星さん、
 泡沫´さん、
 枝垂桜.さん、
 RC314さん、
 光明さん、
 青空猫さん、

 感想ありがとうございました!

 では、スタート」


13 少年の帰還

「……予定としては、瑞希(ヒロイン)の危機に颯爽と現れるはずだったんだがな」

 

 どこからともなく現れたそいつは、そんなフザケた事を抜かしながら歩いてきた。

 

「あんた、いつから学校に来てたの!?」

「数分前に目が覚めて、知り合いのタクシー運転手に電話して、ついさっき到着した所だ」

「目が覚めたって……寝てたの!?」

「諸事情で数日前から昏睡状態だったんでな。何も食ってきてないから腹ペコだ」

「ちょっと待ちなさい、ツッコミ所が多すぎる!!」

「だったら後にしろ。そこの先輩は僕達のやりとりが終わるのを待っててくれてるんだぞ?」

『ほぅ、忘れられてるかと思ったぞ』

「あ、スイマセン」

「では、始めましょうか。試獣召喚(サモン)

 

[フィールド:国語]

2-B 御空 零 285点

2-F 空凪 剣 262点

2-B 59点

2-B 62点

 

3-A 408点

3-A 404点

3-A 418→368点

3-A 409点

 

「お前にしては削られたな」

「うっさい」

「さて、生まれ変わった僕の初陣だ。

 貴様たちで試させてもらおう!!」

 

 そう言いながら近くに居る人に襲いかかる。

 ……なんて素直な戦術をこのヒトが取るはずもなく、投げナイフで本命を狙う。

 

『むっ!』

 

 そう、開幕で『逃走禁止』の腕輪を使ってきた奴が本命だ。

 あいつさえ倒せば、仕切り直しができるはずだ。

 

「くたばれやぁあああ!!!」

 

3-A 逃走禁止の先輩 368→276点

 

『ふっ、浅いわ!!』

「ちっ、直接決めるか」

 

 そう言った空凪くんは召喚獣を直接突っ込ませる。

 

『俺達を忘れんじゃねぇぞ!』

『させっかよ!!』

 

 当然、他の3年の人が動く。

 だけど、空凪くんは意に介さず突っ込む。

 

「残念ながら……その程度は見えている」

 

 吉井くんに匹敵する器用な動きで無傷で突破する。

 ……おかしい、吉井くんほど操作が上手かった記憶は無いんだけど?

 

「射程圏だ。『空を凪ぐ閃光の如くっ』!!」

 

 肝試しの時に見たように、数フレームで抜刀、攻撃、納刀を終える。

 そう言えばアレ、ビデオでスロー再生しても見えなかったのよね。どうなってるのかしら?

 

2-F 空凪 剣 262→232点

 

3-A 逃走禁止の先輩 276点→Dead

 

「……『終了』だ」

『くっ!!』

「御空! 一旦退くぞ!」

「分かってるわよ!!

 殿軍は空凪くんと、あと点数が低い人を4人くらい……誰かお願い! 全員撤退したら空凪くんも退きなさい!!」

『了解です!』

「Fクラス! 近くに居るんだろ! お前たちもBクラスに加勢しろ!!」

『OK! 皆、あっちだ!!』

 

 攻撃を受けないように注意しながらフィールドを脱出する。

 私たちが行くべきなのは……

 

「御空、Aクラス代表が来ている。合流するぞ!!」

「代表っ! 良いタイミングで来たわね!!」

「拠点も放棄した今、安全なのがお前の側だからな!」

「そういう口説き文句は小山さんに言ってやんなさいよ」

「いや、これは口説き文句じゃなくて……とにかく、中央を突っ切って右翼まで行くぞ!」

「オッケー! 空凪くんも付いてきなさい!!」

「人使い荒いなったく」

 

 空凪くんがフィールドを離脱し、中央寄りの次のフィールドに進入する。

 

[フィールド:国語]

2-A 201点

2-A 168点

2-F 44点

2-F 21点

 

3-A 285点

3-A 302点

3-A 316点

3-A 211点

 

「って、また国語なの!?」

「最初は連続しないようになってたはずだが、科目変更されたんだな」

「そうなのか。ま、やることは変わらんな。試獣召喚(サモン)!」

「確かに。試獣召喚(サモン)

「できれば変えたかったんだけどなぁ……試獣召喚(サモン)

 ……あ、Bクラスの皆は休んでて!」

 

2-F 空凪 剣 232点

2-B 根本恭二 402点

2-B 御空 零 285点

 

『援軍か! 助かった!!』

『副代表!? 生きてたのか!?』

 

『あいつ、Bクラス代表だ!』

『優先的に仕留めろ!!』

 

 意外と知られてんのね。代表の顔。

 早まった? いや、せっかくだから利用させてもらおう。

 

「「代表!(根本)、囮になって(くれ)」」

「お前ら扱いがヒドくないか!?」

 

 代表の文句には耳を貸さず、私も空凪くんも代表から離れて敵に向かう

 それに対して敵も応戦する。

 

「オラオラどうした? Bクラス代表を優先的に仕留めるんじゃなかったのか?」

「あなたたち2人くらいが特攻すれば倒せるんじゃないの?」

『ぐぅっ、言いたい放題言いやがって!!』

 

 特攻する者など居ない。『囮になれ』発言でそういうのを警戒してるのは丸分かりだし。

 それに加えて空凪くんの攻撃射程は無制限だ。掻い潜って特攻するのは極めて困難だろう。

 現に目の前の敵をいなしながら他の召喚獣にちょくちょくダメージ与えてるし。

 

「あ、そうだ御空」

「何!? 忙しいんだけど!?」

「ウチのクラスの半数くらいの姿が見あたらないんだが、どこへ行ったんだ?」

「何で今訊くかなぁ!? Fクラスの半数とBクラスの半数は新校舎の高城のとこに向かってるよ!!」

「……3-Aの点数の水準を考えると明らかな戦力不足だと思うが?」

「その時はAクラスの点数なんて分かってなかったのよ!!

 だからそれでイケるって判断がされてたわ!」

「……それで、戦力がごっそり減った段階でAクラスとの戦闘になったわけか」

「ええ、そうよ!!」

「……2クラス連合で敵代表に奇襲をかけるなんて、事前の会議で承認を得たはずだ。

 その時の事を詳しく教えてくれないか?」

「私より代表の方が詳しいからそっちに聞きなさい!!」

「だそうだが、今良いか?」

「後にしてくれ!!」

「じゃあ一つだけ!」

 

 空凪くんはある質問をして、代表はある人物の名前を返した。

 

「…………なるほど。分かった。

 よし、さっさとケリを付けるぞ」




「復活!!」

「主人公として登場タイミングが微妙にズレてるわよね……いや、助かったから良いんだけどさ」

「ちなみに、点数が400点じゃないのはAクラス戦で削られた点数がそのままだからだったりする。
 確認作業がそこそこ面倒だったらしいぞ」

「へ~。
 しっかし、初っ端から大暴れしてるわね……閃光モードも躊躇いなく使ってるし」

「あそこは切り時だろう。あの厄介な腕輪を放置するわけにはいかん」

「いや、言いたい事はわかるんだけどね。キミの体が心配だよ」

「ハハハッ、まあ安心しろ」

「1ミリも安心できないんですがそれは……」


「最後のやりとりだが、執筆当初はしっかり書いてたんだが、そのままだと露骨過ぎるんでああなった」

「内容を予想してみると面白いかもね。割と分かりやすい……かなぁ?」

「どうだろうなぁ……」


「そう言えば、戦場のど真ん中……ってわけじゃないけどそこそこ近い所に突然現れたわね。どっから湧いてきたの?」

「ん? 普通に学校の塀をぶった切って侵入しただけだが?」

「…………はい?」

「お、もうこんな時間か。締めるぞ」

「あ、うん。

 では、明日もお楽しみに!」



「……って、ちょっと待ちなさいよ! 危うくスルーする所だったけど塀をぶった切ったってどゆことよ!?」

「え、だからぁ……」

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