バカ達と双子と学園生活   作:天星

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「んじゃ参りましょ~。

 走り高跳びさん、
 泡沫´さん、
 槍バカさん、
 火水 総さん、
 久未美男さん、
 クロードさん、
 蒼龍さん、
 RC314さん、
 陽炎さんLv.1さん、

 感想ありがとうございました!

 ではスタート」


07 対面

 午後の戦争に入る……前にBクラスの御空との打ち合わせだ。

 余談だが、部隊の編成は主に御空がやっているらしい。それで良いのか根本(代表)

 

「奇襲かぁ……このまま普通に攻めてても勝てる気がするんだけどねぇ」

「それはそうなんだがな」

「ま、良いわ。25名ほど見繕っておいたわよ。

 私も代表も参加できないからそのつもりで」

「ああ。分かってる」

 

 一緒に来てくれるとかなり心強いんだが、御空にはグラウンドに出てきた相手のAクラスを止めるという重要な役割がある。

 そして根本が戦死すると御空も戦闘不能になるので危なっかしくて連れていけない。

 

「得意科目ごとに5小隊に分かれて各自で判断して動くように言ってあるから、大まかな指示さえ出してもらえれば良いわ。

 細かい指示を出しても別に構わないけど……慣れない連携はそっちが大変でしょ?」

「助かる」

「それじゃあこれ、名簿と点数ね。

 Fクラスが動くタイミングで合流させるから」

「了解だ。じゃあな」

「ええ。

 あと最後に、油断しないようにね?」

「ああ。分かってる」

 

 

 

 

 

 

 

 戦争再開から数十分ほど経過した所で敵のAクラスの約半数が姿を現した。

 3-Bに与えた(主に御空による)損害が激しかったので、戦力の補充の為に出さざるを得なかったのだと思われる。

 よし、そろそろ動くか。

 

「お前たち、長いこと待たせてしまったがようやく出番だ。行くぞ!!」

 

 まずは2-Bが戦ってる辺りまで移動し、敵の人口密度が高そうな所を探す。

 探し出したら姫路に指示を出す。

 

「姫路、やれ」

「はい。試獣召喚(サモン)

 

 そして……

 

キュボッ

 

 間の抜けた音とともに多数の召喚獣が一瞬にして塵と化す。

 そして、新校舎へと繋がる道が出来上がる。

 

「駆け抜けるぞ!!」

 

 選抜したFクラスのメンバーが駆け抜ける。

 それに少し遅れてBクラスのメンバーも付いてくる。

 

『あっ、くそっ、行かせるか!!』

『誰か止めろ!!』

 

『止めさせるかよ!!』

『Fクラスっ、早く行ってくれ!!』

 

 俺たちの目的に気付いて3年の生徒が止めようとするが、Bクラスがそれを阻止する。

 阻止するが……流石に50人もの人数を素通りさせてくれるほど敵も甘くはないようだ。

 

「よし、姫路、撃て」

「了解です」

 

 姫路の召喚獣が再び腕輪を打つ体勢に入る。

 さっきはほぼ敵しか居なかった場所に撃ったが、今回は敵味方が入り乱れた場所へと構える。

 

『に、逃げろ! またアレが来るぞ!!』

『ちょっ、俺たちも巻き添えかよ!?』

 

 と、再び道が出来上がる。

 

「よし行くぞお前ら!!」

 

 そして余裕で突破する。もちろん熱線なんて撃たない。

 

『あ、畜生! 騙された!!』

『俺たちも騙されたよ! いいぞ、もっとやれ!!』

 

 そんな声援(?)を背に、俺たちは新校舎へと突入した。

 

 

 

 

 

 

 新校舎に入ると当然のようにAクラスの生徒が待ちうけていた。

 

『ゲッ、来やがった!!』

『ここは通さねぇ! 試獣召喚(サモン)!!』

『『『『試獣召喚(サモン)!!』』』』

 

 [フィールド:数学]

3-A 5名 260、245、250、299、223点

 

 道中での戦いでの対処は大まかに分けて2通りある。

 全員で殲滅して突破するか、足止め部隊を残して本隊だけ突破するか。

 普段のFクラスならそもそも殲滅が難しいので迷い無く後者を選ぶんだが、今回は新校舎の全敵戦力を倒せるだけの戦力を用意したつもりだ。

 よって……

 

「お前ら、殲滅するぞ!!」

「「「「「おう! 試獣召喚(サモン)!!」」」」」

 

 その動きに反応してBクラスの一部の生徒が前に出る。

 

「Bクラス第三班、行くぞ!」

「「「「「試獣召喚(サモン)!!」」」」」

 

2-F 5名 65、42、59、69、73点

2-B 5名 302、286、266、258、300点

 

 流石は御空が選出した連中だ。点数が頭おかしい。

 ザックリと見ただけでAクラスより平均点が上なんだが?

 得意科目で戦えばAクラスを上回るのは普通に可能なんだろうが……

 

「ん?」

「どしたの雄二?」

「……いや、何でもない」

 

 ここに3ーAの数学が得意な奴が配置されていない事を疑問に感じるのは考えすぎか?

 強い奴は前線に出て行き、最低限の守りを残したっていう話なら問題は無いんだが……

 

 そんな事を考えているうちにあっさりと殲滅は完了した。

 

「Bクラスパネェな」

「いえいえ、Fクラスの援護のお陰で凄くやりやすかったですよ」

「そうか? なら良いんだが」

 

 そのままの勢いで2階へと向かう。

 上がりきっても妨害は居ない。

 そのまま3階へと上がってしまおうかとも思ったが、念のためにその各教室を調べて伏兵の有無を確認する。

 

「雄二よ、誰も居らんようじゃ」

「本当に大丈夫だな?」

「うむ。ワシが高城の声真似をして呼びかけても何の反応も無かったからのぅ」

「それは安心だ」

 

 確認を終えて、3階へと向かう。

 ルールでは『本陣の初期位置は3階』となっているので、高城が動かしてなければこの階に居るはずだ。

 と言うより……

 

「…………人の気配がする」

「だろうな」

 

 推定で20人以上のAクラス生が居るはずなんだ。

 それだけの人数なら康太じゃなくても気配が分かる。

 恐らく、廊下の左奥にあるCクラスの教室からだ。

 突撃していきたい所だが、ここは慎重を期して他の教室を確認していく。

 まず、左手前のAクラス。誰も居ない。

 次、右手前のBクラス。ここも居ない。

 右奥のDクラス。居ない。

 いよいよCクラス。ここにそこそこの人数が居る事はドア越しにも分かる。

 恐らくは、高城も居るんだろう。

 

「お前たち、準備は良いな?」

 

 振り向いて問いかけると皆無言で頷きを返した。

 

「それじゃ、突入するぞ!!」

 

 2箇所のドアを開け、そこからCクラス教室へと雪崩れ込む。

 中に居たのは10名ほどの三年生と教師1人。それと……

 

「ようこそ、Fクラス、Bクラスの皆さん」

 

 総大将である高城だった。




「よし、この戦力なら高城を蒸発させられるな!
 これで僕たちの勝ちだ!!」

「キミがそゆこと言うとフラグにしか聞こえないんですがそれは……」

「……さて、少し前の後書きで『書きたいシーンがある』みたいな事を言ったはずだが……
 その1つが原作のあの場面だ」

「この状況……近いのはあの場面よね」

「ああ」

「一体この状況をどうやってあの場面にするのかしら……
 いや、共通点があるのはよく分かるんだけどさ」

「それは次回のお楽しみだな」


「では、明日もお楽しみに!」

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