バカ達と双子と学園生活   作:天星

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「こんばんは。今日も行ってみましょ~

 クロードさん、
 蒼龍さん、
 想星さん、
 枝垂桜.さん、
 泡沫´さん、
 久未美男さん、
 クロバット一世さん、
 火水 総さん、
 走り高跳びさん、
 ルルの鈴さん、

 感想ありがとうございました!

 では、スタート」


12 闘う者たちの結末

 [フィールド:物理]

Fクラス 姫路瑞希 455→145点

Fクラス 坂本雄二 452→111点

 

Aクラス 空凪 光 423→Dead

Aクラス 霧島翔子 698→689点

 

(なお、元点数は戦闘開始時で表記した)

 

「坂本くんっ! 倒しましたっ!!」

「よくやった姫路っ!!」

 

 これで、やっと同じ土俵に立てた。ようやくこちらからの攻撃が届く!

 

「腕輪、発動だ!」

 

 俺の召喚獣の武器(メリケンサックと棒)が白い光を放つ。

 武器強化、それが俺の腕輪の能力だ。

 使用コストは明久と同じく20点で1分持続する。

 これなら、攻撃が通るはずっ!!

 翔子の刀を棒で何とか受け流し、メリケンサックで殴るっ!

 

ドゴォッ!!

 

 [フィールド:物理]

Fクラス 坂本雄二 111→91点

 

Aクラス 霧島翔子 689→507点

 

「っ!」

「通った!!」

 

 点数の差はまだまだヒドイが、それでもダメージを与える事ができた。

 

「坂本くん、避けてください!!」

「なんっ、うぉぉぉおおっっ!?」

 

 声のした方を見ると姫路が腕輪を構えてた。翔子を狙っているのかもしれないが、完全に俺を巻き込む軌道だ!!

 慌てて回避したんで何とか助かったが……死ぬかと思った。

 

Fクラス 姫路瑞希 145→45点

 

Aクラス 霧島翔子 507→484点

 

「ちょっと掠らせましたけど、クリーンヒットはしませんでしたか」

「おまっ、殺す気か!!」

「坂本くんだったらギリギリ避けてくれるかなって♪」

「厚い信頼だなオイ、涙が出てきそうだよ!!」

 

 俺が戦死したらFクラスの負けなんだけどな……

 

「それに、この点数を一人で削りきるのは無理があるでしょう?」

「まぁ、な」

「だったら、多少の無茶をしないと無理ですよ?

 熱線はあと2回打てますけど、せめて片方はしっかりと当てないと」

「……そうだな」

 

 姫路の熱線がクリーンヒットすれば……少なめに見積もっても400点は消し飛ぶだろう。

 では当てる為にどうすれば良いか? 頭の中で戦術を組み立てて……放棄する。

 ダメだ。付け焼き刃の戦術なんて一瞬で看破されるだろう。

 

「姫路、自分の信じたタイミングで打て!」

「その言葉を待っていました!」

 

 そう言うと姫路は霧島に突っ込んだ。

 距離を詰めれば当てやすくなるかもしれんが……近すぎると戦死のリスクが高くなるんじゃないのか?

 だが姫路は翔子の攻撃を的確にいなしている。翔子も攻めあぐねている。

 ……そうか、俺とは戦った事もあるし、幼なじみでもあるから動きが読まれやすかったのか。

 でも翔子が姫路と戦った事は無かったはずだ。それに、いつでも熱線を打てるっていうプレッシャーもかけられてる。

 そんなアッサリと戦死する事は無いのか……

 って、冷静に分析してないで、俺も攻撃しないと! 姫路の攻撃じゃ翔子にダメージは入らない。

 

「行けっ!」

「……ッッ」

 

Aクラス 霧島翔子 484→422点

 

「まだまだぁっ!」

 

 怯む翔子に追撃をしかけようとする、が……

 

「離れて下さい!!」

 

 って、またか! いや、自由に打つように指示したのは俺だが。

 俺も翔子もすかさずその場を飛びのく。

 ……が、いつまでも熱線はこない。

 

「……姫路?」

「坂本くん、深追いは厳禁です。翔子ちゃんがカウンターを狙ってたの、見えませんでした?」

「……マジか」

「マジですよ」

 

 あ、危なかった。俺がやられたら負けだもんな、うん。

 って言うかさ、もしかして姫路は……

 もう熱線を打つ気は無いんじゃないだろうか?

 いつでも打てるという状況をキープする事で翔子の点数を削り取ろうとしてるんじゃないのか……?

 

 そう思った瞬間だった。

 

ギュンッ!

 

 突如、姫路の召喚獣からほとんど何の予備動作もなく熱線が放たれて霧島を直撃した。

 

Fクラス 姫路瑞希 45→1点

 

Aクラス 霧島翔子 422→62点

 

「少し、外されましたか」

「……危なかった」

「『腕輪は使わないんじゃないか』って思ったであろう瞬間を突いたつもりだったんですけどね」

 

 完璧に騙されたぞ。少なくとも俺は。

 翔子も多分同じ事を考えてたんじゃないかな。

 

「一応、あと一回だけなら熱線打てますけど、この点数で接近戦は無理でしょうね。

 坂本くん、後は頼みましたよ」

「ああ。任せろ!」

 

 腕輪効果が切れたので再度腕輪を使用する。

 

Fクラス 坂本雄二 91→71点

 

Aクラス 霧島翔子 62点

 

 点数では勝っているが、油断はできない。

 しかし慎重になりすぎても負けてしまうだろう。

 一度、深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。

 ……よし。さぁ行くぞ!

 

「やっとここまで来た。絶対に、勝つ!!」

「……来て。雄二!」

 

 そして、2体の召喚獣が交差した、その瞬間……

 

 

 

 

 

 

 

 ……召喚獣が、突如として消滅した。




「雄二の腕輪、正確には『武器強化』ではなく『武器攻撃力増幅』だったりする」

「えっと……何が違うの?」

「腕輪の効果が『攻撃力加算』だと加算分しか通らないけど、『攻撃力増幅』なら影響がある分全部通るからな。
 Aクラス戦前に何度か実験をしてこれならダメージが通る……はずだという事は確認しておいた」

「はずって……あんたね」

「ダメージが通ってホント良かった。通らなかったら詰んでた」


「……それじゃ、次回もお楽しみに!」

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