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感想ありがとうございました!
では、スタート」
時計はズレていても試召戦争は再開される。
「Aクラス三宮がFクラス副代表に勝負を……」
「遅い」
中断前と同じ科目のフィールドが展開されるが、別の科目の先生を呼んであるので戦いを挑まれる前に離脱して科目を変える。
「面倒な宣言をせずにさっさと召喚していれば少なくともグレーにはなっていたんじゃないか?
「仮に勝負を挑めていたとしても誰かを切り捨ててフィールドを変えていたでしょう?
「今度こそ倒すよ!
[フィールド:化学]
Fクラス 空凪 剣 400点
Aクラス 三宮銀太郎 466点
Aクラス 工藤 愛子 335点
うわ~……当然のように400点オーバーですか。予想はしてたけどさ。
死ぬ気で突っ込めば一人だけなら倒せるかもしれんけど、もう片方に隙を突かれて確実にやられるだろう。
雄二には『上位の連中が3人まで何とか処理する』と言ってあるし、その前提で雄二も戦略を立てている。こんな所で1対1の相打ちになってやる気は無い。
だから今はひたすら耐える。そして出来れば敵をもう一人引きつけたい。
そうだな……少し危機感を煽ってみようか。
「しかし、この状況は少々興味深いな」
「? 何がです?」
攻撃を捌きながら相手と会話をする。
「僕1人と、お前たち2人で均衡が保たれている。
お互いに、戦力を1人でも欠くと均衡が崩れる事を理解している。
それがちょっと面白いなとおもってな」
「……確かにそうですね」
相手が2人居るからこそ僕は攻勢に出られない。
そしていつまでも決着が付かない。
1対1なら勝敗はともかくすぐ終わるだろうに。
「だったら、仮に2対2になったらどうなるのかなって、ちょっと考えてた」
「っ!!」
ホントどうなるんだろうね?
少なくとも均衡は破られるんじゃないかな。
「というわけで伝令君、試してみたいから手が空いてる人が居たら呼んできてくれたまえ」
『了解っ!』
後ろの方で待機していた伝令係が駆け出す。
雄二の所に行ってくれるんだと思うが……まぁ、却下されるだろうな。
3人を1人で抑える約束をしているわけだし、こんな下らない理由なら普通に却下される。
って言うか却下されてくれないと困る。ハッタリだし。
「さて、奴が帰ってくるのはいつか。
3分? 10分? 3秒や30分は流石に無いか」
「…………」
三宮は何も言わない。何かあると勘ぐってるのかもしれない。
だが無駄な事だ。既にAクラスの伝令係と思しき人物が自発的にAクラスへと向かったようだ。
って事は光の耳にも入るんだよなぁ……まぁ、構わないか。
2年に進級した時、互いに結んだ協定として『試召戦争に関わる情報をお互いに漏らさない、また、その知識を前提とした指揮をしてはいけない』としてある。
但し、普通に耳に入ってくるような情報、大まかな成績の傾向とか、なら問題は無い。
アウトになるのは……例えば腕輪の情報とかな。
光の腕輪の能力は『封印』ではなくもっと別のものである……とか、この協定を遵守してクラスには打ち明けていない。
こっちはずっと協定を守っているんだ。だから、僕の邪魔をしてくれるなよ?
……ちなみに、個人行動に関しては縛っていない。お互いに無理だと判断したので。
「伝令っ! 2階の戦場に敵の増援の気配があります!」
「2階……兄さんが居る戦場か」
私が兄さんの立場だったら、1人で3人まで引きつけて倒す。
だから伝令が持ち帰った情報は恐らくブラフ。あと1人ほど引き出す為の。
だけど、それを前提に指揮行為を行うのは協定違反。
私単独で出撃するなら協定を一部無視できるけど……意味が無いわね。
この情報はブラフであると断定しても増援を送らない理由にはならない。1人を相手に2人を取られてるって結構面倒だからできるもんならサッサとケリを付けたい。
事前に持っている情報を無視するなら、送るしか無いのか。
誰を送るべき? 久保くん? 優子? それとも一般生徒を多数?
……既に2対1の戦場に複数の生徒を送っても混雑して面倒な事になるだけね。
候補は2人……どっちを選んでも後悔が残りそうね……
仕方無い。運に任せてみましょうか。
コインを弾いて、表なら久保くんが生き残る、裏なら優子が生き残る。
いざっ!!
…………そうか。表か。
「兄さん……この借りはいつか返す」
「はっはっはっ、5分くらい経つけどまだ来ないな~」
「いい加減にやられてくれると非常に助かるんですけどね!」
「そういうわけにもいかん」
あれから結局、三宮は増援を呼ばなかった。
だが2階が怪しい動きをしているって事は伝わったはずだし、そろそろ来ると思うんだが……
「来たか」
階段の方から木下姉が姿を現した。
「応援に来たわ!
[フィールド:化学]
Aクラス 木下優子 372点
「……ふむ、2対2の場合を実験するという野望は脆く崩れ去ったか」
「そろそろ倒れてもらいますよ。副代表!!」
「……確かに、通常の状態で3対1を相手するのは防御や回避に全力を注いでも生存は困難だ。長くて10分程度だろう。
……天秤は傾いた。この状況は切り札を切るに値する」
「切り札?」
「……その名が空を凪ぐ光の剣を示すなら、それが示すは雷光に他ならない」
中二っぽい言葉を紡ぎながら集中モードに入る。
別に必要ってわけじゃないんだが、あった方が安定して発動できる。
集中モードに入った事で視界がクリアになる。
だが、そこでは終わらない。
この状態の、もう一段階上へと、移行する。
「さぁ刮目せよ、その閃光の瞬きは……一瞬だ」
「中二病乙!」
「言われると思ったよ!!」
「でも何であんなのを?」
「駄作者のわがまま……という面も多少あるが……」
「あ、あるんだ」
「無意識の発動を防ぐ為に自分なりのスイッチみたいなのを設けたって感じだな。
まあそれでもブチ切れた時とか勝手に発動する時はするんだが……」
「それ、意味あるの?」
「設定する前と後だと暴発率は結構減ったぞ。
無詠唱での発動が安定しなくなったが」
「そういうもんなの?」
「そういうもんだ」
「あと、読者の皆さんにお知らせです。
前話で言ってた謎企画、とりあえず立ち上げてみる事になったそうです」
『https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=115531&uid=39849』
「興味がある方は振るってご参加下さい!」
「何の賞品も無いけどな」
「では明日も……ではなく、
30分後にまた会いましょう!」