クロードさん、
想星さん、
泡沫´さん、
蒼龍さん、
火水 総さん、
走り高跳びさん、
久未美男さん、
枝垂桜.さん、
光明さん、
たまさん、
感想ありがとうございました!
では、スタート!」
フィールド:化学
Fクラス 須川 亮 68点
Fクラス 横溝浩二 52点
Fクラス 福村幸平 71点
Fクラス 柴崎 功 49点
Fクラス 英 慎 59点
Cクラス 152点
Cクラス 132点
「行けFFF団の同志達よ! 数の暴力を見せつけてやるのだ!!」
点数の差はあるが、それ以上に人数の差がある。
普段は何かと傍迷惑なFFF団だが、その団結をしっかりした方向に向けてくれれば頼もしいな。
これだけでも十分に押しつぶせそうだが、それに加えて……
「さあ行きましょう! 援護は任せますよ!」
「勿論!! さぁどいたどいた!!」
フィールド:化学
Fクラス 姫路瑞希 432点
Fクラス 吉井明久 168点
色々あったらしいこの二人だが、何だかんだ言ってかなり息が合っている。
……って言うか、姫路の無差別な大振りを避けられるのが明久くらいしか居ないんだがな……
「明久の成績も上がったのぅ」
「期末試験の時に猛勉強したからなぁ……」
「…………俺達も負けてられない」
「ウチも数学だけなら勝てるけどね……」
そういえば今回の試召戦争って期末試験が終わってから初めてのだったな。
そこそこ高得点の明久を見ると何か感慨深いものがあるな……
「とりあえず今は勝つことに集中するぞ!」
「「「うむ/(こくり)/ええ」」」
フィールド:物理
Aクラス 空凪光 435点→Dead
Bクラス 御空零 712点
「作戦通り。科目切り替えの瞬間に絶対に油断すると思ってたわ」
「………………」
空凪さんは何も言わない。
放心しているのか、悔しくて声も出ないのか、まあどっちでも良いんだけど。
「さぁ、Aクラス代表さん、勝負しなさい」
「……分かった」
あら? あっさりと受けたわね。
一時撤退するかと思ったけど。
私を含めて多数が不思議そうな顔をしていたからか、霧島さんが解説をしてくれた。
「……あなたは、殆どの科目で高水準の点数を取っている。違う?」
「さぁ? 答える義務は無いわね」
「……保険体育みたいな実技科目は分からないけど、現国と物理でこれだけの点数が取れるなら、他の科目も文系理系問わずに高水準だと考えることができる」
「じゃあそうなんじゃない? あなたの頭の中では」
「……だから、無理に弱点を突こうとしたらダメ。逃げたら被害が増えるだけ。
……だから、ここでケリを付ける」
「そ。じゃ、早く召喚して」
「……
Aクラス 霧島翔子 672点
「……思ってたより高いわね」
「……あなたほどじゃない」
「それもそうね。じゃ、理系部隊、展開!」
私が合図を出すと、後ろの方で控えていたBクラスの数少ない理系の生徒が出てきて召喚を始める。
「「「「
226点
253点
234点
221点
流石に文系精鋭部隊よりは低いけど、それでも十分な高さだ。
「打ち合わせ通りにね。敵代表は私が戦うから、それ以外の人をお願い!」
その様子を見て、他のAクラス生も慌てて召喚を行う。
だが400点を越えている者は居ないようだ。
とりあえずは他の人に任せて大丈夫そうだ。私は霧島さんに集中しよう。
霧島さんの腕輪の能力は清涼祭の時の召喚大会で見ている。
『反射』というチート能力。
まともにぶつかれば甚大な被害を生み出す事になる。
弱点が存在しててくれると嬉しいんだけど……
それっぽいのはいくつか考えたけど、確証は無いのでぶっつけ本番でやるしかない。
で、その仮説の最も検証し易く、最も有力なものが……
「風よ!!」
腕輪の能力を使う。
前に使ったのはかなり前なので念のため説明しておくと『攻撃判定のある風を発生させる能力』である。
10秒で5ダメージ発生するのだが、果たして……
Bクラス 御空 零 712点→617点
Aクラス 霧島翔子 672点→667点
「…………」
「ダメージは確認……う~ん」
このダメージに対して反射は無効なのか、それとも単純に反射してないだけなのか……その辺の判断は付かない。
仮に反射されてもこっちに攻撃が跳ね返されるって事は無いと思うから有効なのは確かだろうけど、このダメージだけで倒そうとすると非常に、非常に面倒だ。
ちなみに細かい事は省略するけど、同じフィールド内に居る敵味方全ての召喚獣が同じダメージを受けている。
選別するなんて器用な真似は出来ない。
「なら次はっ!」
次の検証をしようとするが、向こうも棒立ちで待ってくれるわけではない。
無言のまま勢いよく刀で斬りかかってきた。
それを正面から剣で受け止める。
「知ってるわよ。刀には反射判定は働いてないって事」
空凪くんが召喚大会の時にナイフで刀を弾き飛ばしていた。
もし反射可能だったなら逆にナイフを弾き飛ばしてそのまま一刀両断していただろう。
「それじゃ、喰らいなさいっ!」
点数では勝っているので、強引に刀を逸らしてガラ空きの胴に剣を叩き込む。
……と、見せかけて腕輪を発動する。
ドンッ!
「っ!!」
「……検証終了。ね」
私が使う腕輪には風に関するいくつかの能力がある。
いや、その言い方は語弊があるかな? 私の能力は一つだが、その一つの汎用性がかなり高い。
それはズバリ、『攻撃判定を持つ風を操る能力』だ。
使い方次第で様々な事が可能だ。
例えば、風の弾丸を放って相手を攻撃する、とかね。
Bクラス 御空 零 617点→587点
Aクラス 霧島翔子 667点→582点
「流石に今のタイミングで反射を使わなかったって事は無いわよね?」
「…………」
「これでハッキリしたわ。
あなたのその能力、腕輪に対して効果は無いのね?」
「…………」
霧島さんが苦り切った顔をしている、ような気がする。
無表情だから分かりにくいけど。
「……仮に反射が効かなくても、負けるわけにはいかない」
「あら、そう」
突破口はできたが、それでも反射は脅威だ。
それに、腕輪を使う以上はこちらも相応の点数を消費する。考えなしに使うとこちらの首を絞める事になる。
だがそれでも……
「勝つのは、私だっ!!」
「お前の腕輪の能力が大体完全に公開されたな」
「そうね。今まではコントロール無しで全域に放ってただけだったもんね」
「アレだけだと常夏のどっちだかのオリジナル能力の下位互換になってたしな~」
「ああ、確かに」
「しかし強力な能力だな。
何か制限は無いのか? 手からしか放てないとか、射程制限とか」
「ん? う~ん……そうねぇ
『判定が割と広いから簡単に味方を巻き込んでしまう』とか?
全域に放った場合は絶対に巻き込むし。
……いや、相手の方にだけやることもできなくは無いんだけど……」
「何か問題があるのか?」
「どうも『全域に放ってる状態』をニュートラルとして、そこから更に操作を加えると点数の消費量が増えるっぽいのよね。
下手な操作を加えると敵の点数を減らす2倍3倍のスピードで消耗するわ」
「う~む……」
「あとは、自由度が高すぎるから操作が疲れるわ。
Fクラス戦で余計な操作をしなかったのもその辺が理由ね」
「なるほどな」
「では、明日もお楽しみに!」