バカ達と双子と学園生活   作:天星

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04 惨劇

『ストライッ! バッターアウトッ!!』

 

 試合は現在一回表でこちらの攻撃。

 まず島田が出ていきなり三振してしまったが……まぁ、相手が相手だから仕方ないだろう。

 この回の科目は化学だしな。数学なら結果は変わってたかもしれんが。

 

「相手ピッチャーは坊主、キャッチャーはモヒカンか。

 重要な役割を任せられるって事はクラス内でもトップクラスという事なのか、僕達が相手だから強引にポジションを貰ったのか」

「でも、好都合だよね。あいつらなら手加減は要らない」

「ああ。そうだな」

 

 最初から点数で競り勝とうという気は無い。

 次のバッターは須川だが……相手の油断を誘う為にもとりあえずは普通にやれと言ってある。

 ……一撃で殺せそうなチャンスがあれば殺って良いとも言ってあるが。

 試合は5回まであるのだ。まだまだのんびりやってて良い。

 

 

『ストライッ! バッターアウトッ!!』

 

 同じように三振。まぁ仕方ない。

 

「じゃ、明久。逝って……じゃなかった。行ってこい」

「何か今殺されかけたような……」

「気のせいだ。頑張れ」

「う、うん……」

 

 明久には積極的に攻撃するように指示を出してある。

 さて、どうなるか……

 

『テメェで3つめの三振だな。吉井明久ぁ』

 

 坊主が明久に声をかける。

 やっぱり根に持たれてるんかなぁ……?

 さて、こういう時の対応は、分かってるな?

 

『そう簡単に僕らは負けませんよ。変川先輩』

『おい待て、今俺の名字に変態という単語を混ぜなかったか?』

『あ、間違えました。変態先輩』

『違ぇ! 混ぜずに変態にしろって意味じゃねぇ!! 夏川にしろって言ってんだよ!!』

『ああ、ごめんなさい。どうも紛らわしくて』

『紛らわしくねぇよ!? 文字数くらいしか共通点がねぇだろうが!!』

『まぁまぁ、そう熱くならないで下さい。夏川変態』

『"先輩"を"変態"にするんじゃねぇええええ!!!』

 

 そうそう、そうやって挑発してくれ。

 相手が先にラフプレーしてくれれば正当防衛っていう名目が立って多少無茶な事やっても黙認してくれるだろうし。

 

『さっきから細かい事をごちゃごちゃとうるさいですね。早く投げてくださいよ。試合妨害ですか? 変態変態』

『コロス……絶対殺すっ!!』

 

 坊主が殺意を込めて投球を行う。

 

『ストライッ!』

 

 コースはど真ん中だったが、明久はこれを見送る。

 

『へっ、手も出ねぇか』

『…………』

 

 そして第二球も……

 

『ストライッ!』

 

 どうやら明久はじっくりと観察しているようだな。

 目線を辿れば分かる。明久が何に注目しているのか。

 

 そして第三球が投げられる。

 それまで見送っていた明久だが、今回は思いっきりバットを振る。

 そのバットは坊主の召喚獣の頭部が来るであろう位置を目がけて放物線を描き、ボールは明久の召喚獣の頭部目がけて放物線を描く。

 

「「って危なぁっ!!」」

 

 そしてお互いに急いで回避する。チッ、当てられなかったか。

 

「「おのれ卑怯なっ!!」」

 

 

「全く、何て卑怯な連中だ。

 僕達は緻密な作戦行動から仕方なくラフプレーを心がけているというのに、あいつらときたら私怨を晴らす事しか考えてないじゃないか!!」

「いや、アンタも大して変わらないわよ?」

「むしろクラスを巻き込んでいる分質が悪いのぅ……」

 何の事かさっぱりわからないなー。

 

『ストライッ! バッターアウトッ!!』

 

 今の動作がスイングと判断されて三振となる。さて、攻守交代か。

 ……まぁ、僕は補欠枠だから出ないんだけどな。

 ちなみにピッチャーが明久、キャッチャーが雄二だ。

 他のポジションは……まぁ、さして重要ではないだろうから省略する。

 

 

 三年生の1人目のバッターが出てきたが、2球目で緩く打ってしまったためセンターにキャッチされてアウトに。そのまま2人目へ。

 2人目は……モヒカンだ。遠慮なくやれそうだ。

 

 1球目、様子見の為か明らかに遠い球を投げる。

 すると何故かモヒカンはわざとらしいほど大きくスイングする。当然ながらストライク。

 

『おっと、手が滑った』

 

 そしてそのままバットを止めずに回転させて、キャッチャーをやってる雄二の召喚獣に向かって放り投げた。

 

  [使用科目:化学]

 3-A 常村勇作 223点

     VS

 2-F 坂本雄二 212→109点

 

 雄二の点数が約半分になった。

 いや、それは分かるのだが、何でわざわざ『VS』って表記が出るんだ? おかしくないか!?

 ……まあいいや。僕が考える事ではないだろう。

 

『いや、悪いな坂本。わざとじゃないんだが』

『……いや、気にすることはない。スポーツに不幸な事故は付き物だからな』

『そうか。さすが坂本は心が広いな』

『いやいや、それほどでもないさ』

 

 雄二の発言は人として当然の事だ。

 相手がわざとじゃないって謝っているんだから、それを疑うのは良くない事だ。

 そして……

 

 ゴスッ

 

 3-A 常村勇作 223→191点

 

 ……雄二の投げた球がうっかりモヒカンの召喚獣に当たってしまっても仕方ない事だ。

 

『すまないな先輩。俺はどうにも召喚獣の扱いに慣れていなくてな。

 けどまぁ仕方ないよな。スポーツに事故は付き物なんだから』

『くっ! そ、そうだな。このくらいは笑って許してやるよ。大したダメージでもないしな!』

 

 ダメージ量を見てみると約30点。やはりバットの方が威力は高いか。

 

 明久の召喚獣にボールを投げ渡し、試合は再開される。

 そろそろ仕掛ける頃かな?

 相手もバットを投げやすい体勢で待ち構えている。雄二に不幸が訪れるかもしれないが、事故なら仕方ない。

 そして……

 

『……デッドボール』

 

 明久の投げた球は寸分狂わずモヒカンの脳天に直撃し、モヒカンのバットは雄二に命中する。

 

 

3-A 常村勇作 191→177点

2ーF 坂本雄二 109→7点

 

 

『明久テメェ! 全然減らせてねぇだろうが!』

 

 えっと、今の発言は決して『モヒカンの点数を削れなかっただろうが!』という意味ではなく『この試合における事故率を減らせなかった』という発言だろう。間違いない。

 

『雄二こそやられすぎだろ! ちゃんと防御しろ!!』

 

 これは……まぁそこまで問題のある発言ではないが、『そんなに点数が減らされたらスポーツマンシップ溢れる先輩が罪悪感で苦しむだろ!』という意図という事にしておこう。

 

 

『っていうかテメェら、今のは絶対わざとだろ! 先輩に向かって良い度胸じゃねぇか!!』

『何言ってやがる、そっちが先に仕掛けてきたんだろうが! 肝試しに負けたからって器が小せえぞ!!』

『んだと!? 上等だ! こうなりゃ野球なんて面倒な事やってねぇで直接っ!』

 

 乱闘が始まりそうだな。計画通りと言った所か。

 Fクラスの連中には『絶対に反撃はしないこと、口で挑発するだけだ』と厳命してある。

 あと『適当に怪我を貰うのが望ましいが、強制はしない。しっかり防御してくれ』とも。

 悔しいかもしれないが、反撃してしまうとお互いに強制失格になる可能性がある。

 没収品の為だと説得した上で、破る奴が居たら……いや、その話は止そう。

 とにかく、皆承諾してくれた。

 

 さて、鉄人に通報しに行くか。

 今から行けば丁度いいくらいのタイミングで到着して3年は失格に……

 

『おやめバカともっ!』

 

 この声は……学園長か。

 乱闘騒ぎになる前に止められてしまったか?

 

『何だババァ、何をしに来たんだ?』

 

 忌々しそうに問いかけるのは雄二。

 あと一歩の所で邪魔されたのだから当然の反応と言えるだろう。

 

『学園長と呼びなクソガキ。

 まったく、組み合わせを聞いて人がちょいと様子を見に来てみたらこのザマかい。

 折角、来賓だって召喚野球に満足してくれたんだ。この期におよんでアンタらがバカやって評判を落とすんじゃないよ』

 

 なるほど。組み合わせを見て様子を見に来たのか。

 妥当な判断だな。学園長に限らず強気に出られる教師が様子見に来る可能性はすっかり失念していた。

 

『さてどうしたもんかねぇ……』

 

 どうやら何か考え込んでいるようだが、2年と3年の溝を埋めるのは学園長であっても極めて難しいだろう。

 このまま行くと両方が失格……という事もあり得るか? それは困るが。

 

『よし、決めたよ。この試合だけ、召喚獣の設定を変えてやろうじゃないか』

「「「は?」」」

 

 ん? 何をする気だ?

 

『今回だけ、全員に痛みがフィードバックするようにしてやるって言ってるんだよ。

 そうしたら、乱闘なんかせずにまともな試合をするだろう?』

 

 つまり、観察処分者仕様と同等という事か? 物理干渉能力については不明だが。

 学園長の意図としては、とりあえず試合を再開させて、通常のプレイの範疇で痛みを感じる事で痛覚に対する恐怖を再認識させる……といった所だろうか?

 3-Aは知らんけど、2-Fの連中がその程度で止まると思ったんだろうか?

 

『じゃ、そういう事だから、全員真面目にやりな』

 

 そう言って学園長は去っていった。問題があればまた来そうだけど。

 

『えっと……すいません。ちょっとタイムで』

 

 ここで今更ながら雄二がタイムを宣言。そう言えばまだ試合中だったな。

 

「……さて、どうする?」

 

 ここからの試合はほぼ監視されていると思って良いだろう。

 失格レベルの問題が発生する前に止められる。

 

「まぁ問題ない。こうなったらこちらの秘密兵器を使う」

「秘密兵器だと?」

「ああ。幸い、次のバッターは坊主野郎だ。遠慮は要らない」

 

 何か、凄く嫌な予感がするんだが……

 そんな不安はお構いなしに、雄二は主審のいる場所に向かい、交代の宣言をした。

 

「ピッチャーは吉井に代わって姫路、キャッチャーは空凪、俺はサードの島田と交代。島田はベンチで休んでくれ」

 

 要するに……ピッチャーを瑞希にしたんだな。

 …………って、ちょっと待てや。

 

「雄二、瑞希は初心者なんだが?」

「だからこそ良いんだよ。さ、ポジションについてくれ」

 

 釈然としないものを抱えながらもポジションにつく。

 

 案の定と言うべきか、瑞希は大慌てで雄二に話しかけていた。

 やや遠くてよく聞き取れないが……まぁ、雄二に任せておくか。

 

 しばらくすると瑞希がこちらに走り寄ってきた。

 

「あ、あの、空くん! よろしきゅお願いしましゅっ!」

「おい落ち着け、噛んでるぞ」

「は、はいっ! 私、空くんを信じて全力で投げますね!!」

「……ああ」

「が、頑張って素敵な家庭を築きましょうねっ! あ、アナタ!」

「…………」

 

 今の会話で雄二が何を吹き込んだか大体分かったな。

 おおかた『ピッチャーとキャッチャーとのペア(バッテリー)は夫婦に例えられる』とか、『剣を信用して何も考えずに全力で投げろ』とか言ったんだろう。

 そしてこのまま行くと瑞希は本当に何も考えずに全力で投げまくるだろう。

 フォローすべきか? いや、現在の状況は雄二の作戦だろう。下手に触れない方が良い。

 とは言え……

 

「瑞希、まずは肩慣らしの為に牽制球を投げてみろ」

「え? ケンセイキュウ?」

「あ~っと……一塁の奴に投げてみろ」

「一塁……あっちですね。分かりました!」

 

 そして、瑞希の召喚獣が腕を振り上げ……

 

「やあぁっ!!」

 

キュボッ

 

「…………は?」

 

  [使用科目:化学]

 

2-F 姫路瑞希 437点

 

2-F 福村幸平 Dead

3-A 常村勇作 Dead

 

 ……なるほど、これが秘密兵器の威力か。

 一塁に立っていたモヒカン、そして守備をしていた福村、二人の召喚獣の上半身が消し飛んでいた。

 

『『ぎぃやぁぁあああああっっっっ!!!』』

 

 そして、学園長の言ってた通り、しっかりと痛覚がフィードバックされているようだ。

 

「あ、ご、ごめんなさいっ! 私、どれくらいの力加減で投げたら良いのか全然わからなくて!」

 

 彼女自身が言うように、瑞希に悪意は無い。

 ……だからこそ余計に質が悪いのだが。

 

『負傷退場者の交代要員を出して下さい』

 

 審判の先生がクールに交代を促す。

 もうちょっと動揺しましょうよ。と思ったが、やや体が振るえている。

 現実逃避しているのかもしれない。

 

 相手のチームは代走の人を、こちらは散って逝った福村の代わりにベンチに居た秀吉を入れる。

 

「うぅぅ、失敗しちゃいました……」

 

 できれば三年だけを仕留めてほしかったが……まぁ、仕方あるまい。

 

「気にするな姫路、お前はただ全力で投げれば良い」

 

 すかさず雄二からのフォローが入る。

 

「でも、もしまた失敗したら空くんが……」

「おい瑞希、僕がその程度でくたばると思ってるのか?」

「そ、そうでしたね! 全力で投げます!!」

「それで良い」

 

 三年の先輩たちから『こいつ、正気か!?』って感じの視線が投げかけられるが……まあ気にしないでおこう。

 

「えいっ!!」

 

 瑞希が投球する。

 そしてそのボールは……次打席の用意をしていた三年生を直撃した。

 

『こプえッ』

 

3ーA 金田一真之介 Dead

 

 そして、妙な断末魔を上げながら、また一人、散って逝った。

 

「審判っ! あれは危険球じゃないのか!? 退場モンだろっ!!」

 

 バッターボックスに立つ坊主が顔を青くしながら主審に訴える。

 だが、主審が何かを言う前に雄二が言葉を発する。

 

「おいおい、酷い事言うなよ先輩。姫路のあの姿を見たら、わざとじゃないってことが分かるだろ?」

 

 そう言うので、瑞希の様子を伺ってみる。

 

「ほ、本当にごめんなさいっ! 私、ピッチャーとか初めてで、緊張しちゃって!」

 

 ……念のため確認しておくが、瑞希は至って真面目に投げている。

 一応、試合前の会議で僕の意図を察して『相手を戦死させる事で勝てる』という知識はあるが、今は普通に投げるように言われているので素直に投げている。

 瑞希がもうちょい感が鋭ければ今の状況が雄二の計画通りだと分かりそうなものだが、どうやらあの異常な感の良さは僕に対してだけのもののようだ。

 だから瑞希は今、本気で謝っている。至って真面目に、スポーツマンシップに則って野球を頑張っている。

 

 ……さて、そんな彼女を危ないからと言って退場にする審判が居るだろうか?

 普通の野球ならともかく、今行われているのは召喚野球大会。取り返しの付かない怪我をする心配も無い。(物理的には)

 よって……

 

『プレイッ』

「しんぱぁぁんん!?」

 

 何事も無かったかのように試合は続行される。

 

「おい空凪っ! あの女をどうにかしろっ!! このままだとお前も死ぬぞ!?」

「あれ? 坊主変態、居たんですか」

「変態じゃねぇよ!! っていうかそんな事言ってる場合かっ!!」

 

 全く、何を慌てているのやら。

 

「さ、瑞希、頼むぞ」

「は、はいっ! 頑張ります!!」

「空凪ぃぃぃぃいいいっっっ!!!」

 

 横で坊主が何か言ってるが気にしないでおこう。

 

「えいっ!!」

 

 3回目の投球でやや慣れてきたのか、ストライクゾーンからは少々離れていたが十分に取れる位置にボールが投げられる。

 瑞希の投球フォームの段階から危機感知能力を駆使して軌道を大まかに特定、更にフォームからより細かい軌道を断定。その位置に召喚獣を走らせる。

 

バシィィィッッ

 

2ーF 空凪 剣 400→372点

 

『ボール』

 

「っと、少々ダメージが入ったか」

「あ、ご、ごめんなさいっ!」

「気にするな。ほれ」

 

 キャッチした球を取りやすいように投げ返す。

 

「……おい空凪」

「あれ? まだ居たんですか? 変態」

「だから変態じゃねぇよ!! っていうか何で平然と取ってんだよ!!」

「え? だって、キャッチャーが取らなかったら誰が取るんですか」

「そういう事を言ってんじゃねぇよ!!!」

 

 全く、何をホザいているのやら。

 

「うぅぅ……もっと、もっと空くんを信用しないと……

 もっと、もっと、もっともっと……」

「ちょ、ちょっと待て!? あいつ、目を瞑ってねぇか!?」

 

 何を思ったのか、瑞希は目を瞑ってしまった。あのまま投げる気だろうか?

 

「なるほど、信頼して全てを託すという事か。

 了解した。全力で来るがいい」

「空凪ぃぃぃいいいいいいっっっっっ!!!!!!!

 さっきからテメェが煽ってんじゃねぇかっっ!!!!!」

 

 何を人聞きの悪い事を。

 ついでに言うと、さっきやったように投球フォームの段階で球の軌道はほぼ断定できる。

 数回の投球を見て球速もほぼ把握できた。

 だから、ストライクゾーンに入ってさえいれば全く問題は無い。

 変に考えるより何も考えずに投げた方が良い結果に繋がる事もあるし、ある意味では正しい選択と言える……かも。

 

「えいっ!!」

 

 そして、ボールは放たれる。

 今までのボールの中で最も速い球だった。

 そして、そのボールは……

 ……坊主の召喚獣の頭に、見事に激突した。

 

3-A 夏川俊平 Dead

 

「ひ、ひでぇ、よ……あの女……あ、悪魔……」

 

 そして、坊主の本体は、痛みで意識を失い倒れている。

 ……さて、判定は?

 

『デッドボール!』

 

 バッターは再起不能になっているので、代走の人が出てくる。

 ……はずなのだが……

 

『どうしました? 代走を出してください』

「は、はいっ!」

 

 三年の補欠その2の人が出てくる。

 その人が一塁に着いた事を確認してから、再び審判の号令。

 

『バッター、ネクスト』

 

 ……あれ? 確か次のバッターって……

 

『先生! もう交代要員が居ません!!』

 

 本来のバッターは先ほど昇天し、補欠は二人とも代走に入っている。

 そして、事前登録していないメンバーの介入は一切認められていない。

 となると……

 

『では……とりあえずその人の打順は飛ばし、その間に補充試験を受けてもらいましょうか』

 

 退場ではなく、わざわざ復帰させるんだな。まぁ、そうしないと守備の人数が足りなくなるんだから当然といえば当然の判断だが。

 

『さて、それでは次の次、5番バッターは前に。点数がなくなった者は保健室に』

 

『『『3ーA、棄権します!!!』』』

 

 ふぅ、何とか勝てたか。ああ疲れた。


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