艦娘の思い、艦娘の願い   作:銀匙

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file45:(ネタバレあり)摩耶と天龍の放課後講座-その2

 

「摩耶と!」

「天龍の!」

「放課後講座ぁ~ひゃっはぁ!」

 

「それは隼鷹の持ちネタだぜ摩耶」

「ちっ、被ったか」

「と、いうわけで」

「再び俺達が来たんだぜ!」

「この前はそもそも提督が赴任してきた頃から3月末までをバラしたぜ!」

「バラしたというか整理したんだけどな」

「言葉のアヤだな」

「ま、前回同様、この講座の目的はシンプルだ」

「フリーダム過ぎる作者の尻拭いの為、俺達がネタバレ覚悟で話を整理するって事だ。」

「というわけで、今までの話を読んでない奴はここまでだ!天龍様とのお約束だぜっ!」」

「ネタバレはつまんねぇからなっ!」

 

 

 

 

-----------(CM)-----------

 

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「なんつーか、舌噛みそうな金額だよな」

「ええと、まず個数がなんだっけ?」

「・・・と、とにかく安いんだよ、きっと」

 

-----------(CM)-----------

 

「摩耶と!」

「天龍の!」

「放課後講座ぁ~わ~いわ~い!」

「さぁ再開!再開ですよ!」

「なんかダマされてる気がすんだよな」

「ちょ、騙されてるとか言うな!」

「後で編集しといてくれ」

「これ生放送だっつーの!どうにもならねぇよ」

「提督もよく俺達を生放送で喋らせるよな。不発弾並みなのにな」

「自覚してるなら何とかしろ!とにかく進めるぞ!」

「今回は4月1日から鎮守府が完成した14日までを説明するぜ」

「おう。」

「最初の4月1日、この日が一番わかりにくい」

「すげーイベント盛り沢山だったもんな」

「まず、提督関係だと、岩礁を初めて見て、呆然となる」

「そりゃそうだよな。でも工廠長が建てた妖精も使える趣味の小屋が避難場所として機能した」

「五十鈴達は調査隊が作った鎮守府と勘違いして調査したらしい。新しすぎると首ひねってた」

「そりゃそうだ。建った翌日だしな」

「で、岩礁の隅でいじけてるヲ級を見つけて提督がナンパする」

「話を聞きに行っただけだろ」

「結局小屋で茶してるんだからナンパ以外の何だってんだ」

「相当印象変わると思うぜ・・まぁいいか」

「で、ヲ級が艦娘売買の話、元艦娘、記憶が途切れてるなど、ぶっ飛んだ告白をする」

「説明したら提督の制服が1着台無しになったんだよな」

「染めたのは響と五十鈴と夕雲が吹いたお茶だから、マニアにオークションで高く売れそうだけどな」

「そろばん弾くなよ。目が¥マークになってるぜ」

「で、五十鈴達は帰って、夜に長門が来て大騒動その2って訳だ」

「そりゃ提督がヲ級と小屋の中で茶飲んでるなんて予想しねーよな普通」

「挙句に緊急事態だったとはいえ提督に秘密大暴露されてたしな」

「その話に突っ込むと46cm砲の的にされるらしいから俺は何も言わねえ」

「こえーな。」

「ああ。ちなみに長門はこの日2回提督の小屋を訊ねてるがこれは1回目な」

「この時、艦娘達の計画を提督に大体説明したんだよな」

「まぁ、色々ありすぎたから漏れたというか説明し切れなかった所があっても仕方ねえよ」

「提督小屋はこんなもんか。じゃあ次行くぜ」

「お次は鎮守府だ。まずは中将と調査隊が車で鎮守府の近くまで来た時、工廠を軽く壊すつもりだった」

「LV1艦娘達は爆発地点の反対側で、最初からヘルメット被って伏せて寝てた」

「起爆する青葉と衣笠は鳳翔の店の中に隠れてた」

「古鷹は車列が見える高台で監視してて、安全かつちゃんと見える位置で合図した」

「青葉と衣笠が起爆したんだけど、火薬量間違えてて資材の弾薬にまで引火、2度の大爆発となる」

「誰だよ仕掛けたの」

「おっ、俺は何も知らねえ。知らねえ」

「まさか・・・」

「まぁそれは置いといて、中将は正直車の中で腰が抜けてたらしいぜ」

「隊長や隊員は100%予想外だったからオロオロしてたらしいぜ。傑作だよな」

「で、中将の指示の元、鎮守府で消火作業と調査隊による調査が進む」

「そこで隊員が口を滑らせちまって、中将が憲兵隊を使って隊員と隊長を逮捕しようとする」

「隊員は逮捕出来たんだけど、隊長は深海棲艦に証拠隠滅の為狙撃され、殺されちまった」

「この深海棲艦が幹部に様子を喋ったせいで鎮守府が猛烈な攻撃を受ける事になるんだよな」

「そういうこと。中将達が引き上げた頃合を見計らって、古鷹と衣笠が鎮守府に戻ってきた」

「LV1艦娘達が猛抗議したんだよな」

「そりゃ目の前で建物ふっ飛びゃなあ・・」

「で、単独行動してた青葉が深海棲艦の群れを見つける。」

「慌ててる青葉から情報を聞きだせるって、伊19って意外と凄腕だよな」

「伊達に潜る18禁と言われてねぇってことか」

「全然関係ねーよ。その渾名、伊19嫌がってんだぞ。言わないでやれよ」

「色々エロ過ぎるからだろ」

「名前が名前だから誤解されやすいんだっての」

「そーかなー、それだけかなー」

「反動で、オフの日なんかほとんど肌の露出がないお嬢様みたいな格好してるんだぜ」

「マジかよ」

「ま、それは別の話だ。で、伊19と伊58が鎮守府の艦娘達に一足早く知らせに行った」

「青葉は鎮守府に向かってマラソン開始だ」

「で、伊19、伊58が順番に運び出し、後1列ってところで砲撃が始まった」

「古鷹は青葉達と兵装庫から、艦娘が使う主砲とか航空機を提督棟裏に運び出した」

「伊19がLV1艦娘を運び出すまでそれを続けた後、全員で脱出した」

「この後も全部の建物が崩れるまで砲撃は続いた」

「その後深海棲艦達は上陸して調査しようとしたが、火の勢いが強すぎて近寄れなかったらしい」

「だから遠方から観察して、古鷹達がバラ撒いた兵装とかの残骸を見て艦娘全滅と勘違いした」

「まぁ、艦娘が誰も居なくなって、周囲まで火の海で逃げ場がないように見えてるんだからな」

「古鷹の作戦勝ちってことだ」

「で、実際は土管通路伝って反対側に全艦娘逃げて無事、そのまま火を盾にしてソロルへ退却した」

「これも伊19の戦略なんだけどな」

「伊達に潜る18禁と言われてねぇってことか」

「だから止めてやれっての」

「この大攻撃で艦娘全滅と思ったのは深海棲艦だけじゃなく、大本営もそう思った」

「翌日の2日に、大和がソロルで長門から聞くまではな」

「長門といえば、夜に提督の小屋から1回帰ってきた後に脱出劇を聞いた」

「それで提督を心配して、提督小屋を再び訊ねて連れて帰ってきたんだよな」

「布団忘れたけどな」

「あれは仕方ねえと思うけどな」

「摩耶、なんか今回妙に優しくねぇか?」

「な、なんだようるせぇな。誰にでも間違いはあるってことだよ」

「ん?間違い?なんかさっき・・・」

「次行くぞ次!」

「あ、ああ」

「4月2日の大きな出来事は大和がソロル本島にきたってこと」

「後は、実はヲ級は2日も岩礁に来たんだけど、小屋に誰も居なくて張り紙見て帰ったらしい」

「へぇ」

「で、大和に長門が説明して、LV1艦娘が無事なこととか、ヲ級の話とかを聞かせる」

「大和は中将が心配してるからとそのままとんぼ返りしたんだよな」

「ああ。ちなみ大和と長門の話は青葉がすっかり聞いてメモしてたんだが」

「不知火と文月の説教部屋に連行されてエグ過ぎる記事は捨てさせられたらしい」

「文月は「自発的にして頂いた」って言ってたけどな」

「ま、文月に勝てるやつはいねえだろ」

「龍田も一目置いてるぜ」

「そりゃ確定だな」

「で、2~3日経って引越しが落ち着きだした頃から諸々相談事が出始める」

「自然と長門の家がよろず相談所になっていく」

「長門も人情派だから断わらねえしな」

「一方、新入生達は先輩で顔見知りの中から古鷹に相談する」

「悩みを聞いた古鷹は長門に相談しに行く」

「長門は提督と相談して部隊名までは決めるんだが、増える相談事に身動きが取れなくなっていく。」

「ここからソロル本島の長門達と提督達が同時並行で動き出す」

「提督の方はヲ級から相談を持ちかけられたんだよな」

「そうそう。8日に岩礁にヲ級を見つけて、夕張と響を従えて小屋に出向いて相談を受けた」

「夕張が超職人技見せて9日明け方にはヲ級が居た鎮守府を特定しちまう」

「夕張はそのまま突っ伏して寝てたから、実際報告したのは昼前だったけどな」

「それでも凄いじゃん」

「だな。」

「ちなみに夕張を召集する前に長門と加賀に相談してるんだが、そこで提督は長門に事務方を頼るよう言ったんだ」

「長門が相談に疲れてるのをさりげなく解決してるよな」

「おかげで俺は刀新調したいって頼んでたのにあっさり却下されちまった」

「どさくさに紛れて何頼んでるんだよ」

「だって折角新しいとこに引っ越したんだから刀も良いの欲しかった・・・」

「まぁ、事務方なら0.1秒で瞬殺だな」

「その通りだよチクショウ。不知火が超冷たい目で切って捨てやがった。」

「刀だけにか。うめーじゃん」

「ちげーよ」

「で、だ。提督はもう1つ気の利いた事をしてる」

「夕張の研究所だな」

「そういうこと。工廠長のとこにメシ差し入れてそっと頼んでる」

「提督って気配り屋だよな」

「その割に鈍感だけどな」

「そーだな。はははっ!」

「それで翌10日、再び夕張と響と3人で小屋に行く」

「ヲ級が仲間連れてきたんだよな」

「ていうか着いて来たらしいぜ。ヲ級の友達だったらしい」

「ヲ級とイ級ってよく連れ立ってるの見るけど、仲良くなりやすいのかな」

「わかんねーけどな。そういやイ級はえらくカレー気に入ったみたいだな」

「提督は美味しいカレーをくれるおじさんとして記憶したらしいぜ」

「だからカレー提督とか言ってたのか」

「で、ヲ級の古巣は1日がかりの移動になるってんで小屋に泊まる事になる」

「この時ヲ級がソロル本島と小屋をDMZ化したんだよな」

「そういうこと。翌朝、赤城も加えてヲ級の元居た鎮守府に行ったんだよな」

「すると、鎮守府で仲間の帰りを待ってる飛龍と、飛龍がスト起こしてると勘違いして腐ってる司令官に会う」

「で、飛龍お持ち帰りしてきたんだよな」

「だからさっきから何で提督をナンパ男みたいに言うんだよ」

「実際そーだろーがよ」

「アタシの提督はそんなふしだらじゃねーんだよ!」

「アタシの・・・?」

「はっ!うっ、うるせー!!とにかく提督は真面目でナンパ野郎とはちげーんだ!」

「へー」

「・・・20.3cm喰らう前に言いたい事はそれだけか?」

「う、うわ!、マジになるのは止めろよ!放送局吹っ飛ぶから!ディレクター泣くから!」

「ちっ、後で工廠裏な」

「わ、わかった、解ったから」

「全く。で、飛龍とヲ級達連れて小屋に帰ってくる」

「そこでヲ級が蒼龍に戻る」

「で、蒼龍と飛龍を連れて長門を訪ねるんだが、様子がおかしいわけだ」

「ここで並行して本島で何が起きたかの説明に切り替えるぜ」

「長門は事務方に相談事の捌きを頼んだんだが、その代わりにと緊縮策の説得役に指定されちまう」

「木曾もだ。二人して真っ青になったが、肝心の提督がヲ級の件でずっと不在」

「長門も木曾も懸命に説得したんだけど、まあ本人も納得してない事だから上手くいかねぇ」

「だから長門と木曾の親しい奴らは懐柔出来たけど、それが限界だった」

「事務方は気を揉んでたし、手伝える事を探してたみたいだけど、二人には逆効果だった」

「閻魔様が取立てに来るって木曾が泣いてたもんな」

「だったら説得に応じてやれよ。仲間だろ?」

「気心知れてるからこそ本音を言ったんだよ。実弾演習は面白くねえ訓練の中で唯一の楽しみなんだぜ」

「まぁ、解らなくもねぇけどよ」

「それが週2から月1、しかもいつまでか解りませんじゃさ、はいそうですかって言えねぇよ」

「うーん」

「俺が納得しなきゃ駆逐艦達にだって説明できねぇしな」

「まぁ、な」

「だからさ、つい、木曾に突っぱねて来い、俺は協力しねえって言っちまった」

「あーあー」

「売り言葉に買い言葉だったんだが、どう収拾して良いかわかんなくなっちまった」

「だから木曾があんなに暗い顔で悩んでたんだな」

「龍田はそのうち解決するって言ったけど、球磨や多摩の視線はすげぇ殺気立ってて怖かった」

「だろうよ。あいつらなんだかんだ言って木曾の事大事にしてるからな」

「そんな感じで、事務方は空回り、長門も木曾も困り果ててる時に提督は帰ってきた」

「正規空母2隻連れてな」

「最悪のタイミングで最悪の悩みが出会ったよな」

「で、提督が差配を始める」

「長門に会場を押さえさせて皆を集めさせ、事務方には先に話を通し、長門と木曾から状況を聞いた」

「提督が皆を集会場に集めた時は、かなり分裂の危機だったよな」

「ああ。提督が頭下げるとは思わなかったけど、あれしか丸く収まる方法は無かった」

「龍田がうまく誘導してくれたのも助かった」

「あれ、誘導って言うのか?凄まじい脅迫にしか聞こえなかったぞ?」

「龍田なりの気配りなんだよ。実際誰かがああでも言わなきゃ話が進まなかっただろ?」

「ま、そうだ」

「で、提督が古鷹の話を組み合わせて、将来の話をする」

「良いタイミングで面白そうなエサを仕掛けたよな」

「で、艦娘達は全員釣られたわけだ」

「天龍だってワクワクした目してたじゃねーかよ」

「だって本当に面白そうだったし」

「ま、そうだよな。壮大で面白そうな未来の為に今は我慢してやろうって気になったよな」

「だな。だから大本営が来る為の準備も力が入ったぜ」

「じゃあその大本営の話をしていくか」

「おう。大本営は4月1日に調査隊と鎮守府に行って、隊長が殺されて、隊員達を逮捕した」

「鎮守府の爆発を調査団が一通り調べた後、鎮守府を後にした」

「ところが大本営に帰って来たら、その鎮守府が大攻撃を受けてると聞かされる」

「2部隊急行させたけど敵は居ないわ鎮守府は燃え盛ってるわでてんやわんや」

「その中で大和を出したのは、やっぱり中将は提督が心配だったんだろうな」

「生き残りが居る事をかなり願ってたらしいよ」

「で、帰ってきた大和から色々トンデモナイ話を聞く」

「それを裏付けるように、4月7日に報告書が上がってくるわ、掃除夫が内通者になってるわ」

「さすがの中将も参って、12日に上層部会で腐敗撲滅専用組織を作る事を説得、承認させる」

「中将生きてる間に終わるのかな?」

「死んじゃったらひと悶着ありそうだよな」

「まず間違いなく大和は泣くよな」

「だな。ホの字だもんな」

「ま、俺達も命惜しいから大和弄りはこの辺で」

「で、その承認を手土産に、中将は大和と五十鈴を従えてソロルに来る」

「道中、大和を相手に謝る練習をしたらしいぜ。かわいいよな」

「偉い人が格好良く頭を下げるのって難しそうだよな」

「提督みたいに腰が低いと出来るんだろうけどな」

「で、14日の完成式の時に中将と提督が和解するわけだ」

「中将は五十鈴にわき腹どつかれてたけどな」

「青葉が「超望遠レンズ買ってて正解でした!」って喜んでたぜ」

「あれを外から撮影したのか?どういう根性だよ」

「結局提督と中将は仲直りし、中将提案の腐敗撲滅と、提督提案の教育機関と調査機関を受ける事になった」

「翌日の夕刻から資材補給の定期船が来た時は神様に見えたぜ」

「普段意識してねーケド、ありがたいよな補給船て」

「おう」

 

「今回は大体こんな感じ。ここまでかな」

「なげーよー、作者、話膨らませすぎだよー」

「まぁなぁ、まとめるだけでいつもの2話分かかってるもんな」

「それでも書ききれてない事があるよ」

「例えば?」

「響は羊羹に目覚めたとか、文月の愛とかさ」

「まぁ、大きくシナリオに影響しない所は省いたな」

 

「あと、今回、作者から大きな伝言がある」

「何て言って来た?」

「ええとな、「この後続けるべきか、終わるべきか、悩んでます」だと」

「元々作者は鎮守府完成までを当初のゴールとしてたらしい」

「だから、この後はどうなったかを数年分まとめてエンディングに書こうとしてた」

「でも、続けようと思えばまだ書けるらしい」

「だから、今、予定通りスッパリ終了するか、続けるかで悩んでるらしい」

 

 




質問というか、アンケートに該当すると思われる部分を割愛しました。

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