緋弾のアリア~理念の刃~   作:サカズキ

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お疲れさまです。
おはこんにちばんは~

面倒なので、いつ見てもいいように、一括で挨拶しますた。

さて、本来は前書きなので注意点。
一人称視点なので書きやすいノットイコール読みやすい。です
以上!本編へgo!!


世界の2/3は純情な感情で出来ている?

日は明けて、新たな朝を迎える。実に清々しい朝だ。いつも通りに朝をすごし、いつも通りに学校の用意をして部屋を出る。いつもは徒歩だか、今日は自転車にしておこう。大丈夫。乗る前に爆弾のチェックはしている。そうして教室に入ると。

 

「あ!やっときた。ちょっと悠、話があるの」

 

赤い髪のツインテールが目を引く少女、アリアに入ったとたんに前日の再現の如く連れ出される。

そのまま廊下まで引きずられて、ようやく離された。

 

「朝からなんだ!せっかく今日の朝は清々しかったのに」

 

「あたしは最悪だったわよ。て、そうじゃなくて」

 

む!もう少しで、朝食辺りの話題で話を逸らせそうだったのに。

 

「ん。なにかいった?」

 

「いや、なんでもない」

 

「そう。で本題だけど、今日の自由履修だけど手伝って」

 

「そうか。自由履修手伝ってぇぇぇぇぇぇ!?」

 

「うっさいわね。流石の悠でも言うことは言うわよ?」

 

耳を塞ぐようにするアリアだが、俺にも言いたいことがある。

 

「いや、なんで俺がアリアの自由履修手伝わなきゃならないんだ?」

 

「あたしのじゃないわ」

 

彼女の言葉で、嫌な予感がする。一応、一応!聞いておく。

 

「いったい誰の?」

 

それを聞いたアリアは、ふふんと鼻を鳴らして得意そうに言う。

 

「キンジのよ」

 

あぁ~ついてない。最近ついてない。知らない間に、入院しているわ、久方ぶりに妹に会うわ、アリアの傍若無人振りに振り回されるわ。

 

「はぁぁ~」

 

ため息がつい出てしまう。

 

「なによ!前はいやと言うほど一緒に頑張ったのに」

 

「それとこれとは………はぁ~」

 

まただ。これで幸せが二つ逃げた。

今さらだが俺たちは、探偵科の専門棟門の前にいる。キンジを待ち伏せしているのだ。

 

「キーンジ」

 

来たらしい、キンジを呼び掛けるアリア。キンジの顔は唖然としている。

 

「なんで、お前…………悠までいるんだ……」

 

「あんたがここにいるからよ」

 

ぎょとした目でこちらを見てくるが、俺は肩をすくめて、お手上げのポーズをとるしかない。

 

「そんなの理由になるか!お前はともかく、悠まで巻き込んで」

 

「ヘーキよ私はもう卒業できる単位はあるし、悠だって今日だけならなとか出来るでしょ」

 

キンジは最後の希望の様に、そんなことはない今日でなければまずい!といって同意を求めてきた。が、アリアの視線が本当に穴が開きそうだったので、正直に「大丈夫だ、問題ない。」と答えた。

落ち込むキンジの肩に手を置き、小声で今日の目的を告げる。

 

「アリアはお前の自由履修に付き合う気だ。なら、さっさと終わらせよう」

 

「あ、あぁそうするしかないな」

 

「なにやってんの、男同士で引っ付いて気持ち悪い」

 

ひどいこと言ってるが、とにかくさっさと終わらせよう。少なくとも、この場にいる俺とキンジはそう思っている。

 

 

「うっぷ。気持ち悪い」

 

忘れていたが、基本学園のある島からの移動はモノレールかバスになる。任務初手からキンジの足を引っ張っていた。

 

「お、おい。大丈夫か?」

 

「だ、大丈夫じゃない」

 

取り敢えず、水がほしかったので買おうとしたが、アリアが腹減ったと言い出し、仕方なくキンジがマック(ちなみに俺はマクドと呼ぶ)にパシらされた。

 

「あんたって乗り物酔いするんだ」

 

「うぅ~。なんだよ、弄りか?ならやめてくれ、今は何言われても反論できない」

 

「違うわよ。何て言うか………以外だったのよ。あんたってなんでもできそうだし」

 

なぜか塩らしいアリアに目を見開きながらも、そんなことはないと言う。

 

「俺が出来るのは、今までやって来たことの積み重ねだ。いきなり何かが出来るようにはならない」

 

俺がいったことは当然のことだ。努力の上に成り立つ事なのだから。それでもアリアにはそうは聞こえなかったようで、謙虚に聞こえたようで。

 

「そう。あんたはそういうやつよね」

 

「ほれ、買ってきたぞ。悠は水な」

 

帰ってきたキンジから水を受け取り口にする。体に染み渡る感じが心地いい。そのまま三人で道路の反対に位置する公園へと入る。キンジが適当にベンチに座り、そのとなりにさも当然のごとくアリアが座る。

 

「悪い、一回俺トイレいくわ」

 

 

そういってマクドを食べようとしていた二人から離れ、俺一人でトイレに向かう。数分後なんとか持ち直して席に戻ると。

 

「このヘンタイ!」

 

なぜか殴られて、ベンチから吹っ飛ばされるキンジを見た。

 

 

あちこち探し回り、なんとか夕方にはキンジの受けた依頼。猫探しを終えられた。

 

「お、おい!うわっ!」

 

バシャ!と河の浅瀬に猫と共にダイブするキンジ。まだ寒いのに風邪を引かなきゃいいが。とか思っていると、アリアがおもむろに呟いた。

 

「…………ヘンねぇ?」

 

あえて。その呟きに俺は聞こえない振りをして、問い返すのを止めた。

 

その翌日。今度はキンジに首根っこを摘ままれて引きずられた。そのまま連れてこられたのは、校舎裏手の温室(という名のビニールハウス)だ。ほとんど人のいないここは、待ち合わせなんかにぴったりだ。

 

「キンジ、あとで、絞める」

 

「悪い。だが、お前がいた方が都合がいい」

 

頭にはてなマークが浮かんだが、すぐにそれは消え失せた。その場にいたのは俺もよく知る人物。

 

「なんだ。理子か………」

 

「ゆーくん開口一番から冷たーい」

 

峰理子。彼女に用があるということはつまり。

 

「なんだよ、アリアのことか」

 

首を離されて、ようやく普通に立てるようになり、襟を直しながらキンジに聞くと小さく頷く。

 

「じゃあなんで俺が?」

 

もとい。ここに来るのに、キンジが男同士の女の子には聞かせられない話するといって、アリアを赤面させここまで来た。俺が犠牲になったら不自然じゃ無いか?

 

「そうはない。用事ができて、先に帰ったことにする。そんなことより、理子例の物だ」

 

「おぉー!ありがとキー君」

 

理子がキンジから何かを受けとる。ちらりと見えたそれは。

 

「まて!それは俺のハンカチ!?」

 

なんでキンジが?てか、なに?例の物って?俺のハンカチが勝手に流通してる。しかも今日使ってた、お気に入りを。

 

「理子、なんですかこれは?」

 

「報酬だよ~キー君の調べ物の」

 

調べものというのは、アリアの情報か何かだろうが、なんでその報酬が俺のハンカチ?理子ならゲームとかだろ!

 

「だって~、一個くらいゆーくんの私物がほしかったんだもん」

 

『てへぺろ☆』とか言われても無理だ!そう思って、ハンカチを取り上げようとすると、キンジが俺の腕をつかみ。

 

「これは仕方の無い犠牲だ。これならハンカチも本望だろう」

 

なんて言い出した。理子はそれ見てクスクス笑いを堪えてるし。

 

「連れてこられたのは、途中でハンカチを取るためか。…………分かった、ハンカチひとつくらいどうとでもなれ」

 

「ありがと、ゆーくん!」

 

抱きついてきそうだった理子のでこに、チョップをかまして止める。

 

「それより理子、あれは?」

 

でこをさすっていた理子が、そうだったと言う顔をして、いつの間にか手頃な柵に座っていたキンジの隣に腰かける。俺は邪魔にならないように、少し離れた柵に座る。しばらく遠目で二人を見ていた。

相変わらず、キンジは結構イケメンだ。不知火とは違ったベクトルで。理子もいつもはああだが、やっぱり美人だと思う。二人が並んでいると、なぜかカップルみたいに見えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チクリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬。ほんの一瞬。胸に針が刺されたようなような感じがした。

 

「ゆーくん?」

 

ふと顔をあげると、話が終わったのか、理子は後ろで手くみ、顔を押し出すようにして俺のことを見ていた。突然のことで、自分の状況が理解できない。それでも目にはいるのは、理子の綺麗な瞳に、潤った唇。サラサラでウェーブのかかった髪。近くで見てもやっぱり。

 

「綺麗だ…………」

 

「……………へ?」

 

はっと自分が思ってもいない………いや、思ってはいるが、口に出すようなことではない言葉を発した。

 

「ゆーくん……いま、理子のこと…………」

 

違う。勘違いだ。そう言い訳しようしても、口が開かない。さっきの言葉は、ふとしたから出た本音だ。その本音を書き消すようなことはしたくない。だから、今出来るのは目をそらすことくらいだ。

「違う」と一言言えば、笑い事ですんだかもしれないのに。さっきのキンジと理子を見て、思いたくない。そんなことはない筈なのに、俺は焼き餅を焼いていたようだ。

 

「ゆーくん、えっと…………今のはどういう意味??」

 

これが最後だろう。理子の問いに一言否定すればいい。なのに、俺が次に発した言葉は。

 

「いや、その、………理子は綺麗だなって、思っただけだ」

 

「っ……………!!」

 

刹那。理子が抱きついてきた。振りほどく。いつもなら振りほどくが、なぜだか俺も理子のことを抱き締め返していた。

 

「……………いい。別に覚えてなくても。ゆーくんは優しいから。またきっと理子のこと…………」

 

その時、理子がぼそっと抱き締めていても聞こえないくらいの声で、呟いた。

 

 

それから寮に帰って、晩飯を食べようとしたが、ほとんど喉を通らず。制服だけ部屋着に着替えて、そのまま布団に入った。

 

「なんだよこれ」

 

理子を抱き締めてから、ずっと何かがつかかっている。大切な、けれど思い出してはいけないような。そんな感じがモヤモヤと心の中にある。

そっと横向きに寝返りをうち、右手を顔の前まで持ってきてみる。

 

「俺、さっきこの手で理子のことを、抱き締めていたんだよな」

 

 

初めて異性を抱き締めて感じたこと、柔らかかった。別に肉体的なことではなく、なんと言うか心が落ち着いた。これは女性なら誰でもだろうか?それとも、理子だからか?

前者は確かめる術はなく、後者だと色々訳がわからない。

「なぜ理子なのか?」それがよくわからない。いや、ひとつだけ。ひとつだけ理由がある。当てはまるわけのない理由。それは。

 

「俺が理子を好き?」

 

もちろん、ライクではなくラブの方だ。

 

「そんなわけ………そんなわけ、あるか」

 

あるはずか無いと、俺は自分に言い聞かせる。確かに理子は大切な仲間だ。友人だ。だが、それ以上ではない。そうでしかあり得ない。

 

「そう。きっと、チョッとヒスッただけだ。明日には消えるさ。ノープロブレム」

 

言って寝ようとするが、ズキズキする胸の痛みは治らない。むしろ、理子が今日みたいにキンジだけでなく、他の男子といるのを想像してしまう。そうするとさらに痛みはます。

 

「なんなんだ。本当にこれじゃ、俺が理子を好きみたいじゃないか」

 

整理のつかない。いや、整理はしたつもりの感情に、苛立ちを覚える。別に他の男子といたって、いいんだ。別に理子は俺の彼女じゃ無いのだから。

でも考えるのは耐えられない。

そんな事を考えている間に夜はふけていく。

 

 

眠れなかった。一睡も。駄目だこんなのじゃ。

鏡の前の疲れた顔を叱咤して。気合いをいれる。

いつも通りに過ごす。俺は誰か一人を特別扱い出来ない。みんなを守る。それがたった一人の理子(ひと)を守る事にはしたくない。別段、みんなとは世界のと言うわけではない。俺が関わった事件で、亡くなった人には手を合わせるしかないが、これから被害に会うかもしれない人達は守る。

身勝手なのだろう。亡くなった人やその身内は、俺を恨む。救われた人達は、感謝こそすれ恨みはしない。

残るのは恨みと怨み。でもそれを背負う覚悟はある。ずっと前から親父に言われて、思っていたことだ。

 

「いまさら、普通の恋なんて」

 

正直言えば、俺はまだ初恋すらしたことはない。好きになる異性はいない。今回だって、別に理子のことが…………

 

「はっ!違う違う。考えるのは止めにするんだった」

 

正直。こんなのはただの先送りだ。いずれはちゃんと答えは出さないといけない。理子は好意を向けてくれている。それを、どっちでもないと返すのは、今俺が思っていることよりも残酷だろう。

 

「好きの反対は、無関心か……………うわっ」

 

「きゃ!」

 

どこかで聞いたことのあるような言葉を、呟き歩いていると誰かとぶつかってしまった。

 

「ご、ごめん大丈夫?」

 

「イッター!もう!どこ見て歩い……て……?」

 

ぶつかったのは武偵校の女子生徒で、彼女はお尻をさすりながら俺を見上げた。

 

「本当にごめんなさい。考え事をしていて、前を見ていませんでした。」

 

「…………………………ぁ」

 

謝りながらも、立ち上がらせようと手を差し伸べたが彼女は俺の顔を見るだけで手には目もくれない。

相当怒っているのだろうか?すると彼女が口を開き。

 

「……………………あ、天川先輩!?こ、こちらこそ御免なさい」

 

そのまま勢いよく彼女は立ち上がり、頭を深々と下げた。

 

「いや、俺も悪かったし頭あげて」

 

なんとか謝り続ける彼女を止めさせ、普通にさせる。それでようやく彼女の事を確認できた。栗色の髪をポーにーテールに結い。黒の瞳はくりっとしてまるで黒いパールのよう。やや小顔で、身長も以外に高いのもあってか雑誌のモデルのようだ。

 

「本当にごめんなさい!天川先輩だと知っていたら、こんなことは…………」

 

「いや、いいよ。互いに怪我はないし。第一、悪気があったら、ぶつかる前に何とかしてる。それよりなんで俺のこと知ってるんだ?」

 

聞くと、彼女は少し目をそらして少し赤くなったほほを指先でかいた。

そのまま口ごもり、少ししてから俺に向き直り。

 

「えっと~その~…………実は前々から声を掛けようとしていたのですが、タイミングが会わず。けど今なら」

 

彼女は少し息を吸ってから、気合いを入れた顔になり、少し張った声で言う。

 

「先輩に憧れておりました!よろしければ私を戦姉妹にしてください!」

 

また深々とお辞儀をした彼女。俺は彼女の言葉を理解するのに数秒かかった。




改めまして、おはこんにちばんは~
私ことサカズキでございます。

久方ぶりの緋弾うp。
予告通り5000文字越えております!

星の屑成就のため。ソロモンよ!私は帰ってきたー!






御免なさい。これを書いてるときに、野球中継があり。最後負けたのでテンションが嫌な方に上がりました。
で、ようやく中古で緋弾のアリア買ったのでようやく進められる。
「この間合いなら!」ってやつです。??意味がわからないって?
考えるな~感じろ~( ̄^ ̄)

ともかく、執筆していきます。
デート・ア・ライブは遅れそうな予感しますが、頑張ります。
それでは、また次回

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