緋弾のアリア~理念の刃~   作:サカズキ

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理念の太刀・天川流剣術

十一月・十八日 朝

 

「寒くなってきたな」

 

「確かにな。けどこれからもっと冷えるぞ」

 

キンジとバスの中で、窓の外を見ながら話す。 理子とはあのデート以来、さらに噂が広がるくらいに親密(不知火&武藤情報)になった。 こちらからしたら迷惑の一言だが………………

 

「……ま、いっか。そのうち聞かなくなるだろう」

 

午前は、いつもの通りに過ごし終わり、昼飯時にある提 案をする

 

「てなわけで、冬休みに合宿を行いたいと思います!!」

 

「何がてなわけでだ。てか悠、冬休みもまだ先だぞ」

 

「だからだ。今日決めておこうというわけだが」

 

今現在この食堂で共にと昼食をとっているのは、俺とキ ンジ、不知火に武藤。 で俺の提案を、キンジが却下して不知火がいつものイケ メンフェイスで眺めて、武藤は飯を食っている状況。

 

「けれど、遠山君の言うとおり、ここで決めても合宿な ら、先生方にも言っておかないと」

 

「不知火!!この正月やらなんやらでだらける時こそ、 鍛えねば!!」

 

「本音は?」

 

「理子からなるべく離れたい………」

 

「だからこの面子なのか」

 

「確かに野郎だけ誘っているが。勘違いの無い様に言っ ておく、俺はホモじゃないから」

 

「わかっているが、それでも冬休みの間山籠もりっ て………」

 

キンジの納得のない顔

 

「食料は時給で、しかも雪山」

 

武藤の寒そうな顔の後に

 

「その代わりに温泉付だ」

 

「「そこでなんで、これならいい的な顔をするんだ よ!!」」

 

「え?だめか?」

 

「「ダメだろが!!」

 

チッ まぁいいか。 とりあえず、キンジだけでも無理矢理に鍛えるか。

 

「なんか嫌な予感がしたんだが」

 

「で、だ。どうするよ午後」

 

「別に単位も足りているから、仕事はいいから……訓練 かな。キンジと不知火は?」

 

「俺らもそうするか?」

 

「そうしようか」

 

「お、おれは?」

 

「武藤は車でもいじってろ」

 

「な!?」

 

「それとキンジ」

 

「ん?」

 

「久しぶりに模擬戦するか?」

 

「いいけど……」

 

「じゃそういうことで」

 

俺はコップに残った水を飲みほし、盆を下げておく。武 藤が落ち込んでるが、どうせすぐに立ち直るのでほって おく。

 

「なぁー不知火。やっばりなんか嫌な予感しかしないん だが……」

 

「ま、まー頑張りなよ」

 

 

 

 

午後・強襲科体育館

 

「で、悠。その長物はなんだ?」

 

「気にするな、しばらく使ってなかったからな。感を戻そうかと」

 

「なんか白雪が同じようなの持っていたが………」

 

そんなこんなで、模擬戦をやっているが。

 

「はぁ、はぁ、はぁ…」

 

「はぁ、はぁーー。ふぅーー」

 

「悠。こないだより強くなってないか?」

 

「お前が弱くなってないか?」

 

「そ、そうか?」

 

こんなに弱かったか? はぁ、仕方ない。

 

キンジとの距離をさらに開き、後方に置いてあった刀袋 をとり、紐を緩めて中身を取り出そうとしたとき

 

「キーンちゃーーん」

 

「星枷さん?」

 

「し、白雪?」

 

「キンちゃ、はわわわ」

 

ドカーーーーーン

 

なんかけつまづいてキンジにぶつかった。 大丈夫かあいつ。

 

「ふご!が!ふがふごご?!」

 

「き、キンちゃん!ご、ご、ごめんなさい!」

 

「大丈夫かい、白雪?危ないから下がっていてくれ」

 

なんだよあの不知火ばりのイケメンスマイル

 

「は、はひ!」

 

星枷さん噛んでるし。 大丈夫かと思ったが、フッと、こちらを向いたキンジの雰囲気が変わっていることに気づく。

 

「そうか。そう言うことか…………ならいいさ。『今の』これで本気で戦える」

 

「さぁ、悠。続けようか」

 

「あぁ…………本気でいくぞ」

 

そのままお互いに構える。 俺は腰を落として体を右にひき、右腰に刀を構え。キン ジは顔の前に水平にナイフを構える。

 

「……………天川流……明鏡止水・(きわみ)……修羅道(しゅらどう)

 

溜めた気を、一気に解放する。

 

「なっ!?」

 

「きゃっ」

 

キンジ、それに後ろにいた白雪もそれに怯む。

 

「行くぞ……………キンジ」

 

「……………………」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

キンジside

 

「なっ?!」

 

悠から放たれる気に、声が漏れる。 今までにない。少なくとも俺は感じたことのない殺気に も似た気に圧される。

 

(何なんだ?)

 

「行くぞ…………キンジ」

 

「……………………」

 

その刹那。悠が消えた。 いや、実際に消えたわけではない。このヒステリアモー ドで集中してようやく追い付ける速度で移動した。

 

「くっ!」

 

「はっ!」

 

そのまま右側に回り込み一閃を斬りつけてくるが、間一 髪で半歩引きナイフで防ぐが。

 

「痛!」

 

「まだだ」

 

そのままの速度でさらに回り込まれ。 連激をくらうが、ギリギリでいなす。本当にギリギリだ が。

 

「はぁはぁはぁ」

 

「ふーー。キンジ…………この程度か?」

 

「な、なん…………だと」

 

悠は刀を鞘に戻し、左右逆に構え出す。 あれは居合……だろうか?溜めの間はノーガードだが、 間合いに入れば斬られる。

 

五分か?十分か?それくらいの静寂が空間を包み込む。

 

「…………キンジ。次の一撃………受けきればこの勝負。 お前の勝ちだ」

 

(?!どういうことだ?言葉通りなら、次は悠が言ってい た天川流?の最強技だろう……)

 

俺は言葉の変わりにナイフを構える。 そうすると悠の手がゆっくりと柄に近づき。

 

「え?」

 

悠のいた場所で砂がまい、彼はいない。 その直後俺の横を風が通り過ぎる。

 

(………風……ここは閉めきって……)

 

「キンジ……今ので見えないならまだまだだ」

 

「なっ?!……ぐふ?!」

 

そのまま俺は痛みとともに、倒れこみそのまま意識を失う。




チート?鬼?あり得ない?

知らないなーそんなこと。

てことで、なんかキンジアンチみたいだけど、そんなことないです。

ただオリ主の強さの強調したかったが。

なぜかこんなことに。

次回は金一(カナ)を出します。
考察中の策をいれるかどうか考えます。

どんなことになっても、基本読者の自己責任で。

それでは次回

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