ISの世界に来た名無しがペロちゃんと命名されてから頑張る話   作:いつのせキノン

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暗部にすがる ~パート3~

 Hey,evertbady!! ペロちゃんの処遇が決定だぜぃ!!

 

 ペロちゃんは ISがくえん2ねんせいに ランクアップした !!▼

 

 ペロちゃんは ハーレムよびぐんの しょうごうをえた !! ▼

 

 

 

 ……だって周り女子しかいないんだよぉ!? 嬉しいけど複雑だよ!! パンダになった気分だよ!! あと俺に見られて興奮する趣味は無いよ!!

 

「ペロちゃんって言うんだね!! あたしは琴平 由奈って言うの!!」

「由奈抜け駆けずるいよ!! あ、ペロちゃん、私は坂本 赤芽よ!!」

「ペロちゃん、ワタシはクラーヴジヤ=アファナーシエヴナ=オグルツォヴァ、よろしくね!!」

 

 くらー……なんだって……? アンタ何いきなり俺に暗号言ってるんですか。わからぬ。何言ってんのかさっぱりわがらねぇ、日本語(ひのもとことば)しゃべれよう。日本語しゃべれねぇんなら……、おっとこれ以上はやめておこう。

 

「カイチョー、ヘルプミー」

「ヤダ」

 

 このひとでなし!!

 

 

 

 俺が在籍することになったのは楯無と同じクラス。何かと対処しやすいから。後、俺の保護責任者に更識家がついた。後ろ盾が凄すぎてヤバい。

 転入一日目の俺はクラスで自己紹介をし、早速女子に取り囲まれた。左右前他多方向からの集中砲火である。唯一の逃げ道だった後席の楯無も裏切り者になってしまった。是非もなし? んなこと言うか。

 ISを動かせる男と言うのは珍しすぎる。知識では知っていてもこんな大事になるとは思わなんだ、完全に予想ができていなかった俺の落ち度である。落ち度は純度100%である。HAHAHAHAHA、笑えねぇ。

 休み時間は散々質問攻めだ。何しろ俺の素性は偽物のでっち上げでできたハリボテ、俺そのものが情報通にとっては見えてこなすぎると考えたのだろう。と言っても俺が答えられるのはバカ正直に楯無と決めた嘘っぱちであってそれ以外は言えない。良いのか企業出身とか言っちゃって。

 

「大丈夫、ペロちゃんの所属企業作ったから、さっき」

 

 とんでもないこと抜かしやがった。

 

「無論架空企業よ。人員だってそんなに割けないし」

「いや、文句を言う気なんてこれっぽっちもねぇよ。俺の知る常識とはかけ離れすぎて現実味が無かっただけだ」

 

 首を横に振る。どうやら身に染みた常識を最初から組み直さねばいかないらしい。

 

 現在生徒会室。昼休みなので休憩中である。

 昼食を食べた後だというのに目の前の楯無会長は紅茶とケーキで一杯よろしくやっている。俺は紅茶だけいただいた。普通に、というかスゴく美味い。今までに飲んだことない、安物じゃない味だ。寧ろ高級品を飲んでる。

 

「でしょう? 虚ちゃんの紅茶は世界一よ」

「なるほど、宇宙一じゃないと」

「訂正。どの次元に行っても最高の味よ。これを見ている読者の人が飲む最高級のものよりも」

「メタいのはNGで」

 

 俺は責任取らねぇからな。思考覗かれてるけどな。

 

 紅茶を用意してくれたのは楯無の言う従者、布仏虚さん。ポニテに眼鏡で知的である。

 その横、垂れ目に腕の長さが合わないだぼだぼの袖が印象的なのんびりとした雰囲気を纏う布仏本音。苗字から布仏虚さんの実妹だそうで。

 

「おりむーとはまた違った人だね~」

「布仏、そのおりむーとは織斑一夏のこと?」

「おりむーは~、おりむーなんですよ~?」

 

 オーライ、俺とは話が通じないと見た。

 そして俺から興味をなくしたのか俺の隣でケーキを頬張る布仏。フリーダムな奴だ。棚上げして言ってやろう。コイツは絶対に俺とは違う方向の電波を受信しているに違いない。

 

「うまうま~」

 

 にへら、と綻ばせてぱくぱくする布仏。可愛いなこれ。子猫を眺めてる気分だ。

 

「本音に手を出したら容赦しませんよ?」

「イエスマム」

 

 楯無の背後に控える布仏さんの視線が絶対零度を振り切ってヤヴァイ。あれか、シスコンか、シスコンなんだな布仏=サン!! シスコンコワイ!!

 

 言ってなかったが布仏姉妹には事情を全部話してある。後、織斑先生にも。ある程度情報を共有した方が良いという処置とかなんとか。

 俺は帰属先が更識家になり、その更識家の分家である布仏家の跡取りは更識専属メイド的な立ち位置らしい。だから先程従者と言った訳だ。俺の隣でケーキを食べる布仏も誰かに仕えてるとか言ったが、傍にいなくて大丈夫なのだろうかと甚だ疑問である。

 

 今回そんな重要人物が一堂に会しているのは顔合わせの様なものだと俺は聞いた。楯無から聞いた話なので詳細は知らん。

 

「そんな訳でペロちゃん、ペロちゃんは生徒会室で寝泊りして」

「どういう訳!?」

 

 前略し過ぎィ!!

 

「残念ながら、今日からIS学園生徒になったペロちゃんには急すぎて寮のお部屋がありません」

 

 因みに昨日までは休憩室を使わせてもらってたがあんまり寝れてない。

 

「休憩室は人目につくし他の人が利用するのでNG。なので、今日から部屋が空くまでここのソファーをペロちゃんの寝床としますッ」

「ねぇ俺完全にペット扱いだよね?」

「で、あるからにして、」

 

 無視しやがった。

 

「寝床を無償で提供するのも癪なのでペロちゃんは強制的に生徒会副会長として働いてもらいます」

 

 動機が不純過ぎる。それ完全に私怨じゃねぇか。

 

「………………………………、」

「あれ、断らないの?」

「え、断れんの?」

「いや、普通はこういう時文句の一つや二つくらいあるようなものだと会長思うの」

「だって強制的でしょ? 喚いても仕方ないんじゃねって思って」

「あーそうか。じゃあ就任決定?」

「わー、ふくかいちょーよろしくお願いします~」

 

 布仏の順応性が高すぎて俺は怖いです。

 

「お嬢様、それで良いのですか?」

「まぁまぁ虚ちゃん。元々監視する予定だったし手元に置いとけば大丈夫よ」

 

 それ本人の目の前でする話じゃないと思うの。

 

「……お嬢様がそう仰るのであれば」

 

 どうやら俺に味方はいないらしい。

 

「はーいわっかりましたよぅ。部屋の掃除くらいしてやりますとも、ええ」

 

 ペロちゃんは生徒会副会長の称号を得ると共に庶務もするみたいです。実質奴隷ですねわかります。

 

「取り敢えず、そういう訳なんで。改めてよろしくお願いしますよ、楯無会長、布仏会計、布仏書記」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここで一旦会長編は一区切り。
本編も番外編も続きの案が固まってないので色々意見とか要望とかあったら遠慮なく言って下さい。

ほら、ナタ×イリとか。

次話が本編(第二章)になるか、また単発番外編を書くかどうかはわかりません。これも読者様がたの反応次第ということで。

ではまたいつか。

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