ISの世界に来た名無しがペロちゃんと命名されてから頑張る話 作:いつのせキノン
暗部にすがる ~パート1~
前略。ワームホールに飲み込まれる。これ確定ね。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッッッッ!!!!!!!!????????」
「きゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!????」
もにゅっ。
突然重力に逆らって空に落ちたかと思えば、柔らかいクッションのようなものに突っ込んだ。な、何を言ってる(ry
「胸触んないでよエロ魔ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
どむっ。
「おぼろげっしゃあ!?!?!?」
お、ぉぉぉぉぉぉ……鳩尾に、突き刺さる衝撃が……!!
「な、何してくれとんねん!?」
「そりゃあこっちの台詞よ!! やっとお仕事終わってシュークリーム食べようとしてたらいきなり目の前に穴が開いて飛び出してくるしッ、しかも白昼堂々人の胸を揉んで来るし……!!」
「…………あ……(察し)」
「シュークリーム返せコンチクショぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!!!」
「ストップ!! ストォォォォッップ!!!! 危ない!! ソファ持ち上げるのいくない!!」
「男がIS学園に忍び込んどいて何大口叩いてるんだろうねェッッッ!?」
クソッタレ、天国じゃなくてここ地獄じゃねぇか!!
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、最後のガラスをぶち破れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ!!!!」
「逃げんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
窓に向かって全力疾走!! 後は顔の前で腕をクロスし、
「ひゃっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
飛び出るだけ…………ん?
「地面なかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!??????」
最後、俺の視界は地面が空になって世界が逆転しブラックアウトする。
私、更識楯無は生徒会の激務を終わらせてやっと休憩に入った。最近は暗部の仕事が多すぎて生徒会公務に手を回しきれなかった分が今日になってツケとなり回ってきたのだ。
ああ、終わった。今日は終わった。全部終わった。後はこの虚ちゃんが買ってきてくれた限定シュークリームでおかしターイムぅぅぅぅ……うふふふふ、美味しそう。ああ、食べるのが勿体無いくらい……。
なんて、疲労で若干ネジの飛んだ思考をしてると、ぐにゃりと私の座るソファの向かい側が歪んだ。
……いや、可笑しいわね。私疲れてるんだ、きっと。
ゴシゴシと目を擦って見るとあら不思議。空間は全く歪んでいませんでしたとさ☆
――――代わりに大きな黒い穴が空いてるんですがそれは……。
「……なに、こr」
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッッッッ!!!!!!!!????????」
「きゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!????」
ひ、人が飛び出して来た!!!??? てか男子!? ナンデ、男子ナンデ!?
「はぅっ」
穴から飛び出して来た男子が、私に飛び込んで、私の、胸を……、
「胸触んないでよエロ魔ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
「おぼろげっしゃあ!?!?!?」
男子を突き放し全力の正拳突き。完全に鳩尾に入った。
「な、何してくれとんねん!?」
「そりゃあこっちの台詞よ!! やっとお仕事終わってシュークリーム食べようとしてたらいきなり目の前に穴が開いて飛び出してくるしッ、しかも白昼堂々人の胸を揉んで来るし……!!」
「…………あ……(察し)」
コイツぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッッ!!!!!!!!
「シュークリーム返せコンチクショぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!!!」
ついでに胸揉んだのも!!
「ストップ!! ストォォォォッップ!!!! 危ない!! ソファ持ち上げるのいくない!!」
「男がIS学園に忍び込んどいて何大口叩いてるんだろうねェッッッ!?」
潰れろ!! 潰れろ!! Gのように哀れに潰れちゃえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、最後のガラスをぶち破れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ!!!!」
大勢を立て直した男子が窓に駆け出す……ってまさか!?
「逃げんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ひゃっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
掴み上げたソファを全力投合!! しかし当たらない……!!
「地面なかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!??????」
かと思いきや、五階の高さから飛び降りた男子が地面に落下してべちゃりと無様に張り付き、ソファがその上に追い打ちのごとく墜落。
フッ、決まった……。
「お嬢様?」
ギクゥ……!!!!????
「生徒会室を私の前で滅茶苦茶にした挙句決めポーズを取るなんて。さぞかし楽しかったみたいですね?」
「ぁ、ぁぁぁぁぁああああ、ぃ、ぃゃ、ちがう、ちが、ぅ……」
「あらあら、あんなに楽しいそうに声を張り上げていましたのに……ストレスは発散は済ませましたか? 更識の名にお祈りは? 部屋の隅でガタガタ震えて命乞いをする準備はOK?」
拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い拙い…………!!!!!!!!!!!!
「違うんです虚様ぁ!! 私はッ、私は無実ですぅ!!! いきなり現れた男が危険人物でっ、私は、私は……!!」
「お嬢様。言い訳しなさいと、私は言いましたか?」
「いいえッ!!」
「よろしい、では黙って、
――――――――歯ァ食いしばりやがれ下さい」
私は、天国を見たことがある。そこは、とても綺麗な、綺麗な、お花畑だった。そこにいた男子とは、とても仲良くなれそうな、そんな気がした……。