コードギアス 反逆のルルーシュ Request C.C.   作:グリムゼン

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お付き合いいただければ幸いです。
今回は少し短めです。すみません。


第六十話  むすんでひらいて またひらく

虐殺の命令が下る。

そして、聞いていた話ではブリタニアの兵士はそれと戸惑ってすぐに実行しなかったらしい。

だけど、今眼前で起こっているのは即座に対応する優秀な兵士。

そして殺されていく日本人たち。

命令したのはユーフェミア本人・・・

 

 

そう、思わされてる。

僕たち、いいや、マオとシャーリーも違和感を感じているところを見ると、僕のギアスにかかわった人全員が気づいているんだろう。

 

 

あれは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             『ユーフェミアじゃない』って

 

 

 

 

 

 

 

機体の画面越しに見るだけでそれに違和感を持つのであれば、カメラを通した観衆全員。ナイトメアに乗っている兵士も気づいているはずだ。

つまり機械を通してもそれをユーフェミアと認識できているということはギアスではないってこと。

 

「C.C.」

「おそらくその予想は外れだろうリート。認識誤認のギアスであればと私も思った。だが、私自身もあれをこの違和感とあれがなかったらユーフェミア本人と思っていた」

「つまりコードに干渉しないタイプのギアスってこと?」

「それもありえん。Cの世界があってこそコードとギアスがなりたつ。つまりリーディアが言っていた裏切った世界が私たちにしかわからない方法で喧嘩を売ってきたということだ」

 

「そのとおりだ」

 

「来たか」

「リーディアさん」

 

僕たちが感じていた時の流れが止まる。

逆行しないところを見るとこれは改変できない可能性の一つ

つまり今の時点で僕がギアスを使って過去に戻ったとしてもこの結果を変えることはできないってことだ。

 

「まずは謝罪する。この結果に至ったのは私たちのせい」

「結果的にそうなった、と言いたいのか?」

「是正する。そうせざるを得なかった」

「せざるを得なかった?」

「リート、あなたが消えてしまうから」

「・・・えっ?」

「結果的にか、なるほど。そういうことだったのか」

「どういうこと?」

「リート、あなたが存在することのできる未来が消えつつある。悪逆皇帝ルルーシュが存在する未来がなくなった場合、あなたの存在が消えてしまう恐れがある」

「この前言ってた話の事だよね」

「肯定する。あなた自身はその事が必然として成り立つ場所でしか存在を許されない。そして裏切りの世界はそれを利用した。今回の騒動が起こったのはそれが原因」

 

タイムパラドックス

その可能性はもとより考えていた。

だがすでにリート自身のギアスがそれ自体を捻じ曲げている。

そして私自身も今あの時の咎を変える手段を得ている以上消えてやるつもりもない。

壊した結果、本来の歴史がゆがむのはしかたがないこと。

元より私自身「私」に会った記憶など存在していないのだから。

過去に過去のシャルルに会った記憶などなかったのだから。

パラレルワールドがふさわしいのかもしれない。

マオが死ななかった。シャーリーが死ななかった。

ゆがみの修正点をここに持ってきた裏切りの世界には、本当に参ってしまうよ。

 

「C.C.あなたにも謝罪を。わたしは・・・」

「言うな。言いたいことはわかっている。だが、礼を言う。ここに持ってきたということは私はまだ存在できるんだな?」

「肯定する。見えてきているのか?世界の理を」

「そうかもしれない。これを持っていても私はC.C.なのだからな」

「・・・了承した。私はそれに追従しよう」

「頼んだ。ただ、明確にわかっていないことがある。リートは察しているし私も察しているが、あれはなんだ?」

 

時間が止まって今まさに銃を発射しようとしているユーフェミアを指してC.C.が言う。

 

「どういえばいい」

「取り繕うこともなくだ。私たちはあれの真実が知りたい」

「理解した。では端的にいう。あれは、貴方達の未来の『過去の』ユーフェミアだ。その上改変されている」

「・・・やはりか」

「そう、だろうね。気分が悪いよ」

 

つまり、あれは僕たちが過ごしてルルーシュ自身が悪逆皇帝として生きたその時代。

そして僕が知るC.C.がルルーシュの死を如何にかしようと思って僕にギアスを与えた時間軸の中で生きたルルーシュがギアスをかけてしまった死んだユーフェミアなんだ。

その上、今に至るまでその兆候が見れなかったところを見ると、その奥底までギアスをかけられたことを封印されていた。

ルルーシュが来たからこそのあの変貌ぶり。

はたから見れば、ルルーシュがギアスをかけてユーフェミアに虐殺を命じたとみてもおかしくはない。

ギアスを知っている人間であるならそのように見える、見えてしまう。

 

「悪意が透けて見える。よっぽどルルーシュに幸せになってほしくないんだな。世界は」

「僕たちは・・・今回」

「どうもできない。過去に死んだ人間が現代によみがえったとて歴史はすでに変えられている」

「そっか・・・」

「謝罪する。リート」

「ううん、大丈夫だよ。むしろ苦心してくれてありがとう」

「ありがとう・・・」

「まぁ、これも私たちのエゴと受け取ろう。目の前とそうでないのとの差でしかない。やるぞリート」

「うんC.C.」

「時間の固定を解き少し戻す、私はあなたたちと共に」

「うん」

「任された」

 

 

 

 

「なっ、ユーフェミア様っ!?」

「ユフィっ!?」

「えっと、自殺してほしいんですけど、ダメですか?」

 

「C.C.!?」

「セレスさん!?」

「苦境に立たされているのは私たちじゃない。シャーリー、見なくてもかまわんぞ。マオ、お前は閉じていろ」

「でも、そ、そんなのって・・・」

「これが、ルルーシュが戦っているものの悪意だ」

「それでも・・・でも・・・っ」

「目を閉じろ、そうすれば今は乗り越えられるぞ」

「C.C.」

「閉じたか?」

「今回は・・・閉じない」

「壊れるぞ。閉じろ」

「閉じない」

「・・・」

「いい?」

「・・・わかった。限界になったらすぐ閉じろ。それが最大限の譲歩だ」

「ありがとう・・・C.C.」

 

「では兵士の皆さん。私の名において命じさせていただきます。日本人を皆殺しにしてください」

 

 

 

 

                  虐殺です!

 

 

 

 

 

 

――――――――――バカなっ・・・そんな、そんなバカなことがあるかっっっ!!

 

――――――――――フフフ、これは、チャンスなのかな?

 

――――――――――おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

 

――――――――――さぁ、行くとしよう特区日本へ




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拙い文章ではありますが、よろしくお願いいたします。
来週は投稿が難しいかもしれませんが、よろしくお願いします。

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