もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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二話連続でしたい事や思っていた事を言い当てられてる気がするんですが・・・
皆さん何処かで自分の事見てるんですか?


一夏の恥ずかしい事

「ねえねえ~、後どれくらいで着くの~?」

 

 

屋敷を出発してすぐ、本音が聞いてきた。

 

「どれくらいって、まだ屋敷見えるんだが・・・」

 

「気が早いよ、本音。」

 

「あれ~?そうだっけ~?」

 

「楽しみなのは分かりますが、さすがに早すぎですよ本音様。」

 

「私も本音の気持ちは分かるな~。」

 

「少しは我慢してくださいよ・・・」

 

 

既に車移動に飽きてきている本音と刀奈さんは何かしようと鞄の中をあさっている。

 

「あった~!」

 

「何々~!」

 

「ふふふ・・・トランプ!」

 

「おお~!これで暇が潰れる~!!」

 

「皆でやろう!」

 

「車の中で皆は無理でしょ。碧さんは運転手ですし。」

 

「私は気にしないで大丈夫ですよ。」

 

「ほら!碧さんもこう言ってる事だし、一夏君も一緒にね?」

 

「・・・そうですね。碧さんには旅館に着いたら休んでもらうとしましょう。」

 

「他に運転出来る人が居ないですからね。碧さん、スミマセン。」

 

「虚さんもお気になさらずに。」

 

 

既にやる気の刀奈さんと本音。

そして碧さんに遠慮していたが結局俺を含めた四人もすることにした。

 

「せっかくだから何か賭けようよ!」

 

「お姉ちゃん、何賭ける気なの?」

 

「それは勝者の特権よ!」

 

「勝者が全員に命令するんですか?それともビリの人だけ?」

 

「そうね~・・・とりあえず一位だけ決めて、後はこのくじを引いてもらうわ!」

 

「準備良いですね・・・」

 

「それで楯無様、くじを引いて如何するんですか?」

 

 

何故か須佐乃男が興味津々なのだが・・・

 

「番号が書いてあるからその番号を指名して罰ゲームをしてもらうのよ!」

 

「何だか~王様ゲームとトランプが合体したみたい~。」

 

「それで、何をするの?」

 

「あまり時間が掛からないものが良いわね・・・BJは?」

 

「あれの勝者って如何決めるんです?しかもこの人数ではオーバーや同点が多そうですよ。」

 

「そうね・・・じゃあ無難にポーカーかな。」

 

「まあそれなら・・・」

 

「またギャンブル性高いものを・・・」

 

「つい最近同じ事を言った気がするんですが・・・」

 

「よ~し!頑張るぞ~!!」

 

「私の実力を見せる時!」

 

「だから何で須佐乃男はそんなにやる気なんだ?」

 

 

やる気の高い刀奈さん、本音、須佐乃男は張り切っているが、あまり乗り気ではない俺、虚さん、簪は不安を隠しきれてなかった。

 

「じゃあ配るわね。」

 

「ちゃんとシャッフルしましたか?」

 

「心配なら皆でして。」

 

「いえ、疑ってる訳ではないのですが念のために。」

 

「しっかりしてるわね・・・」

 

「まあ悪友がイカサマしようとしたことがあるので。」

 

「一夏さんは強いんですか?」

 

「さあ?勝ったり負けたりですしね。」

 

「もしかしたらおりむ~に勝てるかも~!」

 

「まあ運が絡むからな。」

 

「よ~し!打倒一夏君!!」

 

「私も一夏に勝ちたい!」

 

「一夏様、下克上です!」

 

「これは、私も勝ちに行かなくては!」

 

「・・・俺に勝っても一位にならなきゃ意味無いんじゃ。」

 

「「「「ハッ!」」」」

 

 

今気付いたのか・・・

俺に勝っても一位じゃなきゃ罰ゲームの対象なんだから、一位を狙いましょうよ・・・

 

「それじゃあ仕切りなおして・・・」

 

「う~ん・・・」

 

「これはあれを狙って・・・」

 

「どっちが良いかな・・・」

 

「ここは手堅く行った方が・・・」

 

「真剣ですね・・・」

 

 

罰ゲームがあるとはいえ、あくまで遊びなんだからそこまで真剣になる必要があるのだろうか?

そりゃ俺も負けたくは無いが、ついこの間似たような事をしているので、どうも緊張感が保てずにいるのだ。

 

「私は2枚チェンジで。」

 

「私は3枚~。」

 

「2枚チェンジで・・・」

 

「私は3枚で・・・」

 

「私は1枚お願いします。」

 

「俺も2枚で。」

 

 

1枚とは、須佐乃男は既にペアが出来上がってると思って間違いないだろう・・・

3枚チェンジの本音と虚さんはさっぱり分からない。

刀奈さんと簪も2枚だし、あまり勝負には出てないだろうな・・・

俺も初めは様子見で2枚だし・・・

 

「それじゃあ・・・」

 

「全員勝負ですか?」

 

「「「「「当然!」」」」」

 

 

まあ降りた時点で負けだもんな・・・

 

「せ~の!」

 

 

それぞれが手札を見せる。

 

「・・・ストレートフラッシュで刀奈さんの勝ちですね。」

 

「ふふ~ん!」

 

「本音、ブタだったの?」

 

「よくルール分からないんだ~。」

 

「最初に言いなさいよ、そう言った事は。」

 

「しかし楯無様は引きが強いですね~。」

 

「須佐乃男だってツーペアで手堅く来てるじゃない。」

 

「フルハウスを狙ったんですけど、私はそこまで引きが強くなかったようでして。」

 

「一夏がフラッシュで、私と虚さんはワンペアーか・・・」

 

「まあ勝たなきゃ全員負けのルールだからな。順位をつけても仕方ないだろ。」

 

「そうそう、早くくじを引いて!」

 

 

勝者の余裕なのか、くじの入った箱を持って楽しそうにしている刀奈さん。

 

「せっかくだし、一夏君に恥ずかしい思いをしてもらいたいわね~・・・」

 

「番号は教えませんよ。」

 

「大丈夫よ!私引き強いから!!」

 

「何が如何大丈夫なのか理解出来ません・・・」

 

「とりあえず引いて引いて~!あっまだ見ちゃ駄目だよ~。」

 

 

普通に折られている紙だな・・・

これなら番号を覗き見ることは出来ないな。

 

「う~んとね~・・・3番が私や碧さんを含めた全員とキスをする!」

 

「はぁ!?」

 

「女の子同士だった場合はほっぺにね♪」

 

「俺の場合は?」

 

「もっちろん唇にね!」

 

「ズルイ気がするんですが・・・」

 

「だってこうしなきゃ一夏君からキスなんてしてくれないでしょ?」

 

「そう言えばしてもらってないね・・・」

 

「ありませんね・・・」

 

「おりむ~とチュ~だ~!」

 

「まだ俺とは決まってないでしょうが!?」

 

「でも、最低一人とはキスするのよ?」

 

「それは・・・」

 

「一夏君が私たちの事を大事にしてくれてるのは分かってるけど、やっぱり恋人なんだからしたいじゃない。でも一夏君はしてくれないし・・・」

 

「言われればしますが・・・」

 

「「「「「「が?」」」」」」

 

「だって恥ずかしくないですか?」

 

「何でそこだけ初心なのよ~!」

 

「普段もっと恥ずかしい事平気で言ってるのに!!」

 

「むしろ一夏さんに恥ずかしいと言う感情があったのですね・・・」

 

「おりむ~が照れてる~!」

 

「一夏様、何故恥ずかしいとお思いなのですか?普通の男子高校生はそう言ったことに興味があるものだと聞いていますが?」

 

「誰から?」

 

「束様と千冬様です。」

 

「またあの二人か・・・」

 

 

本当に余計な事しか言わないしやらないんだな、あの二人は。

 

「でも須佐乃男の言う通り、普通の男子高校生ならキスやそれ以降の事にも興味があるんじゃない?一夏君だって私たちの裸見たいでしょ?」

 

「だからそう言ったことを言わないでくださいよ!」

 

「この際お嬢様の発言は置いておくとして、如何なんですか一夏さん?」

 

「虚さんまで・・・」

 

「一夏、興味あるの?」

 

「おりむ~も男の子だもんね~!」

 

「何でノリノリなんだよ・・・」

 

 

正直この話題は勘弁してほしいんだが・・・

 

「如何なの?男の子ならそう言った本の一つや二つ持ってるんでしょ?」

 

「持ってないですよ。そもそもああ言った本に載っている女の人ってかなり年上ですし、あまり興味は・・・」

 

「えっ、じゃあ私は駄目なんですか?」

 

「いえ、碧さんは平気ですけど・・・」

 

「じゃあ何で?」

 

「昔かっら千冬姉が風呂上りに真っ裸でウロウロしていましたし、束さんが泊まった時もそうでしたので年上の女性の裸は興奮するものではなく、照れから来るほうじゃない恥ずかしいものだと思ってました。中学の時にそう言った本を悪友二人に見せられましたが、やっぱり興奮はしませんでした。」

 

「余計な感情を植えつけてくれたものね!」

 

「身内の恥をそのまま全員に当てはめたのですね・・・」

 

「おりむ~って枯れてるの~?」

 

「本音///」

 

「枯れてる?何だそれ?」

 

「一夏様は性知識が著しく足りませんね。」

 

「だって恥ずかしいだろ///」

 

「おお~一夏君が赤くなった。」

 

「これは珍しいですね。」

 

「一夏、可愛い。」

 

「おりむ~も照れるんだね~。」

 

「鏡越しでも分かるくらい真っ赤ですね。」

 

「勘弁してくださいよ・・・まったく。」

 

 

この手の話題は本当に苦手だ。

だから中学時代もこの話題になると逃げ出していたのだ。

 

「それでキスも恥ずかしいの?」

 

「ええまあ・・・でも皆さんとなら平気かも・・・」

 

「それって私もですか?」

 

「この際須佐乃男も彼女になっちゃいなよ!」

 

「何で刀奈さんが決めるんですかね!?」

 

「どうせ一夏君が3番なんだから良いじゃない♪」

 

「まだ見てない・・・あっ!」

 

「おお~!本当におりむ~が3番だ~!」

 

「何で分かったの、お姉ちゃん?」

 

「それは私も気になります・・・」

 

「だから私は引きが強いのよ!」

 

「・・・嵌められた。」

 

 

今まで恥ずかしいから避けてきたのに、まさかこのような手に出るとは・・・

 

「ほら、早く早く♪」

 

「抵抗しても無駄でしょうし、今回はしますけど、次からは全員は無しにしましょうよ。」

 

「そうですね、これじゃあ勝負した意味があまりありませんし。」

 

「一夏君とキス出来るんだから、今回だけでも良いよ。」

 

「じゃあ次からは番号指定で・・・」

 

「話そらしても無駄よ?」

 

「・・・バレましたか。」

 

 

出来れば人前ではしたくなかったんだが、仕方ないか・・・

 

「それで、順番はどうするんですか?」

 

「私が一番で、後は番号順で良いでしょ。碧さんは信号で止まるまでお預けで。」

 

「仕方ありませんね・・・」

 

「私いちば~ん!」

 

「私2番・・・」

 

「4番ですね・・・」

 

「私が最後です、一夏様。」

 

 

え~と、刀奈さん、本音、簪、虚さん、須佐乃男の順番だな。

もうこうなったら自棄だな、勢いだ!

俺は覚悟を決めて刀奈さんの唇に自分の唇を近づける。

 

「あっ、時間は10秒だからね♪」

 

「えっ!?一瞬じゃないんですか!!?」

 

「せっかくキス出来るんだから、少しでも長くしたいじゃない?それに首に手を回してしてもらうからね!」

 

「・・・後付はズルくないですか?」

 

「「「「「「ズルくない(です)(よ~)!!」」」」」」

 

 

ささやかな抵抗も、数の差の前には意味をなさなかった。

こう言う時だけ見事な団結だよな・・・

普段はてんでバラバラなのに。

 

「それじゃあ仕切りなおして、一夏君、はい。」

 

「恥ずかしい・・・」

 

「おりむ~の照れ顔激写~!」

 

「後で頂戴ね?」

 

「私も!」

 

「もう良いですよ・・・」

 

 

ある種の諦めとここまで来て断れないと覚悟を決めてキスをする。

 

「ん~・・・」

 

「・・・プハァ!」

 

「おりむ~次は私だよ~!」

 

「チョッと待って・・・」

 

 

刀奈さん一人でこれだけ恥ずかしいんだ、後五人とキスしなきゃいけないと思うと恥ずかしくて死にそうだ。

 

「だ~め!ん~・・・」

 

「えっ、チョ、まっ・・・」

 

 

油断していたとは言え、本音に首に手を回されいきなりキスされた。

逃げようにも首に巻かれた手で逃げられずキスをしてしまう。

 

「プハァ~・・・おりむ~ありがと~!」

 

「うう・・・」

 

「一夏、次は私だよ!」

 

「待って・・・んん!?」

 

 

本音とのキスで参っていた俺は、あっさり簪に首に手を巻かれキスをされた。

 

「・・・プハァ~。」

 

「おりむ~もかんちゃんも顔真っ赤~!」

 

「次は私ですね!」

 

「す、少し休憩・・・うむっ!?」

 

 

最早今の俺に抵抗の手段は無いのか?

他の人とのキスを見て我慢出来ないのか、終わったらすぐ次の人が首の手を回しキスをしてくる。

何か俺だけ恥ずかしがってる気がするんだが、他の人も顔は真っ赤なので気のせいなのかもしれない。

 

「・・・はぁ~。」

 

「最後は私ですね!」

 

「だからまっ・・・!」

 

 

待ってとは言えなかった。

虚さんが離れてすぐに須佐乃男にキスされた。

 

「・・・プハァ~。」

 

「うう~///」

 

「一夏君がいじけてる!?写真撮らなきゃ!」

 

「可愛い・・・」

 

「一夏さん、丁度信号待ちですし、私とも・・・」

 

「・・・信号って後どのくらい掛かるんですか?」

 

「少なくとも1分くらいは掛かると思いますよ?」

 

「ほら一夏君、ここは男らしく!」

 

「分かりましたよ、もう!」

 

「ん・・・」

 

 

最後の一人である碧さんとのキスをすませ、俺は隅っこに移動して蹲る。

 

「一夏、如何したの?」

 

「おりむ~元気だして~?」

 

「一夏君って意外と恥ずかしがり屋なの?」

 

「普段からはあまり想像出来ませんね。」

 

「一夏様、平気ですか~?」

 

「人前であれだけキスすれば誰だって恥ずかしいですよ!///」

 

 

まさか一気に六人とキスするはめになるとは思ってなかった。

皆待ってって言っても聞いてくれなかったし。

 

「これで一夏君も少しは反省したでしょ?」

 

「反省って何のですか!?」

 

「私たちを放っておくとこうなるのよ?」

 

「放っては無いでしょうが・・・」

 

「でもキスしてくれなかった!」

 

「それは・・・恥ずかしいから。」

 

「これからはしてくれる?」

 

「人前で無ければ・・・努力します///」

 

「「「良し!」」」

 

「でも、無理はしないでくださいね。」

 

「ありがとうございます、虚さん。」

 

「それじゃ~続きをするわよ~!」

 

「まだ一回しかしてないもんね~!」

 

「俺はもう疲れた・・・」

 

「ほら一夏も!」

 

「ああ・・・」

 

 

もう負けたくは無いな・・・

何処まで集中出来るか分からないが、出来るだけ頑張ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回は一夏君の勝ちだね。」

 

「まさかロイヤルストレートフラッシュを出すとは・・・」

 

「よっぽど負けたくなかったんだね~。」

 

「でも、ほぼ不可能の手を引くなんて・・・」

 

「さすが一夏様ですね~。」

 

 

第二回戦は俺の完全勝利だった。

 

「それじゃあくじ引きましょうか?」

 

「一夏ならあまり無理難題は言わないだろうし。」

 

「安心できますね。」

 

「何かな何かな~?」

 

「それで、一夏様罰ゲームは?」

 

「そうだな・・・3番が1番の恥ずかしい話をする。知らなければ自分の話をする。」

 

「3番は誰~?」

 

 

刀奈さんが3番の人を探す。

 

「私ですね。」

 

「虚ちゃんか~。それじゃあ1番は~?」

 

「は~い!私だよ~!」

 

「本音か・・・虚さん、本音の恥ずかしい話はありますか?」

 

「そうですね・・・」

 

 

姉妹だけあって何かあるのだろう。

虚さんは少し考えてから口を開いた。

 

「あまり身内の恥を晒すのは気が引けるのですが、本音は小学校5年生まで・・・」

 

「うわ~!!おね~ちゃん、何言うの~!!!」

 

「何って本音が小学校5年生まで・・・」

 

「わ~!わ~!!わ~!!!」

 

「本音、五月蝿い!」

 

「え!?かんちゃん!!?」

 

 

騒いでいる本音を簪が羽交い絞めにして刀奈さんが口を塞ぐ。

 

「それで虚ちゃん、本音が小学校5年生まで如何したの?」

 

「随分興味深々ですね・・・」

 

 

前のめり気味な刀奈さんに呆れたが、俺も興味はある。

 

「おねしょしていたんですよ。それも怖い夢を見たら必ず。」

 

「んん~!!」

 

「刀奈さん、そろそろ手を退かした方が・・・」

 

「?・・・ああ!ゴメンね本音。」

 

「プハァ~・・・おね~ちゃん!何で言っちゃうの~!!」

 

「だって恥ずかしい話をしなきゃいけないんだから仕方ないでしょ?」

 

「直球すぎるよ~!もう少し変化球にしてほしかったのに~!!」

 

「今は平気なんですか~?」

 

 

須佐乃男が遠慮なく本音に聞く。

 

「さすがに平気だよ~!」

 

「でもこの間・・・」

 

「うわ~!!!」

 

「な、何だいきなり。」

 

 

虚さんが何か思い出したと同時に本音が再び騒ぎだした。

 

「この間如何したのかな~?本音、自分で言う?それとも虚ちゃんに言ってもらう~?」

 

「罰ゲームは終わりましたけど・・・」

 

「じゃあ次の罰ゲームで聞き出しましょう♪」

 

「絶対負けない!」

 

「おお!本音様が間延びしないなんて!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして三回戦終了・・・

 

「ふっふん!私の勝ちね!!」

 

「うう~・・・」

 

「刀奈さんはファイブカードですか・・・」

 

「一夏もフォーカードじゃん・・・」

 

「二人共強すぎですよ・・・」

 

「それじゃあくじ引いて~♪」

 

 

俺たちはくじを引いた。

どうせ引いても刀奈さんは本音を狙い撃ちするんだろうし・・・

 

「それじゃあ5番が2番の恥ずかしい事を言う。」

 

「私が5番ですね。」

 

「・・・2番です。」

 

 

ほらやっぱり・・・

虚さんが5番で本音が2番だ。

 

「それで、さっきの続きは?」

 

「わくわく!」

 

「須佐乃男もノリノリだね。」

 

「誰に似たんだ?」

 

 

須佐乃男の人格(?)に不安を感じながらも、虚さんの話の続きを聞く。

 

「この間本音が、『怖い夢みたから一緒に寝て~!』って部屋に押しかけて来たんですよ。そしたら朝起きたら布団が濡れてました。」

 

「それって・・・」

 

「まさか・・・」

 

「うう~///」

 

 

これ以上は止めておこう。

俺も恥ずかしい思いをしたが、本音も十分恥ずかしい思いをしただろう。

 

「それじゃあ次に行きましょう!」

 

「そ、そうね!」

 

 

無理に話題を変更したが、さすがに追い討ちをする人は居なかった。

この後は話題に気をつけよう。

全員が心の中でそう決めたのだった。




移動だけでここまで掛かるとは・・・
次回も移動中の話ですかね~。

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