もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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270話目です。300も見えてきましたね


亡国企業の襲撃

 美紀さんのISの整備を終え、昼食の為に校内に戻ったところでもの凄い衝撃が学園中に響き渡りました。

 

「虚さん、これってもしかして……」

 

「多分そうでしょうね。私は一旦生徒会室へと向かいます。あそこになら緊急を知らせる手段がありますから」

 

「分かりました。私はもう一度格納庫へと急ぎます」

 

「生徒会書記として、美紀さんのIS使用を許可します。万が一の時はお願いしますね」

 

「はい!」

 

 

 先生方も動くでしょうが、それでは遅いかもしれないので、本来なら権限の無い私ですが、緊急時と言う事でISの使用を許可しました。

 

「まずは生徒会室へ行って状況を確認しなくては! お嬢様が動けないのなら、せめて私が指揮を取らなくてはいけないのだから!」

 

 

 一夏さんは間違い無く現場で指揮を取るでしょうし、そうなると生徒会室での指揮を取る人が居ない事になってしまいます。実戦経験はありませんが、そんな事を言ってられる場合では無いのでしょうし。

 

「とりあえず一夏さんに連絡を取らなくては」

 

 

 私は既に状況を把握しているであろう一夏さんに確認する為に携帯を取り出した。ですが既に敵の妨害工作なのか電波は届いてなく圏外でした。

 

「ISのオープンチャネルなら……って、一夏さんは須佐乃男と別行動を取ってるんでした」

 

 

 そもそも校内じゃISを展開するだけのスペースを確保出来ませんし……

 

「とりあえずは生徒会室ですね! あそこなら別電波ですから携帯が使えるかも知れません」

 

 

 一夏さんもそう言った事を考えるのが早い人ですし、もしかしたら私と連絡が取れるようになるのを待ってるかも知れませんし。私は普段なら絶対にしない事ですが、廊下を出来る限り全力で駆け抜けました。途中で窓から外を見れば、専用機持ちの何人かが既に戦闘を始めていました。

 

「やはり亡国企業……お嬢様の体調不良と織斑先生が不在なのがバレてたのでしょうか」

 

 

 そうでも無いとこのタイミングでの襲撃の意図が掴めませんし、生徒最強である生徒会長と世界最強である織斑先生が居ない事が分かってたと思うほうがかなり自然ですし……しかしいったい如何やってその情報を掴んだのでしょう……お嬢様の事はあまり生徒の中でも知られてないはずなのですが……

 生徒会室が近付いてきて、私の携帯が震えました。電波が入ってきたおかげで、着信が来たのでしょう。

 

「はい」

 

『虚、今の状況は分かってるか?』

 

「大よその検討は付いてましたが、先ほど窓からチラッと確認しました。しかし一夏さん、何故このタイミングで」

 

『恐らくだが内通者が居るんだろうな。そう考えれば納得が行く』

 

 

 内通者……つまり学園側に亡国企業に与してる人が居ると言う事ですか……

 

『虚は今何処に居るんだ?』

 

「私は生徒会室へ向かってます。あそこなら学園内全てから情報が届きますし、別電波ですので携帯も使えます」

 

『賢明な判断だな。俺はこの後須佐乃男と合流して前線に出るから暫くは通信出来ないからな』

 

「一夏さん、お嬢様はどちらに?」

 

『ああ、刀奈なら部屋に居る。本音を警護につけたから安心しろ』

 

 

 本音をですか……なんだか不安しか無いんですけど……

 

『あの部屋も別電波だから、心配なら自分で確認するんだな。それにしても派手に壊してくれたよな、修理するの誰だと思ってるんだか』

 

「亡国企業には関係無い事ですし、目的が学園の破壊なら壊すだけ壊して帰るじゃないですかね?」

 

『それだけならこんなに人間は要らないだろ。ISまで動かしてるんだ、別の理由があるだろうな』

 

「碧さんやナターシャ先生は動いてるのでしょうか?」

 

 

 本来なら織斑先生が指揮を取るのが良かったのですが、生憎既に織斑先生は政府への出張で不在、それならば次に指揮を取れそうなのがあの二人だ。

 

『碧はさっき美紀と一緒に動いてるのを見たし、ナターシャは山田先生と一緒に最深部へと向かってるのを気配で掴んだ』

 

「じゃあ全体の指揮を取るのは……」

 

『今のところ虚だろうな。山田先生たちが何で最深部に向かったのかは俺も分からないが、何か理由があるのだけは確かなんだろうし、生徒会室に向かってるのなら虚が取るのが手っ取り早いだろう』

 

 

 そんな事言われましても、私だって実戦経験は無い素人ですし、指揮を取るのだって初めてなんですからね!

 

「マドカさんに頼めないんですか?」

 

『マドカは既に応戦中だ。それにアイツは数少ない実戦経験者だ。現場で指揮を取らせた方が本来の力を発揮できるだろう』

 

「そ、それじゃあ!」

 

『虚、いい加減覚悟を決めろ。生徒会室ならISとの交信が可能なんだから、俺も補佐するからそんなに緊張するな』

 

「……分かりました。その代わり一夏さん、後で私の言う事を聞いてくださいね」

 

『この状況でそんな事が言えるんなら問題無いな』

 

 

 一夏さんが電話越しに笑ったのを感じ取り、私はもの凄い安心感に包まれました。

 

『さてと、何時までも電話してる場合じゃ無いし、一旦切るからな』

 

「分かりました。一夏さん、無事に帰って来てくださいね」

 

『分かってる』

 

 

 一夏さんなら怪我無く終わらせる事が出来るでしょうが、この不気味な予感はいったいなんなのでしょう……

 

「とりあえず今は、全校生徒に避難と配置の勧告をしなくては!」

 

 

 一夏さんに任された以上、精一杯指揮を取らなくてはいけませんしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 須佐乃男と合流する前に、もの凄い厄介な相手と出くわした。

 

「漸く見つけたぜ、織斑一夏」

 

「お前も参加してるとはな。やはりスコールの言ってた事は嘘なのか」

 

「いや、多分正しいぜ。私だって好きで参加してる訳じゃねぇしな」

 

「……とりあえずは味方しておくが、いずれ裏切るってか? それとも此処で戦力を削っておいてすぐに仕掛ける算段でも立ててるのか?」

 

「ケッ、誰が教えるか」

 

 

 なるほど、この前のように簡単にペラペラと話してはくれないか……だが恐らく今言った二つのどちらかを考えてるんだろうな。

 

「この前は油断したが、今回は前のようには行かねぇからな」

 

「やれやれ、この間ので懲りたかと思ってたが、まさかリベンジを考えてたとはな」

 

 

 須佐乃男の気配はまだ遠い、如何やら敵に囲まれてるようで簪とエイミィが須佐乃男を庇いながら戦っている。これはまた生身でコイツの相手をしなくてはいけないようだな。

 

「つくづく運が悪い、お前相手にまた生身とはな」

 

「スコールから聞いてるぜ。お前の専用機は別行動してる事が多いってな!」

 

「なるほど、それを狙ってのこの場所か」

 

 

 スコールが敷地内をうろついていたのは携帯の電波を探っていたのか。別電波の場所に目処をつけておけば俺が何処を使うかの大よその検討が付くしな。

 

「今度こそお前を殺してやる、織斑一夏」

 

「あれ? スコールには生け捕りにしてこいって言われてるんじゃないのか?」

 

「フン、お前が抵抗してやむなく殺したって事にするから問題ねぇんだよ!」

 

 

 やはりスコールは俺に執心してるようだな。それが面白くないのかオータムはさっきからもの凄い殺気を出してるが、そんなに殺気駄々漏れじゃ他の誰かに気付かれるぞ。

 

「邪魔が入らないうちに終わらせてやる!」

 

「ふ~ん、じゃあもう手遅れだな」

 

「何!?」

 

 

 背後からもの凄いスピードで迫ってくる気配に、オータムのヤツも気付いたようだ。それにしても面倒なものまで連れて来たものだな……

 

「久しぶりじゃねぇか! M」

 

「もう私はその名では無い! お兄ちゃん、無事だよね!」

 

「まだ何もしてないしな。それにしてもマドカ、随分と余計なものまで連れて来たな」

 

 

 マドカを追って歩兵が数百人単位でやって来た。歩兵だけあって大半が男だ。

 

「ゴメンなさい、知ってる殺気を感じ取ってつい……」

 

「それじゃあ一時的にオータムの事は任せる。俺はこの歩兵を片付ける」

 

「分かった!」

 

 

 須佐乃男が来るまでの時間稼ぎくらいにはなるだろうし、マドカだって実戦経験はあるんだろうから簡単にはオータムに負けないだろう。

 

「悪いが、命の保障は出来ないからな! 死にたくなければそこを退け!」

 

 

 黒雷を展開して雷撃を飛ばす。一応致死量までは威力を出さないではいるが、ショック死する可能性は十分にある。だから先に忠告したのだ。

 

「何!? アイツは生身でISの武装を使えるのか!?」

 

「あんまりお兄ちゃんを甘く見ない方が良いんだから! 姉さんだってお兄ちゃんには勝てないんだから!」

 

「ウルセェ! お前が私に勝てるとでも思ってるのか、M!」

 

 

 如何やらマドカの方がオータムより劣ってるらしいな……これはさっさと片付けて俺もオータムと戦闘した方が良さそうだ。

 

「忠告しても逃げなかったお前らが悪いんだからな」

 

 

 地面を蹴り、宙に舞い蹴りを放つ。足技だがその衝撃波で数十人は吹っ飛ばせるだろうしな。

 

「どんどん行くぞ!」

 

 

 マドカが不利になる前にコイツらを片付けなければ、後で駄姉に何言われるか分かったもんじゃないしな。

 

「あら、随分と楽しそうねオータム。私も参加して良いかしら?」

 

「……やっぱりお前も此処に来るか」

 

「当たり前じゃない。私の目的は貴方なんだから」

 

「遊んでる暇は無くなったな……悪いが本当に死んでも知らねぇからな」

 

 

 歩兵を一撃で片付け、新たにやって来たISを見上げる。分かってた事だがやはりアイツも専用機を持ってたのか……

 

「久しぶりね一夏、それとMも」

 

「スコール……私はMじゃない! 織斑マドカだ!」

 

「ふふ、どんなに名前を変えたからって、貴女が殺してきた人間は生き返らないわよ」

 

「ッ!?」

 

「心理戦か? 随分と余裕じゃねぇか」

 

「あら、貴方の方から私に近付いてくるなんて嬉しいわね」

 

「ホザケ! とっとと片付けないと色々と面倒なんでな! 手加減出来ないが怨むなよ」

 

 

 歩兵が持っていた銃をとりあえず放つ。IS相手に利くわけ無いのだが、牽制くらいにはなるだろう。

 

「やっぱり専用機は別行動だったわね。一夏、貴方だって撃たれれば死ぬのよ?」

 

「生け捕りが目的なら銃は使わねぇだろ。それに油断してるとこの前のオータムみたいに生身の俺に負ける事になるかも知れねぇぜ」

 

 

 強気で言ってるが、実際にスコール相手に生身で勝てる確率は限りなくゼロだろう。頭も回るしオータムみたいに挑発に乗ってこない、これじゃあ隙を作る事も難しいだろう。

 

「強気な貴方も素敵よ。今すぐ持って帰りたいくらいだわ」

 

「マドカ、オータムの相手をして、どれくらいもつ?」

 

「分からない、実際に戦った事がある訳じゃ無いし、私はそこまで実戦経験がある訳じゃないもん」

 

「そうか……じゃあこの場は良いから簪たちの援護に行ってくれ。そうすれば須佐乃男がこっちに来れる」

 

「でも!」

 

「勝率を上げるにはそっちの方が有効だ! グズグズしてないでさっさと行け!」

 

「……分かった! でもお兄ちゃん、死んじゃ駄目だからね!」

 

 

 マドカはそういい残して簪たちの許へと飛んで行った。

 

「やれやれ……完全に死亡フラグだな」

 

 

 敵は二人、しかもこっちは生身で向こうはIS。誰が如何見ても俺の死は確定してるだろうな……面倒な事引き受けちゃったな。

 

「スコール、コイツの相手は私一人で十分だ」

 

「駄目よ。私たちは目的を果したらさっさと戦線を離脱するのだから。犠牲を少なく済ませる為にも、此処は共闘と行きましょう」

 

「……ッチ! 好きにしな!」

 

 

 オータム一人だったら何とか対処出来たんだが、スコールも一緒となるとこりゃ厄介を通り越して最悪だな。さっきの死亡フラグが冗談じゃ済まなくなりそうだ。

 

「大人しく私たちと来るか、私たちにやられて来るか、選ばせてあげるわよ?」

 

「冗談。お前らを倒して今の生活を続けるに決まってるだろうが」

 

「そう、それじゃあ少し痛い目を見てもらおうかしらね!」

 

 

 さてと、どれだけ防げるかは分からないが、せめて須佐乃男がこっちに来るまでは耐えなければな。来たけどもう終わってたじゃ格好が付かないしな……

 

「考え事か? 随分と余裕じゃねぇか!」

 

「馬鹿言え! 考えて動かないとあっさり負けるだろうが!」

 

「へ! お前がいくら考えても勝ち目はねぇよ!」

 

「例え勝ち目が無くともあっさりと負けるのは性に合わないんでな!」

 

 

 オータムの攻撃を黒雷でいなし、蹴りで衝撃波を喰らわす。恐らくダメージはゼロに等しいんだろうが、オータムをキレさすのに意味があるのだ。

 

「さっきからちょこまかと! 大人しくやられろや!」

 

「オータム、少し冷静になりなさい。そのままでは一夏の思う壺よ」

 

「……良い感じで邪魔だな、スコール」

 

「貴方相手に冷静さを失ったら負けるでしょ?」

 

 

 やっぱり一筋縄ではいかないか……オータム相手だって厄介なのに、更に厄介なスコールまで居るんだからな……

 

「残念だったな、織斑一夏! お前となら本気でやりあえそうだぜ!」

 

「十分本気だったろうが……まだ上があるって言うのかよ」

 

「当たり前だ! この前の私とは違うんだぜ!」

 

 

 随分とこの前の事を根に持ってるんだな……この前のは完全に不意打ちと油断させてからの勝ちだったからな、今回は使えないし、こりゃ面倒だぞ……

 

「蜘蛛の巣の恐ろしさをその身で実感するんだな!」

 

「切れにくいが良く燃えるよな? なら簡単だ」

 

 

 ライターを取り出してオータムに投げつける。巣が見えないのなら本体から焼けば良いだけの話だ。

 

「アブねぇな! お前は私を殺す気か!」

 

「自分が殺されるかも知れないのに、お前の命の心配なんてしてられるか!」

 

 

 今ので巣の全容がはっきりしたので、これなら気にせずに動ける。

 

「相変わらず気に食わない野郎だぜ!」

 

「そりゃどうも。別にお前に気に入られたいとは思ってねぇよ」

 

 

 オータムに集中し始めたその時、背後から殺気を感じて慌てて身を捻る。

 

「あら、完全に討ち取ったと思ったのに」

 

「麻酔銃とは厄介なもの持ってやがるな」

 

「某名探偵顔負けの威力よ」

 

「致死量じゃねぇかよ!」

 

「気にしたら負けでしょ」

 

 

 ……危険な匂いが二重でするので、これ以上の追求は止めておこう。

 

「スコール! 邪魔すんじゃねぇよ!」

 

「さっき言ったわよねオータム。私たちは素早く目的を達成させて、早急に戦線を離脱するって。隙だらけだった一夏の背後から攻撃するのは当然でしょ? まぁ隙なんて無かったようだったけどね」

 

 

 いや、結構危なかったんだが……もう少しオータムに集中してたらはっきり言って避けられなかっただろうな。

 

「それに、早くしないと一夏の専用機がこっちに来ちゃうかも知れないでしょ」

 

「そうなったら全力で叩き潰せば良いだけの話だろうが!」

 

「分かってないわねオータム。一夏の専用機が来るって事は、その護衛もこっちに来るって事なのよ」

 

「……なるほど、そいつは面倒だな」

 

「時間稼ぎしてるようだけど、一夏がそうしてるって事は結構余裕が無いって事なんでしょうしね」

 

 

 やっぱりバレてたか……本気で相手して無傷で済ませられる二人じゃないし、須佐乃男が来るまでは何とかいなしたりして時間を稼いでたんだが、オータムは兎も角スコールの目は誤魔化せなかったか。

 

「それじゃあさっさとコイツを掴まえてトンズラ決め込もうぜ!」

 

「あくまでも自然によ。不自然な動きだと怪しまれるから」

 

「悪いが、俺にそっちの都合に合わせるつもりは無いんだが」

 

「お前はさっさと気を失えば良いんだよ!」

 

 

 オータムの攻撃は確実に意識を刈り取る威力と的確に急所を狙ってくる。掠っただけで意識を持っていかれそうだ……

 

「蜘蛛の巣を気にしながらだから、動きにキレが無いわよ?」

 

「はん、言ってろ! それでなくとも二人相手なんだ、この状況でキレキレな動きが出来るようなヤツが居るのなら見てみたいがな!」

 

「貴方なら出来るでしょ? さっきからこっちの動きに合わせて回避行動をしてるのだし」

 

「……つくづくやり難い相手だな」

 

 

 カウンターでも決めないと勝ち目は薄いからタイミングを計ってたのに、それも如何やらスコールに見抜かれていたようだ。いよいよ万事休すか……

 

「しょうがねぇな。悪いがこれ以上は遊んでられないようだからな、怪我しても知らねぇからな」

 

「何を強がりを……!?」

 

 

 スコールが息を呑んだのを気配で感じた。そりゃそうか、一撃でオータムの張った蜘蛛の巣を破壊したんだから。

 

「テメェ、やっぱり遊んでやがったな」

 

「だから言っただろ。遊んでられなくなったって」

 

「チッ、何処だ!」

 

「後ろだ」

 

「何!?」

 

 

 オータムの機体、アラクネに直接衝撃波を喰らわせる。遠距離からとは比べ物にならない衝撃がアラクネのシールドエネルギーを削った。

 

「コイツ、また一撃で半分も持っていきやがった……」

 

「オータム! 一夏を挟み撃ちにするわよ!」

 

「分かった!」

 

 

 プライベートチャネルでは無く直接声を掛けるか……俺にも聞こえるっての忘れてるな。スコールも随分と動揺してくれてるようだ。

 実を言うと、この二人を確実にしとめる算段など立っていないのだが、一時的に此方を優位だと思い込ませる事で相手の動揺を誘っただけなのだ。

 

「……時間切れのようだぜ」

 

「何!?」

 

「そのようね……一夏、次は必ず貴方をつれて帰るんだからね」

 

 

 須佐乃男たちの気配が近づいてきて、その事を向こうの二人も察知したようで、この場は撤退してくれるようだった。それにしてもまたやっちまったな……身体がろくに動かねぇや……




やっぱ戦闘シーンは苦手です

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