もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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ラウラが妹化してきた気が……


猫耳メイドの揺らぐ気持ち

 私は今、かなり混乱している。更衣室から織斑教官と篠ノ乃博士が現れ、入り口からは兄上とその友人が入ってきて、しかも私の姿を見て一人は興奮して語りだし、あろう事かクラリッサと意気投合してしまったではないか。そしてもう一人は教官と篠ノ乃博士のコスプレを見て鼻血を噴出して倒れたのだ。

 

「おい、しっかりしろ! 傷は浅いぞ!」

 

「俺の人生に悔い無し……」

 

 

 いや、恐らくだが最悪な死に方だと思うんだが……兄上にこの場を任されたからには何とかしなくてはいけないのだろうが、今の私には如何する事も出来ない。

 

「クラリッサ…は駄目だ。まだ語り合ってる」

 

 

 なにやら波長が合うのだろう。クラリッサと兄上の友人はこっちの事など気付かないかのように楽しそうに話している。はっきり言って私には分からない世界だ。

 

「しかし、こんなにも楽しそうなクラリッサを見るのは初めてかもしれないな」

 

 

 黒ウサギ部隊の副官として、そして私の姉的存在として頼りにしてきたクラリッサだが、彼女もあんなに楽しそうな顔をするのかと初めて知った。

 

「邪魔したら悪いだろうし、でもコイツの手当てを早めにしなければいけないし……」

 

 

 兄上は放っておいても問題無いとは言っていたが、これ以上失血すると問題が出てくる可能性だってあるのだ。増血剤などこの場には無いし、とりあえず止血だけでもしておかなければ。

 

「ティッシュを詰め込んでおけばいいか」

 

 

 正直こいつが鼻血を噴出した原因が分からないので、とりあえず古典的な止血方法でティッシュを鼻に詰め込んでおいた。それにしても教官は何故あんな格好をしていたのだろう?

 

「兄上に聞けば何か分かるのかもしれないが、今兄上の傍に行くのは何だかマズイ気がする」

 

 

 本能がそう告げているので、私は兄上に聞きたい衝動を何とか堪えて兄上の友人の手当てを続ける。確か頭を下に向けて逆流を防ぐんだったな。

 

「う、う~ん……」

 

「しっかりしろ! 此処で死んだら悲しむヤツが居るんじゃないのか!」

 

「……ロリ猫耳メイド、最高……」

 

「は? おい! また気絶するな!」

 

 

 良く分からない事をつぶやいて再び意識を失ってしまった男を、私はとりあえず寝かせる事にした。何だか私の姿を見て気を失ったような感じがしたのだが、いったい如何したと言うのだろう。

 

「「ぎゃー!?」」

 

「!? 今のは教官と篠ノ乃博士の声! 何だ、このプレッシャーは、織斑教官以上だ」

 

 

 扉を隔てた向こう側で、いったい何が起こっているのだろう……見に行きたいと思っているのだが、本能が行くなと告げている。好奇心を抑えるのに必死だったのだが、やはり人間は好奇心には勝てないようで、私は兄上が居る奥へと続く扉を開けるのだった。

 

「まったく、この阿呆共が……ラウラ、何か用か」

 

「!? い、いえ…なにやら凄い声が響いてきたので何事かと思いまして」

 

「気にする必要は無い。阿呆二匹を始末しただけだ」

 

「始末…ですか?」

 

「殺しはしてないが、それ以上の苦痛を与えておいた」

 

 

 床には織斑教官と篠ノ乃博士が倒れていたのだが、何故だか二人共少し嬉しそうな顔をして気を失ってるように見えた。

 

「兄上、クラリッサと楽しそうに話している兄上の友人ですが…」

 

「ん? あぁ数馬か。アイツも所謂オタクだからな。その副官と話が合うんだろう」

 

「なるほど……それともう一人の友人ですが、私の姿を見て『ロリ猫耳メイド最高』とか言ってまた気を失ってしまったのですが、如何言う意味なんでしょうか?」

 

「ラウラ、お前自分が今どんな格好してるのか忘れてるのか?」

 

「私の格好?」

 

 

 兄上に指摘され、私は近くにあった姿見で自分の格好を確認した。

 

「そうでした、私は今コスプレと言う格好をしてるんでした」

 

 

 クラリッサに勧められ、言われるがまま着てみた格好だが、意外と気に入っているのだ。だがこの耳と尻尾は意味があるのだろうか?

 

「兄上は如何思われます?」

 

「ラウラの格好か? 可愛いとは思うぞ」

 

「そうですか!」

 

 

 そうか、私は可愛いのか……クラリッサにも言われたが、兄上に言われるとクラリッサに言われた時以上に嬉しいと感じるのは何故だろう。

 

「とりあえず着替えたら如何だ? 何時までもその格好で居る訳にもいかないだろ」

 

「いえ、これは黒ウサギ部隊で買い取ったので問題はありません!」

 

「……軍隊の金って国が出してるんだよな? その金で何してるんだ、ドイツ軍……」

 

 

 兄上は頭を抱え込みそうな勢いでしゃがみ、何かをぼやいてたように聞こえましたが、生憎私の耳では兄上が何を言ってたのか聞き取れなかった。

 

「兄上、この耳と尻尾の意味は分かりますか? 何だか私の感情に反応して動くのですが」

 

「特殊なものなんだな。普通は動かないと思うんだが……それも軍の力か?」

 

「クラリッサが持ってきたものなのですが、何やら科学の力らしいですよ」

 

「……無駄な技術力の高さだな。とりあえずそれに意味は殆ど無いだろうな。単純にその副官がそれを付けたラウラを見たかっただけだと思うぞ」

 

「そうなのですか。兄上はこれ、如何思います?」

 

 

 兄上に尋ねるように私が言うと、尻尾がゆらゆらと揺れ始める。耳もぴょこぴょこと動いているので、私は止めようと必死になって感情を抑えようとしたのだが、あまり効果は無かった。

 

「可愛いとは思うが、あんまり人前でする格好ではないと思うぞ」

 

「私もそう言ったのですが、クラリッサが言うには『その恥らう姿が萌えポイント』なんだそうです」

 

「……お前の周りにはぶっ飛んでるヤツしか居ないのか? 駄姉然り副官然り」

 

「私が世間に疎いものですから、副官には何時も色々と教えてもらってるのですが、兄上から見れば副官の言ってる事は間違っているのですか?」

 

「あの人が日本を勘違いしてる節があるからな……ある点ではあってるのかもしれないが、世間一般から見れば間違ってると言わざるをえないんだよな」

 

「そうなのですか……」

 

 

 クラリッサが日本を間違って認識していたと言われ、私は気分が落ちていった。私の心情に反応して耳と尻尾もへにゃっとしている……

 

「そう落ち込む必要は無いだろ。クラリッサさんだって勘違いくらいするだろ。お前だってまだ自分の目で真実を探せるだけの時間はあるんだし、これからゆっくりと二人で探せば良いさ」

 

「それでは、兄上が教えてくれますか?」

 

「何を?」

 

「今までクラリッサに確認を取っていた事を。日本の事やISの詳しい情報などを」

 

「分かる範囲でなら構わない。ただしズレた事を聞かれても答えられないからな。先に言っておかないと聞いてきそうだから言っておく」

 

「分かりました」

 

 

 力強く頷いた私の頭を、兄上が優しく撫でてくれた。何だか本当のお兄ちゃんのような感覚に陥りそうだが、この人は『お兄ちゃん』では無く『兄上』なのだから。

 

「ところで兄上、この二人は如何やって気絶させたんですか?」  

 

 

 最強と言われている織斑教官と、大天災と言われている篠ノ乃博士が普通の説教で気を失うとは思えないので素直に兄上に聞く事にした。

 

「ちょっと本気で殴ったらあっさりと気を失ったぞ。駄姉も駄ウサギも意外と打たれ弱いんだな」

 

「……そう、なんですか……」

 

 

 多分兄上が本気で殴ったら並大抵の人間なら粉々になってしまうと思うのだが……原型を止めているこの二人は、やはりもの凄い人たちなんだと改めて理解した。

 

「そう言えば弾のヤツ、鼻血噴いてたけど汚れてないか?」

 

「問題ありません! 一応ティッシュを詰めて止血しておきましたので」

 

「そっか、それで良いだろう」

 

「あの数馬と言う男ですが、恋人とか居るのですか?」

 

「いや、居ないが……何故そんな事を聞くんだ?」

 

「クラリッサとあそこまで楽しそうに話せるような人間が居るとは思いませんでしたので」

 

「確かに、数馬の周りにも話が合う女性は居なかったな」

 

 

 如何やら兄上も同じ事を考えているようで、私はクラリッサに、兄上は数馬と呼ばれた男に声を掛ける。

 

「クラリッサ、私は先に帰るが、お前はもう少し話していて構わない」

 

「数馬、弾の馬鹿は俺が運んでおくから、お前はゆっくりしてて構わないから」

 

 

 会計は私のカードで済ませようとしたのだが、既に兄上が会計済みだった。さすが兄上、全てにおいて抜かりが無いとは……

 

「あっ、その前にラウラ」

 

「はい?」

 

「お前は着替えてきた方が良いぞ」

 

「そうでしたね。人前ではこの格好は刺激的なんでしたね」

 

「そこまでは言ってないが……まぁ弾の阿呆が鼻血噴出すから刺激的なのには違い無いんだろうがな」

 

 

 また兄上が頭を撫でてくれた。だがこの気持ちは何だ、撫でられる度に胸が温かくなる感覚が私の中に芽生えた。これは、この気持ちは何なのだろう……帰ったらシャルロットにでも聞いてみるか。

 

「では着替えてきます」

 

「おう。あっ、店員さん。あっちで気絶してる馬鹿二人は放置しておいて構わないので。邪魔なら捨てても構いません」

 

「分かりました、一夏様」

 

 

 如何やら兄上はこの場所でも有名なようで、兄上が言う事の殆どを頷くメイドが居るようだ。しかし教官や篠ノ乃博士を『馬鹿』と呼べるのは兄上以外に居ないんだろうな……私の兄上は偉大なんだな。

 

「お兄ちゃん……」

 

 

 前にクラリッサにこう呼べと言われた時にはしっくりこなかったのだが、今ではこっちの方がしっくりくるような気がしてきている。あのマドカとか言う兄上の妹が現れてから、兄上は何だか私の事も妹のように扱ってくれているような気がするのだ。

 

「恋人には無理だが、妹にならなれると思って兄上と呼んでいるのに、何故お兄ちゃんと呼びたくなるんだ……」

 

 

 自分の決意が揺らぎそうで私は慌てて更衣室で着替え始めた。あの人は私の兄上であって決してお兄ちゃんでは無いのだから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 弾の馬鹿は背負いながら五反田食堂に戻ってきた。

 

「お届け物です」

 

「あら、一夏君。まぁまぁ、大きな荷物ね、その辺に捨てておいて頂戴」

 

 

 蓮さんに出迎えられてとりあえず弾を椅子へと座らせる。さすがに床に捨てるのは可哀想だと思ったからだ。

 

「それにしても、この馬鹿息子は何で一夏君に背負われて来たんだい?」

 

「ウチの駄姉とその友人の駄ウサギのコスプレを見て鼻血を噴出して気絶しました」

 

「彼女が出来たってはしゃいでたくせに、そんないかがわしい場所に行ってたのかい」

 

「普通のメイド喫茶なんですが、コスプレ衣装も貸し出してるらしく、そこに運良く……いや運悪く? ウチの駄姉と駄ウサギが居合わせまして、それに俺のクラスメイトも居まして、手当てしてもらっておいて更に鼻血を噴出したとか」

 

「情けない子だね……一夏君、こんな馬鹿だけどこれからも仲良くしてやってくれる?」

 

「弾と数馬だけが、俺がISを使えると知っても態度変えなかったんですから、これからも仲良くしていきたいと思ってますよ」

 

 

 他の連中は奇異の目を向けてきたり、物珍しそうな目で人の事を指差してきたりしてきたのに、この二人だけは変わらずに相手をしてくれた。鈴も変らなかったけど、アイツは一応女だからな。男友達に数えたら可哀想だ。

 

「本当に良い子だね、一夏君は。抱きしめちゃう」

 

「ちょっと蓮さん! 俺は旦那さんと喧嘩するつもりは無いんですからね」

 

 

 蓮さんの旦那さん、弾と蘭の親父さんは、蓮さんを心底愛しているようで、何故だか俺を恋敵のように見てくる節があるのだが、蓮さんは単純に俺の事をもう一人の息子だと思っているだけだと思うんだよな……

 

「あの人は嫉妬深いからね。一夏君はウチの馬鹿息子を高校に通えるようにしてくれた恩人なのに」

 

「大げさですよ。いくら弾が馬鹿だからって、今の高校にくらいは自分で通えるようにはなってたはずですよ」

 

「今の成績を見れば、一夏君のおかげだって良く分かるわよ」

 

「そう言えば、全教科赤点でしたっけ? 赤点って本当にあったんだとあれで知りましたよ」

 

 

 本音もスレスレだったが、赤点では無かったしな。

 

「今日は蘭も勉強を見てもらったんでしょ?」

 

「ISの事は個人での勉強では限度がありますからね。後輩になるかもしれない蘭に教えるのは先輩として当然だと思ってます」

 

「ウチの子達は一夏君に頭が上がらないようだね。今度また蘭の勉強見てやってくれる? あの子があんなに嬉しそうにしてるのは久しぶりに見たからね」

 

「アドレスと番号教えましたし、時間があれば電話越しでも教えるつもりですよ」

 

 

 最近は何かと忙しくて、自分の復習が疎かになってきてるから、蘭に教える事で自分の復習にもなるから丁度良かったし、せっかく簡易適正試験でA判定貰ってる蘭を他所の高校に通わせるのはもったいないしな。今のIS学園はちょっと危険だが、蘭が通うようになる時には安全になってるだろうし、本人が通いたいと思ってるのならそれに協力するのは当然だろうとも思ってる。

 

「ん、う~ん……あれ? 此処俺んち?」

 

「やっと起きたか、弾。貧血は大丈夫か?」

 

「貧血? 別にそんな感覚は無いが……何で母ちゃんが居るんだ?」

 

「アンタが一夏君に背負われて帰ってきたから御礼を言ってたんだよ」

 

「背負われて? ……そう言えばメイド喫茶は?」

 

「お前はウチの駄姉と駄ウサギのコスプレを見て気絶して、そのまま帰ってきたんだよ」

 

 

 男を背負って街を歩いた俺の気持ちにもなって欲しいのだが、捨てていくと店に迷惑を掛ける事になっただろうから仕方なく背負ってきたのだ。

 

「千冬さんと篠ノ乃博士のコスプレ……一夏! 写真は撮ったのか!?」

 

「写真? 撮る訳無いだろ。あんな恥を保存する訳が無いだろ」

 

「お前は何でそこまでズレてるんだよ! あの身体を写真に収めないで如何するんだよ!」

 

「……榊原先生に、弾が浮気してるって言いつけるか」

 

「馬鹿! それだけは止めろ!!」

 

 

 如何やら榊原先生の事は本気で好きなようだな。この焦り方は並大抵の気持ちでは無いと言う証拠だろう。

 

「先生? 弾の彼女って教師だったの?」

 

「何だ弾、お前蓮さんに言ってないのか?」

 

 

 きょとんとした蓮さんを見て、俺もつられてきょとんとする。てっきり報告してるもんだと思ってたんだが……

 

「じいちゃんには言ってあるよ。だって言わねぇと中華なべで殴るって脅されたから」

 

「厳さんらしいな」

 

「だったら私は椅子で殴るよ」

 

「何でだよ! 結局話したんだから良いだろ!」

 

「如何やって知り合ったんだい? アンタが自力で彼女を作れるとは思って無かったからちょっと意外だよ」

 

「……一夏に紹介してもらいました」

 

「ありゃ、やっぱり一夏君のおかげかい」

 

「元々は別の人を紹介しろと言われてたんですけどね。そっちに振られ、別の人に惚れられたって感じですかね」

 

 

 実際に榊原先生の一目惚れらしいし、弾も誰かに惚れられる事があるんだって鈴が本気で驚いてたっけか。

 

「それにしても弾に彼女ねぇ……蘭の方が先に彼氏を作るかと思ってたわ」

 

「相手が可哀想だろ。じいちゃんや常連の親衛隊連中に審査されるんだから」

 

「親衛隊? そんな人が居るのか」

 

 

 蘭の人気は高いからな……噂ではわざわざ他校の生徒が蘭に会いに来る為だけに侵入してくるとか聞いたが、意外と嘘では無いのかもしれないな。

 

「……そう言えば一夏、数馬のヤツは如何したんだ?」

 

「運命の女性を見つけたみたいで、邪魔したら悪いから置いてきた」

 

「何!? 数馬に運命の女性だと!?」

 

「何を驚く事がある。お前だって彼女が居るんだから、数馬にだって出来てもおかしく無いだろ」

 

「確かに」

 

「母ちゃん!? そこは息子に味方するところだろ!」

 

 

 蓮さんが俺の発言に頷いた事に驚く弾。良く見れば奥で厳さんも頷いている……やっぱりこの家での弾の扱いってこんなものなんだな……

 

「それで一夏、数馬の運命の女性って誰だ?」

 

「お前が介抱してもらったにも関わらず、お礼を言わずにその姿に鼻血を噴出した俺のクラスメイトの姉みたいな人だ」

 

「介抱……鼻血……あのロリ猫耳メイドさんか!」

 

「その呼び方は如何なんだ……ラウラだ」

 

「それで、そのラウラさんの姉みたいなって、確か一緒に居た人か?」

 

「クラリッサさんと言うらしい」

 

 

 前から名前だけは聞いていたが、あの人がラウラに偏った知識を与えていた人だと思うと、何故だか納得してしまったのだ。

 

「これで恋人が居ないのは鈴だけだな」

 

「ISが恋人だとか言ってたが」

 

「アイツも黙ってれば可愛いんだがな。口を開けばあれだからな」

 

「そう言えば、中学の時にお前が言い触らしたんだってな。俺の冗談」

 

「ああ、あの数馬と鈴がお似合いだってやつか? あれって冗談だったのか。意外とお似合いだって周りが納得したからさ」

 

 

 この前それで怒られたんだが……まぁ本人も冗談だって分かってたみたいだからそこまで本気では怒ってなかったんだがな。

 

「さて、後遺症も無さそうだし帰るわ」

 

「大げさだな一夏は。ちょっと派手に鼻血出しただけだぜ」

 

「派手に出しておいてちょっとで済ませられるお前の神経が分からん。それじゃあ蓮さん、厳さんもまた」

 

 

 二人に一礼して五反田食堂から出る。数馬のヤツは上手くやってるのだろうか? 後でラウラを通して確認してみるか。




しれっと数馬とクラリッサを意気投合させました。弾、哀れな男だな……

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