もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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今回鈴が再登場。
すでに振られているので、原作のような行動は少なくしようと思ってます。


祝勝会と再会

ピットに戻ったらそこに居たのは山田先生一人だった。

 

「あれ?他の人は何処に行ったんですか?」

 

「えーと、セシリアさんを粛清しにいくって向こうのピットに・・・」

 

「マジですか・・・それは何とも・・・」

 

 

ご愁傷様だ、オルコット。

4人とも燃えてたからな・・・ん?

 

「織斑先生も、ですか?」

 

「ええ、4人を先導するように勇んで出て行きました。」

 

 

折角、自尊心を砕いて改心させようと苦労したのに・・・。

そっちで粛清するなら、俺が苦労する必要なかったんじゃないか。

 

「(別に苦労して無いでしょう?遊んでたのですから。)」

 

 

・・・遊ぶって言ってもな、いらない時間を使ったのは事実だからな。

瞬殺で肉体的に叩きのめしていいなら、そう言えよ・・・千冬姉。

・・・ひょっとして、自分が叩きのめしたいから俺に雪月(ゆきづき)天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を使うなって言ったんじゃないだろうな。

 

「(ありえそうですね・・・。千冬様の最近の行動は、一夏様に襲い掛かった篠ノ乃箒を説教したり、一夏様に斬りかかった篠ノ乃箒を説教したり、一夏様に暴言を吐いたセシリア=オルコットに怒鳴りつけたりと一夏様に仇なす相手を粛清しようとしてましたから、あえてセシリア=オルコットに暴言を吐かせたのかもしれませんよ?)」

 

 

・・・それだけ聞くと仕事してないな。

確かにこの一週間で篠ノ乃に何回襲われかけたか・・・。

最初こそ、俺も無視したので仕方ないが、それ以降はちゃんとでは無いが対応はしてきた。

だが、篠ノ乃はいきなり襲い掛かってきたり、食事の席に無理やり付き合おうとしたり、俺の部屋を必要以上に聞きまわったりと、相変わらず俺に付き纏っていたからな。

俺だけなら自分で処理するのだが、部屋を探すのに他の女子を脅していたり、終いにはあまりの恐怖で泣かしてしまったりしていたので、一日一回以上職員室で説教されていた。

 

「(千冬様の仕事が増えてるのは、間接的に一夏様のせいですしね。今度差し入れでもした方が良いかもしれないですよ?)」

 

 

・・・そうだな。

今度弁当でも作ってやるか。

・・・ん?だがオルコットの場合は悪しき風習を改めさせれば良いだけだろ?それらな俺がやったように全ての男が弱い訳ではないと教えるだけでいいだろ。

何故粛清しに行ったんだ?

 

「(それは試合前に一夏様を侮辱したからですよ。私も動けたら叩きのめしますよ。)」

 

 

・・・あれくらい、侮辱に入らないのだがな。

言葉の取り方は人それぞれなんだな~。

俺は現実逃避気味にそんな事を考えてきた。

・・・オルコット、南無。

 

 

 

 

 

 

 

 

「セシリア=オルコットさんだよね?」

 

 

私は試合に負け、ピットで反省していると後ろから声を掛けられた。

いったい誰でしょう?

気になって振り返ると・・・

 

「え~と、織斑先生と布仏さん・・・後はどちら様でしょうか?」

 

 

5人の女性が居て、そのうち3人は初対面の方でした。

 

「別に誰でも良いでしょ?今から貴女には今までの行動、言動を反省してもらうわ。」

 

 

・・・はい?

すでに織斑一夏さんに負けた事で私は今までの行動、言動を恥じていますのに。

 

「もうしわけありませんわ。今までの私は全ての男性は女性に媚を売るだけの軟弱者だと思い込んでいました。ですが、織斑一夏さんのように行動で自分の力を、いえ自分のあり方を教えてくださる男性も居る事を知りました。」

 

 

私の言葉に頷く5人。

よかった、分かってもらえたのですね。

 

「確かに、一夏君は素晴らしい男性よ。その事が分かったのなら・・・今まで貴女が一夏君に言った暴言の数だけ後悔してもらうわ。」

 

 

・・・今まで織斑一夏さんに言った暴言を全て紙に書かれており、その事に対する反省文を一枚ずつ書かされた・・・しかも正座で。

足がしびれ正座を崩そうとすると睨まれ、足におもりを置かれる。

・・・これが噂の折檻と言うものなのでしょうか?

全てが終わり足をさすっていると、

 

「貴女が感じた足の痛みは、貴女が言った暴言で私たちが感じた心の痛みよ。」

 

 

どうやら彼女達は私の言った言葉で心を痛めたようだ。

・・・なんて事をしてしまったのかしら。

私はこれからは発言に気をつけようと決心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「随分と長い間オルコットのピットに居ましたね。」

 

 

俺は先に部屋に戻ってシャワーを浴び着替え終わってから戻ってきた4人に声を掛ける。

・・・いったいどんな粛清をしたのか?

 

「ええ、ちょっと色々やってたらこんなに時間が経っちゃった♪」

 

 

・・・経っちゃったって。

可愛く言っても怖いだけですよ。

 

「それじゃあ一夏君、寝よっか?」

 

 

確かに疲れたからな・・・。

俺は考えるのを止め寝ることにした。

 

「それじゃあ皆でお風呂入ろっか。」

 

「俺はもう汗流したのでどうぞ。」

 

 

これ以上付き合うと更に疲れるので刀奈さんのボケはスルーした。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、一時間目の授業の頭に・・・

 

「では、一年一組のクラス代表は、織斑一夏君に決定です。あ、一繋がりでなんだか良い感じですね。」

 

「織斑、就任の挨拶をしろ。」

 

 

いきなりの無茶振りがやってきた。

なんだよ、就任の挨拶って。

 

「織斑先生、オルコットは納得しているのですか?あれだけやりたがってたのですから・・・。」

 

 

遠まわしの拒絶。

無駄な抵抗だとは分かってるが、俺はなるべくならやりたくないのだ。

 

「それなら問題は無い。そうだな、オルコット。」

 

 

そう言ってオルコットを呼ぶ織斑先生。

そう言えばHRに居なかったな・・・。

 

「このたびは、皆様の祖国を侮辱し、ならびに皆様に不快な思いをさせてしまって大変申し訳御座いませんでした。これからは、一から出直すために皆様と一緒に学習していきたいと思っています。そして、織斑一夏さん、貴方には何を言われても仕方ないと思っていますが、出来るなら償いの時間を頂きたいと思っています。いかがでしょう?」

 

 

教室に入ってきて謝罪するオルコットだが、俺は別のことが気になっていた。

随分とやつれているが何があったんだ?

昨日戦ったオルコットはもっと血色が良かった気がするんだがな。

今のオルコットは血の気が失せ、心なしか頬がこけている気がする。

だが、折角謝罪しているのだ。

 

「憑き物が落ちたな、今の感じなら良い友好関係が築けるかもな。謝罪は必要ない。こっちも散々煽ったんだ、お互い様だろ。」

 

 

俺は悪しき風習から目覚めたオルコットに自分の気持ちを伝えるついでに、

 

「それから俺からも謝らなきゃいけない事がある。」

 

「何ですの?」

 

 

俺からも謝っておこう。

俺の発言は予想外のものだったらしく首をかしげるオルコット。

 

「実は昨日の試合、俺は手を抜いていた。」

 

「あれで・・・・ですか?」

 

「正確には手を抜いていたのではなく、強力な武器の使用を禁じられてたんだがな。」

 

「ああ、おりむ~何で使わないのかと思ってたけど~、禁止されてたんだ~。納得だよ~。」

 

 

俺の発言に本音が反応する・・・いや本音だけが反応出来た。

初め30分遊んでいたのは他の皆、当然オルコットも気が付いていた。

だが、その後でも手を抜いていたのは気づけなかったようだ。

 

「何故?誰が禁止したんですの?」

 

 

・・・ちょっと怒ってるか?

 

「織斑先生だが・・・それが如何した?」

 

 

俺は事も無げに犯人の名前を言う。

この場合、犯人と言う表現は正しいのか?

 

「(若干違う気もしますが、話の流れ的にはあってるんじゃないですか?実際千冬様が原因で一夏様が手を抜かなくてはいけなくなったんですから。)」

 

 

そうだな、表現はともかく原因は千冬姉だな。

 

「ああ、私が禁止した。あまりのも強力なのでな、負けて当然と思ったら成長出来ないと思ったからだ。貴様は態度さえまともになれば、まだ成長できる可能性が高い。したがって今回の試合では織斑に一役担ってもらったのだ、如何だ嬉しいだろオルコット?」

 

「悪い顔してますよ、織斑先生。」

 

 

教師に対する発言としては褒められる事ではないが、俺は言わずにはいれなかった。

 

「五月蝿いぞ、織斑。生徒を正しい道に戻すのも教師の務めだからな。」

 

「そうですか・・・」

 

 

ドヤ顔で言ってくる織斑先生に俺はため息を吐く。

 

「そうでしたの・・・本当にご迷惑をおかけしました。」

 

 

何を納得したのか分からないが、オルコットに再び謝罪された。

 

「さっきも言った通り謝罪は必要ない。反省したなら、これから繰り返さなければ良いんだからな。だからこれからよろしくな、オルコット。」

 

「分かりましたわ、それから私のことはセシリアで構いませんわ。」

 

「分かった。なら俺の事も一夏で良い。」

 

「分かりましたわ、一夏さん。」

 

 

オルコット・・・もといセシリアと和解し俺はクラス代表に就任する事を承認する事にした。

 

「この度クラス代表になる事になった織斑一夏です。目立つのは好きではないですが、任された以上責任は果たしますので皆さん、応援よろしくお願いします。」

 

 

キッチリと腰を折りお辞儀をする。

すると、数秒間の静寂の後・・・

 

「「「「「こちらこそ、よろしくね」」」」」

 

 

クラスが一つになった気がした・・・だが篠ノ之だけは窓の方を向き、肘を突いて外を見ていた。

 

 

 

 

 

 

「では、これよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、布仏、そしてオルコット、実際に飛んで見せてみろ。」

 

 

4月も終わりに近づいたとある日。

午後の授業で飛行の見本をやれと言われた俺達。

面倒くさいが仕方ない。

俺は一瞬で須差之男を展開した。

 

「流石だな、織斑。布仏もオルコットも十分な速さだ。」

 

 

隣には、ボルックスを身に纏った本音と、ブルーティアーズを展開したセシリアが同じように立っていた。

 

「このように、熟練者なら展開に1秒と掛からない。では3人とも、飛べ。」

 

 

短い命令、俺達はそれに従い宙に浮かぶ。

 

「(一夏様、どのくらいのスピードで飛びましょうか?)」

 

 

須佐之男に話しかけられ、俺は考える。

全速力で飛んだら見えないし、かといってゆっくり過ぎると怒られるしな・・・現在のISレベルくらいで良いんじゃないか?

 

「(分かりました。では、セシリアさんのISのスピードにあわせます。)」

 

 

そんな風に俺と須差之男とでやり取りをしていたら、

 

「相変わらず、美しい飛び方ですわね、一夏さん。」

 

セシリアが話しかけてきた。

あの騒動以降、俺とセシリアの関係は友人になっている。

 

「そうか?セシリアの飛び方も十分綺麗だと思うがな。」

 

「おりむ~、私は~?」

 

 

逆の位置にいた本音が嫉妬している。

・・・可愛いな。

 

「(言ってる場合ですか!)」

 

 

須佐之男にツッコミを入れられ、俺は本音に答える。

 

「本音の飛び方も綺麗だよ。」

 

「えへへ~。」

 

 

などとやり取りをしていたら・・・

 

「一夏!何時までそんなところに居る!!早く降りて来い!!!」

 

 

地上で山田先生のインカムを奪った篠ノ之に叫ばれた。

・・・そんなことしたらまた・・・

 

「貴様は何をやっている!教師から物を奪うとは、良い度胸だな。放課後、たっぷりと説教してやる。」

 

 

学習しないやつだな。

 

「織斑、布仏、オルコット、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から5センチだ。」

 

「5センチですか!?織斑先生、ちょっと難しいんじゃ・・・」

 

「何だ、出来ないのか、オルコット?」

 

 

・・・煽ってるぞ、しかも教師が。

 

「そんなことはありませんわ!」

 

 

本当に煽り易いし乗り易いやつだな、セシリアは。

 

「では一夏さん、お先に失礼しますわ。」

 

 

セシリアは急降下していき地表10センチで完全停止した。

 

「フッ、まだまだだな。」

 

 

教師が鼻で笑うなよな・・・。

セシリアの次に本音が挑戦したが、本音は地表7センチで完全停止。

あ、悔しそうだな。

 

「(さて、一夏様の番ですよ。)」

 

 

ああ、分かってる行くか。

俺は地表めがけて急降下をし、目標である地表5センチぴったしで完全停止して見せた。

 

「流石だな、織斑。他の2人はこれからも精進するように。」

 

「「はい!」」

 

 

織斑先生に言われ返事をする本音とセシリア、本当にセシリアは変わったな。

 

「ねえねえおりむ~、放課後訓練に付き合ってほしいな~。」

 

 

授業後に本音から訓練に誘われた。

 

「別に構わないぞ。」

 

「本当!?じゃあかんちゃんも誘って放課後は訓練だ~。」

 

 

どこか楽しそうな本音を見ながら、俺は微笑んだ。

ちなみに、俺のその表情を見た他の女子達は・・・

 

「見た?今の織斑君の表情。」

 

「見たわよ!ステキ・・・。」

 

「あんな表情が出来ると・・・織斑一夏、恐るべし。」

 

 

何か盛り上がっていた。

 

 

 

 

 

 

放課後の訓練を終え、部屋に戻ろうとしたらクラスの女子に声を掛けられた。

 

「織斑君、今日の夜暇?」

 

 

何だいきなり・・・

 

「別に予定は無いが・・・何の用だ?」

 

「今日の夜に食堂で織斑君の代表就任パーティーをするから、参加して欲しいと思ってね。」

 

なんだ、そんな事か。

 

「分かった。時間は何時だ?」

 

「う~ん、準備が出来たら電話するから、番号教えてもらっても良い?」

 

「ああ、構わない。」

 

 

俺は女子と番号を交換し部屋に戻った。

 

「うふふ、織斑君の番号get!」

 

 

女子がおかしな笑いをしていたのは気のせいという事にしておく。

 

 

 

 

 

 

 

「一夏君の代表就任パーティー?私達も出ちゃマズイかな?」

 

 

部屋に戻るなり刀奈さんに聞かれた。

いったい女子の情報網は如何なってるんだ?

 

「(一夏様には分かる日は来ませんよ、きっと。)」

 

 

そんなことわかっとるわ!

俺は須差之男にツッコミを入れ、刀奈さんの質問に答える。

 

「別に問題は無いんじゃないですか?俺の代表就任パーティーと託けて騒ぎたいだけでしょうし。」

 

 

俺は思っていたことをハッキリといった。

そしたら・・・

 

「やっぱりおりむ~にはバレちゃったか~。」

 

 

本音が白状した。

 

「なら、私や簪ちゃん、虚ちゃんが行っても問題ないわね。」

 

 

・・・上級生が居たら萎縮してしまう気がしますが。

俺はその言葉を飲み込み、風呂場に向かう。

訓練で汗を掻いたからな、サッパリとしたい。

 

「一夏君、何処行くの?」

 

「風呂場ですよ。シャワー浴びるんです。」

 

「じゃあ、一緒に・・・」

 

「おとなしくしていてください。」

 

「・・・は~い。」

 

 

刀奈さんの積極性にも困った物だな。

 

 

 

 

 

 

そして夜・・・

 

「織斑君、クラス代表就任おめでとう」

 

「「「「「おめでとう」」」」」

 

 

食堂を貸切、俺のクラス代表就任パーティーが行われた。

 

「一夏君、はいあ~ん。」

 

「一夏、これも食べて。」

 

「一夏さん、は、はいあ~んしてください。」

 

「おりむ~これも食べるのだ~。」

 

 

俺は4人に囲まれ、自分で物を食べる事を禁じられた。

・・・嬉しいが、他人の目を気にしてくださいよ。

 

「随分と人気者だな、一夏・・・フン。」

 

 

何故か不貞腐れている篠ノ之は食堂から出て行った。

・・・あれ?説教は終わったのか?

などと考えていると・・・

 

「おい、一夏。篠ノ之は何処に行った?」

 

「千冬姉?さっきまでそこに居たが・・・まさかまた逃げたのか?」

 

「ああ。今は罰則で各トイレを清掃させていたのだが・・・目を離した隙に逃げた。」

 

 

・・・勇気ある篠ノ之の行動に敬礼!なんちゃって。

 

「(一夏様たらお茶目さん♪)」

 

 

突っ込んでくれ・・・。

 

「ともかく、さっきまでは此処に居たのだな。ならそう遠くには行ってないな。」

 

 

それだけ言って、千冬姉は行ってしまった。

・・・忙しい人だな、本当に。

 

「はいは~い、新聞部で~す。」

 

 

・・・今度は何だ?

 

「あら、薫子ちゃん。」

 

「知り合いですか?楯無さん。」

 

 

人前なので楯無と呼んだ俺に、不満そうな顔をした刀奈さんだったが、

 

「ええ、新聞部の副部長で同学年の黛薫子ちゃんよ。」

 

 

質問には答えてくれた。

 

「なんだ、たっちゃん。すでに織斑君の知り合いだったの?」

 

「ええ、数年前から家の屋敷に居候しているのよ。」

 

 

・・・それ、言っちゃうんですか。

 

「「「「「えーーーーーーーーー」」」」」

 

 

ほらこうなった。

 

「織斑君、更識先輩の家に住んでるの?」

 

「じゃあ、更識さんや布仏さんとも一緒に住んでるって事。」

 

「しかも布仏先輩まで一緒に・・・。」

 

「もしかして、付き合ってるとか?」

 

 

質問は一つにしてくれないか・・・。

 

「はいはい、まずは新聞部の質問が先ね。その後で個人的な質問をするから。」

 

 

個人的って・・・。

 

「じゃあまずは、クラス代表になった意気込みを。」

 

「そうですね・・・任された以上は本気でやりますよ。」

 

「う~ん、ちょっとつまらないわね。まあいいわ、こっちで脚色しておくから。」

 

 

・・・脚色したら、インタビューの意味無いんじゃ?

 

「黛さん。」

 

 

振り向くとそこには・・・

 

「の、布仏先輩・・・。」

 

 

怒った虚さんが居た。

 

「一夏さんのコメントはちゃんとそのまま使ってくださいね?」

 

 

顔は笑ってるが、目が笑ってない。

 

「じょ、冗談ですよ。嫌だな~あはははは・・・・・・。」

 

 

・・・本気だったな。

 

 

そのほかにも色々聞かれた後、

 

「じゃあ、今度は個人的な質問なんだけど・・・織斑君、誰と付き合ってるの?」

 

 

この質問に俺が答える前に刀奈さんが答えた。

 

「私達4人よ。これは一夏君から言ったのではなく、私達が一夏君に提案したの。」

 

 

この発言に食堂中が絶叫を上げた。

・・・なんで俺の周りでは、こんなに大声が出るんだ?

 

「(それだけ一夏様が衝撃的なのですよ。気にしちゃダメですよ。)」

 

 

フォローになってない慰めを言う須差之男。

・・・もう諦めてるさ。

 

 

 

 

 

 

同時刻、IS学園正面ゲート

 

「此処がIS学園ね。」

 

 

髪を左右に束ねた少女がIS学園に訪れていた。

 

「えーと、受付って何処だったっけ?」

 

 

上着の中からくしゃくしゃにした紙を取り出し確認する。

この少女は随分と大雑把な性格らしい。

 

「本校舎一階総合事務受付・・・って何処よ!」

 

 

ややこしい名前の場所に苛立つ少女。

 

「探せば良いんでしょ、探せば!」

 

 

誰に言うでもなく大声をだす少女。

 

「いっそ、ISで空から探してやろうかしら・・・。」

 

 

彼女のとろうとしている行動は彼女の母国から絶対にやらないでくれと頼み込まれたものだった。

 

「そういえば、上のジジイ共に止められてたんだっけ。」

 

 

寸でで思い出し、空から探すことは諦めた。

しばらくして・・・

 

「ようこそIS学園へ。凰鈴音さん。」

 

「ねえ、織斑一夏って居るでしょ?何組?」

 

「えーと、一組ですね、凰さんは二組です。」

 

「分かったわ、どうも。」

 

 

凰鈴音と呼ばれた少女は寮に向かって行った。

 

 

 

 

 

翌朝

 

「ねえねえ、織斑君聞いた?二組に転校生が来たみたい。」

 

「こんな中途半端な時期にか?」

 

「いまさらながら、この私の存在を危ぶんだ何処かの国の候補生かもしれませんわね。」

 

「・・・セシリア、お前はクラス対抗戦に出ないだろうが。」

 

「い、一夏さん!」

 

「でも、今度のクラス対抗戦は貰ったかな。専用機を持ってるの、今のところ一組と四組だけだし。」

 

「学食デザート半年フリーパスは確実ね。」

 

 

などと話していると・・・

 

「その情報古いよ。二組も専用機持ちがクラス代表になったんだから、簡単にはいかないわよ。」

 

 

声のした方を見ると、そこには・・・

 

「お前・・・鈴か?」

 

「ええ、久しぶりね。一夏。」

 

 

中2の時に中国に帰った悪友、凰鈴音が居た。




セシリアは改心し良い友達へ。
恋愛には発展しません・・・5人が怖くて。
次回は鈴との会話、そしてクラス対抗戦。
お楽しみに。

p.s.
今回はざっくりとコメントに返信させていただきます。

まずはコメントをくださった皆様に感謝申し上げます。
なるべくはあとがきで返信していましたが、今回はチョッと多いのでこのような形をとらせていただきます。

誤字報告感謝です。
修正しました

シャルとラウラの件ですが、セシリアと同じように友人ポジションにしようとおもってます。

セシリアへの粛清は今回書いた通りです。

ご指摘のあった30分に関してですが、セシリアも気づいていましたが、傲慢ゆえに反撃できないと勘違いしています。一夏もワザと紙一重で避けてますし、近づけないような演技もしています。

箒のことは別段改悪しているつもりはありません。原作やアニメでとった行動を回数多めにしているだけですし、箒だけは如何一夏が諭しても変わらない気がするので、このようになってます。

あくまで冷遇です。酷遇はしません。

チョッとの変換ですが、これは癖です。気にしないでください。

皆さん、色々な美少女で須佐之男の事を妄想しているのですね・・・擬人化のハードルが上がったような・・・如何しましょう。

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