もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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ついにあの女を解き放ちます


かつての仲間

 今日の放課後は更識の屋敷に帰るからって、お兄ちゃんは朝から生徒会で仕事をしているらしい。だから今日の朝は私一人で身体を動かしているのだ。

 

「最近は姉さんやお兄ちゃんと一緒だったから、こうして一人で動かすのは何だか寂しいな」

 

 

 少し前までは一人でも何も感じなかったのに、ちょっと相手が出来るとこれだからな……私は本当に寂しがりやなんだろうな。

 

「それにしても、昨日は簪が羨ましかったな」

 

 

 お風呂から出てきたら、お兄ちゃんと一緒に簪が寝てたのだ。いや、どちらかと言えば、簪と一緒にお兄ちゃんが寝てたと言った方が正しいかもしれない……だって簪のベッドで一緒に寝てたのだから。

 

「お風呂ではしゃぎすぎたのかな。お兄ちゃん、あんな時間に寝る事なんて無かったのに」

 

 

 普段は誰よりも遅くまで起きてるお兄ちゃんが、私たちがお風呂から出てくる前に寝てたなんて……もしかして相当疲れてたのかも知れないな。

 

「少しは休ませてあげないとね……」

 

 

 お兄ちゃんの代わりは無理でも、少しくらいなら手伝える事があるはずだ! そう思った私は今日一日お兄ちゃんの手伝いをしようと決心した。

 

「誰を休ませてあげるのかしら?」

 

「え?」

 

 

 誰も居なかったはずなのに、私の独り言に返事があった。しかもその声は、ちょっと前までしきりに聞いていた声だった。

 

「久しぶりね、M。元気にしてるのかしら?」

 

「な、何でお前が此処に……」

 

「別に貴女には関係無いでしょ? それよりも今日は一夏は居ないのかしら?」

 

「な、馴れ馴れしくお兄ちゃんの名前を呼ぶな!」

 

 

 かつての上司、亡国企業の幹部、スコールが何時の間にか私の背後に立っていた。私を消しに来たのかな……

 

「一夏からちゃんと許可はもらってるの。貴女にとやかく言われる筋合いは無いわ」

 

「お、お兄ちゃんがお前なんかに許可するとは思えないけど」

 

「貴女には一夏が居る高みの世界は見えてないから分からないんでしょ?」

 

「お前にだって分からないだろ!」

 

 

 スコールが傍に居るのも嫌だけど、それよりもお兄ちゃんの事を分かってる風に話してるのがとてつもなく嫌だったのだ。

 

「貴女よりは知ってるわよ。もちろん織斑千冬よりもね」

 

「何!?」

 

「あの子は……一夏は私の傍に居るのが一番幸せなのよ」

 

「お前の傍に居たら、お兄ちゃんは不幸になるだけだ!」

 

「お兄ちゃんね……義妹のくせに」

 

「お兄ちゃんが良いって言ってくれたんだから、お前がとやかく言うな!」

 

 

 コイツの相手はしたく無い。いくらサイレント・ゼフィルスがあるとは言え、スコール相手には分が悪すぎる……どうせ近くにアイツも居るんだろうし。

 

「それでM、一夏は居ないのかしら?」

 

「お前には関係無い!」

 

「そうね、今は関係無いかもしれないわね」

 

「これから先、ずっとお前には関係無いもん!」

 

「如何かしらね。貴女の方が関係無いかも知れないわよ?」

 

 

 そう言ってスコールは姿を消した……お兄ちゃんがスコールと知り合いだったなんて聞いてなかった……

 

「違う! きっとアイツが一方的にお兄ちゃんの事を知ってるだけだ!」

 

 

 だってお兄ちゃんはアイツの事を話してないし、本当に知り合いだったのなら私に教えてくれるはずだもん。やっぱりアイツがお兄ちゃんの事を勝手に知ってるだけなんだ。

 

「あれ? でもアイツの匂い、最近何処かで嗅いだような……」

 

 

 スコールは普段は香水を使ってるから、仕事の時以外は近くに居ると匂いが移る時があるんだっけ。でも、最近は会ってないし、何処で嗅いだんだっけ……

 

「何かモヤモヤする……走って忘れよう!」

 

 

 嫌な事があったら走ってスッキリしよう。後回しにしても問題無い事だし、後でお兄ちゃんに聞けば解決するだろうしね。

 

「お兄ちゃん……」

 

 

 急に心細くなってきてしまった。前ならスコールの言ってる事なんて気にしなかったのに、今日は何だか心を抉ってきた。アイツはお兄ちゃんの何を知ってるんだろう? お兄ちゃんはアイツの事をどれだけ知ってるのだろう?

 

「考えるのは止めるって決めたのに! 如何してアイツの事が気になるのよ!!」

 

 

 一人でモヤモヤと戦いながら、私は部屋に戻る事にした。何だか走る気分では無くなってしまったのだ。

 

「誰か起きてると良いんだけどな……」

 

 

 部屋に残ってる人で、起きてる可能性があるのならナターシャ先生か須佐乃男だろうが、どっちにも相談出来る問題じゃ無いしなぁ……違う話で気を紛らわせよう。

 

「そうと決まれば部屋までダッシュ!」

 

 

 あんまり身体を動かせなかったので、せめてこれぐらいはしておこう。廊下を走ったら駄目だって言われてるけど、今の時間なら誰も居ないし、危なく無いだろうからお兄ちゃんも見逃してくれるよね。

 勝手にお兄ちゃんを味方につけた私は、結構な速さで廊下を駆け抜ける。この曲がり角で誰かとぶつかったら怪我するかもしれないけで、こんな時間に人なんて居ないよね。

 

「きゃ!」

 

 

 思いっきり誰かにぶつかった。向こうの人もダメージがあっただろうが、私は全力で走っていたので思いっきり吹っ飛ばされた……体格差で向こうの人が勝ってたのだろう。

 

「イテテ……」

 

「マドカ?」

 

 

 覗き込むように私を見ていたのは、お兄ちゃんだった。

 

「お兄ちゃん!」

 

「如何した、こんな場所を全力で走って……」

 

「部屋に戻ろうとして……」

 

「ならゆっくり戻れば良いだろ。ぶつかったのが俺だったから大事にはならなかったが、他の人なら怪我してたぞ」

 

「ゴメンなさい……」

 

 

 私に非があるから素直に怒られるしか無い……誰も居ないと勝手に決め付けてたから余計に反論出来なかった。

 

「それで、如何してあんなに急いでたんだ?」

 

 

 お説教されると思ってたけど、お兄ちゃんはすんなりと私の事を許してくれた。やっぱりお兄ちゃんは優しいなぁ。

 

「さっき外で……いや、何でも無い」

 

「?」

 

 

 もしお兄ちゃんがアイツの事を知らなかったら、余計な心配をさせちゃうだけだし、私もアイツの話はなるべくしたく無いのだ。

 

「外に誰か居たのか?」

 

「ううん、何でも無い!」

 

「……そうか」

 

 

 何かイマイチ信用してもらってないような気もするけど、とりあえずお兄ちゃんは納得してくれたようだ。

 

「ところでお兄ちゃんは、こんな所で何してるの?」

 

「生徒会の仕事が一区切りついたから、外に出て軽く身体を動かそうかと思ってたんだが」

 

「そうなの? じゃあ一緒にしようよ!」

 

「だってマドカは部屋に戻るんじゃ無かったのか?」

 

「一人じゃつまらないから戻ろうと思ってただけだもん!」

 

「そんなもんかねぇ……ん?」

 

 

 私の話に一瞬納得しかかったお兄ちゃんだったが、何かが気になったようで動きが止まった。いったい何が引っかかったのだろう?

 

「ついこの間までは一人で身体を動かしてたんじゃなかったか?」

 

「そうなんだけどね……姉さんやお兄ちゃんと一緒に動かすようになってから、一人じゃ物足りなくなっちゃったの」

 

「……そんな事があり得るのか?」

 

「だってずっと一人だったのが二人になったら嬉しいでしょ? それが一人に戻ったらやっぱり寂しいじゃん!」

 

「そんなものなのか……」

 

「お兄ちゃんは違うの?」

 

「別に誰と一緒だろうが、一人だろうが、身体を動かす事には変わりは無いからな」

 

 

 お兄ちゃんはそうなんだ……私もちょっと前まではそうだったけど、姉さんやお兄ちゃんと一緒に居られる時間が出来てから、一人だと満足に運動出来なくなっちゃったんだよ?

 

「それからマドカ」

 

「ん? 何、お兄ちゃん」

 

「お前、香水つけてるのか?」

 

「つけてないけど……何で?」

 

「いや、何か匂うから……」

 

 

 さっきのスコールの匂いが移ったのかな? それにしてもお兄ちゃんは鼻も良いんだね。私はさっぱり気付かないのに……

 

「外に居たからどっかから匂いが来たのかな?」

 

「そう…なのかもな……」

 

 

 お兄ちゃんは私の言葉に少し疑問を残しつつもそれ以上の追及はしてこなかった。もしお兄ちゃんがスコールの事を知ってれば、この匂いが誰のものかすぐに気付いただろうから、やっぱりお兄ちゃんはスコールと面識は無いんだ! そうなるとあれはやっぱりスコールのはったりだったんだね。

 

「よ~しお兄ちゃん! 今日は負けないからね!」

 

「そんなに長い間息抜きは出来ないから……」

 

「あれ? 終わったんじゃ無いの?」

 

「一区切りついただけだ。この後朝食の準備してまた続きをやるんだよ」

 

「そっか……やっぱりお兄ちゃんは忙しいんだね」

 

「やっぱり?」

 

「ほら、昨日早くに寝てたでしょ? だから忙しくて疲れてるのかなって」

 

「あれは別の疲れだから気にしなくていいぞ」

 

 

 別の疲れ? ……そう言えばお兄ちゃんは異性の裸に対して免疫が無いんだっけ。だから昨日はあんなに疲れてたのか。

 

「でも、心配してくれてありがとな」

 

「えへへ~」

 

 

 お兄ちゃんに頭を撫でられて、私は満足して笑みを浮かべていた。その時のお兄ちゃんが、何か難しいような顔をしてたのには気付かずに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マドカと軽く走ってから部屋に戻り、朝食を作ってから本音を起こすまでの間、俺は考え事があると言って生徒会の仕事から抜け出した。

 俺の分は殆ど終わってるから抜けても問題無いのだが、せっかく早くに起きた本音が途中で寝てしまったので、虚と二人で後からその分もしなければいけないのだ。

 

「本音にあの時間は無理だったか……」

 

 

 簪も手伝ってくれたのだが、二人揃って途中で寝てしまったのだ。1時間くらいは起きてたのか?

 それにしても、本音だけなら兎も角、簪まで途中離脱するとは思って無かったぞ……仕事は出来るみたいだが、やっぱり眠かったのか、訂正箇所が何個もあった。

 

「刀奈も所々躓いてたが、さすがは生徒会長と言った所か」

 

 

 普段からあれくらい働いてくれれば俺も助かるんだがな……無理か。

 生徒会の事を考え出したらきりが無いので、その事は頭から追い出す事にした。今俺が気になってるのは生徒会の事では無い。

 

「さっきの匂い……マドカに接触してきたのか?」

 

 

 亡国企業をマドカが手伝うとは思えないが、相手はあのスコールだからな。元上司に逆う気持ちを逆手に取りかねない相手だから、十分注意しておかなければと思っていたらこれだ。俺の不在を狙ったのか、それとも偶々だったのかは分からないが、やっかいな展開になった事は確実だろう。

 

「マドカは何か言いたそうだったし、抱き込まれた訳では無さそうだ。だがスコールの事を言ってこないとなると、それはそれで別の問題があるな……いったい何を聞かされたんだかな」

 

 

 少なくともマドカの興味は引いてるみたいだし、これから先にマドカを使ってくる可能性だって少なからず考えておかなければいけないくなったのだ。他にも亡国企業の事で気になる事があるのに、これ以上面倒をかけないでもらいたい。

 

「学園に簡単に侵入されるのも考え物だな……」

 

 

 朝8時からはしっかりと警備が機能しているが、それ以前は結構警備が笊なのだ。重要資料が保管されている場所や、IS格納庫は24時間体制で警備されてるが、ゲートは意外と手薄になったりしているのだ。

 それでも一般人なら簡単に侵入出来ないようにはなってるのだが、そこはさすが亡国企業の幹部って所なのだろう。

 

「いっそのこと叩き潰すか? ……でも相手の情報が少ない状況で仕掛けるのは危険だな。だからと言って放置出来る問題でも無いし……」

 

 

 学園側にはなるべく穏便に済ませてくれと言われてるし、向こうにその気が無いのだから無理だと言っても聞いてはくれないし……確たる証拠も無いので国に要請する訳にもいかないらしいのだ。

 

「カードを一枚切れば良いのだろうが、あのカードは諸刃の剣だからな……こっちにもダメージが来る」

 

 

 しっかりと反省してくれていれば良いのだが、妹に手を出されたと知ったら、あの人が大人しくしてくれるとは到底思えない……そっちの意味では信用出来るのだ。

 

「もう暫くは反省してもらいたいんだが、向こうも動いている以上後手後手に回るのは得策では無いよな……事情を話せば学園からの許可は下りるだろうし、後はあの人次第だな」

 

 

 携帯を取り出して学長に電話を掛ける。事情を説明すれば納得してくれるだろうし、再三こっちの申請を却下して穏便に済ませろと言ってるんだから、あの人を解放するのも許可してくれるだろう。穏便に済むかどうかは兎も角として、あの人が居ればそれなりに抑止力になるのは確かなのだから。

 

「……と言う訳であの人を解放したいのですが……はい、責任を持って監視しますので」

 

 

 学長に事情説明をして、あの人の解放を申請する。元々俺が閉じ込めたのだから、俺の裁量で出してもいいだろうに、学長はせっかくの機会だからと解放を渋るのだ。

 

「(どうせ自分じゃ制御出来ないから、この機会に反省させようって魂胆だろうがな)」

 

 

 あの人は、腐っても世界最強だから。学長もおいそれと手出し出来ないようなのだ。だから俺が特別指導室にぶち込んだと言った時には、もの凄く感謝されたものだ。俺が織斑千冬の身内だと言う事も忘れて……

 

「それじゃあそのように……はい、それでは」

 

 

 散々渋られたが、亡国企業に対しての抑止力だと説明したら納得してくれたようで、解放の許可をもらった。

 

「それじゃあ後は本人に事情を話して、やる気があるかどうかの確認だな……朝から面倒な事になったな……」

 

 

 生徒会の仕事を片付けてる方がまだマシだったな……生徒会室で寝てる本音や簪の残した仕事の方が俺にとっては重要だし。

 

「学園の警備くらい学園で如何にかしてほしいものだ……」

 

 

 そのうち全権を譲るとか言い出さねぇだろうな、あのもうろく爺さん……俺は学園経営なんてするつもりは無いんだが。

 

「兎に角今はあの人を解放出来るか如何かの確認だな……ついでにシャルの様子も見ておくか」

 

 

 昨日は朝に顔出してそれきりだったし、一日で反省してくれたとも思えないが、一人にしておくのも可哀想だしな……今日の放課後から月曜の朝まであそこに行くつもりは無いし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一夏に閉じ込められてから、今日で何日目だろう……僕は何も悪い事してないのに……いや、したんだろうな……そうじゃなきゃこんな場所に閉じ込められる事なんて無いだろうから。

 

「織斑先生、今何時ですか?」

 

「朝の6時だ」

 

「何時になったら出られるんでしょうね?」

 

「知らん……一夏が許してくれるまでこのままじゃないのか?」

 

「それって何時になったら許してもらえるのか分からないじゃ無いですか!」

 

 

 一夏が僕の事を許してくれるのは簡単だろうけど、織斑先生が一夏に許してもらえるとは思えない……だって山田先生がこの場所に閉じ込められた原因も、僕がこうしてなきゃいけない原因も、織斑先生なんだから……

 

「昨日は全然会いに来てくれませんでしたし、僕たちの事忘れてるんですかね?」

 

「一夏に限って忘れたと言う事は無いだろうが、何か別件で忙しかったのかも知れないな」

 

 

 一夏が忙しい原因の大半は貴女の所為じゃないですか! とは言えなかった。いくら壁で隔たれてるとは言え、相手はあの織斑千冬なのだ。下手な事言って機嫌を損ねたら何をされるか分からない。

 

「誰か来たようですよ」

 

「一夏か?」

 

「恐らくは……だってこの場所に自由に出入り出来るのって一夏だけなんですよね?」

 

「後は学長に許可をもらった教師だけだな。一夏は私の件で自由に出入り出来るが、私が出れば一夏だって自由には出入り出来ないだろうな」

 

 

 それは威張って言う事なのだろうか……要するに貴女が問題ばっか起こすから一夏に多大なる迷惑を掛けているって事なんじゃないのかな?

 

「織斑先生、ちょっといいですか?」

 

「一夏?」

 

 

 一夏は僕の前を素通りして織斑先生の部屋に向かって行った。如何して僕の事を無視するの? ねぇ一夏、何で僕を無視するの?

 

「織斑兄、その呼び方をすると言う事は重要案件なのか?」

 

「さすがだな。ちょっと失礼するぞ」

 

 

 覗ける範囲で覗くと、一夏は織斑先生の部屋に入っていった。僕の事を無視して織斑先生に用事なの? 何で僕は無視するの? 教えてよ一夏。

 

「何!?」

 

「声が大きいです!」

 

 

 急に大きな声で織斑先生が驚いたと思ったら、一夏が大きな声で怒った。それほど重要な事なんだろうけど、如何して僕は無視するの?

 

「……分かった。その条件で構わない」

 

「交渉成立だな。それじゃあ出てもらう」

 

 

 織斑先生が出る? それじゃあ僕は如何なるの? ねぇ一夏、教えてよ!

 

「シャルもついでに出してやるからさっさとしろ」

 

「ついで? 僕はついでなの?」

 

「シャル? お前なんだかおかしくなって無いか?」

 

「おかしい? おかしいのは一夏でしょ」

 

 

 だって僕の事は無視して織斑先生ばっか相手してさ……同い年の僕より年増の織斑先生の方が良いの?

 

「……今何か侮辱されたような気がしたんだが」

 

「別に織斑先生の事なんて侮辱しませんよ。精々年増としか……」

 

 

 そう言った次の瞬間には、僕の意識は暗闇に沈んでいた。織斑先生相手に失言は命取りだったのを忘れてたな……

 次に僕が意識を取り戻したのは、夕日が差し込んでくる保健室だった……一日、無駄にしちゃったな……




前回の終わりの簪が部屋に戻ったと言うのは、簪の夢です。寝オチしてます……
シャルがちょっと崩壊しましたが、すぐに元に戻るのでご安心を。

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