もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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これを書きながらファイブレインを見ていたら、ほとんど進んでなかった。
もう少し早く終わるはずだったのに・・・


傲慢と勘違い

千冬姉が教壇に立つと、教室の雰囲気が一気に変わった。

教師としてはしっかりしているんだな。

普段からこれなら俺が楽出来るのだがな。

 

「おい織斑、何か失礼なことを考えてないか?」

 

 

相変わらず鋭いな・・・。

 

「別に考えてはないですよ。」

 

 

たぶん誤魔化しても意味はないだろうが、口に出す訳にはいかないので、俺は誤魔化した。

 

「本当か?後で詳しく聞かせてもらおう。」

 

 

・・・ほらやっぱり。

 

「分かりました。では後ほど・・・。」

 

 

本当ならここでぶちまけたいが、折角真面目な教師をしているのだ。

他の女子のカリスマの本性が残念すぎる駄姉なんて教える必要などないのだ。

 

「(一夏様の前だけが残念で、こっちが本当の千冬様なのでは無いのですか?私にはそう見えますが・・・。)」

 

須佐之男の考えは、千冬姉との付き合いが短いからこそだ。

だが俺にはこっちが仮で俺の前の千冬姉が本当だと信じている。

寧ろ、千冬姉を知れば知るほどこっちの姿が仮だと分かるようになるさ。

俺は須佐之男との考えの違いを経験の差だと思っている。

すでに二年近く付き合いのある須差之男だが、千冬姉とはあまり交流が無いのだから無理は無い、てか俺が避けてたのだからISである須佐之男が千冬姉の本質を知るのは不可能だろうな。

 

「・・・やはり何か考えてるだろう、一夏。」

 

「だから後で話すって、千冬姉。」

 

 

教師として気になっている訳ではなく姉として気になってるのか。

俺を一夏と呼んだことでそのことを理解した。

 

「本当だな?嘘ついてないな?」

 

「何をそんなに気にしてるんだ、今は授業中だぞ。仕事しろよ千冬姉。」

 

 

ほらやっぱり残姉だった。

少し周りが引いてるぞ・・・。

 

「・・・すまなかったな、織斑。」

 

「別にかまいませんよ、織斑先生。」

 

 

教師モードに戻ったので俺も生徒として対応する。

 

「さて、すまなかったな諸君。」

 

 

暴走しかけていた事を反省し、謝る千冬姉。

何処かの昔なじみみたいに、全面的に自分が悪くないと思い込んでいる奴とは違うのだな。

 

「(先ほど無視したのはそのせいなのですか?)」

 

 

ん?ああ、さっきの騒動か。

なんとなく声を聞いて、精神的嫌悪感に見舞われてな。

トラウマまではいかなくても散々な目にあったからな。

アイツともう一人、セシリアには俺から歩み寄る気持ちにはなれん。

いや、セシリアの方は世間の悪しき風習に染まりきっているからだが、箒のほうは素であれだからな。

もし俺が友好的に接したら付け上がりかねないからな。

だから無視したのだろうな。

俺も考えて無視した訳ではないから、たぶんとしか言えないが・・・。

 

「(そんなことを無意識に考えられるなんて・・・一夏様、素敵です。)」

 

 

・・・お前まで暴走しないでくれよ。

俺は盛大にため息を吐きたかったが、今は授業中なのだ。

 

「そうだ、今のうちにクラス代表を決めたいと思う。クラス代表とは言葉の通りクラスの代表だ。決まったら一年間変えるつもりは無いのでそのつもりで。」

 

「織斑先生、クラス代表とは何をするのですか?」

 

 

俺は気になったので千冬姉に尋ねる。

別にクラス代表になりたい訳では無いが、一応聞いておいた方が良いと思ったからだ。

 

「そうだな・・・まずは来月にあるクラス対抗戦に出てもらう。後は、集会などに参加してもらったり、教師の手伝いをしてもらったりする。要するに普段は雑用を優先的にやってもらうことになる。」

 

 

雑用って・・・そんなこと言わない方が良かったんじゃないか?

 

「(確かにそんなことを言われたら、やりたい人なんていなくなっちゃいますね~。)」

 

 

「ちなみに、自薦でも他薦でもかまわん。また推薦されたものには拒否権は無いのでそのつもりで聞く。誰かやりたい者、やらせたい者がいる奴はいないか?」

 

 

鋭い視線で睨む千冬姉。

恐怖政治かよ・・・。

そんな顔で言われたら断れる奴は少ないだろうな。

 

「(一夏様以外は断れないの間違いでは?)」

 

 

・・・五月蝿いよ。

俺は須佐之男のツッコミを流し、再び千冬姉の方を見る。

どうやら千冬姉もこちらを見ていたようで目が合った。

 

「(どうだ一夏、お姉ちゃんはちゃんとしているだろ。)」

 

「(それが仕事だろうが・・・。)」

 

 

アイコンタクトで会話をしている俺たち姉弟。

それを分からないクラスメイトは首を傾げたがそれぞれが推薦したい者の名前を言い始めた。

 

「織斑君が良いと思いまーす。」

 

「私も織斑君が良い。」

 

「布仏さんも良いと思うなー。」

 

「確かに企業代表だし。」

 

「私は~生徒会の仕事があるから~ちょっと無理だな~。」

 

「そうなの?じゃあやっぱり織斑君かな。」

 

「そうだね、折角男子がいるんだから勿体無いよね~。ここは全面的に使わなきゃ。」

 

 

使うとか言うな。

後本音、お前生徒会に入っても大して仕事しないだろうが。

そんな事を思っていると、

 

「では候補者は織斑一夏、他にいないか?」

 

「織斑先生、俺はやる気が無いのですが・・・」

 

「さっき言ったように推薦された者に拒否権は無い。推薦された以上覚悟を決めろ。」

 

 

・・・覚悟って。

俺は目立つの好きじゃないのだがな。

 

「(すでに目立っているので、これ以上目立とうが変わらないですよ一夏様。)」

 

 

・・・分かってるが、なるべくならやりたくないのが本音だ。

だって教師の手伝いって事は千冬姉の手伝いをしなきゃいけないって事だろ。

そんなことになったらあの千冬姉のことだ、何やらせるか分かったもんじゃないからな。

 

「(確かにそうですね~。千冬様の一夏様に対する愛情は凄いですからね~。私やそこらへんの女子では勝てそうにないですもんね~。勝てるとしたら、更識姉妹と布仏姉妹くらいでしょうか?束様も同じくらい一夏様の事を愛してますし。)」

 

 

正直、千冬姉や束さんのは愛情表現の域を超えて暴走といったほうが的確だと思うのだが、確かに愛は感じているさ。

だが姉や姉のように思っている人から愛されても・・・家族愛ではないからな、受け取る訳にもいかないだろう。

などと考えていると、

 

「他には居ないか?居なければ織斑で決定だ。織斑、覚悟は良いな?」

 

「甚だ不本意だが、仕方ない・・・。」

 

「では、代表は織斑一夏に・・・」

 

「まってください!そのような選出は納得できませんわ!」

 

 

随分と大きな声だな・・・。

俺と千冬姉が話していると、教室の一番後ろの席からセシリア=オルコットの声が聞こえた、いや聞こえない方がおかしいぐらいの声量だったからな・・・。

 

「(ただいまの記録、110デシベルでーす。)」

 

 

・・・遊ぶなよ。

しかし随分と高い数値だな・・・騒音問題レベルじゃないか?

クラス中の女子が耳を抑えてるぞ。

・・・篠ノ乃は涼しい顔してるがな。

 

「(確かにさっきの彼女の記録は125デシベルでしたしね。)」

 

 

・・・そっちも測ってたのかよ。

しかも篠ノ乃の方が騒々しいし・・・。

よく鼓膜がダメにならなかったな。

 

「(一夏様は色々と人間レベルではありませんので。)」

 

 

須差之男に言われ、俺はへこんだ。

・・・確かに人間レベルでは無いのは分かってるが、ハッキリと言いすぎだ。

俺だって傷つくんだぞ。

 

「(それは失礼しました。)」

 

 

感情が篭もってないぞ・・・。

 

「(私はISですからね~、感情なんて篭めれませ~ん。)」

 

 

・・・本気で殴りたい。

普段から感情豊かだろうが、お前は。

 

 

などと須佐乃男と話していると・・・

 

「何だ、オルコット。そんな大きな声を出さなくとも聞こえてるのだが。」

 

 

千冬姉が対応した。

とりあえずは様子見しとくか・・・。

 

「それで、何が納得出来ないんだ?」

 

「はい、ただ男であると言うだけで代表に選出されるなんておかしいですわ。そもそも男がクラス代表などという屈辱を私に一年間味わえと言うのですの!?」

 

 

随分と言ってくれるな・・・。

俺はともかく千冬姉と本音がキレかかってるぞ。

 

「ただ物珍しいといった理由で代表に決めるなんておかしいじゃないですか。いいですか私はこの国にサーカスを見に来ているわけではないのですよ!」

 

 

・・・サーカスね。

今のお前のほうがよっぽど滑稽だがな。

自分の優位を示すために相手を貶める事を躊躇わない。

そんなのは傲慢に他ならないじゃないか。

何故そのことが分からないのだろうか・・・。

 

 

「(あれは、どうしようも無いですね。自分が優れていると思い込んでいるので、相手の力量がわからない、視野狭窄を起こしているのでしょう。頭に血が上っているので尚更でしょう。)」

 

 

そうだな。

あんな瞬間湯沸かし器みたいになったら、考えられないか。

 

「そもそも、技術的に後進的な国に来なければいけないこと自体精神的苦痛ですのに、これ以上私に苦痛を味わえなんて言うのですか!?」

 

 

それは言ってはいけないことだった。

 

「戯言もたいがいにしろよ小娘。」

 

 

声を発したのは千冬姉(地獄の鬼)だった。

あ~あ、俺知らない。

 

「貴様はここに居る大半が日本人であることを知らんのか!また私や山田先生をはじめとする教師にまで喧嘩を売るとはいい度胸じゃないか・・・気に入ったぞ。貴様は私が直々に面倒みてやる。どうだ嬉しいだろ。」

 

 

おいおい、泣きそうになってるぞ。

自業自得だとは思うが、これはチョッとやりすぎだろう。

しょうがない・・・

 

「ちょっといいですか、織斑先生。」

 

「何だ、今忙しいから手短にしろ。」

 

 

いや、忙しいって。

まあ、今はいいか・・・

 

「確かに今の発言には色々な問題がありました。それは俺たちにではなくオルコットに。」

 

「私の何が問題だと言うのですか!」

 

 

・・・さっき千冬姉に言われただろうが。

 

「人種差別、性別差別、これだけでも十分だが・・・お前は国家代表候補生なんだろ?」

 

「!?」

 

 

俺の発言の意図が分かったのだろう。

オルコットは絶句しているが、ほかの面々は理解していないな。

 

「おりむ~、いったいどう言うこと~?」

 

 

本音に尋ねられ、俺は続きを話す。

 

「つまりお前の発言はイギリス国家の発言ととられてもおかしくない。そのことを理解していないお前が代表候補生とは。」

 

 

言外にイギリスを非難しているように話を切る。

これで俺の思うように話が進むだろう。

 

「貴方!私の祖国を非難するのですか!!」

 

 

・・・ほらこうなった。

 

「先に非難したのはそっちだろ?」

 

「黙りなさい!男のくせして。」

 

「だからそう言った発言が自分の首を絞めているんだろうが。何故分からない。」

 

「(一夏様、また煽ってます?)」

 

 

・・・バレたか。

あれだけ煽り易いのだから、偶には楽しんでもいいだろうが。

 

「(別に悪いとは言ってませんよ。ただ束様みたいですよ?)」

 

 

確かに自分の楽しいと思えることに全力だな・・・。

最近疲れてるのかもしれない。

 

「‘けっとう’ですわ!」

 

 

血統?血筋がどうした?

 

「(決闘ですよ!)」

 

 

・・・いや分かってるって。

話の流れで血筋な訳ないだろ。

 

 

「(わざと・・・ですか・・・。)」

 

 

いつもツッコミなのだ。

偶には俺もボケても良いだろ?

 

「(ええ良いですけど、何故私に対してボケたのですか!別に声に出してボケてもい良いじゃないですか!)」

 

 

だって須佐之男の反応を見たかったのだから。

 

「(んな・・・。)」

 

 

普段疲れる原因の一つは間違いなくお前なのだから仕返しくらいさせろ。

 

「(そういう意味ですか・・・。なんだ一夏様が私のことを好きになってくれたと思ったのに、酷いですよ。乙女の純情を弄ぶなんて、馬に蹴られて死んじゃえ!)」

 

 

・・・それを言うなら人の恋路を邪魔した奴だろ。

そもそも俺はお前のこと好きだぞ?

 

「(へ・・・ほ、本当ですか!?)」

 

 

ああ、好きか嫌いかで言えば当然好きだ。

だがそう言った感情ではないがな。

 

「(なんだ・・・やっぱりそうですか。)」

 

 

だってお前どんな姿してるか分からないじゃん。

だから恋愛感情を持つのは難しいだろうが。

もちろん容姿だけで好きになる訳ではないが、それも重要だろうが。

 

「(そうですか・・・なら何時か絶対一夏様を惚れさせますよ。何て言ったて私は自立進化型IS、一夏様の脳内に私の姿を見せるくらいきっとできるようになりますよ。)」

 

 

なら、頑張れよ。

俺は須佐之男と談笑し、現実に戻る。

 

「決闘ね・・・別にいいが、ハンデはどうするんだ?」

 

「あら、いきなりお願いですか?これだから男は・・・」

 

「いや、俺がどのくらい手加減すればいいのかって?」

 

 

俺の発言に本音、千冬姉、山田先生以外の女子が笑う。

 

「織斑君、本気で勝つつもり?」

 

「男が女より強かったのなんて昔の話だよ。」

 

「今からでも遅くないからハンデもらいなよ。」

 

「いや、別に要らない。」

 

 

そもそも代表候補生くらいで満足している奴に負けるわけが無い。

上昇志向の無いのに偉ぶってる時点で俺より弱いだろうな。

別に慢心している訳ではないが、現時点の印象は簪の足元にも及ばない感じだ。

 

 

「(比べるのも失礼な感じですよ。ようやく完成しはじめた第三世代型ISごとき、私たち第四世代型ISに勝てる訳無いですよ。)」

 

 

・・・世代差は技量で何とかなると思うがな。

しかし技量でも簪の方が数段上だ。

 

「織斑、オルコット。決闘するのは構わないが、今すぐは出来ん。一週間後の月曜、放課後第3アリーナで行う。それまで私闘の一切を禁ずる。いいな?」

 

 

有無を言わせぬ迫力で言う千冬姉。

 

「了解です、織斑先生。そもそもこちらには戦う理由が無いので問題無いです。」

 

「分かりましたわ。一週間後、完膚なきまでに叩きのめしてあげますわ!」

 

 

最後まで傲慢なオルコットは席に戻っていく・・・。

 

「では、授業に戻る。織斑、お前も座れ。」

 

「分かりました。」

 

 

とりあえずこの騒動は持ち越しになった。

やれやれ・・・疲れたな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み、俺と本音は待ち合わせしてある食堂に向かった。

どうやらまだ誰も来てないようだな。

 

「皆おそいね~。」

 

 

本音のしゃべり方に癒されている俺の元に・・・

 

「おい、一夏。」

 

 

篠ノ乃がやってきた。

 

「何か用か?木刀なら弁償するから気にするな。」

 

 

篠ノ乃と話すだけで精神的に疲れるが、さっきみたいに襲い掛かられるのも御免だ。

 

「そうではない。一緒に食べても構わないか?構わないよな、幼馴染だから。」

 

 

・・・相変わらずの自分勝手理論だな。

幼馴染だから何だって言うんだよ。

そもそも俺は幼馴染などと認めては無いのだが。

 

「悪い篠ノ乃、他の人と約束してるから勘弁してくれ。」

 

「何!?」

 

「ちょっと君。君って噂の子でしょ?」

 

 

第三者に声を掛けられた。

リボンの色が赤なので3年生なのだろう。

ちなみに1年が青、2年が黄色、3年が赤だ。

全学年に知り合いがいるので知っていたのだ。

 

「どんな噂なのかは知りませんが、おそらくは俺の事なんでしょう。」

 

「いきなり代表候補生と戦う事になるなんて、大変だね。」

 

「早いですね・・・ついさっきぐらいの話なのに。」

 

 

これが女子の情報網なのか?

 

「何なら、私がISの事教えてあげようか?」

 

 

必要ないのだが、そう言う訳にもいかないと考えていると・・・

 

「結構です。私が教える事になっているので。」

 

 

篠ノ乃が勝手に決めている。

何故お前に教わらなきゃいけないんだ。

お前の指導は擬音だらけだと、束さんが言ってたぞ。

 

「君だって1年生でしょ?私が教えた方が良いと思うけど?」

 

「私は篠ノ乃束の妹ですから。」

 

「篠ノ乃ってあの・・・。」

 

「ですので結構です。」

 

 

そこで束さんの名前を出すのか。

てかお前IS初心者だろうが。

いくら束さんの妹だからって、3年生に敵う訳ないだろうが。

先輩が去ってから俺は篠ノ乃に言う。

 

「篠ノ乃、お前に教わる必要は無い。」

 

「何故だ!?」

 

「すでに俺はお前よりISの事を知っている。しかも訓練相手にも困っていない、したがってお前に頼る必要は無い。」

 

「何故だ!私とお前は幼馴染だろ!」

 

「だから?」

 

「何!?」

 

 

何故お前が驚く・・・。

 

「そもそも俺は、お前と知り合いと言うだけで嫌なんだ。幼馴染なんて思った事もない。だから必要以上に俺に付き纏うな。」

 

 

言ってやった。

ようやく言えたな。

昔から何時か言ってやろうと思っていたが、束さんの妹なので仕方なく付き合ってたが、我慢の限界は当に過ぎているのだ。

 

「な、一夏貴様!!」

 

 

また何時の間にか出した竹刀で俺に襲い掛かってくる篠ノ乃、だから何ですぐに襲い掛かってくるんだ?

 

「(自分が一夏様に好かれていると勘違いしていたのでは?)」

 

 

・・・何処を如何間違えたら俺が篠ノ乃の事を好きと言う考えに至るんだよ?

 

「(そんなの私に分かる訳無いじゃないですか。)」

 

 

じゃあ俺に言うなよ、もっと分からんわ!

などと須佐之男とコントみたいなことをやっていたら竹刀が目の前に来ていた。

避けたら本音に当たるな。

仕方なく腕で竹刀を払い、遠心力で篠ノ乃を放り投げる。

当然周りには配慮しているので篠ノ乃以外にダメージは無い。

 

「何事だ!」

 

 

また織斑先生が登場した。

・・・もう少し早く来いよ、千冬姉。

 

「さっきと大体同じだが、今回俺は無視してないからな。」

 

 

とりあえず自己弁護。

まあ、これだけ目撃者がいるのだから、必要は無いだろうがな。

 

「なるほど・・・篠ノ乃。お前は職員室に来い。説教だ。」

 

「何故ですか!?私は別に何も・・・」

 

「いきなり竹刀で襲い掛かる時点で問題だ。」

 

 

千冬姉に連れられていく篠ノ乃、自業自得だ。

一連の問題が片付いた所で刀奈さんと虚さん、簪が食堂に来た。

 

「一夏君、何かあったの?」

 

 

刀奈さんに聞かれ、俺はさっきまでの事態を話した。

 

「何それ?一夏君、まったく悪く無いじゃない。」

 

「そうですね、さっきの問題では一夏さんに非は無いですね。」

 

「むしろ一夏にそんな態度を取るなんて・・・許せない。」

 

 

一通り怒った後、今度はオルコットの話になった。

 

「それにしても一夏君に喧嘩売るなんて・・・馬鹿なの?」

 

「寧ろ無謀だと言えるのでは?」

 

「井の中の蛙、大海を知らずだね。」

 

「そのと~りだよね~。私も頭にきたもん。おりむ~完膚なきまでにやっちゃえ~。」

 

 

・・・俺の思い人達は俺の事になると過激だな。

 

「(私も同じ思いですよ、一夏様。)」

 

 

分かったよ、完膚なきまでに叩きのめしてやるか。

俺は一週間後の試合で手を抜く気が失せたのであった。

 

「もし一夏君の事をまだ悪く言うなら、私も叩きのめすよ。」

 

「そのときは、私も手伝います。」

 

「お姉ちゃん、私もやる。」

 

「私もやるのだ~。」

 

 

・・・やはり過激だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにそのころ箒は・・・

 

「(何故だ、一夏。昔はあんなに一緒にいたではないか。)」

 

 

職員室で説教されているのに、自分は悪くないと思い込んでいた。

そもそも一緒に居た訳ではなく付き纏っていたのだから、一夏が箒の事を思う訳無いのだが、そこは天性の自分勝手だ。

理解していなかったのだ

 

「(一夏、必ずお前の隣に立って見せる。)」

 

 

彼女が現実を理解出来る日は来るのだろうか・・・。




セシリア、箒は原作以上に暴走してます。
次回はクラス代表決定戦です。

p.s.
naekis様
コメント感謝です。
今のところはおとなしいですが、次回千冬を爆発させる予定です。


綾鷹様
コメント感謝です。
何処で差が付いたかと言えば最初からですかね?

抹茶狸様
コメント感謝です。
その話まで書くととんでもなく長くなるので次回になりました。
お楽しみに。

鍛冶様
確かに的確な事を言わせてますが・・・。
作者自身としては貴重なツッコミキャラなので、人気が出てるのはうれしいのですが・・・。
やっぱり分かりません。

A.K.様
はい、最強ですから。
今回もやってます。

ウィング00カスタム様
正妻ポジションですか・・・。
確かに一番一夏といっしょに居ますからね。

叢雲の鞘様
ご指摘感謝です。
その理由は今回に書いた通りです。
前話に書けばよかったのですが、すっかり忘れてました。
ですが一言言わせてもらえるのなら、一夏の事を嫌いにならないであげてください。
悪いのは自分ですから・・・。

伊丹様
決定戦は次回になりました。
粛清フラグは建ってますので、流れでは・・・。
お楽しみに。

マサシーニ様、不知火零型様、九月病リヒャ様、タクミ★様
コメント感謝です。
とりあえずフラグだけは建てました。
回収するかどうかは流れですかね~。


皆さんに聞きたい事があるので活動報告のほうにもコメントくれると幸いです。
ちなみに箒の専用機の件は大変参考になりました。

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