もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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連続投稿です。こちらは更識姉妹の話です。一夏は出ません。


始まり~更識サイド~

刀奈視点

 刀「(私の名前は更識刀奈。暗部更識家の長女であり次期当主候補筆頭だ。私としては当主候補なんて肩書きよりも簪ちゃんと仲良くしたいだけなんだけどなぁ~。)」

 この作品にはシスコンやブラコンが多く登場します。苦手な方はご注意下さい。

 刀「(なんか今失礼なこと言われたような。)」

 前回同様勘のいい人ばかりだなぁ~by作者

 刀「まあそんなことより簪ちゃんよ、簪ちゃん。」

 幼少のころより更識の時期当主として競わされてきた姉妹であったが姉刀奈のほうが優秀であった。

 妹の簪も姉より若干劣るが優秀といわれてもおかしくない能力をもっていた。しかし、周りの大人たちの評価は「刀奈様は優秀で簪様は劣っている」といったある面では正しいが、とても失礼なことを口をそろえて影で言っていたのだ。しかも、「簪様は出来損ないだ。」、などといったうわさまで更識家内部で広まっていた。 そのことを刀奈は知らないが簪が知っているために、現在の姉妹の関係は良好とは言い難いものになっていた。

 

 簪視点

 簪「(お姉ちゃんに負けたくない、私は出来損ないじゃないもん。)」

 姉の刀奈の考えなど露知らず簪は姉にライバル心を持っていた。現時点でロシアの代表候補生ある刀奈とただの訓練生である簪との差は歴然としているがこの妹は姉に負けないように訓練を絶やさなかった。

 簪「(次期当主になりたいわけではないけど、家の人たちを見返したい。お姉ちゃんに勝ちたい。)」

 なんとも健気で応援したくなる娘なんだろう。まるで小さな子供が努力しているみたいだ。

 簪「(今侮辱を受けたような気になった。)」

 本当に勘のよい方々ですね。by作者

 そんな簪の元にも情報が入った。

 織斑一夏の誘拐、およびその救出を更識が受けたことを、父である十六代目楯無と姉である刀奈を中心に救出隊が編成されることになったことも。

 簪「(また、お姉ちゃんに負けちゃったのか。私には才能がないのかな。)」

 

 刀奈視点

 私は織斑一夏救出隊の副隊長に任命された。家の仕事をこなしたことは何回もあったがあくまでも付き添い、後方支援が主だったので、今回のことはかなりうれしいことだった。

 刀「(後で簪ちゃんとお話しましょ。一緒に喜んでくれるわよね。)」

 刀奈の頭の中では簪が祝福してくれることが確定しているようだ。しかし運悪く(運よく?)姉妹が会話する時間などなく編成が終わってすぐ救出に向かわなくてはいけなかった。

 刀「(簪ちゃんとお話したかったな。)」

 重要ポストでの初仕事なのになんともいえないことを考えていた刀奈なのである。しかしそんな考えが出来るのも今のうちだけだとは思いもよらなかったのだ。




 今回も若干少なめですね。次回から一夏救出および別視点もだしたいなと思っています。
 ではまた次回

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