とある少年が、全女性ジムリーダーのおっぱいを揉むという夢を抱いたそうです   作:フロンサワー

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 皆さん、応援ありがとうございます。中々良いペースで書けたと思います。


9歩目 四天王のカトレアちゃん

 

 ども、ライムっす。僕は今、超巨大な城の城門前にいます。

 お察しのいい変態紳士ならお気づきだろう。今回の獲物はイッシュ地方の四天王、カトレアちゃんだ。

 さて、ここで一つ問題がある。カトレアちゃんってさ、かなりいいとこのお嬢様みたいなんだよね。こんな豪華な城に住んでるし。

 どうやって彼女に近づこうか? プリム様のように、本人が近づいてくるなんて奇跡は期待できないぞ。

 城門前をウロウロしていると、突然門が開いた。電動なのね、これ。

 門の向こう側は凄い光景だった。丁寧に整えられた道の両端に、紳士・メイドがずらりと並んでいた。パッと見、100人以上はいるだろうか。あまりに現実離れした光景に、思わず立ち尽くしてしまう。

 ふと、道の真ん中を悠然と歩く1組の男女を見つけた。ゆるふわ系な服を着た女の子と、執事服を纏った野郎だ。

 あの女の子、絶対カトレアちゃんだよな。お嬢様の風格があるもん。僕に会いに来た…… のはあり得ないか。散歩か何かで出掛けるのか?

 それにしても、どこかで会ったような気がするな。写真で見たときは、そんなこと思わなかったのに。

 とりあえず、道を開けないと―――

 

「負けるのは悪いことじゃない。惨めで、悔しくて、苦しくても、そんな思いが僕らを強くしてくれるから。貴方の言葉よ、覚えている?」

「!!!」

 

 衝撃が走った。

 この言葉を知ってるのは、僕とあの子しかいない。2年前に出会った、あの子しか。

 

「もしかして、カトリーヌちゃん……!?」

「ええ、そうよ。お久し振りね、ライム」

 

 忘れもしない2年前のあの日。そうか、僕はもうカトレアちゃんのおっぱいを揉んでいたんだね……。

 思えば、嵐のような1日だったなあ。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

「あなた、今日1日あたくしの家来になりなさい」

「えっ?」

 

 突然、街中で年端もいかないロリ娘にそう言われた。

 色白な肌にブロンドの髪。まるでお人形さんみたいだ。うーむ、年相応の膨らみかけのちっぱいか…… 堪んないねぇ!!

 だけど、どうしてむすっとしてる表情なんだろう。僕、彼女の気に障るような事でもしたかな? それとも、ストレスが溜まっているだけ?

 

「えっと、どうして初対面の僕にそんな頼みを?」

「何と無くよ。それより、答えは?」

「え〜……」

 

 事情が飲み込めねえ……。

 家来って言葉が出る辺り、かなりいいとこのお嬢ちゃんなのかな?

 

「報酬なら出すわ」

「喜んで引き受けます」

 

 万札の束を手渡されたら誰だって即答する。僕だってそうする。

 よっしゃあ、これで食費には当分困らないぜ!!

 

「貴方の名前は?」

「ライムだよ。そういう君は?」

「あたくしは……… カトリーヌよ」

 

 偽名だな。まあでも、別に本名を知る必要もないし。気にしないでおくとしよう。

 それより、これから何をすればいいか考えなきゃだよ。安請け合いしちゃったけど、それこそ執事みたいな立ち振る舞いなんて無理だし……。上っ面ならどうにか取り繕えるけど、絶対にボロが出る。

 僕の不安を察してか、カトリーヌちゃんは小さく微笑んだ。

 

「あなたのお仕事は簡単よ、ライム。今日1日はあたくしを楽しませればいいだけだから」

 

 ―――楽しませる?

 どっかのホテルでおっぱいを…… いやいやいや、あかん!! それはあかん!! 下手したら捕まる!! 15歳でも捕まる!!

 無難にゲームセンターでいいかな。お嬢様ならそんな場所に足を踏み入れないだろうし、新鮮じゃないかな?

 

「それじゃあ、ゲームセンターなんてどうかな?」

「ゲームセンター? 何それ美味しいの?」

「やっぱり知らないか……。ゲームセンターってのは―――」

 

 簡単な説明をしながら最寄りのゲームセンターに足を運んだ。表情から察するに、カトリーヌちゃんも興味を持ってくれたっぽい。

 ゲームセンターに着いたので、早速店内に入ってみた。カトリーヌちゃんは興味深そうにキョロキョロと店内を見回した。

 

「ここがゲームセンター……。不思議な機械が一杯ね」

「どれでもいいからさ、気になったのを選んでみてよ」

「う〜ん…… これがいいわ」

 

 シューティングゲームか。しかも、最新機種のヤツじゃん。

 四方八方から現れるゴーストポケモンを銃で撃ちながら、廃墟と化した街から脱出する内容だったかな。あっ、銃弾はモンスターボールだから。グロシーンはないよ。

 

「コインを入れてっと。それじゃあ、この銃を手に取って」

「ええ」

 

 銃を構えるカトリーヌちゃん。少しワクワクしてる…… かな?

 ゲームが始まり、目の前のモニターに廃墟となった街が映し出された。なんて華麗なグラフィック。

 次の瞬間、画面いっぱいにゲンガーの顔面が映し出された。完璧に不意を突かれた。迫力あるな。

 

「」ガクガクブルブル

「カトリーヌちゃん、攻撃しないと!!」

 

 ライフがどんどん減っている。このままじゃゲームオーバーだ!

 

「ラ、ライム! あなた、代わりにやりなさい!!」

「えぇ!?」

 

 押し付けるように銃を渡された。少し刺激が強かったかな……。

 仕方ない。使った金も勿体無いし、やるとしますか。

 

「よっと!」

 

 視界に写るゴーストポケモンをどんどんモンスターボールに収める。

 カトリーヌちゃんは小さいながらも感嘆の声を漏らしてくれた。動体視力を極めといて良かった!!

 ふと、カトリーヌちゃんが袖の先っちょを掴んでいるのが見えた。無意識だろうか? だとしたら、男冥利に尽きるな。

 

『congratulation!!!』

 

 ヨノワールを捕まえた瞬間、そんな文字がデカデカと画面に浮き出た。意外と簡単だったな。シロガネ山のポケモンに比べたらまだまだ。

 

「やるじゃない、ライム!」

「どういたしまして。次は2人プレイでやってみようか」

「え?」

 

 何度もリプレイした末、なんやかんやでクリアできた。カトリーヌちゃんも最終的に楽しんでくれて何よりだ。

 さて、次はどのゲームで遊ぼうか。

 

「ライム、あの縫いぐるみが欲しいわ」

「ん? ああ、クレーンゲームか。僕に任せなさい!」

 

 どうやら、あのピカチュウの縫いぐるみが欲しいようだ。やってやりましょう。今日限定だけど、僕はカトリーヌちゃんの家来なんだから。

 コインを入れて、クレーンゲームを開始した。それを2度、3度、4度、5度と繰り返した。手こずらせやがって……!!

 だけど、ピカチュウの縫いぐるみは着実に穴に近づいている。あとワンプレイで確実にゲットできる!!

 

「って、小銭が無い……」

 

 仕方ない。お札を崩してくるか。

 

「カトリーヌちゃん、ちょっと両替してくるから」

「早く戻ってきなさいよ」

 

 小走りで両替機へと向かった。

 早く戻ってピッピの縫いぐるみを取らないと。カトリーヌちゃんの喜ぶ顔が目に浮かぶぜ!!

 こうしちゃいられない。お札を小銭に崩し、全速力でカトリーヌちゃんの元へと戻った。

 ……ん? カトリーヌちゃんの他に誰かいるぞ。あれは――― ムキムキのモヒカン!? どこの世紀末だよ!!

 

「へいへい、お嬢さん。俺っちがこの人形を取ってやるぜ」

「やめなさい! この縫いぐるみはあたくしの家来が取らないとダメなの!!」

「ぐぇっへっへ、そう固いこと言うなよ」

 

 そうか、僕の頑張りを無駄にしないために……。

 なら、さっさと追い払わないと。モヒカン野郎の肩に手を置いた。

 

「あん、誰だ?」

『いつもホモホモお前の後ろに這い寄るイイ漢、アベラトホテプだぜ』

 

 アベサンが―――!!!

 

「えっ、ちょっ」

『良い男のイロハを叩き込んでやるぜ…… 優 し く な』

 

 モヒカンが何処かに連れて行かれた。いや、そういえばあの方角にはトイレがあったな。

 いや、うん。ここまで酷い仕打ちをるつもりは無かったんだけど。

 僕にはもう止められない。恨むんなら自分の不運を恨んでくれ。でも、死にはしないから大丈夫さ、多分。

 

「遅いわよ、ライム」

 

 カトリーヌちゃんは膨れっ面になっていた。ありゃりゃ、機嫌を損ねちゃったか。

 

「ごめんごめん。お待たせ、カトリーヌちゃん」

 

 クレーンを動かし、ピカチュウの縫いぐるみを穴に落とした。景品口からそれを取り出し、カトリーヌちゃんに手渡した。

 カトリーヌちゃんは大事そうにピカチュウの縫いぐるみを抱いてくれた。

 

「……………ありがとう。大切にするわ」

 

 カトリーヌちゃんはちょっとだけ笑顔を浮かべてくれた。うんうん、女の子に似合うのは笑顔だよねえ。

 

「最後にもう一つだけお願いがあるの、ライム。あたくしとポケモンバトルしてくれない?」

 

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 オレンジ色に染まり上がった空の下、僕とカトリーヌちゃんの2人だけがバトルフィールドに佇んでいた。

 

「僕の勝ち、だね」

 

 結論から言えば、ポケモンバトルは僕の勝利に終わった。

 だけど、あと一歩でも指示を間違えれば負けていたのは僕だった。年下の子とは思えない強さだ。

 俯いてるせいで、カトリーヌちゃんの表情が分からない。

 大人気なかったかな。でも、ポケモンバトルで手を抜くなんてもっと失礼だし……。というか、そんな余裕も無かったし。

 

「うぅ、うぅううぅぅ!!!」

 

 カトリーヌちゃんの呻き声が聞こえた。それと同時に、カトリーヌちゃんの周りの空間が揺れた。

 地面が陥没し、それによって生じた瓦礫が風船のように宙に浮いた。

 なぁにこれぇ!!?? まさか、超能力なのか!? カトリーヌちゃんって超能力者だったのか!?

 いや、考察は後だ。明らかに超能力が暴走した感じだし、何よりカトリーヌちゃんが苦しそうだ! どうにかして助けないと!!

 バトル後だから、僕のファミリーは誰も動けない。僕1人で解決するしかないか……!

 超能力ってのは、心の状態がその強さを大きく左右するらしい。カトリーヌちゃんを落ち着かせれば、能力の暴走も止まるかも!!

 確証は無いけど、試す価値はある!

 決意を固め、地面を蹴った。

 

「落ち着いて、カトリーヌちゃん!」

「いや、いやぁぁぁぁぁ!!!」

 

 瓦礫が僕に向かって飛来した。風切り音で、当たった場合の僕の末路を否応無く想像させられた。多分、直撃すればミンチより酷いだろうな。

 だけど、数はたったの5つ。避けれないことは無い!!

 大きく右に飛び、3つの瓦礫はどうにかやり過ごす。そのまま屈むと、遅れてやって来た2つの瓦礫は僕の真上を通過していった。

 これで超能力で動かせる物は無い! 両手両足に力を入れ、カトリーヌちゃんの懐に飛び込んだ。

 おっぱいタイム、開始ッ!! 瞬時に後ろに回り込んで抱きつき、カトリーヌちゃんの動きを封じた。

 そして僕の両手は今、吸い込まれるようにカトリーヌちゃんのちっぱいに伸びていったッ!!!

 

「ふみゃ!!??///」

 

 なんという――― なんという圧倒的な小ささ!! 小動物のような可愛らしさで溢れている!!

 固いようで柔らかい。柔らかいようで固い。なんて不思議な感覚!! 癖になりそうだ!!

 揉みまくるのはサイズ的に少し厳しいな。無理にやっちゃうとカトリーヌちゃんが痛みがっちゃうだろうし。ここはエロい感じに手を弄り当てよう。

 

「な、何をし…… ひゃ!?///」

 

 おおおおおお、良い感じに超能力が鎮まっている!!

 やるしかねえ!! これを機におっぱいを触り――― じゃなかった。超能力を止める!!

 真ん中辺りにポッチを発見!! おっぱいは依然優しく揉み続けながら、人差し指でポッチの周りを優しくなぞる!!

 

「あぁん……… うひゃん///」

 

 2周、3周、4周、5周!!

 お膳立ては十分! 次で決める!!

 親指と人差し指で、ポッチを少し強めにコリコリとした。堪んねえええええええ!!!

 

「ふみゃあああぁぁぁぁぁ……!!!!///」ビクビク!!

 

 超能力が完全に止まった。あとちょっとくらい続いてくれても良かったのになあ……。

 このまま揉んでると変態なので、惜しみながらも手を離した。

 

「…………ライムのエッチ!!」

「ぐべらばっ!!???」

 

 顔を真っ赤にしたカトリーヌちゃんに殴られました。小ちゃいのに良いパンチを持ってるじゃないか。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 日もすっかり落ちてしまった。空は真っ暗だけど、宝石のような星々がキラキラと輝いていた。

 バトルフィールドの近くにあったベンチに腰掛け、その隣をカトリーヌちゃんが座ってくれている。

 あのバトルの後、どうにも気まずい空気が流れている。多分、カトリーヌちゃんは超能力者だと気づいてしまったからだろう。

 ぼーっと空を見上げていると、カトリーヌちゃんは決心した表情で口を開いた。

 

「あたくし、実はある家のお嬢様なのよ」

 

 ですよね。直ぐに分かったよ。

 

「バトルに負けると、あんな風に自分の超能力を制御できなくなっちゃって。だから、父上にずっとポケモンバトルを禁止されていたの。それが我慢できなくて……」

「家出してしまったと」

「……ええ」

 

 そっか。バトルに負けて、か。

 というか、サラッと超能力者だって告白したな。

 

「ねえ、カトリーヌちゃん。バトルに負けるのって、そんなに悪いことなのかな?」

「え?」

 

 自然と、そんな言葉が出てきた。

 

「僕も旅を始めた最初の頃は、ずっと負け続けていたよ。自分の無力さに嫌気が差して、何度も旅をやめたいって思った」

「……」

「だけどさ、何もできない悔しさをバネしてからこそ、ここまで強くなれたんだよ。負けるのは悪いことじゃない。惨めで、悔しくて、苦しく、そんな思いが僕らを強くしてくれるから。1番ダメなのは、自分の敗北から目を背けちゃうことなんだ。そうは思わないかい?」

「………ええ、そうね。悪いのは、敗北から目を背けることよね」

 

 今日一番の笑顔を浮かべながら空を見上げるカトリーヌちゃん。どうやら、僕の言葉を受け入れてくれてみたいだ。

 というか、くっさ!! 僕のセリフくっさ!! やばい、今更恥ずかしくなってきた!!

 

「お嬢様ああああああぁ!!!!」

 

 こっそり羞恥心に悶えていると、男の人のガラガラ声が聞こえてきた。ずっと叫び続けていたからだろう。

 僕みたいな偽物の家来じゃない。本物の家来がカトリーヌちゃんを探し回っているようだ。

 そろそろ、僕が家来でいられる時間も終わってしまう。僕が立ち上がると、カトリーヌちゃんは黙って頷いた。

 

「じゃあね、ライム。また、ポケモンバトルしようね。約束なんだから」

「うん。約束しよう、カトリーヌちゃん」

 

 ゆびきりして、僕らはそれぞれの道へと歩いて行った。きっとまた会えると、そう自分に言い聞かせながら夜の道を歩いた。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

「貴方がこの近くにいるのを超能力で感じ取ったのよ。本当に、また会えて良かったわ」

「僕も同じ気持ちだよ。カトリーヌ…… いや、カトレアちゃんはさ、僕との約束を覚えている?」

「ええ。忘れたことなんて、一度だって無いわ」

「それじゃあ、始めよっか」

「「ポケモンバトル!!」」

 





 なんで2年前におっぱいを揉ませたのかって? ロリが好きだからだ!!
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