とある少年が、全女性ジムリーダーのおっぱいを揉むという夢を抱いたそうです   作:フロンサワー

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 待たせたな、変態紳士諸君。完全復活したライム君の勇姿、とくとその目に焼き付けて下さい!


更なる1歩 四天王のカンナさん

 

 ゴジカさんのおっぱいを揉んでから数日後、僕はどうにか刑期を終えた。

 精神に異常をきたしていたという理由で、極短い刑期だったらしい。同じ理由で、僕の経歴にも前科は付かないようだ。

 今回のポカで僕は学んだ。おっぱいを揉んだという結果は勿論大切だ。だけど、同じくらいに、その結果に至るまでの過程も大切なんだ。

 ゴジカさんのおっぱいを揉んだ日を思い返しても、おっぱいを揉んだ感覚だけでは物足りなかった。例えるなら、炭酸の抜けたコーラだ。

 これからは、心を強く持とう。己の欲望に飲まれずに、確固たる意思でおっぱいを揉むんだ。

 ジムリーダーのおっぱいは全部揉んだんじゃないかって?

 おいおいおいおい、僕を見くびってもらっちゃ困る。まだまだ四天王とチャンピオンのおっぱいが待っているじゃないか!!

 手始めに、カントー地方へと足を運んだ。この時期はポケモンリーグもお休みだった筈だ。四天王やチャンピオンだって人間、休みがなかったら疲労困憊で倒れてしまう。

 正面から四天王に挑むなんて馬鹿な真似はしない。何だって、野郎どもとジム戦をしなくちゃならんのだ。僕だって暇じゃないんだ。

 先ずは、元四天王のカンナさんを狙うとしよう。住所は割れている。彼女が住んでいるのはナナシマっていう場所だ。

 いよっし、そうと決まれば早速出発だ。ライムの冒険はまだまだこれからだ!

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 ナナシマとはカントーの南にある7つの島の総称だ。島が7つだからではなく、7日で島ができたからナナシマという名前らしい。まあ、どうでもいいけどさ。

 カンナさんはナナシマの4の島という場所に住んでいる。その島を目指すべく、クチバ湾から出港するクルーズに乗った。

 クルーズはぐんぐんと大海原を進んでいく。潮風の匂いが心地いい。この分なら、直ぐにでも4の島に着きそうだ。

 

『気分はどうだ、兄貴?』

「ああ、最高さ。久々のシャバの空気は美味しいよ」

『火ャッハァ! 兄貴との旅が続くみたいで嬉しいぜ』

 

 ホーカマが嬉しそうに語る。

 そういえば、僕の旅っていつまで続くのだろうか? 人間の欲望に終わりはないからなぁ。もしかしたら、僕の旅は一生続くかもしれない。

 そう思っていたら、ホーカマが急に身体を震わせた。ホーカマがこの状態になって、ロクなことが起きた試しがない。

 

『……臭うぜ。物が焼ける臭いがするぜ火ャッハァァァァァァァ!!!!!』

 

 水平線の向こうには、真っ赤な炎が燃え盛る1の島があった。

 

「船長さん、1の島にクルーズを着けて!!」

 

 クルーズが進路を変え、1の島へと向かう。目の前の惨状は放っておけない! どさくさに紛れておっぱいを揉めるしね。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 1の島に着いて分かったけど、どうやら灯火山で山火事が起きているらしい。原因は不明、向こうの状況もよく分かってないらしい。

 そういや、灯火山の近くに温泉があるって聞いたな。造りが少しだけ特殊で、階段の下に温泉があるとかないとか……。

 モタモタしていられない、急いで灯火山に行かなくては!! 目的はあくまで人命救助、人命救助ですから!!

 周りの人の静止を振り切り、灯火山へと向かった。待ってろよ救助を求めている女の子たち! ついでに野郎ども!

 灯火山に着くと、どれだけ酷い状況か一目で分かった。あちこちが炎で燃え盛っている。とりあえず、温泉に行ってみるとしよう!

 

「イケメソ、アベサン!」

 

 水タイプの技を使える2匹をボールから出す。消火するにはもってこいの2匹だ。

 

『ライム、また事件に首を突っ込んでいるのか』

『まっ、目的はどうであれ人命救助なら全力で手助けするよ』

 

 炎に怯む様子なんて微塵もない。なんとも頼もしいね。

 

「さあ行こう。先ずは女湯だ!」

 

 心なしか、2匹の目が冷たい。何度も言うようだけど、人命救助だからねこれは!

 途中で見かけた野生ポケモンを救助しながら、女湯へと目指す。そろそろポケモンじゃなくて、すっぽんぽんの女の子に会いたい。

 女湯に到着すると、確かに人がいる気配がした。

 少し階段を降りてみると、眼下には人の姿があった。湯気でハッキリとした姿は見えないけど、きっと女の子に違いない。全力ダッシュで階段を駆け下りた。

 

「もう大丈夫です、助けに来ましたぁぁぁぁぁ!!!」

 

 だんだんと姿が鮮明になっていく。そこにいたのは―――

 

「マヨ!?」

 

 おっさんだった。

 もうダメだ、死にたい。天国直前で地獄に叩き落とされた気分だ。

 何でおっさんが女湯にいるんだよ……。さては、救助するふりして裸を見ようとしたんだな。この変態紳士め。

 

「ト、トレーナーの方ですか!? お、お願いします! マヨを、娘を助けてください!!」

「喜んで」

 

 

 

 

★☆★☆★

 

 

 

 

 結論から言えば、おっさんは変態ではなかった。温泉ではぐれた娘を探すために、炎を物ともせず灯火山を探し回っていたらしい。

 自分も一緒に探させて下さいとおっさんが言ってたけど、おっさんには安全な場所に行ってもらった。他の人を守りながらマヨちゃんを探す余力はないしね。

 そういや、マヨちゃんの特徴を聞いてなかったな。おっさんの年齢から考えると、マヨちゃんをはだいたい10歳くらいかな? 久々のロリッ娘だ、滾るわ。急いでマヨちゃんを探さないとね!

 だけど、闇雲に探し回っても効率が悪い。先ずは作戦会議だ。

 

「イケメソさん、どうかお知恵をお貸し下さい!」

『う〜ん…… まずは、3手に分かれてこのフロアを探し回ろう。すれ違いだけは避けないとだからね。隈無く歩き回ったらここに集合して、次の階も似たような方法で探そう』

『成る程な、いい作戦だ。俺が見込んだオスなだけある』

『ちょっとやめてホントやめて』

 

 流石は智将イケメソ。ぐうの音も出ない提案だ。

 この作戦で灯火山中腹まで探し回ったけど、マヨちゃんが見つかる気配は一向にない。子供の足じゃそんなに高い場所にはいない筈。そろそろ見つかると思うんだけど……。

 

「!!」

 

 子供の泣き声が聞こえた気がした。

 声のした方に駆けつけると、地面にへたり込みながら泣いているマヨちゃんがいた。良かった、無事だったか……。

 マヨちゃん(仮)も僕に気付いたらしく、幾分か落ち着いてくれた。

 

「うっぐ…… ぐすっ! お兄ちゃん、だぁれ?」

「マヨちゃんだよね? 僕はあれだ、えっと…… マヨちゃんを助けに来た王子みたいな?」

『呼んだか?』

「呼んでないよ!」

 

 今出て来たら燃えちゃうから! 急いで王子をボールに戻した。

 

「さあ、こんな山からはさっさと脱出しよう」

「うん!」

 

 お っ ぱ い チ ャ ン ス 到 来 !

 どうしよっかな、ここは無難にお姫様抱っこかな? いや、おんぶもいいな。いやいや、逆に普通の抱っこでもいいかもしれない。いっそのこと肩車しようか!?

 くぅ〜、夢が広がり過ぎて悩んじまうぜ!!

 

 ―――ビシリッ!

 

 不吉な音が聞こえた。上を見上げると、天井の岩に亀裂が入っていた。

 マヨちゃんを抱き上げた。それとほぼ同時に、雪崩のように岩が落下して来た。ダメだ、間に合わない!

 こんな事なら、無難におんぶをすれば良かった……!

 

「ハイドロポンプ!」

 

 水の砲弾が全ての岩を吹き飛ばした。ハイドロポンプが発射されたであろう場所に目を向けると、そこにはラプラスとグラマスな眼鏡のお姉さんがいた。

 巨乳、巨乳だぁ! これは久々にランキングを書き換えなきゃな!!

 

「大丈夫、貴方たち?」

「カンナさん!!」

 

 マヨちゃんがキラキラした目でそう叫んだ。

 どうやら、彼女が元四天王のカンナさんみたいだ。まあ、あのハイドロポンプの威力で大体の予想はついてたけど。

 さてと、どうやっておっぱいを揉もうか? 恩を売るどころか、逆に売られちゃったから難しいぞ。そもそも、この切羽詰まったこの状況じゃなぁ……。

 まあいいや。今はマヨちゃんのおっぱいを楽しむとしよう!

 実は今、マヨちゃんの胸に手を回して抱き上げている。つまり、成り行きでおっぱいに腕を当てるのに成功した訳だ。

 子供というのもあって、体全体が柔らかい。おっぱいの柔らかさとあまり大差ないけど、重要なのは揉んだというry)。

 取り敢えず、腕を高速で振動させてみよう。うおおおおおお、燃え上がれ俺の小宇宙ぉぉぉぉ!!!!

 

「ひゃっ!? くすぐったいよ、お兄ちゃん!!」モニュモニュモニュモニャモニュ

「おっと、ごめんね」

 

 燃え上がってるぜ僕の小宇宙ぉぉぉぉぉぉ!!!!

 …………ふぅ。さて、次はカンナさんを狙うとするか。1日で巨乳と貧乳を味わえるなんて、僕は何て幸せ者だろう!!

 

「怪我は無いようね。それなら、早くこの山から降りなさい」

 

 先を急ごうとするカンナさん。

 心なしか、彼女が何か別の目的を持っているような気がした。

 

「……カンナさん、もしかしてこの火事の原因を知っているんですか?」

 

 カンナさんは少し目を見開いた。どうやら図星だったらしい。

 フハハハハ、僕の洞察眼を侮ってもらっちゃ困る。一般人に変装した警察に怯え続けた末、ようやく手に入れた能力だからね!

 やがて、観念したようにカンナさんは口を開いた。

 

「ファイヤーよ。この灯火山にファイヤーが現れたの」

 

 ファイヤー……。僕の記憶が正しければ、カントーにいる伝説の鳥ポケモンだっけ?

 伝説のポケモンなら、この惨状を引き起こすのも可能だろう。

 

「分かったでしょう? 今、この山がどれだけ危険かを。だから、ここは私に任せて早く逃げなさい」

 

 そう言って、カンナさんは灯火山の奥へと進んで行った。

 取り敢えず、マヨちゃんを安全な場所に連れていかないとな。話はそれからだ。

 

「お兄ちゃん、ファイヤーってどんなポケモンなの?」

「う〜ん…… 焼けた鳥みたいなポケモンかな?」

 

 

 

 

★☆★☆★☆★

 

 

 

 

 イケメソとアベサンも合流し、手早く灯火山を下山した。下山中ずっとマヨちゃんを抱えてたけど、勿論おっぱいに腕を回してだ。

 マヨちゃんと親父さんを会わせ、僕は再び灯火山へと向かった。

 あそこには四天王クラスのおっぱいが待っている。あの場所に戻るには十分すぎる理由だ。

 ただ登るだけなので、すいすいと足は進んだ。この分なら、直ぐにでもカンナさんに追いつきそうだ。

 そういえば、伝説のポケモンってどれくらい強いのだろう? 僕の実力じゃカンナさんの足を引っ張るだけかもしれない。いやでも、これまでのジム戦は何気に全勝だし。以外と勝負になるかもしれないなぁ。

 まあ、戦ってみれば分かるか。

 

『伝説ポケモン…… 良いオスならいいんだが』

「どうだろうね?」

 

 ……何故だろう、アベサンなら余裕で勝てる気がしてきた。

 おっと、そうこう思ってる内に出口が見えてきたぞ。

 

「!!」

 

 カンナさんは地面に倒れ、ファイヤーはそんな彼女を見下ろしていた。

 なんかデジャヴ! どうしてこう、誰かを助けようとしても一歩間に合わないんだ!?

 

「アベサン!」

『任せろ』

 

 全力で走った。無論、カンナさんの元にだ。

 攻撃体制に入るファイヤーが傍目に映ったけど、僕は足を止めなかった。アベサンがいる。それだけで背中を預けられる。

 炎が迫ってきた。振り返らなくても、背中の熱気で分かった。

 

『良い攻めだ。けどな、前にも言ったが女は趣味じゃねえ』

 

 アベサンの声と共に、熱気が遮断される。多分、光の壁を張っているのだろう。

 

「大丈夫ですか、カンナさん!」

 

 声をかけたけど反応はない。

 取り敢えず、無事を確認しないと――― 無事を!

 おっぱい…… じゃなかった。心臓の上に耳を当てた。知ってるかい、耳って性感帯でもあるんだぜ?

 耳のコリコリがおっぱいを弾く! なんてこった、また新たな境地を拓いてしまったぜ!!

 心臓の音が聞こえない! もっと強く耳を当てなくては!!

 

「ぅぅん…………」ムニィィィィィィ

 

 くそ! おっぱいに遮られて音が聞こえない!! こうなったら、掻き分けるしかないッ!!

 カンナさんのおっぱいを優しく掴み、左右へと分けた。柔らかい、柔らかい!

 胸の谷間に顔を埋めると、両方から柔らかい壁で圧迫された。うっひょいうっひょい!!

 …………………ふぅ。心臓の音が聞こえたし、そろそろやめるか。

 ぶっちゃけると、カンナさんが意識を失っただけなのは最初から気付いてましたけどね。おっぱいを揉みたかっただけです。

 

『もういいか、ライム?』

 

 何枚も光の壁を展開しているアベサンが問い掛けてきた。いやぁ、本当にありがたい限りです。

 

「十分堪能したよ。さっさと撤退しよう!」

 

 カンナさんを背負う。うっひょい、いいおっぱい!!

 さてと、煙玉を撒いて逃げるとしますかね!!

 

「」ガタガタガタガタ

 

 ホーカマの入ったモンスターボールが震えていた。

 何、どったの?

 疑問に思っている暇もなく、ホーカマがボールから出てきた。その表情はいつものように狂喜乱舞したものではなく、どこか悲壮な表情だった。

 

『なんて顔で放火しやがる。お前の炎、泣いているぜ』

「きぇー!!(貴方には分からないわよ! 必死に努力して習得した技が睨みつけるだった、私の気持ちなんて!! あの2匹に馬鹿にされて、お前が一番弱いって……!!)」

 

 話の内容はイマイチ把握できないけど、ファイヤーが何か思い詰めているのは分かる。

 

『……お前、この世で一番強い物質が何か知っているか?』

「……きぇ?(……何よ、いきなり?)」

『それは炎だ。水には勝てないってのたまう馬鹿がいるが、洗練された炎は水すら蒸発し(焼き)尽くす。炎に勝てる物はねえ。俺はそう思っている』

「……」

 

 ファイヤーが動きを止める。仕留めるなら今がチャンス。だけど―――

 

「アベサン……」

『分かっている、ライム』

 

 アベサンは既に傍観していた。

 流石はイイ男、空気もちゃんと読めている。

 

『炎は最強だ。特訓した先にあるのが、睨みつけるな訳ねえ!! 歩みを止めるな、後ろを向くな!! 炎タイプに生まれた手目ぇに、誇りを持て!!』

「きぇー……!!(私は…… 私は……!!)」

 

 ファイヤーがポロポロと涙を流した。どうやら、手出しは無用みたいだね。

 

『兄貴、俺はここに残る。なぁに、直に戻ってくるさ』

「……しっかりやってよね、ホーカマ。これ以上、あの子が涙を流さないように」

 

 ホーカマに背を向ける。あのファイヤー、きっと強くなれる。放火のプロフェッショナル、ホーカマが指導してくれるから。

 

『本当にイイ雄ばかりだ、このファミリーは。お前もそう思うだろう、ライム』

「そうだね」

 

 ふと、燃え盛っている炎に目を向けた。何となく、その炎が微笑んでいるように揺らいだ気がした。

 

 

 

 

★☆★☆★☆★

 

 

 

 

『技術云々の前に、先ずは気合だぁ!! 俺に続け、火ャッハァァァァァァァァァァ!!!!』

「きぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!(火ャッハァァァァァァァァァァ!!!)」

 

 

 

 

 

 





 ホーカマの漢気、大炎上。
 今回はカンナより、寧ろファイヤーに萌えた自分です。
 次回は待ちに待ったキクコさんです!!! 一応聞きますけど、キクコさんの話も読みたいですか? まさか、読みたくない訳がないですよね(真顔)。

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