とある少年が、全女性ジムリーダーのおっぱいを揉むという夢を抱いたそうです   作:フロンサワー

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 すんません、大分遅くなりました。
 どうでもいいですが、この小説は「うちのポケモンがなんかおかしいんだが」に感化されて誕生しました。知ってる人はいますかね?


20歩目 シャラシティ

 

 皆さんどうも、ライムです。僕は今、シャラジムをローラースケートで駆け抜けてる真っ最中です。

 いやいや、遊んでないから。真面目にジムに挑戦してるから。ジムの特性上、ローラースケートを履かざるおえないんだ。

 コルニちゃんに会うにはジムトレーナーを全員倒すしかなくてね。ローラースケートを履いてるトレーナーに追い付くには、こっちもローラースケートを履かなきゃいけないんだよ。

 まあ、僕には必要ないけどね。走るのに関しては7年間みっちり特訓しまくったから。警察から逃げる訓練がry)。

 勿論、ここのジムリーダーも女の子だ。名前はコルニちゃん。格闘タイプのエキスパートだ。

 あと、彼女自身も格闘家らしい。それ自体は別に構わないんだけど、スモモちゃんみたいなパターンだったらどうしよう。コルニちゃんの父親もあんな鬼(オーガ)みたいだったら泣くしかない。

 ジムリーダーがいそうなそれっぽい場所に足を踏み入れた。さて、ジムトレーナーも全滅させたし、そろそろコルニちゃんが現れる筈―――

 

「コルニ、参上!」

 

 うわぁぁぁぁぁぁ、降ってきたぁぁぁぁぁぁ!!!

 驚いてる僕を他所に、クルクルと回ってポーズを決めるコルニちゃん。

 くそっ、驚いてる場合じゃなかっただろ、僕! 落下地点にスタンばってたら、なし崩し的におっぱいに触れるチャンスだったのに!!

 ラッキースケベを引き寄せられない僕の運が恨めしい。こればっかりは鍛えるなんて無理だからなぁ……。

 まあ、いいや。運がないなら、己の手でチャンスを引き寄せるのみだ。頑張っておっぱいを揉もむとしよう。

 

「―――!!!」

 

 突然、首元に鋭い何かを突き付けられた。多分、少しでも動けば僕の首が貫かれるだろう。それだけの凄味が滲み出ている。

 ゆっくりと目線を下に動かす。そこには、敵意に満ちた目で睨んでいるルカリオがいた。首に突き付けてるのって手にあるトゲか。

 初対面の人にするような行動じゃないでしょ、これ。僕、このルカリオに何かし――― ああ、そうか。ルカリオは人間の心を波導で感じ取るんだっけ。そりゃあ、僕みたいに煩悩満載の人間を御主人に近づける訳にはいかないよね。

 

「ど、どうしたのルカリオ!?」

 

 コルニちゃんが慌てた様子でルカリオに問い掛ける。

 まあ、コルニちゃんからしてみれば、ルカリオの行動は凶行以外の何もなでもないだろうしねぇ。本当は主を守る正当な行為なのに。

 

「戻って、ルカリオ! 戻りなさい!!」

 

 コルニちゃんの必死な呼び掛けがあってか、渋々ながらも僕から離れるルカリオ。

 ああ〜…… なんか、ゴメンね?

 

「ごめんなさい……。いつもなら大人しい子なのに、今日に限って……」

「大丈夫だよ、気にしてないから」

「本当にごめんなさい……。ほら、ルカリオも謝って!」

 

 僕にガンを飛ばしながら近づくルカリオ。謝る態度じゃないんですがそれは。

 

「がぁうっ!!!」プイッ!

「ルカリオ!!!」

 

 ルカリオは思いっきりそっぽを向いた。そして、直ぐにコルニちゃんの隣へと戻った。

 さてさて、どうしたものか。このルカリオを何とかしないと、コルニちゃんのおっぱいを揉むのは夢のまた夢だな。これは由々しき問題だ。

 

「まっ、本当に気にしてないしさ。ポケモンバトル、始めようよ」

「う、うん……」

 

 やはり、コルニちゃんの表情は浮かないものだった。うわぁ、凄い申し訳ない。

 さて、どのポケモンを出そうかな? サッちゃんで闘うのが妥当なんだろうけど、相手のポケモンがルカリオならホーカマが―――

 

「!」

 

 モンスターボールがガタガタと揺れていた。このボールは、ファーザーの……!?

 

『……よう、ライム』

 

 モンスターボールが開き、ファーザーがボールから御出でなさった。

 驚きだ。まさか、ファーザー直々にポケモンバトルをお望みになるなんて。こんな事、これまでに1度だってなかったぞ……。

 

「ファーザー、どうなさって……」

『大した用じゃねぇ。お前に喧嘩を売った威勢の良い若いのと、少し手合わせしたくなっただけだ』

 

 ファーザーの鋭い眼光はルカリオに向けられていた。

 ズシリ、と。目にめえて空気が重くなった。それでも、コルニちゃんは目を輝かせていた。

 

「チャレンジャーさん、あなたの名前を教えてくれる?」

「僕はライム、しがない一人のトレーナーさ」

「……ライムさん。ここからはジムリーダーではなく、一人のトレーナーとして貴方に挑みます!!」

 

 ルカリオがコルニちゃんの前に飛び出る。どうやら、コルニちゃんはルカリオで相手するらしい。というか、ファーザーはルカリオと闘うのを望んでたし。

 

「ルカリオか。良かった、お願いする手間が省けたよ」

 

 ファーザーも僕の前に悠然と足を進める。さあ、闘いの舞台は整った!

 

「それじゃあ、バトル開始!」

 

 バトルが始まった。だけど、コルニちゃんのルカリオは一切動こうとしなかった。

 

「貴方のファーザーに敬意を表して、全力でいきます! いくよ、ルカリオ!!」

 

 コルニちゃんが左手を掲げた。

 その左手につけられた手袋には、光り輝く七色の宝石があった。

 一体、なんのつもり―――

 

「進化を超えろ、メガシンカ!!」

 

 コルニちゃんが右手で宝石に触れる。その瞬間、宝石から眩い光が放たれた。

 それに反応したのか、ルカリオの左腕の腕輪に付いてる宝石も光を放った。あれ、ただのファッションじゃなかったのか!

 その光は、瞬く間にルカリオの姿を覆い隠してしまった。

 

「うがぁうっ!!」

 

 現れたのはルカリオ――― いや、違う。ベースはルカリオ、それでも細部が違っている。そして、その強さも……!

 

「驚いたな……。まさか、ルカリオがもう1段階進化するなんて」

「ううん、これはメガシンカ!」

「メガシンカ?」

「え〜っとね…… 進化を超えた凄い進化なの!!」

 

 成る程、分からん。メガシンカって結局何なんだ!?

 変わっているのは外見や能力だけじゃない筈。技・タイプ・特性も変わっているかもしれない。くそっ、メガシンカの知識さえ有れば―――

 

『気負うな、ライム。漢ならドンと構えろ』

「ファーザー……!」

 

 凛と響く鳴き声が響いた。それだけで、頭の中にある靄が一気に吹き飛ばされた。

 そうだ。相手がメガシンカしたポケモンだろうと、いつも通り全力で闘うだけだ!

 有り難き御言葉を賜ってくれたファーザーに感謝しながら、前方のルカリオに意識を集中した。

 

『来るぞ、構えろ』

「はいっ!!」

 

 地面が砕ける音がした。その音が届いた頃には、ルカリオはファーザーとの間合いを詰めていた。

 このスピード、スモモちゃんの親父さんを彷彿させる。僕の目でも追うのがやっとだ。

 

「グロウパンチ!」

「燕返しです!」

 

 ルカリオの拳とファーザーの翼が重なり合った。流石はファーザー、ルカリオの動きを完全にお読みになっている。

 威力は互角――― いや、ファーザーが押されている!?

 

「押し切って!」

 

 ルカリオが拳を振り切った。

 拳圧に押され、ファーザーが直線上の壁に激突した。壁の崩壊で砂埃が舞い上がり、ファーザーの御様子は確認できない。

 信じられない。まさか、ファーザーが力負けなさるなんて……!!

 恐るべきはメガシンカ。きっと、メガシンカ前のルカリオなら力負けなんて有り得なかっただろう。

 

「トドメよ、波導弾!!」

「がぁうっ!!!」

 

 ルカリオが波導弾を放った。通常の波導弾より、何段階も威力が跳ね上がった波導弾だ。

 

「ファーザー!!」

 

 スパリ、と。砂埃諸共、波導弾は真っ二つに切り裂かれた。お斬りになったのだ。恐らくは、辻斬りで波導弾を。

 全身の肌が粟立つ。一体、どれだけの修羅場を潜り抜けなさればこんな神業を……!!

 砂埃が晴れていく。しかし、そこにファーザーの御姿はない。

 

「―――ルカリオ、後ろ!!」

 

 ルカリオが振り返る。壁際にいた筈のファーザーが、悠然とそこに佇んでおられた。

 分かっていた。ファーザーなら、即座に反撃を仕掛けなさると!!

 

「ファーザー、燕返しです!」

 

 ファーザーの翼がルカリオに叩きつけられた。しかし、流石はメガ進化したルカリオと言うべきか。ファーザーの燕返しを完璧にガードしていた。

 ルカリオが信じられないといった表情を浮かべる。それを見たファーザーは、心外そうに目を細めなさった。

 

『たかがラッキーパンチ1発で油断すんじゃねえよ、若いの。たった今、勝負は始まったばかりなんだぜ? あまり落胆させるな』

「―――ッ!!!!」

「ルカリオ、下がって!!」

 

 後方へ大きく跳び、ルカリオがファーザーから距離を取った。

 

「ファーザー、ダメージは!?」

『なに、問題ねえ…… と言いたいが、向こうも中々の手練れ。ちいっとキツイ一撃だったぜ』

「ッ!!??」

 

 末恐ろしい攻撃力だ。ファーザーにここまで言わしめるか……!!

 いくらファーザーでも、あのルカリオの攻撃をくらうのはマズイ。攻撃力を底上げされる前に、決着を付けないと!!

 

「ルカリオ、剣の舞!!」

「がうっ!!」ブンブンッ!!

「えぇっ!?」

 

 首を横に振るルカリオ。

 まさか、ファーザーに挑発されて……!?

 

『おっと、少し舌が回り過ぎちまったかね?』

「ファーザー……」

 

 だけど、挑発してくれたのはファインプレーだ!

 

「ファーザー、燕返しです!」

「仕方ない、インファイトよ!!」

 

 ファーザーとルカリオが互いに距離を詰め合った。

 無数の打撃と斬撃が交じり合…… いや、ルカリオの拳がファーザーに届いていない……!?

 ルカリオの手脚が当たる寸前、ファーザーが翼を当てて手脚をいなしなさっているのが見えた。一方で、ファーザーの燕返しは確実にルカリオの肉体を捉えている。

 いける! このまま闘えば、ルカリオの体力は間も無く底を尽き―――

 

「ぅがぁうっ!!!」

 

 鈍い音が響いた。

 ルカリオの拳がファーザーの顔面に叩き込まれた。

 マズい、直撃だ……!! いくらファーザーでも、今のインファイトをくらえば体力が危ない!!

 だけど、ファーザーの目は。揺らぐどころか、その目は研ぎ澄まされた刃のように鋭くなったいた。

 

『効か、ねえな……!! 無理矢理当てた拳なんぞで、俺の首を取れると思うなッ!!』

 

 一閃。ルカリオの土手っ腹に燕返しが叩き込まれた。

 ルカリオはゆっくりと地面に膝を着いた。メガ進化も解除されて普通のルカリオに戻り、目を回しながら倒れてしまった。

 ファーザーはルカリオに背を向け、何か用事を思い出したかのように肩越しで振り返った。

 

『俺が勝てた理由を教えてやろうか。動きが単調、大雑把だから次の攻撃も読み易かったんだよ。その力の扱いに慣れたら、またいつでも倒しに来い』

 

 そう仰ると、ファーザーは背を向けて僕の方へと足を進めなさった。

 しかし、相当無理をなさっていたのか、その足取りは見たことも無いくらいフラフラだった。

 

「ファーザー!?」

『偉そうに説教垂れた俺がこの様とはな。ククッ、老後の楽しみが一つ増えた……』

 

 心底楽しそうに笑うファーザー。

 可哀想に。あのルカリオ、ファーザーにロックオンされたな。まあ、ここまでファーザーを追い詰めたポケモンなんて片手で数えるくらいだしなぁ。

 

「お疲れ様でした。今はゆっくりお休みください」

『ああ、そうさせてもらう』

 

 ファーザーをモンスターボールに戻した。やれやれ、こんなに冷や汗もんのポケモンバトルなんていつぶりだよ……。

 この先のジム戦に備えて、メガシンカについて勉強する必要がありそうだな。

 

「お疲れ、ルカリオ」

 

 ルカリオを労わり、モンスターボールへと戻したコルニちゃん。その表情は悔しそうでもあり、同時に嬉しそうでもあった。

 

「本当に熱いバトルだったわ、ライムさん!! そんなバトルを経験させてくれた貴方に、このファイトバッジを進呈します!!」

 

 コルニちゃんがファイトバッジを差し出した。

 いやぁ、とうとうジムバッジも18個になっちゃったか。我ながらよく集めたもんだ――― って、普通にバッジを受け取っちゃったよ! いつもの作戦ができないじゃん!!

 どどど、どうしよう!? えっと、コルニちゃんと一緒にいられるイベントを起こさないと!!!

 

「でも、本当にごめんなさい……。あたしのルカリオが失礼しちゃって……」

 

 しゅんとした表情に変わるコルニちゃん。コロコロと表情が変わって可愛い…… じゃなくてさ!!

 

「……あーあ、結局メガシンカって何なんだろうな!! 誰か、詳しい人が教えてくれないかなぁ!!」

「そうだ! お詫びに、あたしがメガシンカについて色々と教えてあげる!!」

 

 おお、簡単に釣れた!

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 シャラシティの奥にそびえ立つ塔、マスタータワー。僕はこの場所でコルニちゃんにメガシンカのノウハウを数日間教わった。

 メガシンカ。カロス地方のみで確認されている現象で、進化の限界を突破した更なる進化形態と呼ばれている。

 が、どんなポケモンもメガシンカできる訳じゃないらしい。まあ、確認されてないだけで、まだまだ数は増えるだろうってコルニちゃんが言ってたけど。

 僕のパーティにもメガシンカできるポケモンがいるかどうか調べてみたけど、メガシンカが確認されているのはサッちゃんことサーナイトだけだった。

 なんでも、カロス地方チャンピオンであるカルネさんのサーナイトが最初の例らしい。

 

「という訳で、早速サッちゃんをメガシンカさせてみよー!」

「おお〜!」

 

 メガシンカを実践練習をするべく、僕らはマスタータワーの頂上にいる。

 昨日、サーナイトナイトが丁度よく入荷されたみたいで、コルニちゃんの交渉もあって何とかゲットできたんだ。

 あっ、勿論お金も取られました。結構高かったです。ジムでのお詫びでコルニちゃんがお代を払おうとしてたけど、流石にねぇ……。

 

「でもさ、何でマスタータワーの頂上でやるの?」

「えっとね、高みを忘れないようにここでメガリングを渡す決まりなの」

「へぇ〜」

 

 確かにめっちゃ高いもんね、この場所。ここならシャラシティが一望できるもん。

 

「それじゃあ、メガリングとメガストーンを渡します!」

 

 コルニちゃんの手にあるのは指輪型のメガリングとメガストーンだった。すげぇ、あんなにゴツゴツした石だったのに綺麗に加工してる。

 メガストーンとメガリングはメガシンカに必要不可欠な道具だ。トレーナーとポケモンに絆が芽生えていれば、メガリングにあるキーストーンとメガストーンが共鳴してメガシンカできるらしい。

 

『キターーーー!!! 結婚指輪キターーーー!!!』

 

 モンスターボールから勝手に飛び出てきたサッちゃん。ずっとメガシンカを楽しみにしてたし、居ても立っても居られなかったんだろうな。

 さてと、待たせるのも悪いしメガストーンを渡すとしよう。サッちゃんの左手の指(?)に、メガストーンをはめてあげた。

 夢見心地な表情で指輪型メガストーンを見つめていたサッちゃんの頬には、何故か涙が伝っていた。

 

『うぅっ…… うぅぅ!! 感激ですぅ、生きてて良かったですぅ……!!』

「泣かないで泣かないで。またやってあげるからさ」

 

 サッちゃんの背中を優しくさする。

 ちょっと可愛いなと思ってしまったのは秘密だ。だって、それを聞いたら絶対調子に乗るだろうし。

 

「それじゃあ、ライムさん。メガシンカをやってみましょう!」

「そうだね」

 

 指輪型メガリングを左手の薬指にはめる。まあ、その辺はサッちゃんに気を遣ってね。

 

「いくよ、サッちゃん!」

 

 メガリングに触れると、眩い光が溢れ出した。それに反応して、サッちゃんのメガストーンからも同じように光が溢れ出した。メガストーンの光は大きくなり、瞬く間にサッちゃんを飲み込んだ。

 光が徐々に晴れていく。そこにいたのは、まるで花嫁のような姿のサッちゃんがいた。

 これ、メガシンカしたんだよね? サッちゃんが速攻で着替えたとかじゃなく。

 

「あの〜、サッちゃんさん?」

 

 話しかけるも、サッちゃんの反応はない。本当にどうしたんだ……?

 

『―――たん』

「ん?」

 

 サッちゃんがポツリと呟いた。声が小さくてよく聞こえな―――

 

『ライムたぁぁぁぁぁぉぁん!!!!!』

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!??」

 

 サッちゃんが飛びかかり、僕のズボンに手をかけた。

 こいつ、僕のズボンを脱がそうとしてやがる!! 発情…… 発情しているのか!? メガシンカすれば発情するのか!?

 僕もズボンを掴み上げ、必死に抵抗する。僕は変態紳士だけど、種族の壁を越えるつもりはない!

 

「メガシンカの暴走!? ライムさんを助けなきゃ!!」

 

 コルニちゃんがモンスターボールに手をかけた。

 その瞬間、サッちゃんの目がコルニちゃんに向けられた。その目には、並々ならぬ強い怒りが含まれていた。

 

『邪魔すんなや!!』

「きゃあっ!?」

 

 コルニちゃんがサイコキネシスで吹き飛ばされた。これって完全に塔から落ちる軌道じゃん!!

 僕の予想通り、コルニちゃんは柵を通り越してしまった。重力に引っ張られ、そのままグングンと下に落ちていく。

 コルニちゃんのポケモンって格闘タイプばかり。多分、空を飛べるポケモンを持っていない!

 大人しくサッちゃんに捕まってる場合じゃない。サッちゃんの拘束から抜け出し、コルニちゃんを追って塔から飛び降りた。

 

「ファーザー!」

『任せろ』

 

 モンスターボールの開閉スイッチを押し、ファーザーを繰り出した。

 

『おい、ライム。ズボンはどうした?』

「捨ててきました」

『またお前は……』

「いいえ、ファーザー。僕の心と行動に一切の曇りはありません。全てが正義(合法)です」

 

 いや、仕方なかったんですよ。サッちゃんの拘束から逃れるには、ズボンを犠牲にするしかなかったんですよ。

 露出魔じゃないよ。コルニちゃんを助けようとして脱いだんだから、正当な行為だよ。年下の少女の前でパンツを晒すなんて背徳感がハンパなくてドキドキするけど、正当な行為ったら正当な行為だよ。

 呆れ半分のファーザーは僕の肩をお掴みになり、コルニちゃんの側まで急降下なさった。風が強くてスースーする!

 

「コルニちゃん!!」

「ライムさん!!」

 

 そうだ、この機会におっぱいも揉んでおこう。右腕を回してコルニちゃんを抱え、さりげなくコルニちゃんのおっぱいに手を置いた。

 

「ひゃあ!!??///」ポニョン!

 

 柔らかいぃぃぃぃぃ!!!!

 ちっぱい、ちっぱい!! まあ、子供だから当たり前だけど!! この成長性のある柔らかさが堪らないぃぃぃぃぃぃ!!!!

 調子乗ってグリグリしたらバレるだろうか!? いや、ちょっとなら大丈夫だと信じよう!!

 そーれ、グリグリ〜! うっひょい、おっぱいの柔らかさがこの手一杯に広がってるぜ!!

 

「ライムさん…… 手が当たって―――」

「大丈夫、僕が絶対助けるから!!」キリリッ!

「ぁぅ……///」

 

 さて、おっぱいを揉むのも終わりにしますか。

 コルニちゃんをお姫様抱っこの要領で抱え、ファーザーにマスタータワーの上空まで運んでもらった。

 そういや、コルニちゃんはまだ僕がパンツを晒してるの気づいてないっぽいね。いつバレるかと思うと、それはそれでドキドキするな。

 

『ライムさぁぁぁぁぁん、ごめんなさぁぁぁぁぁい!!!!』

 

 マスタータワー頂上に戻ってくると、号泣したメガサッちゃんが出迎えてくれた。あ、制御できるようになったのね。

 ……必死に謝っているけど、僕のズボンを被りながらだもんなぁ。反省したかどうか怪しいんだけど。

 

「……え、えっ、ええ? なんで、サッちゃんがズボンを被っ…… 誰の、え?」

 

 おお、とうとう気づかれたか。

 

「まさかライ…… あわあわわパンツあわわ」

「ちょっ、暴れないで!!」

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

「これからは露出路線も考えよっかな……?」

 

 





 ライムは女の子のためならパンツだって捨てれます。
 ファーザーをカッコ良く書きたくてこんなに遅くなったから全てはファーザーのせいうわなんだお前ごめんなさい僕が悪かったで【ドグシャア!!】
 感想・評価、くれると嬉しいです。
 

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