とある少年が、全女性ジムリーダーのおっぱいを揉むという夢を抱いたそうです 作:フロンサワー
スイーツイーターも更新できたし、受験が終わったのでいいペースです。
それに、沢山くれる感想が励みになります。ありがとうございます!!
エリカちゃんのおっぱいを揉むべく、僕はタマムシシティに到着した。
タマムシシティの目玉といえば、やはりタマムシデパートだろうか。タマムシデパートとは、カントーでも随一の超巨大デパートだ。技マシンやら、生活必需品やら、とにかく何でも揃っている。
という訳で、今日はタマムシデパートで買い物をしないといけない。何故かというと、かなり前に発売された雑誌、月刊女性ジムリーダーズ特集が販売されているからだ。買う時期が遅すぎて他の町に売っていないから、この機会に何としても買わないといけない。
そういえば、今月の表紙はカミツレちゃんっていうジムリーダーだったな。あの貧乳が巨乳になるまで揉みしだきたい……。
え、ジム戦はいいのかって? そんなん明日でいいんだよ。おっぱいは逃げないから。今日はデパートで買い物して、その後はスロットで遊び倒すんだ!!
★☆★☆★☆
僕は今、タマムシデパートの1Fにいる。周りにはいつもより沢山の人がいて、デパートの客全員が集まっていると思うほど混雑している。
けどそれは、イベントが始まるからとか、決してそういう理由じゃない。
「てめぇら、全員動くんじゃねえぞ!」
黒ずくめのおっさんが叫ぶ。
………ほんと、何でこうなった。
僕が今どんな状況かって? 縄でグルグルに縛られて、モンスターボールまで奪われているという状況だよ。
デパートに入った途端、何故かアーボックと遭遇したんだよね。ポケモンを繰り出す暇もなかったし、そのまま捕まっちゃったんだよ。どうやら強盗の真っ最中だったようで、僕も晴れて人質の仲間入りさ。
犯人は目の前にいるロケット団――― のコスプレをしている3人のおっさんだ。
ロケット団は6年くらい前に一人の男の子がぶっ潰したから、今はもう存在しないしね。残党って言うにも昔過ぎるし。
しっかし、どうしてこうむさ苦しい男ばかりなのかね。もしも女の人がいたら、速攻で縄脱けしておっぱいを揉んでやるのに。
「うぇーん! 怖いよー、ママー!!」
「大丈夫、大丈夫だからね……」
……さて、そろそろ何とかしますか。幼女が泣いているのなら、助けてあげるが世の情けってね。
ロケット団(仮)に見つからないよう、こっそりと縄脱けする。どうして縄脱け出来るかって? 警察に捕まったシミュレーションを想定してね、ちょっと訓練したんだよ。針金さえあれば手錠だってピッキングできる。
周りを見渡し、ロケット団(仮)のポケモンを観察する。アーボック2匹、マタドガース3匹、デルビル1匹ってとこか。
確信した。コイツらは僕のポケモン1匹でも圧勝できる。こんなもん、修業中に出逢ったポケモンと比べたら何でもない。
パンツの中に1個だけ隠していたモンスターボールを取り出す。いつバレるかヒヤヒヤしたけど、意外と見つからないもんだね。
戦う準備は整った。次は、どうやって人質から気を逸らすか―――
「!!!」
ふわり、と鼻をくすぐる匂いがした。
これは何度か嗅いだ覚えがある。そうだ、これは甘い香りだ!!
「ドレディアちゃん、花びらの舞い」
「でぃあーーーー!!!」
動きが散漫になったポケモン達に花びらが命中する。威力が高い技なだけあって、くらったポケモン達は一撃で瀕死になっていた。
甘い香りで動きを鈍らせた後、すかさず高威力の技を叩き込む。人質を取る隙なんて与えさせない、実に理に敵った戦略だ。
このタイミングで救助に来た実力派トレーナーなんて、一人しか思い付かない。
それは―――
「おおおお!!! エリカさんだあああ!!!」
誰かが叫んだ後、大歓声が起きた。
なるほど、あれがジムリーダーのエリカちゃん……。
大和撫子という称号に相応しい、はんなりとした和風美人だ。着物で分かりにくいけど、かなりの巨乳の持ち主とみた。
見事だ。心の底から称賛しよう。奇跡と言っても差し支えの無いほど、エロスと清楚さが調合している。いやもう正直、これで下着を履いてなかったら真剣に泣く。
あ、後ろに数十人くらい警察もいる。こりゃあロケット団(仮)も終わったな。……警察を見ると、僕も緊張してしまうのは何故だろう。
「なんだとぉぉぉ!? 俺達のポケモンがこんなにあっさりぃぃぃ!!??」
「さあ、諦めて投降して下さい。人質を取ろうとしても構いませんが、私のポケモンの攻撃とどちらが早いでしょうかね?」
「「「………ま、参りました」」」
………怖っ。あの笑顔、美しいけどトラウマになりそうだ。これ、おっぱい揉んでも大丈夫なのかな?
「ご協力ありがとうございます、エリカさん。後は我々にお任せください。おい、お前ら! このロケット団もどきを連行しろ!!」
「「「はっ!」」」
警察がロケット団(仮)を連行する。もどきじゃないとか叫んでいるけど、もしかしたら本物なのかな。まあ、ロケット団が潰れた今となっては分からないけど。
「ありがとう、ドレディアちゃん」
「でぃあ!」
エリカがドレディアをボールに戻す。
多分、あのドレディアの特性はマイペースだ。花びらの舞いを連発しても全然混乱しなかったし。
ホント、えげつないコンボだな。かなり真剣に対策をとらないと。
勝っておっぱいに触るならまだしも、負けたくせにおっぱいに触ったら印象は最悪だ。上手く演技して故意じゃないように見せても、下手したら警察に連行される。
前回のハナダジムでは上手く勝てたけど、今回はどうだろう? どこのジムリーダーも実力者ばかりで嫌に――― おい待て。あのロケット団(仮)、警察を振り切ってモンスターボールに手を掛けてないか!?
「くそぉ!! 俺達の邪魔しやがって!!! ドガース、捨て身タックルだ!!」
ドガースが捨て身タックルのモーションを見せる。まずい! このままじゃ、エリカちゃんが危ない!!
僕は咄嗟にエリカちゃんに駆け寄り、そのまま一緒に倒れ込む。その甲斐あって、ドガースはそのまま僕らの真上を通り過ぎて行った。
あの野郎……! 僕が助けたから良かったものの、エリカちゃんに命中したら怪我じゃすまなかったぞ!!
ポケモンで女性に攻撃するなんて全世界が許しても僕は許さない。モンスターボールに手を掛け、サーナイトのサッちゃんを繰り出す。
さあ、懺悔の時間だ!!
「サッちゃん!!! サイコキネシスであの野郎にぶつけちゃえ!!」
『あああああああ!!! マスターの匂いが、あそこの匂いが、私の全身を包んでいるぅぅぅぅぅぅ!!! 快感んんんんんんんんん!!!!』
「今そういうのいいから!!」
この通り、僕の持つ6匹のポケモンの中でも一際イカれたサーナイトだ。
それでも、実力は折り紙つき!!
「へぶらっ!!!???」
サイコキネシスで吹っ飛ばしたドガースを、そのままロケット団(仮)にぶつける。ロケット団(仮)は鼻血を出しながら、綺麗な放物線を描いて倒れていった。
いょし! 制裁完了!! 倒れたロケット団(仮)も取り押さえられたし、一件落着だ。
エリカちゃんの上から離れる。いやホント、怪我がなくて良かっ――― あれ? もしかして押し倒した時、合法的におっぱいを揉めるチャンスだった?
ぬああああああ!!!??? しまったああああああ!!! 僕の馬鹿ぁぁあぁあああ!!!
「ご協力ありがとうございます!」
「……いえ、まあ、はい」
警察やらデパートの客やらが何か言ってるけど、僕の耳には全く入らなかった。
ホント、数分前の自分をぶん殴りたい。変態紳士として恥ずべき行為だ。
『はぁ…… はぁ…… もしかして木の実を持っていたら、それはマスターのチン』
「はい自主規制!!」
危ない言葉を放つ前にサッちゃんをボールに戻す。くそぅ! 嘆く暇すら与えないのか僕のポケモンは!!
「危ない所を助けていただき、ありがとうございました。本当に、なんとお礼を言えばいいか……」
エリカちゃんに目を向けると、着物がはだけて凄くいい感じになっていた。
………うん。誰かを助けるのに、理由なんていらないよね。
「いやいや、美人にお礼を言われるだけで十分に御褒美です」
このまま見たい気もするけど、着物だと起き上がるのが大変そうなので手を差し伸べる。エリカちゃんは少しポカンとした後、微笑みながら僕の手を取った。
「あらあら、お上手ですね。貴方の御名前、宜しければお聞かせ下さいませんか?」
「ライムっていいます。この地方じゃ変な名前でしょ?」
「いえいえ、とても良い御名前ですよ」
やれやれ、まさかジム戦以外でジムリーダーと接点を持つとは。もしかして、このまま話が弾んでおっぱいを触らせてくれるという流れに!! なる訳ないか。
とはいえ、運良くお近づきになれたのだから有効利用しないとね。さて、どうするか。
「あの、もしかして貴方はジムに挑戦する方では御座いませんか?」
「………え、何で分かったんです?」
「ジムリーダーなら誰でも分かりますよ。貴方がかなりの実力を持ったトレーナーだと」
エリカちゃんの目が、ジムリーダーとしての目に変わる。百戦錬磨の力強い目だ。
「どうでしょう。御一緒に、ジムでポケモンバトルをしませんか? 勿論、ライムさんのご都合が宜しければですが……」
「いえ、OKです」
即答した。美人の頼みを断るのは家族の死に目だけだと決めているからね。
あ、そうだ。月刊女性ジムリーダーズ買ってないじゃん。まあ、別に明日でいいよね。月刊女性ジムリーダーズだって逃げはしないんだから。
★☆★☆★
タマムシジムは草タイプ専門のジムだけあって、まるでジャングルかのような内装だ。その中央にあるバトルフィールドで、僕とエリカちゃんが対峙している。
実はおっぱいに触る方法はもう思い付い
ている。ポケモンバトルで勝てるかどうかは別として。
けどそれは、成功すれば多大な成果を得るけど、失敗すれば全てが終わる諸刃の剣だ。
どんな方法かって? 今から見せてあげるよ。
「エリカさん。このジムにいる他のトレーナーの席を外させてくれまさんか? 少し、二人きりになりたいんです」
「ええ、構いませんよ」
「ありがとうございます」
ジムで2人きりの状況を作る。
トレーナーの1人が「まさか告白!? エリカ様にもやっと春が来たのね!」とか言ってたけど、残念ながら全然違うんだよなぁ。
誰もいなくなったのを確認して、僕はキメ顔を作ってエリカちゃんに話し掛ける。
「エリカさん。このバトルに勝ったら、1つだけお願いがあるんです」
「なんでしょうか?」
「このバトルが終わったら、僕に―――」
恐れるな。言え、言うんだ! いざとなったら土下座だってすればいい!!
僕は意を決して、口を開いた。
「おっぱいを揉ませてください!!」
「分かりました。私も、貴方のような殿方なら――― って、え? おっぱ……え??」
えええええええ!!??
マジでええええええ!!!??
言ってみるもんだね世の中って!!!
直接頼むなんて無謀だと思ったかい? 忘れてもらっちゃ困る。一応、僕はエリカちゃんの命を救っているんだ。こんな頼みをしても無下には断れないだろうし、何より警察に突き出すような真似はしないだろう。
いやでも正直、こんなすんなり了承してくれるとは思わなかったけど。
「ありがとうございます!! じゃあ、早速いきますよ!!」
「え? …………え?」
勝つ! 今回だけは、寿命を10年削ってでも勝つ!!
「それじゃあ、1on1でお願いします! いけ、ホーカマ!!!」
『火ャッハー!! 燃やし甲斐のありそうなジムですねェ、兄貴ィ!!!』
「いやマジですんなよ?」
コイツの名前はホーカマ。イッシュ地方で捕獲したシャンデラだ。
ホーカマの由来は単純、民家どころか果てには山まで燃やし回っていたからだ。そんな悪事を働いてる途中に遭遇して、成り行きで僕がゲットした訳だ。
「え、えーっと…… ドレディアちゃん!!」
エリカちゃんが繰り出したのは予想通りドレディアちゃんだった。高火力の花びらの舞いで一気に決める腹積もりか。
「それじゃあ、いきますよ!! ホーカマ、火炎放射!!」
『汚物は消毒だぁぁあぁあああ!!!』
炎がドレディアへと迫る。このまま当たれ! 一発でもヒットすれば確実に落ちるんだ!!
「ドレディアちゃん! 蝶の舞い!!」
「でぃあ! でぃあ! でぃあ!」
ドレディアの素早さが加速した。
蝶の舞いは特攻、特防、素早さの3つを上昇させる技だ。ホーカマの火力なら問題なく落とせるけど、問題はあの素早さだな。火炎放射が全然当たらない。
いや、もう1つか。いくら半減とはいえ、ホーカマが特攻を上げ続けた花びらの舞いを耐えきれるかだな。
「ホーカマ! よく狙うんだ!!」
『しゃらくせぇぇぇぇ!!! 燃やしてぇ、燃やしてえよぉぉぉぉ!!!』
……うん、駄目そうだ!
「ドレディアちゃん! 花びらの舞い!!」
やっべ、きやがった!!
無数の花びらがホーカマを呑み込む。
「ホーカマ!!」
『や、やるじゃねえか……』
くっそ! 半減のくせに体力ごっそり持っていかれた!!
流石ジムリーダーのポケモン。相性最悪のポケモンをここまで追い詰めるか……!
「追撃です、ドレディアちゃん!」
まずい! このままじゃ耐えきれない!!
負けるッ! このままじゃ夢が終わるッ!
どうする……? 考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考え――― 思い付いた。リスキーな賭けだが、やらなきゃ勝利は訪れない!!
「ドレディアに突っ込め、ホーカマ!」
『火ャッハー!!』
花びらの中を突っ込むホーカマ。
相応のダメージを喰らうだろうが、耐えてくれ……!!
「何を……」
エリカちゃんが動揺の声を上げてるけど、これでいいんだ!
見極めろ、タイミングを! 限界まで研ぎ澄ませ、神経を!!
周りの世界がゆっくり進む。ヒラヒラと花のように舞うドレディアが、ホーカマへと目を向ける一瞬を捉えた。
「今だ、フラッシュ!!」
『喰らえやオラァァァァ!!』
ドレディアの目が眩み、一瞬だけ動きが鈍る。
花びらも緩まった! これを待っていたんだ!!
「いっけぇぇぇぇ! オーバーヒート!!!」
ホーカマが赤く輝き、撒き散らされた炎がドレディアに命中した。
ドレディアは吹き飛び、目を回して地面に倒れた。つまり、僕の勝利だ。
「……戦闘不能、ですね。完敗ですわ」
「いやったぁぁあぁあああ!!!!! よくやったホーカマ!! 今日はキャンプファイアだ!!!!」
『火ャッホゥ!! 流石は兄貴だぜ!!』
ホーカマをボールに戻す!!
来たぁぁぁぁぁ!!!
おっぱい、おっぱい、おっぱい!!
しかも、今回は満足するまで揉める、揉める、揉み放題だ!!
「あの…… 本当に、触りたいんですか? 私の、その………ぉっぱぃ、に……」
「ええ、その為に7年懸けましたもの!」
そう。ここで怖じ気づいたら、何をしにここまで生きて―――
「そう、ですよね。約束、ですもんね……」
エリカちゃんが凄く悲しそうな顔を見せた。
……いいや、止めないよ。だって、僕の人生を懸けた夢なのだもの。
僕はエリカちゃんの胸まで手を伸ばした。
「えいっ」
「はひゃん///」
そして、右おっぱいを人差し指で突っついた。僕はそこで指を引っ込め、深々とお礼した。
「ありがとうございました!」
エリカちゃんが呆然とした顔をしていた。
「あの…… これだけでいいんですか!?」
「あんな悲しそうな顔をされたら、ね。だから、僕はこれだけで十分です。それじゃあ! 次のジムに行くんで!」
それだけ言い残し、出口へと向かう。
そう、僕は変態だ。だけど、女性を悲しませるような事はしたくない。
………こんなんだったら、まだ偶然に見せて触った方が良かったかもな。
「お待ちください!!」
エリカちゃんに呼び止められる。
振り向くと、エリカちゃんが僕に何かを投げ渡した。キャッチしてそれを見ると、七色に煌めくバッチだった。
「これは……?」
「レインボーバッチです。せめてもの気持ちですわ」
「ありがとう、エリカちゃん!!」
タマムシジムを後にする。
さーて! 次は誰のおっぱいを揉むかな?
ここからだと、そうだな。ヤマブキシティが近いかな!!
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「あ! エリカ様、どうだったんだすか!?」
「………あの方は、1つの場所に留まるような人ではありませんわ。でも、本当に素敵な人でした」
「え? どーゆうことですか???」
「何でもありません。さあ、お昼寝でもしましょうか」
ポケモン:シャンデラ
ニックネーム:ホーカマ
性別:オス
特性:炎の体
性格:放火魔
備考:イッシュ地方を恐怖に陥れた史上最悪のポケモン…… と本人は豪語しているが、全ての火事がぼや騒ぎ程度である。根っからの悪人ではない。しかし、バカ。
ポケモン:サーナイト
ニックネーム:サッちゃん
性別:メス
特性:トレース
性格:エロい
備考:エロい。マスターのライムにご執心である。これは明らかにマスターであるライムの影響である。しかし、ライムを守ろうとする気持ちはパーティー1。