霊感少年の幽雅な生活 (完)   作:ケツアゴ

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昔のキャス狐強かった! アーチャーの高火力がなければ勝てなかったし、パターン読めずに7回は負けた  


ランサーに対する麻婆の扱いが 当たらない必中の槍(笑)

セイバーって最良なんですよね? 動画サイトでセイバーだけキャス狐との会話の映像が見つからない アーチャーは自力で見たけど


六十二話

とある休日の昼間、人寂しい海辺に一組の親子の姿があった。父親の方は古ぼけた釣竿を使い、息子の方は綺麗で何処か神秘的な力さえ感じさせる釣り竿を使っている。それぞれ別のクーラーボックスを使い、どうやら勝負をしているようだが息子の方が圧勝していた。

 

 

「あ、キスが釣れた」

 

「またかっ!? て言うかさっきからおかしくないか!? 入れ食いにも程があるだろう!」

 

息子が餌を入れると数秒で大物が掛かり、開始数分にも関わらず既にクーラーボックスは満杯だ。反対に父親の方はボウズであり、海をよく見ると沖の方にいるはずの魚が息子が餌を入れるのを待機するように群れていた。

 

「はっはっはっ! 勝った方が掃除当番を相手に押し付けられる約束だったよね? あれ? 父さんって釣り歴20年だったっけ?」

 

「……忘れてないさ。くそぅ、まさか此処まで圧倒されるとは。……まさか霊能力を使ってないよな、一誠?」

 

「使ってないよ? ……ポセイドン様から貰った釣竿は使ってるけど」

 

「やっぱりかっ! 妙に神々しい竿だと思ったら海の神様の竿!? そりゃ釣れる筈だ! ……来週ある会社の釣り大会の時に貸してくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、どうなんだ、仕事の方は?」

 

「順調だよ。俺は強いし、玉藻達も居るからね」

 

「……そうか」

 

一誠の父は釣竿を垂らし、タバコをふかしながら呟くとボンヤリと空を見上げる。その時、浮きが沈み、急いで釣り上げると藻が絡んでいた。

 

「……むぅ。なかなか釣れんな。ところで新しく部下になった彼奴は何者なんだ? ……霊感のない私でもヤバイと感じたぞ」

 

「……佳織だね。アレは怨霊の集合体。最早自我も失くし、術師でさえ本能的に目を逸らすほど悪質な存在だったんだけど僅かに残った心で寂しさを感じていたんだろうね。持っていた怨念が気付いた俺に対する好意に変わったみたい。……若干ヤンデレ入ってるけど」

 

殺して自分の一部にしようとした時点で若干とは言えないと思われるが一誠は平然と言いのけた。

 

「……大元は明治初期に夫に殺された女の人。美人だったから浮気を疑った嫉妬深い夫に殺されて屋根裏に隠されたんだ。そして息子を殺して狂いきった」

 

「親が……我が子を殺したのか!?」

 

一誠の父は唖然とした様子で反応し、一誠は悲しそうな顔をする。

 

「……うん。本人は殺そうとして殺したんじゃなくって我が子を傍に置きたいってだけだったんだけど、死霊の念って生者には毒だからさ。そうして狂った彼女は人を呪い殺し、殺された人は取り込まれながらも助けを求めて他の人を殺していく。……悪循環だよね。ま、今は俺がコントロールしてるから大丈夫だよ」

 

「……そうか。なぁ、一誠。私や母さんはお前の様に凄い力もないし、悪魔や何やらの事はさっぱり分からん。だがな、相談くらいなら乗ってやれるから吐き出したいことは吐き出せ」

 

「……ありがとう、父さん」

 

一誠はぷいっと顔を逸らしながら礼を言って立ち上がる。父も立ち上がって後片付けを終わらすと二人は車に乗り込んでいった。

 

「今日は母さんが居ないし、私達だけで魚三昧だな。玉藻は魚を捌けるんだろ? いや~、楽しみだな。今時あんな良い子他に居ないんだから大切にしてやれよ? 他の子達もな」

 

「分かってるって。責任もって幸せにしてみせるさ」

 

「……そうか。なら、安心だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ところで孫は何時ごろ抱けるんだ?」

 

「……大学出て冥府に正式に就職してからだから、最低でも6年くらいは待って欲しいなぁ……」

 

「なんだ、つまらん! 私や母さんは今年中でも大歓迎だぞ?」

 

「……色々都合があるんだよ。子供を産めるように体を創ったりとかさ。てか、高校生の息子に孫の顔見せろとか……」

 

一誠は不貞腐れたように呟くと家に帰るまでの僅かな時間を寝て過ごす。これが過去未来において最強の赤龍帝の家族との日常である。戦場では無類の強さと残酷さを持つ彼も親の前ではただの息子でしかないのだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「パーティ? それも冥界での? ……拒否したいなぁ」

 

冥界で行われるパーティに行くから護衛として着いてこい。ハーデスから受けた依頼に一誠は露骨に顔を顰める。絶対に行きたくないと言うのが丸分かりだった。

 

《ファファファ、そうは行かん。一応同盟相手だからな。此処で行っておかないと他の勢力から奴らの次くらいに常識知らずだと思われる。……不満そうじゃな》

 

「いや、だってグレモリーと会うかもしれないじゃん」

 

《……奴らは来ないらしいぞ。呼ばれた若手はバアルとシトリーだけだ。……パーティならご馳走が出るだろうな》

 

「後、ご馳走……いや、でもなぁ……。あれ? その手に持っているのは……」

 

ハーデスが目の前でヒラヒラさせている紙切れを見て一誠の顔色は悪くなる。それは学校関係者以外に渡される学園祭の招待券だった。要するに暗に脅しているのだ。来なかったらお前の知り合いに渡すぞ、と。

 

「……分かった。行けば良いんでしょ? ……所でほかの最上級死神の人達は?」

 

《プルートは歯医者の予約が入っており、オルクスは有給取って旅行だ。……前々から行かない為に作戦を練っていたらしい。……もしかして儂って人徳ないのか?》

 

「……」

 

《た、頼むから無言で目を晒さないでくれ》

 

「……慕われてはいると思うよ? 誕生パーティの出し物張り切ってたじゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、ハーデスの護衛として冥府式の正装をした一誠と玉藻はパーティ会場に到着した。既に多くの悪魔や同盟相手の代表者がやって来ており挨拶を交わしていた。

 

「なぁ~んか、嫌々来てますって感じですねぇ。ま、同盟相手の要人の護衛を学生に任せる奴ら何ざ信用ならねーって感じですからねぇ、ご主人様」

 

玉藻が不機嫌そうに見つめる先には見知った顔がチラホラと見受けられる。ガウェインは妻と来ており笑顔で接してはいるものの本当に笑っていない事が見て取れた。

 

《さて、儂は向こうから挨拶に来るのを待つから貴様らは食事をしてきて良いぞ。ただし、酒は程ほどにな。って、もうおらん!?》

 

食事をして来ても良い、ハーデスがそう言った途端に一誠の姿は消え、離れた所にあるテーブルの近くにいた。パーティは立食形式になっており、一誠は玉藻に飲み物のグラスを持たせ、料理を食べてる。

 

「ん~♪ ミノタウロスのタタキおろしソースがけは美味しいね。玉藻も食べたら?」

 

「はい、では頂きますね♪」

 

一誠はフォークで突き刺した肉を差し出し、玉藻の口に運ぶ。二人がその後も食事を楽しむ中、招待客達は遠巻きに二人を見ていた。貴族達は侮蔑と蔑み、そして何よりも恐怖の篭った目で。嫌々来ていた同盟相手の神々は興味深そうな視線を送る。

 

そんな中、一人の悪魔が二人に近づいていった。若手ナンバーワンのサイラオーグ・バアルである。

 

 

「やぁ、久しぶりだな赤龍帝」

 

「ん……もぐもぐ…久しぶりだね……もぐもぐ」

 

「……食べるか喋るかどっちかにしてくれないか」

 

「もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ」

 

お言葉に甘えて、とも言いたげな顔しながら一誠は食事を続け、玉藻は途切れないようにと次々に更に料理を運んでいった。

 

「……そう来たか。まぁ、選択肢を与えたのは俺だからな。この前助っ人になってくれた二人に礼を言いたくてな。有難うと言っていたと伝えてくれるか?」

 

「え? 君もロリペドなの?」

 

「……いや、白龍皇と一緒にしてくれないでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヘックション!」

 

『どうした、風邪かヴァーリ?』

 

「いや、クシャミが出ただけだ。……それより俺達の悪評をネットに流していた奴が分かったらしい。美猴がメールで……やっぱりか! 犯人は赤龍帝だ! こうなったら果たし状を送るぞ、ホモペドン! ……あ」

 

『あらぁ、此処何処かしらん? あ、私の名前はアルビオンって言うのよ。宜しくね、可愛いボ・ウ・ヤ♥』

 

もう、彼らは末期かも知れない……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァーリが大失言をする中、グレモリー卿は娘の事に対する嫌味を敵対する貴族達に言われながら挨拶を続けていた。そんな中、一番苦手とする貴族がやって来る。妻の腹違いの兄弟であり、サイラオーグの父親であるバアル家現当主だ。

 

そして息子に家の特徴である滅びの魔力がないからと僻地に追放し、滅びの魔力に恵まれたサーゼクス達を敵視していた。

 

「フンッ、無能な娘に苦労しているようだな。……どうだ、バアル家で引き取ってやろうか?」

 

「……それはどういう意味でしょうか?」

 

「ウチの無能に嫁としてあてがえば、今度こそ滅びの魔力に恵まれた跡継ぎが生まれるだろうからな。不良品を有効活用せんかと言っておるのだ」

 




意見 感想 誤字指摘お待ちしています

もし原作で一誠がいなかったら 前の巻でのイベントは無視 ご都合主義でイベントは起こります

一巻 アーシア死亡 レイナーレが回復できる堕天使に

2巻 ライザーと結婚

3巻 ヴァーリの助けで死亡は免れる 間に合わなかったら犯されて殺される 木場は死にそう

4巻 ギャスパーは引きこもったままか 人質になってリアスは無抵抗で死亡


5巻 黒歌に小猫が誘拐され ソーナに敗北 てか黒歌に殺される

6巻 アーシア奪われる もしくは会場中に反転した回復が

7巻 ロキに殺される

9巻 二年生組死亡


10巻 サイラオーグに敗北

11巻 死亡

12巻 冥界壊滅 ソーナ達含め死亡 

14巻 居残り組がグレンデルに負けて死亡、レイヴェルは連れ去られる

15巻 グレンデルかクロウクルワッハに負けて死亡

16巻 学校吹き飛ばされロスは攫われる 他は死亡


一誠居ないとバットエンド どんだけぇ

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