これは執事ですか?はい、だけどゾンビです   作:放仮ごdz

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問題あり過ぎ介護ロボ・エイト登場。あと皆さん、お気づきですか?密かにタグに入れられている「名探偵」に・・・。少し経ったら、そっち側のキャラも登場させるつもりです。まずは執事業を何とかしなければ。

ちなみにこの物語の時系列は原作と同じで12月26日です。まだ物語が始まってから二日しかたってないという・・・これぞハヤテクオリティー。


適性ですか?はい、どうやら私は馬鹿みたいです

ユーside

さてと。原作と違ってハヤテの借金は完全にチャラになったし、あとは三千院家に恩を返すだけだね。ハヤテの性格上、ナギに恩を返したいはず。でもそれはあの誘拐犯から助けたことでチャラになると思うんだけどなぁ・・・まあ、宿無しだし丁度いいか。

 

で、私はあらゆる意味でピンチな危機を迎えている。クラウスさんがハヤテと私を認めてくれないのだ。

 

「というかそもそも雇っていません!そこのユークリウッド共々、こんなどこの誰ともわからない男を採用するわけにはいきません。当然でしょうに」

「なるほど。つまらんジョークを言っているのはこの髭だな」

「いたたたっ私の自慢のカイゼル髭が—!?」

 

ナギがクラウスさんの髭をジト目で引っ張っている。まあそれはそれとして、よく考えてみたらハヤテは私自らが紹介したけど、私自身の事は考えていなかった。どうしよう・・・

 

「この私が!私の命を救ってもらった礼に雇うと決めた!この決定に変更はない!」

「姫神の後任は私が決めると約束したでしょう!お嬢様の頼みとあれど、こればかりは譲れませんぞ!」

 

何かヒートアップしているなぁ・・・マリアさんはいつもの事の様に笑顔で立ち、ハヤテはおろおろしている。私?ず―――――――っと無表情で立っていますが何か?

 

「大体こんな貧乏くさい少年を雇う方がどうかしている!」

 

あ、ハヤテにダメージだ。

 

「それに喋ろうともしないなど、メイドとして失格でしょう!」

 

グサッ!・・・これにはわけがあるんですよクラウスさん。と書きたいけれども右手が震えて上手く書けない。思ったよりダメージはきつい・・・

 

「そりゃ確かに顔が貧相だったり無表情だったりするが、それが人を和ませたり冷静にしたりとかするんだ!」

「そんなに和みたいならタマで十分です!それに冷静さだったらお嬢様が成長すればいい話!」

「いいや!タマはタダのデカい猫だし、今の私に必要なのはマリアと違う、同年代のメイドだ!確かに金の臭いはしないが、だからこそ和むね!絶対!」

「あんな一生金に縁のなさそうな少年に存在感すら全く感じない少女!雇っても周りが不幸になるだけです!」

「あの・・・二人とも悪気はないんで」

 

えっとナギお嬢さんにマリアさん?そのフォロー、逆に私たちにもダメージが来るんだけど・・・というか存在感ないんだ。ショックだよ・・・私はハヤテと共に壁に手をかけ、ズーンとうなだれる。あれ?思ったより兄妹だね、私たち。

 

「この際、メイドはいいとしましょう!だけどもお嬢様の執事は強くなくては・・・いつまた先日のような誘拐事件に遭うか分からないのですから。命に代えて主を護る強さが無くては、雇う分けにはいきません!確かに聞く限りならかなり強いでしょうが、お嬢様を護るのに至るのか!」

『それなら大丈夫』

「「えっ?」」

 

私が二人の間に割って入り、そう書いたメモを突きつけると二人は呆ける。それは放っておき、私が人差指を動かすとハヤテは頷き、こっちに来た。

 

『綾崎ハヤテは、例え体が千切れてもお嬢さんを護る。それは確か』

「一つ言えるのは、僕は絶対に死なない。それにユーはヤクザの皆さんを軽くいなすほど強いですよ」

「ほう。そこまで言うのなら、適性試験でもしてみましょうか」

「それはいいですね♪」

「『適性試験?』」

 

私の書いたメモと、ハヤテの言葉が重なった。マリアさんも賛同しているし嫌な予感・・・

 

「本当にお嬢様を護れる人間ならばたとえ煮えたぎるコールタールのプールでも泳いで渡れる筈ですし。上空二千メートルから落下しても平気だろうし。素手で腹を空かしたヒグマとも戦えるはずです!」

「ヴェイ?」

 

いや、さすがのゾンビでもそれは無理だマリアさん。最後は出来そうだけど。ハヤテの声が裏返っているwww私には関係なさそうだなぁ・・・

 

「よーし、その勝負。ハヤテとユーが受けて立つぞ!」

「おーい!?」

『私たちの意見は!?』

 

まさか私までさせられるとは思わなかった。さすがにこの人たちの前で超常的な力を使う分けにはいかないんだけどな・・・ナギお嬢さん、勘弁してください。するとクラウスさんとマリアさんが扉を閉め、出て行った。マジで?

 

「では少々お待ちを!」

「すぐに試験の準備を致します」

「うむ!矢でも鉄砲でも戦車でもこいだ!」

「な、何の試験か分かりませんけど大丈夫なんですか!?」

『もちろん色んな意味で(・_・;)』

 

思わず顔文字まで書いちゃうぐらい驚いているよ。どうしよう。

 

「へ?大丈夫だよ。ハヤテなら、いや私を助けてくれたお前たちなら何とかできるよ」

「「・・・」」

 

その笑顔を見て、私は決めた。ナギお嬢さんを護ろう。ここまで私を信じてくれるのは、本当に嬉しい。せめてその期待に応えたい。ハヤテも、同じ気持ちのようだ。やっぱり私たちは、似た者同士らしい。そう、私たちは「馬鹿」だ。

 

 

 

 

 

 

 

数分後。私たちは一つの部屋に通された。そこにいたのは・・・

 

「では・・・これが君たちの適性を試すテストです!」

<お待ちシテオリマシタ、綾崎ハヤテサン、綾崎ユーサン>

「こ、これは・・・?」

「これは現在、三千院家の支配下の企業が開発中の介護ロボット「(エイト)」だ」

 

分かりやすく寸胴の胴体にでっかく8が書かれてある、何ともダサいデザインのロボットだった。・・・ゾンビで勝てるかなぁ・・・




次回、もうギャグだらけのバトル!

初期のナギは、本当に守りたくなる女の子だと思います。原作現在のナギは「応援したくなる女の子」ですね。

このエイトのデザインはもうダサイとしか言いようがないです、本当に。

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