これは執事ですか?はい、だけどゾンビです   作:放仮ごdz

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前回あんなことを言ったのに、二か月も更新しないで申し訳ありませんでした!今回はまたちょっとしたコラボ…というよりはゲスト出演ですね。

まだ早いですが大晦日の話、開幕です!


これは初日の出ですか?はい、全力疾走です

本日は20××年12月31日。大晦日である。転生前の人生と同じように炬燵に潜って紅白見ようと私は心に決めているが、残念ながら炬燵はこの屋敷にはない。本当に残念だ。

 

 

そんな訳で、今はマリアさんとナギと一緒にいる。ナギが「今日は大晦日だから晩飯の用意が出来たらもう休んでいいぞ」と言ったからだ。まあ、マリアさんは落ち着かないのか紅茶を淹れているが。

 

「本当ならあのクリスマスパーティーの後、(サク)たちとスイスで年を越す予定だったんだが…」

『私やハヤテが来たせいで予定が崩れたと』

「ああ、だから今年は日本で年越しだな」

「あのナギ、お爺様のいる実家で年越しするという案もありますが…」

「アホか。昨日は咲が来たし、何で年の瀬まであの糞爺の顔を見なけりゃならない。爺はクラウスで足りてるっての」

『お爺様?』

 

一応知っているけど訊ねてみる。私の記憶じゃ、そこまで印象がいい相手じゃなかったと思うし。

 

「ああ、三千院帝。世界に誇る大財閥、三千院家の当主にして石油王、この世界で一番の金持ちの癖に性格が悪い糞爺だ」

『なるほど。ナギはそのお爺様が嫌いと』

「そういうことだ。それに今年はハヤテやお前がいるし、まあこの屋敷で年末を過ごすというのも悪くは…」

 

その時、ナギは漫画を見てポッと顔を赤らめた。…どうしたんだろ?

 

「…悪くは無いなぁ…うん」

『どしたの?』

「よしユー、私に着いてくるのだ!」

 

その時ナギが机に置いた漫画の開いていたページには…何か初日の出を見て盛り上がっているバカップルが描かれていた。なるほど、初日の出をハヤテと一緒に見ていちゃこらしたいと。…子供だねナギはw

 

 

 

 

 

ハヤテside:自室

「いやぁー、今年もいよいよ終わりかー。今年はまあ駄目かと思ったけど、まさかたった一週間足らずで両親にヤクザに売られそうになったり、死に掛けた上にゾンビになって人間を辞めたり、執事になったり、双子の妹(?)ができたり、トラやロボットと戦ったり、有名な小学生探偵と怪盗に会ったり…10年ぶりに守りたい人が二人も出来たり、本当に色々あったなぁ…」

 

本当に色々あった。ちゃんと毎日食べられている、これだけであの運命のクリスマス前からしたら信じられないことだ。食事代だって割かないといけないぐらい金に困っていたのだから。普通なら信じられない状況だ。

 

「うん、僕は今幸せだ。この幸せをくれたユーとお嬢様には感謝しなくちゃな…」

 

そう呟き、テレビから紅白歌合戦の様子が聞こえる中、ベッドに寝転がる僕。今日はゆっくり休もう…そう思った時だ、二つの気配をすぐ傍で感じたのは。

 

「いやぁ…そうストレートに言われると照れるのぅ。なぁ、ユー?」

『うむ、ガラにもなく照れる』

「うわぁ!?お嬢様に…ユー!?どっから湧いて出て来たんですか!?」

 

眼を開けると、ドアが半開きになっておりその隙間から二つの顔が覗いていた。ユーとお嬢様だ。しかもユーはわざとらしくメモを片手に持ちドアの隙間から僕に見せていた。すると二人はドアを蹴破り、ズカズカと入って来る。

 

「こらっ!人を虫みたいに言うな!お前は私の執事なんだから、私が来たら丁重に持て成せ!」

『いや、覗いていた私たちも悪い。でも湧いて出て来たは無いと思う。仮にも私達女の子』

「あ、ごめんなさい…」

 

あれ?不法侵入されたのに何で僕の方が謝っているんだ?

 

「ていうか、こんなところで何しているんですか二人とも?部屋主の僕が言うのも何ですが、何もありませんよ?それにこんな遅くまで女の子が起きてちゃ駄目です」

「いや、それはいいじゃないか。まぁ大した用事じゃないのだけれど…」

『ナギが「朝日が見たいと思って…♥」だってさ』

「ハートマーク付けるな馬鹿者ォ!」

『へぶしっ!?』

 

あ、怒りの形相を浮かべたお嬢様に殴られて、無表情のままメモに悲鳴を書きながらユーが廊下の壁まで吹っ飛んだ。器用だなぁ…まあそれはともかく。

 

「あの、この部屋東スポしかありませんけど…」

「うっさいわ!」

「ギャー!?」

 

ううっ、お嬢様の拳は効くなぁ…ゾンビなのに。某ゴム人間の祖父みたいに愛を込めているから効くのかなぁ、さすがに違うか。お嬢様が僕の事を信頼していることはあっても恋愛感情を抱いているなんてある訳ないもんな。

 

「そーかそーか。下らんボケを思いつくのはその頭か…砕いてくれる」

「スミマセン…それは止めてください…」

『ナギ、それはやり過ぎ。ゾンビでも頭砕かれたらヤバい。砕くなら腕とか足とか』

「ユーもツッコむ所違くないですか!?」

 

まったくもう…ユーは本当にキレると粉砕デストロイ!なこと普通に言ってくるから怖いよ…と、いうことは…?

 

「でもこの部屋の窓じゃ朝日何て見えませんよ?西向きなので」

「馬鹿かお前はー!」

「ごふぅ!?」

 

今度は鳩尾蹴られた、死ぬ。死んでしまう。いやゾンビだから死なないけど。

 

『ホント何で気付かない。ナギはどこかの綺麗な海に初日の出を見に行こうと言っている』

「その通りだ!私とお前の二人っきりでなぁ!」

「…ユーは?」

『私は別に。寒いの嫌いだし眠い』

「なるほどなるほど…で、見に行ってどうするんですか?ユーの言う通り外は凄く寒いですよ?」

「(プチっ)うっさいバカ!つべこべ言わずに準備するのだー!」ドンガラガッシャーン!

「は、はひぃ!?」

 

そんなこんなで、こんなに寒い大晦日の夜に出ることになってしまった。

 

 

 

 

 

 

ユーside

今、私は執事服の上にコートを着たハヤテと、スカートにコートを着たナギの見送りとしてガレージにいる。寒い。このイベントは確かどうでもよかったはずだから、今回は二人の仲を深めてもらうとするか。寒いし。大事なことなので二回言いました。

でも一つ問題があった。それは、ナギが用意した乗り物がママチャリだったのである。…ハヤテがトラックに轢かれたのを思い出すなぁ…

 

「あの、もしかして自転車で行くんですか?」

「ああ。このことを知っているのはユーだけで、クラウスやマリアたちには内緒だから車やヘリを使う訳にはいかんだろ?」

「えーっと。海に行くと言ってましたが具体的にどこに…?」

「九十九里浜」

「「…」」

「どうした?」

 

いや、ナギ。マジレスするとこの屋敷って東京の練馬にあるんだよ?ここから九十九里浜っておよそ100㎞あるよね?いくらゾンビでもちょっと無理があるんじゃないかな?

 

「?…ハヤテなら一時間くらいで着くだろ、ゾンビだし」

「い…一時間はちょっと…200%にしてもかなりかかると思いますけど…」

「そうか。まあ日の出までに着けばよいのだからゆっくり行こうか」

 

ナギ、何時も車やヘリや新幹線や飛行機や船ばっかり使っているから自転車の大変さを知らんのかね。さすがのハヤテも狼狽えてるんだけど。

 

「あ、やっぱりマリアさんとか連れて皆で行きません皆で!車やヘリを使って!」

「…お前と二人きりで行きたいと言っているのだ…それとも何か?私と二人きりでは不満と言うのか?やっぱりユーもいた方がいいのか?」

「そんな滅相もない…(汗)」

「だったらさっさと行くぞ!ぐずぐずしていると夜が明けてしまう!

「は…はい!」

『行ってらー』

 

後部座席にナギが乗り、ハヤテは力の限り走りだす。私は適当に書いたメモで見送り、ぶるっと震えて屋敷内に戻る。

 

「…くしゅっ」

 

そんなくしゃみをする私。うん、寒いね。今回ばかりは介入やめとこう。こんな寒いのに海にまで行けるか!って話だよ。私冷え性なんだから。そして寒いから温かいお風呂に入ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ナギside

ううっ、私にとってクリスマス以来の外出…外は寒いものだな。あと意外に二人乗りと言うのは怖いのぅ・・・多分ハヤテが出しているスピードのせいだと思うが、よく振り落とされないな私。

 

「いやー、でも本当にほんの一週間前に親に一億五千万の借金を押し付けられ売り飛ばされて人買いのヤクザに命を狙われていたなんて信じられませんよ」

「…本当に信じられない状況だからな」

「…そうですね。でもまあ、そのおかげでユーやお嬢さまに出会えたわけですし…僕はそうなったことに感謝しています♥」

「ハヤテ…」

「まあそれはともかくあの馬鹿両親は次会った時には問答無用でブッ飛ばしますけどね(^_^.)」ニッコリ

「お、おう…(・_・;)」ビクゥッ

 

ハヤテの怒りも相当だな。まあしょうがないが。ユーの話を聞いたところ、多分だがもしハヤテが三千院家で執事なんかしているなんて知ったらその親たちはハヤテに何か汚い事をさせるだろう。この私がいる限りそんなことは絶対にさせないがな。というか居場所が分かったら三千院家の財力を総動員してこの世から抹消してくれるわ。あ、そうだ。

 

「と、ところでハヤテ!」

「はい?」

「この自転車…暖房とか付いてないかな?さすがに足が寒くなってきた・・・」

「いえ…それはちょっと…」

 

…そりゃそうだよな。カイロでも持ってくればよかったか。

 

「ああ~、やっぱりこんな真冬の真夜中に自転車二人乗りで海まで行くって言うお嬢様の計画は少し無理がありましたよね~~…」

「ち、違う!スカートがちょっと短かっただけなのだ!こ…この自転車でも全然平気で辿り着けたけど長いスカートを穿いて来なかったからほんのちょっと寒くなっただけで!無理などしておらんのだ!」

「あ、はいそうですね」

 

なんなのだなんなのだ!その「しょうがないなぁ」と言った感じの感情を込めた様な顔は!お前ユーに感化され過ぎだろ主にリアクションが!

 

「ほ、ホントだぞ!この私の言うことが信じられんのか!」

「ええ。でもまだまだ先は長いですしここらで計画を見直さないといけないですね」

「そ、そうだな。とりあえずカードは持ってるから乗り物を替えて…」

「はぁ…ですが何に?」

 

 

 

 

「お嬢様、これは…?」

 

数分後、私が買った尾形車を繋げた自転車を見て、ハヤテは口を半開きにし驚愕していた。何故驚く?ほんの三千万の出費だし、自転車で行くのだからこれがちょうどいいだろうに。

 

「無知な奴だな。屋形車(やかたぐるま)を知らないのか?」

「いえ、そうではなく…」

「あ、金か?なら心配するな。カードで全額支払ったからな」

 

私は早速屋形車に乗り込み、窓から顔を出し叫ぶ。

 

「では行こうか!」

「…はい、お嬢様」

 

その時に、ハヤテのやれやれと言った顔にムカついたのは内緒だ。

 

 

 

 

 

 

 

ユーside

ふわぁ、いい湯だったなぁ…もうそろそろ12時か。夜更かしは身体に悪いよね。いつもはナギの相手で夜更かしするけど今日はちゃんと寝ようかな。そう思い、廊下を歩いていると、目の前の曲がり角から話し声が聞こえてきた。ううん?あの声はマリアさんと、さっき私の入浴中に大浴場を覗いてきたアホ爺…もといクラウスさんか。

 

「ナギがいない?」

「そ、そうなんじゃよ!屋敷のどこを探しても居なくて誘拐かもと思い、カード会社に問い合わせてみたら先程三千万円ほど使った形跡があってだな…」

 

おおう。というかなんで三千万使っているんだナギは。それじゃあ誘拐と思われてもしょうがないかも…

 

「ハヤテ君は?」

「あ…そう言えばさっき捜していた時に綾崎ユーは見てしまったが、綾崎ハヤテは見かけないな…」

「…見てしまった?先程ユーさんが私に大浴場に入る許可をもらいに来ていましたが、まさかそれを見てしまったので?」

「しょ、しょうがなかろう!明かりが点いていたからもしやと思いだな…」

「どっちにしろナギの裸体を見る気だったのですかこのド変態執事長。あとでお仕置きですね」

「ぐふぅ!?そ、それは勘弁してくれ…」

 

いい気味だ、覗き魔め。もし上司じゃなければ頭に鎌突き刺して殺していたよ。いやこの年(永遠の17歳!)で殺人犯になる気は無いけどさ。

 

「まあそれはともかく、ナギはハヤテ君が一緒でしょうし心配はないでしょう。ま、あとの事はお任せください。ね?…ユーさん」

「!」

 

およっ、バレてた?やっぱマリアさん侮れぬなぁ…しょうがない。教えとこう。寝ている時に叩き起こされちゃ堪らないし。

 

『ナギお嬢様とハヤテは九十九里浜に初日の出を見に行った』

「…だ、そうですよクラウスさん」

「そ、そうか。ならば今すぐ迎えに…」

「いえ。ここはユーさんにお任せしましょう。クラウスさんにはお仕置きです」

「は、はい…」

 

しょうがないよねクラウスさんだもの。…あれ?私に任せる?

 

『私は今から寝ようとしていた』

「任せましたよ、ユーさん?私達も後から行きますので♥」

『…Yes.mymaidmaster』

 

その殺気に思わず英語で書いてしまった。い、行ってきまーす。そそくさに玄関に向かう私。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ綾崎悠!わしを一人にしないでくれ!」

「クラウスさん、ちゃんとお話ししましょうねー?」

「お願いだ待ってくれェェェェェェェェェッ!?」

 

何か断末魔が聞こえたけど気にしない。むしろ巻き込まれないようさっさと急ごう。玄関から外に出た私はブルルッと寒さに身震いし、一応持ってきたコートを羽織ると吸血忍者の翼で宙に浮かび、九十九里浜に急いだ。にしてもマリアさん怖いなークラウスさん変態だなー。…何か違う気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称side

「師走」それは、年末は誰もが忙しく…その理由は妖怪「いそがし」のせいとか言うが今は関係ない…先生さえも走りまわるという意味である。そして…ほんの一週間前にゾンビとなった執事の少年も屋形車を引きながら自転車で走っていた。

 

「イナーシャルドリフトォォォォッ!」

「凄いぞハヤテ!もはや首都高に敵はいない!走れ走れェェェっ!」

「ええ!ブースト全開300%を出しているこの僕に、追いつける奴なんていませんよォォォォッ!」

 

そんな彼の横を並走する一台の車があった。それは全身赤い改造車であり、乗っているのはやはり赤いボディをした仮面の男であった。そしてその車…トライドロンのヘッドライトがパッパッと点滅する。それを見たハヤテとナギは同時に頭に一つの単語が過ぎる。

 

((バッシング!))

 

バッシングとは、ヘッドライトを上向きに短く点滅させる事であり、夜の首都高においては「レース開始」の合図である。

 

「は、ハヤテ…行けるか!?」

「ええ、分かっています。奇跡はこれからですから…何人たりとも僕の前を走らせはしませんよー!」

「いいねぇ、ひとっ走り付き合えよ!ベルトさん!」

≪OK進ノ介!Start・Yourengine!≫

 

そんな二つの声が聞こえると同時に、ゾンビ執事と仮面ドライバーのレースが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

十数分後:九十九里浜

「おお、真っ暗だけど、海だ―――――――ッ!」

 

至上最高速でトライドロンを振り切り、目的地に辿り着いたハヤテたち。ハヤテは疲れ果てているが、ナギは元気に叫んでいる。

 

「お嬢様…元気ですね…さ…寒くは…なかった…です…か…?」

「いや、私は平気だったぞ?にしても凄いなハヤテは!途中で「タ~イヤ・フエ~ルッ!」とか言ってあの変な車がパワーアップしたけど物ともせずに振り切ったんだからな!」

「ぜぇ…ぜぇ…そりゃ、ご、500%…出しました…からね…」

「そ、それは大変そうだな…でもこれで、一緒に初日の出が見れそうだな♥」

 

そう笑顔でナギは言うが、ハヤテの耳には届いていなかったようで…というか本当にゾンビみたいにガタガタ震えているし。

 

「そう…ですか…そ…それは、よかった…とりあえず、僕…そこでコーヒーでも買ってきますから…ここに…」

「う、うん。大人しく待っているよ…」

 

ハヤテはフラフラと自転車から降りると海岸から離れ、傍の道路に置かれている自動販売機で缶コーヒーを買おうとするが、そこで気付いた。

 

「…って、よく考えたら僕、財布持ってないじゃん…しくったなぁ…」

「ん」

「えっ…?」

 

すると腕に温かい感じがし、振り向いてみると缶コーヒーを二つ手袋をはめた右手で持ったユーがいた。無茶苦茶震えている。

 

「ユ、ユー!何でここに!?」

『い くらゾン ビのハヤ テでも、後ろに人を乗せてあんなス ピ~ド出したら危ない』

 

寒さで上手くペンを走らせることができないユー。

 

「す、すみません。法定速度ギリギリ…を超えたスピードで走ってしまって…ところで寒そうだね?」

『私は 寒がり。早く帰りたいから用件を伝えて置く』

「これは…」

 

ユーが差し出したのは財布であった。中を見てみると諭吉さんが二枚と小銭がいくらか入っていた。

 

『あの自転車とよく分からん屋形車は後から来るマリアさんたちが回収するだろうから、帰りはそのお金で帰ってこい』

「ごめん、本当に迷惑かけて…』

『大丈夫、ナギのメイドになってから迷惑何て普通だから。それと』

「それと?」

 

するとユーは、目一杯の笑顔で口を開いた。

 

「あけましておめでとう、ハヤテ」

「あ…あけましておめでとうございます、ユー!」

 

こうして…綾崎ハヤテの新しい、生まれ変わった一年が始まった。

 

 

 

 

 

その後。

 

「お嬢様~!もうすぐ日の出ですよ~!」

 

岩の影にいるナギに駆け寄るハヤテ。しかしナギは答えない。

 

「はいコーヒーです。それと…あけましておめでとうござい…」

 

そこでハヤテは気付く。ナギはぐっすりと爆睡していた。そりゃ13歳だししょうがない。そこでちょうど、九十九里浜から見える海に朝日が出て来た。

 

「あの、お嬢様?日の出が…」

 

無理矢理起こそうとしたら怒られた。その後、屋敷まで一秒も起きることも無く、持って帰るのが大変だったとはハヤテは後にユーに語る。…ハヤテは電車に揺られながら、

 

「僕、何しに来たんだろうか…」

 

そう思いながらもナギの幸せそうな寝顔を見て微笑んだ。




はい、まさかの仮面ライダードライブの登場でした。何かあのシーンに入れたら違和感が無かったので。

やはり原作のマリアさんの出番がユーに取られまくってますね。ユーの意外な弱点、寒がりも発覚。

次回はナギの実家での話、今度こそ一週間ぐらいの速さで更新して見せます!お楽しみに。

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