これは執事ですか?はい、だけどゾンビです   作:放仮ごdz

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久々の更新です。うちのキッドはマジック快斗風~
ちなみに今回の長編が終わったらしばらくコナン君の出番はありません、時々出る準レギュラー扱いなので。


これはキッドですか?はい、夢の共演と言う奴です

私たちはとりあえず、服を回収して身に纏ったハヤテがコナン君を背負って一緒に走る。あ、私の身体能力セラフィムだから普通にハヤテに追いつけている。便利だね☆

 

「あ、お嬢様の執事!ユーさん!」

「お待ちしていました!」

「マリアさんに警備強化を頼まれましたが何をしていいのやら・・・」

「おや?この少年は・・・まさか江戸川コナン君ですか!?」

「さすが我が三千院家の執事、キッドキラーを連れてくるとは!」

 

着いた途端、私達の所に寄って来るSPたち。・・・アンタ等、一介の執事とメイドであるハヤテと私に頼るとか・・・それでいいのかナギのSPさんよ。あと何で私は名前で呼んでいるのにハヤテは執事呼ばわり?

 

「い、いやあの・・・SPの皆さん?」

『私達は偶然コナン君と一緒にいたから連れてきただけで・・・』

「で、キッドは何て!?」

 

私とハヤテはSPを何とか押し黙らせると、コナン君が背を伸ばして長身で大柄のSP36番に尋ねる。すると屋敷の中からマリアさんがやって来て、何やら書かれた紙を差し出した。それは紛れもなく、怪盗キッドの予告状だった。

 

「これですよ、ハヤテ君。ユーさん」

「マリアさん」

「・・・これは確かに」

 

それには【本日12月27日に練馬の三千院家屋敷に保管されているビッグジュエル「千石白夜」を頂きに参上いたします。怪盗キッド】と書かれていた。・・・原作にない宝石かい。私は王玉だと思ったよ。読み方は「せんごくびゃくや」で合っているかな?

 

『で、ナギ・・・じゃなくてお嬢様は何て?』

「お嬢様なら「あー怪盗キッド?あの鈴木財閥のじゃじゃ馬女が慕っているアレか。別にあの宝石は爺のだし盗らせればいいだろ。あ、もし捕まえたら私の元に持って来てくれ♪」と言いながらゲームをしていました」

「お嬢様・・・どんだけマイペース何ですか・・・」

 

ハヤテが呆れる。まあ確かに・・・というか鈴木財閥と知り合いなのか。さすが世界に誇る大富豪。・・・にしても何時に来るのかね。するとずっと黙っていたコナン君が挙手した。

 

「あの、その千石白夜はどこに?」

「おや、コナン君じゃないですか。頼もしいですね。千石白夜でしたら、執事長に聞かないといけませんね」

「マリアさんは知らないんですか?」

「は、はい。そこら辺は執事長に任せていますので」

 

・・・何だろ、何か違和感が。マリアさんがナギのことで何の文句も言わないなんておかしい。それにクラウスさんを「執事長」って呼ぶなんて・・・?まさか、ね。

 

 

 

 

その後、私とハヤテ、コナン君とマリアさんはクラウスさんから話を聞いて、マリアさんの提案で玄関の階段の下にあるという隠し階段から行ける地下室にあるというそのビッグジュエルを見に行く。クラウスさんから預かったカードキーで私が開けたそこには、拳一つ分ぐらいの巨大な金剛石があった。

 

「これがキッドの獲物・・・」

「千石白夜・・・」

『なるほど。キッドが狙いそうな代物』

 

こんなものがあるなんてね・・・さすがはお金持ち。すると、私とコナン君がジーッと見つめる中で、マリアさんがいきなり笑い出した。やっぱりか。私はペンを構えると、コナン君も笑みを浮かべながら後ろ手で時計型麻酔銃を構えていた。

 

「では、このお宝はいただいていきますよ」

「マリアさん?・・・お前、まさか・・・!」

「ご名答・・・ってうわっ!?」

 

マリアさんがそう言ってメイド服に手をかけようとした瞬間、私のペンが変化した鎌がギリギリ屈んだ()の頭上をかすめた。ちっ、避けられたか。

 

「い、いきなりなんなんですかユーさん?」

『下手な芝居はもうやめろ、怪盗キッド。ハヤテ』

「了解!」

「のわっ!?」

 

私が合図するとマリアさんの頭部目掛けてハヤテのハイキックが放たれ、マリアさんは前転してそれを回避、しかし立ち上がったそこには、この地下室の入り口に立ち塞がったコナン君が時計型麻酔銃の銃口を向けていた。

 

「・・・お前、本当に女装が好きだな」

「何度も言うが名探偵・・・こっちの方が萌えるだろ?それっ!」

 

マリアさん・・・いや、キッドは爆弾の様な物を取り出して床に投げつける。すると煙が私達の視界を奪った。

 

「では、予告通りこの宝石はいただいていきます。ごきげんよう」

 

何やら視界の端っこでコナン君を突き飛ばし、入り口の前で千石白夜を右手に持ち、左手でスカートを少し持ち上げてお辞儀しているマリアさん・・・じゃなくてキッドを見付け、私は口を開く。

 

「煙は今すぐ消え、怪盗キッドはハヤテとコナン君に撃退される」

「へっ?」

 

意味不明なことを口走った私に、キッドが訝しむと換気扇が自動的に作動して煙が排気口に吸い込まれていき、私の頭に頭痛が奔ると同時に煙が晴れ、何処でもボール射出ベルトからサッカーボールを出してキック力増強シューズのダイヤルを回しているコナン君と、ステップを踏んで般若の面でいるハヤテが姿を現し、キッドの顔が引きつる。

 

「・・・うーん、新人の執事とメイドが入ったって聞いたからチャンスだと思ったんだけどなぁ・・・」

『残念、三千院家が雇うような人間を普通と勘違いしたら駄目』

「そうですね、うちのお嬢様は変わり者ですので」

「そう言う分けだ、入る屋敷を間違えたな怪盗キッド」

「じゃ、お暇させていただきますんで!」

 

そう言って怪盗キッドは振り返り、地上一階への階段に向けて走り去ろうとするが

 

「逃がすかよ!」

「ぎゃほっ!?」

 

コナン君が右足を振り上げて蹴り飛ばしたサッカーボールが背中に炸裂、キッドは階段に頭から突っ込み

 

「イーナーズーマー、キィーック!」

「え?ちょっ、まっ・・・ギャァァァァァァァッ!?」

 

顔を上げたマリアさん・・・じゃなくてキッドの顔面目掛けて、ハヤテの飛び蹴りが炸裂、靴跡をめり込ませたキッドは階段の上の方に勢いよく転がって行った。・・・万有引力無視するとか、ハヤテ100%出していたねコレ。ご愁傷様。

 

そんなこんなで、三人で階段を上るとそこには、玄関の扉で目を回しながらも立ち上がっていたキッドがいた。アレで死なないとか凄いね、さすが怪盗?もしくは何度もコナン君のシュートを喰らって撃退されている人?

 

『降参してその宝石を置いていくなら見逃してあげる』

「いたたっ・・・それはちょっと無理ですね、お嬢さん」

 

だよねー。まあ、キッドの目的(パンドラとか言う宝石を見つけ出してぶっ壊す・・・だっけ?)を知っているから何かなぁ・・・。それに、コナン君とハヤテは逃がす気なさそうだし。まあ、なるようになればいいか。するとキッドは含み笑いを浮かべた。・・・何か嫌な予感。そもそもあのマリアさんのメイド服をどうやって・・・まさか?

 

「そこの執事君に名探偵。この服、どう思う?」

「服・・・?そういえば、マリアさんは・・・?」

「彼女だったら今頃、何も纏わずにいるだろうなぁ・・・だって俺、完璧主義者だし♪」

 

そう言って彼がメイド服を肌蹴させて見せたのは・・・マリアさんのブラジャーだった。なんてこったい。・・・うん?何も纏わずにいる?

 

「お、お前!マリアさんを一体どこに!」

「というかまたかオメェは!四年前も同じ方法で・・・」

「じゃ、そゆことで。ニヒッ」

「「しまっ・・・」」

 

キッドはマリアさんの顔で愛嬌たっぷりの笑顔を浮かべるとサングラスをかけて閃光弾を落とし、眩しい光が辺り一帯を覆い隠す。そして光が消えると、そこにはマリアさんのメイド服、あと諸々が落ちているだけでキッドの姿は無かった。・・・逃げられたか。SPさんが騒いでいる声が聞こえるところを見ると外に逃げ出したようだね。・・・ハヤテとコナン君はそれどころじゃないみたいだけど。

 

「と、とりあえずマリアさんを捜さないと!」

「アイツはどうせ甘いから、寒くは無い場所にいるはずだよ!」

「だったら大浴場に・・・」

「行こう!」

 

・・・その後、大浴場の方からマリアさんの悲鳴と桶が何かにぶつかる音が響いた。・・・ちなみに、キッドはどうやら普通にマリアさんの部屋から服と下着を盗ったらしい。あの変態め・・・次会ったら殺してゾンビにしてやる。




キッド登場でした。コナンのキッド、この頃コメディになって来ているから好きですね。

コナンとハヤテのコンビネーションはどうだったでしょうか?かっこよく見えていれば幸いです。次回はコナン編最終話、日常に戻ります。ではまた次回。・・・出来るだけ早く書きますので。

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