これは執事ですか?はい、だけどゾンビです   作:放仮ごdz

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久々の更新!そして長編突入、歩く死神・・・じゃなかった、ホームズの弟子の登場です。ユーは本当に無敵だと思う。推理でコナンいらないし。


12月中編 ホームズの弟子VS月下の奇術師
これは平成のホームズですか?いいえ、ホームズの弟子です


コナンside

俺の名は高校生探偵【平成のホームズ】工藤新一・・・いや、小学生探偵【ホームズの弟子】江戸川コナン。毛利探偵事務所に居候している小学4年生だ。3年前まで高校生探偵として名を馳せていた俺は、黒ずくめの奴らの怪しい取引現場を目撃、口封じのために飲まされた毒薬の特殊な効果で小学生に戻ってしまった。信じられないだろうが事実だ。

幼馴染である毛利蘭とその父親で探偵【眠りの小五郎】こと毛利小五郎が暮らす探偵事務所に厄介になっていた俺だが、FBIや大阪の高校生探偵である服部平次・・・そして元組織の一員であり俺と同じ薬の効果で小さくなってしまった宮野志保、いや灰原哀の協力によって、遂に奴らを壊滅に追い込んだのだ。

しかし奴らの手で俺の体を小さくした薬「アポトキシン4869」を含む組織に関わりのある全てのデータは消し去られ、俺も灰原も完全に元の姿に戻ることは二度と出来なくなってしまった。俺はどうしようもないので毛利探偵事務所に居座り続け、灰原も事情を知る俺の良き理解者、阿笠博士の家に住み続けている。

 

 

灰原が作った試作品の解毒薬。それを何度も服用したことで体に耐性が出来てしまい、そう言うたぐいの薬が全く効かない体質となって元の姿に戻れなくなってしまった俺だが、今回ある情報を手にして世界屈指の大財閥・三千院家の真ん前にいる。

 

「にしても本当かよ・・・ここに「喋るだけで現実にしてしまう女」がいるってのは。確か父さんの情報だと「知り合いの爺さんから聞いたんだが、三千院家にお前を元に戻す可能性がある少女がメイドとして雇われたそうだ。行ってみたらどうだ?」だったな。・・・あの馬鹿親父、どうやって入れば・・・」

 

潜入など三年前までは普通にやって来たが、さすがにここに忍び込むのは無理だ。しょうがない、張り込むか。

 

 

 

 

 

そんなこんなで一時間後、持ってきたコンビニのおにぎりを路地の陰で頬張りながら門を見てみると、そこから一人の少女が出て来た。一般的なメイド服の上から胸当てと籠手を着けている銀髪で14歳程のかなりの美少女だ。・・・何で籠手と胸当てを付けているんだ?それに銀髪に紅い瞳ってアルビノか・・・?じゃなくて、父さんから聞いた通りの容姿、彼女がそうか。

 

・・・情報だと喋っただけで現実になってしまうからと言う理由で会話はメモでするらしいが・・・あ、なるほど。SPに「お疲れ様」と書かれたメモを見せている。話は本当なのか・・・まずはそれを確かめないと。本人が出て来たならちょうどいい。俺は物陰から飛び出し、彼女に接触を図る。

 

「アンタがユークリウッド・ヘルサイズか?」

『貴方は?』

 

すると彼女は地味に何か驚いたように反応した。それが気になったが、俺は少し考えてから口を開く。

 

「俺は江戸川コナン。またの名を工藤新一、探偵だ」

「!?」

「信じられないかもしれないが、俺は本来20代の大人なんだ。薬のせいでこんな姿にされたんだが・・・お願いがある。本当に喋るだけで現実にすることができるのなら、俺を元の姿に戻してくれ!」

 

こうなれば神頼みをしてでも、俺はアイツに変声機越しでもない本当の声で、話したいんだ!そう思い、俺は冬の冷たいアスファルトに頭を付け、土下座した。

 

 

 

 

ユーside

えっとさぁ・・・私の目の前でいきなり土下座したのって、どっからどう見ても成長した江戸川コナンだよね?えっ、どういうこと?そういえば昨日寝る前に見たテレビで「眠りの小五郎と法曹界の女王(クイーン〉、別居生活から復帰か?」とか言っていたような・・・ってかマジか。ここはハヤテのごとくの世界じゃなかったんかい!?

 

私、マリアさんに買い物頼まれてんだよなぁ・・・それに、確かに私が「江戸川コナンは工藤新一の姿に戻る」と言葉にすればいいだろうけど・・・何だろう、言ったら色んな意味で問題になりそうな気がする。確かにそうすれば、毛利蘭は嬉しいだろうよ?でもさ・・・

 

『確かに私が言葉にすれば戻ることはできると思う』

「それじゃあ・・・」

『でも駄目。貴方が元に戻ったら哀しむ存在が少なくとも四人いる。私は小さい子の味方、それだけはしたくない』

「・・・四人?」

 

そう、恐らく現在帝丹小学四年生であろう吉田歩美。円谷光彦。小嶋元太。そして。

 

『毛利小五郎・・・江戸川コナンの父親。多分、少年探偵団の三人より彼が一番悲しむと思う』

「おっちゃんが・・・?」

『それでもいいの?』

 

そう書いたメモを突きつけると、コナン君は押し黙った。その隙に、私は頼まれた買い物を済ませようとその場を去る。・・・その後ろから、コナン君が付いてきていた。ハァ、まずは情報収集かな。

 

 

 

 

 

私は職人の店から食器を受け取ったあと、図書館に来ていた。パソコンを見れば何かわかるかも・・・

 

「・・・」

 

結論、よく分からない。何かサンデー関係の物が大体実在している・・・言うなれば少年サンデーの世界?なのかな。あとで魔力をうまく使ってアポロさんと連絡しないとな・・・

 

『で、何時まで着いてきているの?』

「なっ!?」

 

私がそう書いたメモを背後に向けると、そんな驚いた声が聞こえ、振り向くとそこにはコナン君がいた。やれやれ・・・

 

『そんなに戻して欲しいの?』

「・・・ああ、少し考えたんだが・・・」

 

そう言ってコナン君がこちらに歩いてきたその時。悲鳴が聞こえた。

 

「「!?」」

 

まさかと思っていたけど・・・まさに歩く死神だね。事件が起きるなんてさ・・・私達が向かうと、図書館の傍にあるビルの解体現場で、男の人が鉄骨に潰されていた。

 

 

見るからに事故だけど・・・このワイヤーの切れ方、人為的だね。じゃあ、殺人事件か。はぁ・・・もう私が喋って事件解決しちゃおうかなぁ・・・




と言う訳で小学四年生になった江戸川コナン登場!工藤新一に戻れなくなり、ユーを頼ってきた感じです。工藤優作と「三千院帝」は知り合いです。

小五郎が江戸川コナンの父親と言うのは、僕が個人的に考えていることです。多分新一に戻って探偵事務所から出て行ったら一番悲しむのは彼だと思いますので。

コナンは一般人代表の協力者にするつもりです。灰原と付き合せてみたい。

次回はハヤテとコナンの邂逅。少年サンデーの二大スターが集まりし時、何が起こるのか。・・・初めて書くので推理は期待しないでくださいね。ではでは。

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