しかし遅くなったにしては一番短い…
あ、別の小説も投稿しました。
よければご覧になってくれると嬉しいです。
ゼファードルを躾けたあと、俺たちはまた街中へと戻って情報収集の為に聞き込みをした。
しかし、俺たちが元から知っていた内容より良い情報を得ることはできなかった。
「はぁ、どうしたもんかね」
「そうっすね。手がかりがなさすぎるっす」
「ZZZZ」
俺はゼファードルとオーフィスの三人で行動をしている。ゼファドールの眷属達はそれぞれが情報収集の為に動いているから別行動だ。
ちなみにオーフィスは俺の頭の上で眠ったままである。マイペースだな。
「ん〜」
「ジュるり…」
あ、オーフィスヨダレをたらすなバカ。
ヘッドフォンが汚れるじゃねえか。
伊達に頭につけてるわけじゃなくて一応、神器なんだからな。
伊達に頭につけてる?
あ。
「こい、黒ウサギ」
「はい!朧さん!久しぶりの出番なのですよ!」
簡易魔法陣を懐から取り出し黒ウサギを呼び出す。ゼファードルは一瞬警戒するが俺の名前が出たところで警戒を解いた。
「さっそくだが頼みたい事がある。大丈夫か?」
「Yes!任せてください!」
「カーシャモラルの場所ってわかる?」
「大丈夫ですよ!あれ?私ってその人とあったことあります?」
ん。
ないな。やっぱりむりか?
「ないな、そいつの持ち物とかあればどうだ?」
「無理ですよ⁉︎私、犬じゃありません!ウサギです!」
「はぁ、俺の使い魔のウサギさんマジ使えねぇ」
「無茶振りにも程があるのですよ⁉︎あと聞こえるように言わないで下さい!傷つきますから!」
だよなー。
いくらこいつの気配察知や耳が良くてもそんなことは無理か…
まてよ。
「おい、苦労サギ」
「え?今なんと呼びました?」
「そんなことはどうでもいい、苦労サギ」
「よくないのですよ⁈」
うるさいやつめ…
黒ウサギは俺のことをポカポカ叩きながら涙目で叫ぶ。
それよりいい事を思いついた。
「こいつは一応探して欲しい奴の血縁者なんだが、似たような気配を探ることは可能か?」
「ふむふむ…大丈夫そうですね!私の素敵耳にお任せください!」
ゼファードルを指差して黒ウサギに尋ねる。どうやら大丈夫なようだ。耳がピコピコ動いている。
「本当に大丈夫なんですか?アニキ」
「心配すんなゼファードル。あれでも俺の使い魔だぜ?」
見た目や言動でわからないかもしれないが黒ウサギは中々に優秀な使い魔である。戦闘こそできないかもしれないがそれを補うほどの能力の高さだ。
「見つけました!あっちに二つ。それとこちらの方に一つ似たような気配を感じます!」
「あっちの二つは屋敷のほうだから…」
「親父とお袋でしょうね」
「つーことはこっちか」
黒ウサギの指差した方向はゼファードルと始めてあった屋敷の方向とその逆の街から出て行く方向だった。
「んじゃ行くか…」
「うす」
「ああ、それと黒ウサギ。お前、俺の家に戻れ」
「んなっ⁈朧さん!いくらなんでも早すぎますよ!」
黒ウサギがひーんって泣きながら俺の事をポカポカ叩いてくる。や、まぁすぐ帰れってのは悪いとは思うけどよ。
「これから下手したら戦闘になるかましれないだぜ?」
「え?そんなヤバイ感じのところに行くんですか?」
「おう、まあな。で?どうするお前?」
「……ううっ。帰ります。帰りますよ〜。まったく、古来から狼と寂しさはウサギの天敵だというのに…」
戦闘が起こるかもしれないというむねを告げると黒ウサギは帰ると言っていじけだした。
「悪りぃ悪りぃ。ちゃんとお土産買って行くからさ」
「え?本当ですか!」
お土産の事を黒ウサギに言うと目に見えて機嫌が良くなりだす。現金な奴だな。
「お土産は…そうだな…。ラビットイーターなんてどうだ?」
「キャー嬉し…くないですよ⁈なんですかそれ⁈」
「冗談だって。ブラックラビットイーターをお土産にするつもりさ」
「お馬鹿?いいえ、お馬鹿!なんですかそのピンポイントの危険なものは!」
ああ、いいなぁ。やっぱり、こいつは弄ってなんぼの愛玩動物っぽいなあ。
「ということでサラバだ」
「ちょ!朧さん話はまだ…」
黒ウサギはまだ色々とわめいていたが強制的に俺の家にかえさせる。
「さていきますかね。確かあっち側だったな。行くぜゼファードル」
「了解っす!」
「ZZZ…っは!ゴー」
おい、オーフィス。
てめぇ何、その場のノリで指示を出してんだよ。つーか、良く眠ってたなおい。
いかがでしょうか。
そろそろ学校も始まりますし忙しくなりそうですね。
嫌だなぁ