ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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バファリンを…

「さて、行くわよ」

 

「いってらー」

 

「…お土産にお菓子を所望」

 

「貴方たちも来るのよ‼︎」

とうとうきてしまった三大勢力の会談の日。

部室に集まる面々にグレモリーが声をかける。俺はめんどくさいから行きたくないんだけどな。

 

「え、朧先輩も行っちゃうんですかぁ」

 

「まあな。ギャスパー、イッセーのゲーム置いとくから時間つぶせよ。あと、ニンニクだ」

ギャスパーは力の暴走も考慮して部室でお留守番だ。俺もそっちがよかったな。

 

「ニンニクはいらないですぅぅぅ!」

 

「俺のゲームいつの間に⁈」

 

「ヤハハ!さっきだ。しゃあねえ小猫、行くか」

 

「…はい」

小猫も部室に残りたい感じだったが俺と一緒に行くらしい。染まったなー。

 

「朱乃、最後にもう一杯お茶くんね」

 

「あらあら、準備してありますわ」

 

「お、流石だな。…うまい」

あれから、ますます朱乃は俺の欲しいタイミングでお茶などを出してくれるようになった。小猫とは波長が合うとしたら朱乃は馴染むんだよな。

 

「あと、ゼノヴィア。お前、俺と違って悪魔の眷属なんだから態度を考えろよ」

 

「む、朧には言われたくないぞ」

こいつは世間知らず過ぎてたまに素ですごいこと言うからな。

 

「ヤハハ、違いねえな。じゃあ行くか」

 

「「「はい」」」

 

「いってらっしゃいですぅぅ」

俺が返事を促し扉にむかう、すると小猫と朱乃、ゼノヴィアが返事をしてギャスパーが挨拶をする。

 

「……イッセー。最近、私の眷属の大半が朧の言うことをすぐ聞くの……」

 

「ぶ、部長⁉︎大丈夫ですよ!あなたが俺たちの主ですから!アーシアも手伝って!」

 

「は、はい!イッセーさん!リアス部長、元気だしてください!プギャーワロスワロスです」

あ、今のアルジェントの言葉は他人を元気づける言葉だって俺と桐生が教えたやつだ。グレモリーが余計に落ち込んじまった。

 

「アーシアァァァァァァ⁉︎それトドメだからぁぁ!」

 

「えっ⁉︎すいませんイッセーさん!このロリペドやろー」

 

「ぐふっ!飛び火した⁈」

ヤハハ!アルジェントは純粋すぎるからな俺と桐生で色々と教えておいたぜ!

 

「朧くんの笑顔が輝いてるよ」

 

「ん?木場いたのか」

 

「…………………グスッ」

 

「ヤハハ!冗談だって」

おお、最近はマジで不憫だからな。

俺はお前のことは忘れてねえよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコン、グレモリーが会議室の扉をノックする。

 

「失礼します」

 

「手をあげろ!」

 

「「「「⁈」」」」

 

「ヤハハ!今からこの部屋は俺が…」

スパァンッ!

おお、久しぶりにハリセンで頭を叩かれた感じがするぜ!

 

「…やめましょうか、朧先輩」

 

「ヤハハ、オッケーだ」

流石に小猫もこの場所ではボケることはしないらしいな。

魔王の二人とアザゼルはかなり楽しそうにしてたぜ?

 

「朧⁈何やってるの!大人しくしていなさい」

 

「ヤハハ、わかってるって」

 

「やあ、朧」

 

「ん?ヴァーリじゃねぇか!」

グレモリーに注意を受け、適当に返事を返すとアザゼルの後ろにいたヴァーリが話しかけてきた。

 

「……」

 

「……」

 

「「「「…………?」」」」

俺とヴァーリが不敵な笑みを浮かべて無言で笑い合う。その様子に周囲にいる奴らは首を傾げている。

 

「ヤハハ、んじゃ行くか」

 

「ああ」

 

「「ストップ・ザ・お前ら‼︎」」

俺とヴァーリが会談のある部屋から出て行こうとすると、グレモリーが俺をアザゼルがヴァーリを止めた。なんだよ。

 

「何処いくんだよ⁈お前ら‼︎」

 

「何処って…。ヴァーリに学校を案内するだけだが?」

 

「そうだ、朧に案内して貰うだけだぞ赤龍帝」

イッセーがなんかツッコミを入れてきた。かなりの慌てようだな!

 

「嘘つけぇ⁉︎じゃあなんで腕のストレッチしたり、拳をポキポキ鳴らしてんだよ⁈」

 

「?普通じゃないか?なあ、ヴァーリ」

 

「そうだな朧」

 

「え⁈何?俺がおかしいの?」

ハードな学校案内になりそうだな。

準備しないと…

 

「さあ、いくか」

 

「ああ」

 

「だから待てってんだろ⁉︎てか、いつ打ち合わせしたお前ら‼︎」

イッセーではなく、今度はアザゼルが俺たちにツッコミを入れてきた。いつ打ち合わせ?

 

「「さっきのアイコンタクトだが?」」

 

「どんだけだよ⁈息合いすぎだろ⁉︎」

 

「ははは、そろそろ会談を始めたいのだがいいかな?」

俺たちの様子にサーゼクスが笑いながら話してくる。ヤハハ、そろそろ会談だしな。アザゼルとグレモリーは溜息を吐いている。あいつら苦労人だなぁ。

そこからはなんの面白味もなく会談が始まった。

 

会談が始まり、粗方重要なはなしが終わった。その後、イッセーがアーシアの祈りのダメージについてミカエルに話していた。俺がついでにゼノヴィアの事も言っておいた。そして会談の内容が和平でまとまりかけた時に時間が止まった。ヤハハ、原因の場所まで行こうかな?

 

朧サイドアウト

 

 

 

イッセーサイド

「お?赤龍帝が動けるようになったみたいだぜ」

 

感覚からしてギャスパーの神器だろう。動けるのは三大勢力のお偉いさんと木場、ゼノヴィア、部長、そして俺だ。あれ?朧がいないな?

 

「な、何かあったんですか部長」

 

「テロだよ」

俺が部長に質問すると部長が答える前にアザゼルが俺の質問に答えた。

 

「お兄さま、私に旧校舎に向かわせてください。私が責任を持って奪い返します」

 

「言うと思ったよ、しかし外は魔術師だらけだ。どうするんだい」

ま、マジか…

魔術師がいっぱいいるのは厳しいかもしれないな。

 

「部室には戦車の駒が保管してあります」

 

「なるほど、キャスリングか」

たしか、王と戦車の場所を入れ替わらせる技だったかな?でも、それより気になるのは…

 

「あ、あのー。一ついいですか?」

 

「何かしら、イッセー?」

 

「朧がいないんですけど何か知りませんか?」

 

「「「「「………………………あ」」」」」

うおおおおおおおおおい⁈

ここにいる誰にも気づかれないように消えたのか⁈

どんだけだよ⁈あいつ!

 

「……すげぇ、嫌な予感がします部長」

 

「ええ、私もよイッセー」

俺と部長が今までの経験からして朧が何かしらのことはやると思っている。

 

「……とりあえず、朧のケータイにかけてみます」

 

「ええ、お願いするわ」

部長が頷いたのを見た後に、他のメンバーも見渡してから電話をかける。セラフォルーさまは超笑顔だった。

 

プルルル、プルルル。ガチャ。

しばらくしてから朧のケータイとつながった。他の人にも聞こえるようにする。

 

「もしもし、朧?お前、今どこに…」

 

『ぎゃあああああああ!』

何⁉︎

今の悲鳴⁈あきらかに朧じゃない人の悲鳴だったよ⁈

 

『んあ、イッセーか?なんだよ』

 

「何処にいんのお前⁈さっきの何⁉︎」

 

『ああ、今はギャスパーのところで近くにいた魔術師と遊んでるぞ』

 

「いや、遊ぶってお前…」

 

『いやぁぁぁぁぁ!その関節はそっちには曲がらな…』

グシャァッ!

 

『ん?どうした、イッセー。何か言ったか?』

なんの音⁈

ねぇ、今のなんの音⁈

 

「えっと…ギャスパーは?」

 

『ああ、ギャスパーなら…』

 

『ガァァァァァァ!もう、やめ…あ、でもちょっと…』

うおおおおおおおおおい⁈

今、新しい扉開けた人いたよ⁈

 

『朧先輩、なんか楽しいですね!あれ、モゲチャッタ』

何がだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

ギャスパー、お前どうしたァァァァァァ!

 

『てことで、イッセー。あと少ししたらギャスパーの神器の暴走はやめさせるから。よろしくな』

ガチャン。

ツー。ツー。

そう言って朧は無理やり電話を切った。

 

「……部長、キャスリング……します?」

 

「……もう、いいわ……」

部長、元気出してください。

あと、アザゼル、セラフォルーさま。爆笑しないでください。

 


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