ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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萌えあがれ!俺の小宇宙!

朧サイド

 

俺は今、屋上いる。

白夜の頭にアイアンクローをした状態で…

 

「イタイイタイイタイイタイ⁉︎」

 

「んで?なんでいるんだ?」

 

「その前に手を離してくれないかの⁈」

 

「ん?」

 

「もうよいわ⁉︎」

ヤハハ、なんだよ俺はただ笑っただけだぜ?

つかマジでなんでいるんだ?

 

「バレないのか?魔王とかいるぜ?」

 

「その点は大丈夫じゃ。今は神格を返上しておるからただの妖怪にすぎん」

 

「神格を返上してなんで身長伸びてんだよ」

 

「まぁワシじゃし?」

……。

イラっとするな。

 

「イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ⁉︎」

 

「まぁ、それはおいておく」

 

「おもいっきり反応したじゃろ⁉︎」

ヤハハ、何のことだ?

全然わかんねぇな。

 

「理由をはけ!さっさとはけ!」

 

「いや、その、な?久しぶりにおんしのことが気になっての」

なんだよ、そんなことかよ。

まったく。

 

「それだけ?」

 

「むっ!それだけとはなんじゃそれだけとは!」

えー。

だってなぁー。

 

「わざわざ来るほどじゃないだろ」

 

「わざわざじゃないわい。おんしは今までと違って楽しんでおるか本当に気になっておったんじゃ」

はぁ。

基本的にいい奴だなこいつは。

 

「それにおんしの制服姿も見たかったのに…何故かスーツじゃし」

 

「はぁ」

 

「なんじゃその溜息は!む?どこに行くんじゃ?」

俺は屋上の扉から校舎にはいり扉の前ですぐに制服に着替えて白夜の前に行く。

着替えはどこからだしたかはオフレコで。

 

「ほら、コレでいいか?」

 

「あ、うむ!満足じゃ!」

 

「そっか、これからどうすんだ?学校くらい案内するぜ?」

授業はサボる。

これにかぎるな。

 

「いや、ワシはもう帰るよ。あまり長居はできんしの」

 

「早いな。まぁ神様(笑)だしな」

 

「(笑)⁈」

ヤハハ!

相変わらず面白い反応してくれんな。

 

「ヤハハ!冗談だって。帰るなら俺は戻るぜ」

そう言って俺は踵を返して屋上の扉に手を掛ける。

するといつも通りではないトーンの白夜の声が聞こえてきた。

 

「朧……今は、楽しいか?」

 

「ああ」

 

「そうか」

 

「そうだよ」

白夜の問いかけに俺は振り返ることなく答える。

 

「じゃあ、もう帰るかの」

 

「あばよ」

白夜の気配が俺の言葉を最後に消える。

神だけはあるな。

俺は振り返り空を見上げる。

なんか、しんみりしたな。

キャラじゃないってのにな。

白夜……………ありがとよ。

 

朧サイドアウト

 

 

 

イッセーサイド

 

昼休みになり廊下で魔女っ娘の撮影会をしているという連絡を受けたので見に来た。

 

「オラオラ!何してんだお前ら!さっさと解散しろ!」

魔女っ娘の撮影現場に匙が来て注意をする。

おおー。

ちゃんと仕事してんなー。

 

「もしかして親御さんですか?困りますよそんな衣装着て」

 

「ええー。だってこれが私の正装だもん」

匙の注意をまったく気にしない魔女っ娘。

匙、がんばれー。

 

「あ、リアス先輩。ちょうどよかった今、魔王さま達を案内していまして」

すると廊下の後方からソーナ先輩と紅髪の男性二人があらわれた。

 

「サジ、問題は迅速に対応しなさいといつも……あ」

 

「やっと見つけたソーナちゃん☆」

魔女っ娘がソーナ先輩を見つけるなりにソーナ先輩に抱きつく。

あれ?

顔が似てるような。

 

「やぁ、セラフォルー。君も来ていたんだね」

セラフォルー?

どっかで聞いたような…

 

「レヴィアタンさまよ」

 

「えええええええええええええええ!」

イメージと違う!

もっと、こう、妖艶な感じかと…

 

「ヤハハ、マジかよ」

うおっ!

朧いつの間に!

気づいたら朧が俺の横に立っていた。

 

「久しぶりです、セラフォルーさま。今日は授業参観に?」

 

「久しぶり!リアスちゃん!ソーナちゃん酷いのよ今日のこと黙ってたんだから!ショックで天界に攻め込もうとしたんだから☆」

 

「ヤハハ!付き合うぜ」

やめろぉ⁉︎

朧が言うとマジで怖いんだからな!

 

「イッセー、朧。ごあいさつなさい」

 

「は、はじめまして。兵藤一誠です」

部長の言葉にまずは俺が頭を下げて挨拶をする。

 

「はじめまして☆この子が噂のドライグくん?レヴィアたんって呼んでね!」

かっるぅぅい!

ちよー、軽いんですけど。

しかしここで、いつまでも喋らない朧の反応に俺は朧の顔をみる。

 

「君がソーナちゃんのお気に入りの問題児くんかな?」

 

「お、お姉さま!」

セラフォルーさまが朧に声をかける。

ってか、ソーナ先輩の反応…やっぱり。

うらやますぅぃぃぃ!

 

「ふむ、アニメに出てくる魔法少女をイメージした衣装に身を包み、無垢な子供らしさをアピールしている。しかし、豊満な胸がなんともまた違った魅力を出して男の本能をくすぐる。そして、パクリではない、オリジナリティある衣装もポイントが高いと言ったところか…」

 

「……ゴクリ」

 

「いや、お姉さま⁈何、こいつできるみたいな顔してるんですか⁉︎朧もです!」

朧、魔王さま相手によくこんなこと言えるな。

全然尊敬できねぇけど。

 

「だがしかし!なんだその安易なパンチラは!」

 

「ふっ、まさかチラリズムなんて今さら古いんじゃないかしら?」

え?

何?この流れ。

 

「甘い、甘過ぎるぜ魔王さま!」

 

「へぇ、どういうことかしら?」

ちょ⁈

なんであんたら決闘前のような雰囲気なの⁈

 

「考えてみろ!俺たちの大きな動力源はなんだ?それは想像力!未知への期待だ!無限の知識の扉を開けることだ!モナリザの神秘性ッ‼︎ミロのヴィーナスの神秘性ッ‼︎そしてスカートの中に宿る神秘性ッ‼︎それらの神秘に宿る探究心は同時に至ることのできない苦渋‼︎しかし!その苦渋は己の中で昇華される‼︎つまり芸術とはッ‼︎己が宇宙の中にあるッ‼︎」

 

ズドオオオオオオオオオオオオオオオン!

セラフォルーさまと俺に雷が落ちたような衝撃がはしる。

そして、俺は膝から崩れ落ちてしまう。

 

「イッセー⁉︎」

部長が心配する声をかけてくるが今は聞こえない。

お、俺は目先のおっぱいばかりに気を取られていた。

己が宇宙の中にか…

見ればセラフォルーさまも目を見開いている。

 

「…己が宇宙の中に…ですって?」

そして朧は強く、コカビエルを倒したとき以上に強く拳を握りしめてさらに告げる。

 

「そうだッ‼︎真の芸術は内的宇宙に存在するッ‼︎スカートの中身も見えなければ芸術だっ‼︎感じろ!己のコスモを!」

 

「俺はッ!俺はッ‼︎」

 

「イッセー⁉︎だからどうしたのイッセー⁉︎」

なんて説得力のある言葉なんだ。

俺はッ!

 

「ふっ、負けたわ。あなたの名前を教えてくれるかしら?」

 

「ああ、いいぜ魔王さま。いや、レヴィアたん。俺は駒王学園の問題児。三日月 朧だ」

朧とセラフォルーさまは硬い握手を交わす。

ああ、いい話だったぜ。

 

「イッセー?どうしていきなりそんな清々しい表情に?」

男にはいろいろあるんです。部長。

 

「朧。魔女っ娘については負けたわ。でもソーナちゃんの魅力について語れるかしら?」

 

「ヤハハ!面白いな。聞かせてもらおうか」

あれ?

話がズレてきてない?

 

「ソーナちゃんのきめ細やかな肌、さらっと流れる黒髪、鎖骨の見事なライン、けして大きいとはいえないけどしかしそれがまた身体との絶妙なバランスをかもしだす胸…」

 

「これまた甘過ぎるぜレヴィアたん!もちろん外見もいいが中身、性格が抜けてるぜ!真面目なこと、努力家なとこ、負けず嫌いなとことかがな」

す、すげェ!

この二人!淀みねえ!

ソーナ先輩、顔真っ赤だけどね。

あと、匙がめっちゃ頷いてる。

 

「流石ね朧」

 

「お前もなレヴィアたん」

そう言って二人は不敵に笑いあう。

 

「でも、これじゃあ勝負がつかないわ。こうなったら本人に決めて貰いましょう」

 

「ああ、そうだな」

ああ、ここである言葉が俺の頭の中によぎった。

 

「さあ、どっちの勝ちかしら?ソーナちゃん!いや、ソーたん‼︎」

 

「どっちなんだソーナ!いや、ソーたん‼︎」

ああ、この二人は。

 

「もう、耐えられません!」

 

「「ソーたぁぁぁぁぁぁぁん‼︎」」

 

「たん付けで呼ばないで下さいとあれ程…朧まで!ついて来ないで下さい!」

顔を真っ赤にしたソーナ先輩が走りさり、それをセラフォルーさまと朧が追いかける。

 

「小猫ちゃん呼んで朧の制御頼んだ方がよかったかな?」

 

「そうねイッセー。がんばれソーナ」

部長が何処か遠い目で呟く。

 

さっき頭によぎった言葉は…

それは…

 

混ぜるな危険。

 

 

ソーナ先輩は今日も苦労人。

 


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