ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

46 / 84
奴がっ…くるっ!

プールでの出来事が終わり、俺とイッセーは校門のほうに向かって歩いていた。

 

「ん?誰だあれ」

イッセーが疑問の声をだす。

視線の先には銀髪の美少年がたっていた。

 

「やあ?いい学校だね」

 

「え?…まあね」

 

「ヤハハ!お前もそう思うか?白龍皇」

俺の言った言葉にイッセーは少しの間、意味を考えてすぐさま驚く。

 

「え?……はあ⁈」

 

「フフッ、気づいてたのか?」

 

「ああ、なんとなくな」

そう言って俺と白龍皇は小さく笑いあう。

イッセーは横でかなり緊張していて少々うざったい。

 

「そう身構える必要はない、赤龍帝。今日は戦うつもりはないよ。俺の名前はヴァーリだ。彼が言ったように白龍皇だ」

 

「俺は今からでもいいぜ?」

こいつは今までの相手の中でもかなり楽しめるだろうからな。

 

「魅力的だな」

 

「まて!まてまて!朧!」

 

「なんだよ、イッセー」

俺たちの一色触発の空気を読んだのか静止を促してくる。

チッ。

 

「お前らが戦ったら学校がぶっ壊れちまうよ!」

 

「「いいだろ?別に」」

 

「よくねぇよ⁈お前らいい学校って言ったじゃん!」

 

「「戦うほうが面白い」」

なんか、性格はあまり違うがヴァーリとはなんとなく思考が似ている部分がある気がするな。

 

「戦闘狂か⁈」

 

「「そうだが?」」

おお。

やっぱ、似ているのか?

 

「なんでお前らそんな仲良くなってんだよ⁉︎学校壊していいとかソーナ先輩いい加減泣くぞ⁉︎」

 

「イッセー…お前…」

 

「はぁはぁ、なんだよ」

 

「何、興奮してんだ?」

 

「お前らのせいだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

白龍皇にあった当初の緊張も薄れたのか、イッセーが叫びまくる。

うるさいな。

 

「どういう状況かしら?」

 

「…カオス」

そんな俺たちの様子をオカルト研究部の奴らは後ろで眺めていた。

 

 

 

 

 

 

その後、ヴァーリとは結局戦うことはなかった。

残念だ。

会話では世界で強い奴らのランキングについても話した。

一位とは戦って見てえな。

んで、今日は授業参観の当日だ。

まぁ、俺には関係ないかな?

イッセーやグレモリーでもからかってやろう。

 

「朧」

 

「あ?どうした?ゼノヴィア」

教室の席に座っているとゼノヴィアがこちらに来ていきなり頭を下げた。

 

「先日は突然申し訳なかった」

 

「ヤハハ、構わねぇよ。なんならここで続きするか?」

 

「えっ⁉︎い、いや流石に…あっ」

 

「どうした?」

俺は席から立ち上がり先日同様にゼノヴィアを抱き寄せる。

 

「「「「ストォォォォォォォップ‼︎」」」」

 

「ん?」

 

「授業参観!今日、授業参観だからね!」

なんと、教室にいるクラスメイト全員からのツッコミをもらいイッセーが代表して続きを言う。

 

「私としても興味深いけど流石にまずいと思うわ三日月くん」

桐生。テメエは何が興味深いんだ?

 

「あう、あう…きゅううう」

 

「ああ!アーシア⁉︎しっかりしろ!」

 

「なんで朧やイッセーばかりが…」

 

「二人とも病気もらっちまえ!」

おし、松田、元浜。

テメエらは絶対に許さねぇからな。

 

「残念ながら、またの機会だなゼノヴィア」

 

「あ、ああ」

俺はゼノヴィアをからかえて楽しかったから満足だ。

流石にここではしねえよ。

 

「おーし、授業始めるぞー」

ちょうど教師が来て授業が始まる。

教室の後ろの扉から親達が入ってくる。

ん?

いい事思いついた!

そうと決まれば。

 

「ヤハハ、先生ー」

 

朧サイドアウト

 

 

イッセーサイド

 

「ヤハハ、先生ー」

授業が始まると同時に朧が立ち上がり先生のところに行く。もう親御さんたちいるよ?

 

「どうした三日づキィィィィ…」

バタン!

朧はいきなり先生の頭を掴み教室から出ていった。

 

「この写真なーんだ」

 

「な、なぜそれを⁉︎」

 

「だから今日の授業は………しろ」

 

「そんなこと……」

 

「あれれー。こんどはこんな写真がー」

 

「ギャアァァァァァァァ‼︎わかったから!言う通りにするから!」

……。

え、何?

何してんの⁈

途中小声でわかんないし恐いよ!

 

「「「「………」」」」

クラスにいる生徒も親御さんたちも喋らない。

あまりのことに全然ついていけない。

 

ガラッ。

扉が開き制服ではなく、スーツに身を包んだ朧が入ってきた。いつ着替えた?

 

「ヤハハ!先生は気分が悪いらしく今日の授業は俺が行う」

 

「「「「先生どうした⁈」」」」

英語の先生は⁈

教室にいる人が全員叫んだよ!

 

「親御さんもよろしく頼むぜ」

 

「「「「あ、はい!」」」」

スーツを着て大人っぽくなった朧の軽い笑みで親御さんの母方はノックアウトみたいだ。

確かにかっこいいけど!

母さんまで顔を赤くして、父さんよこで泣いてるよ!

 

「ヤハハ、じゃあ授業を始める前に松田、元浜。紙粘土を全員配れ」

 

「え?なんで俺たちが」

 

「めんどくさいな」

まぁ、同級生の命令だし。

教師といってもききたくないよな。

 

シュカカッ‼︎

松田と元浜の机にカッターが一本ずつ突き刺さる。

 

「騎士の私にも見えなかった…流石、朧」

マジで⁉︎

何このスペックの無駄遣い!

 

「次はあてる。何か文句は?」

 

「「ありません!サー、イェッサー!」」

 

「よろしい」

松田、元浜はせっせと紙粘土をくばりだす。

仕方ないよ、今の姿はかっこ悪くねぇよ。

 

「さあ、紙粘土が行き渡ったな。よし好きなもん作れ、紙粘土から始まる英会話もあるさ」

 

「「「「ねぇよ‼︎」」」」

 

「ん?」

 

「「「「あると思います‼︎」」」」

俺たちのツッコミに朧はカッターを見せる。

朧に屈した俺たちは決して悪くないはずだ。

もう、いいや。

作ろう。

しばらく真面目に作っていると教室のうしろから誰か入ってきた。

普通の人ならチラ見して終わりだったが俺、いや俺たちは目が離せなくなった。

何故なら入ってきた人がかなりの美人だったからだ。

スラリと女性にしては高い身長、腰まであるだろう白い髪をポニーテールにして高そうな着物を着る姿は何処か神々しさもあった。

すっげえ清楚っぽいな。

その人は教壇にいる朧を見ると…

 

「イイヤッフゥゥゥゥ!久しぶりじゃのう朧ぉぉぉぉ!」

と言っていきなり朧に飛びかかった。

 

「「「「イメージと全然違う⁈」」」」

だよね⁈

皆もそう思うよね!

 

「ていっ」

 

「げふぅ」

 

「「「「蹴った⁈」」」」

飛びかかった美女に朧は前蹴りで受けとめた。

美女らしからぬ声が聞こえたよ⁈

 

「おんし!久しぶりじゃというのに蹴るとは何事じゃ!」

 

「ん?その話し方、もしかして白夜か?」

 

「そうじゃよ!」

ん?

朧の知り合いか?

紹介してくんねぇかな?

 

「へー。よし、チョット屋上にこい」

 

「朧?顔が恐いんじゃが」

 

「気のせいだ。あ、イッセー。授業、あとは頼んだ」

 

「え?」

朧はそう言い残して教室を出ていった。

授業って…

俺にどうしろと…

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。