ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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コードオボロ、反逆のエロス

イッセーサイド

 

 

ある日の放課後。

オカルト研究部の活動がない俺は松田と元浜に普段は使われていない教室に呼び出されていた。

 

「おっ、兵藤じゃねぇか」

 

「ん?匙か。どうしたこんなところで」

 

「なんか、松田と元浜に呼び出されてな」

 

「お前もか?」

 

「兵藤も?」

 

「まあな」

いったいどういうことだ?

松田と元浜はなにを考えてんだ?

俺と匙を呼び出すなんて。

 

「考えてもわかんねぇや、とりあえず入ろうぜ兵藤」

 

「それもそうだな」

使われていない教室、空き教室に俺と匙が入るとそこにはすでに松田と元浜がいた。

なんかポージングとってるよ。

かっこよかねぇよ?

 

「ふっふっふ、ようやくきたかイッセー、匙!」

 

「まっていたぞ!」

 

「な、なんだよ」

松田と元浜は俺たちをみるとニヤニヤしながらセリフをのべる。

いや、普通にキモイぞ。

 

「「三日月 朧に復讐しよう‼やられたらやり返す、倍返しだ!あら探し大会!」」

 

「「……」」

落ちつけ、俺。

いったん思考を整理しよう。

朧に復讐?あら探し?

 

「「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

 

「おっとぉ!」

 

「させるかっ!」

俺と匙はすぐさまに意味を理解して教室から逃亡をしようと試みるが出口を防がれてしまう。

変なところでスペックが高い奴らめっ!

 

「絶対に協力しないぞ俺は!」

 

「俺もだ!」

当たり前だ!朧が怒ったところを見たことがないからそんなことが言えるんだ!

俺はコカビエルみたくはなりたくねぇよ!

 

「なんでだよ!」

 

「お前たちは知らないんだ!朧がキレた時の怖さを!」

アレはヤバイ!

俺は絶対に朧をキレさせないって決めたんだ!

 

「もう、帰るぞ!俺は!」

 

「まあまて匙君よ。この写真が欲しくないか?」

匙が帰ろうとすると元浜が止め、懐から取り出した写真を匙に見せつける。

 

「こっ!これは‼会長の体操服写真じゃないかっ!」

 

「で?どうする?」

 

「ふっ、俺は何をすればいい?」

 

「匙⁈」

なんてこった!

すぐさま買収されちまったよ!

 

「イッセー、君にはこれだ」

 

「なっ!アーシアと部長の体操服写真だとっ!」

 

「イッセー?分かってるな?」

 

「当たり前だ、その作戦に協力しよう」

まあ、しょうがないさ!

あの写真を見てしまっては協力するほかないぜ!

だって男の子だもん‼

 

「でもよ、協力するにしても俺たち四人だけか?」

 

「確かにな、少ないだろ」

匙の疑問は最もだな、あの朧に四人で挑むなんて…

魔王討伐パーティかよ…

 

「そんな訳ないだろう?なぁ松田」

 

「ああ、ちゃんと協力者はいるさ」

 

「「KPCとAAAがいる!」」

なんだよそのアルファベットは…

 

「なんの組織だよ…」

 

「KPKは小猫ちゃんペロペロしたいよクラブでAAAは朱乃さま、あなたの、脚で踏まれ隊の略だ」

……。

最低だな。

 

「兵藤、ツッコんだほうがいいのか?」

 

「スルーしてくれ匙」

この学校、マジでヤバイんじゃねえか?

俺も人のこと言えないけど…

 

「今度、会長に相談するわ…」

 

「頑張ってくれ生徒会」

本当に頼む。

この学校をよくしてくれ。

悪魔に頼むのはおかしいかもしれないが…

 

「だがなイッセー、匙。問題があるんだ」

 

「なんだ?」

 

「どうした?」

問題?

協力者も結構いるっぽいけどな?

 

「女子の協力者が一人もいないんだ…」

 

「「……………」」

マジで⁈

なんでだ?

女子には被害者がいないのかよ!

やっぱ顔か⁈顔なのかよぉぉぉぉぉ!

 

「女子に協力を求めても誰も参加しないんだ…」

 

「くっ、問題児がそんなにいいのかよっ!」

まあ、俺たちもある意味問題児だけどな。

朧とベクトルが違うけど…

 

「まあ、いいさ!魔王討伐を頑張るぞぉ!」

 

「おおー!」

 

「「お、おー…」」

松田の掛け声に元気よく答えたのは元浜だけで、俺と匙は若干戸惑いながら返事をした。

 

「チーム名はオボロバスターズだ!」

 

「エロの紳士団でもいいが?」

 

「「どっちでもいいよ…」」

かくして、魔王、もとい朧討伐隊が結成されたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、俺たちは朝早くに登校して朧の粗を探すためにスタンバイしていた。

 

「…乗り気じゃねーなー」

 

「俺もだ、匙」

朝早くからもあるが朧の恐ろしさを知っている俺たちはあまりのり気ではない。写真のタメとはいえ選択間違ったかなぁ。

 

「おい!来たぞ朧だ!」

 

「イッセー!匙!監視するぞ!」

松田と元浜が隠れながら言う。

ちなみに連絡はケータイでおこなっている。

 

「あー、眠いな」

 

「…昨日も本を読んでいたんですか?」

 

「あらあら、体調には気をつけてくださいね」

羨ましいなっ!

朱乃さんと小猫ちゃんといつも朧は登校してやがるっ!

しかも朧が真ん中で両手に華状態だよ!

 

「ヤハハ、今日も生徒会室で昼寝でもすっかな?」

 

「…ドンマイです。ソーナ先輩」

本当だよ。

 

「あん?へぇ、ヤハハ、おもしれぇ…」

 

「あらあら、どうかしましたか?」

 

「…?」

 

「ヤハハ、なんでもねえよ。学校行こうぜ」

そう言って朧は朱乃さんと小猫ちゃんと学校に向かって行った。

朧が一瞬こちら側をみてニヤリと笑ったように見えたけど気のせいだよな?

 

「ひょ、兵藤…今、三日月が…」

 

「ははっ!まさか!」

だと思いたい!

朧さん気づいてないっすよね⁉

 

「ちっ、なかなかあら探しのネタにならんな」

 

「ああ、かくなる上は…。こちらから仕掛けるか」

松田くん?元浜くん?

そのセリフはヤバイとおもうんだ!

 

「こちら、松田。KPKとAAAの諸君らに通達する三日月 朧のかっこ悪い姿を女子にさらさせよ!」

 

「「「イエス、マイロード‼」」」

携帯電話の向こう側から無数の声が聞こえてくる。

いや!なんでこんなときに限って無駄なカリスマを発揮するんだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たち四人は最初に集まった空き教室にいる。

結果から言いますと俺たちの作戦は全くのムダに終わりました。

 

「「なぜだぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

 

「まあ、朧だしな」

 

「三日月は問題行動を抜けば完璧だからな」

俺たちが仕掛けたものをことごとく予想以上のやり方で交わしていかれた。

一体どんなことをしたかというと…

 

朧の脚にロープを引っ掛けて無様に転ばせようとすると、普通にロープをよけられてしまう。しかも、近くにいたロープに引っかかった女子生徒を助けて見ていた女子からの好感度UP。

 

朧の顔面にボールをぶつけようとするとすっぽ抜けたボールが女子生徒に当たりそうなところで片手で防いで助けてまたもや好感度UP。

しかも、助けたことを歯にきせないからそこがまたかっこいいと好感度UP。

などなどのことをしたのだが全く無意味好感度があがるだけだった。

解せぬ…

 

「こうなったらイッセー!朧に近しい女性に朧の粗を聞いてくるんだ!」

 

「うぇえ⁈」

何やら怪しげな事になってきた。

 

はあ、嫌だなぁ…

 


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