ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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フェニックスと戦うそうですよ? 前半

決戦当日。

深夜十一時四十分ごろ。

レーティングゲームは十二時からスタートなので部員たちは旧校舎の部室に集まっていた。

それぞれ、一番リラックスできる方法で待機している。

アルジェント以外は学生服をきている。

俺は神器のヘッドフォンで音楽を聞いている。

 

開始、十分前になると魔法陣が光だし銀髪のメイドが現れる。

 

「皆さん準備はおすみになりましたか?開始十分前です」

銀髪のメイドが確認すると部員全員が立ち上がった。

 

「開始時間になりましたら、魔法陣で使い捨ての空間に転移されます」

 

「あの、部長。もう一人の僧侶は?」

 

「残念だけど、もう一人の僧侶は参加できないわ。いずれ、そのことについても話すときがくるでしょうね」

グレモリーがイッセーに目を合わせずに言う。

何か訳ありっぽいな。少し微妙な空気の中銀髪メイドが口を開く。

 

「今回のレーティングゲームでは両家のみではなく魔王ルシファーさまも拝見されます。それをお忘れないように」

魔王!

戦いてぇ。

 

「…朧先輩。目が血走ってます」

おっと、今はチンピラホストだったな。

 

「お兄さまが?そう…お兄さまが直接見られるのね」

 

「ぶ、部長。今、魔王さまのことをお兄さまって」

イッセーがグレモリーの発言に疑問をぶつけるが木場があっさりと答える。

 

「いや、部長のお兄さまは魔王さまだよ」

 

「魔王ぉぉぉぉぉぉぉ!部長のお兄さんって魔王さまなんですか⁉」

 

「ええ」

へぇ。

グレモリーに頼んだら魔王と戦わせてもらえねえかな?

 

「サーぜクス・ルシファー。『紅髪の魔王』(クリムゾン・サタン)にして最強の魔王さまだよ」

グレモリーの肯定のあとに木場の説明が続く。

 

「皆様、そろそろ時間です」

銀髪メイドに促され俺たちは魔法陣に移動する。

 

「なお、一度あちらへ転移するとゲーム終了まで転移はできません」

なるほど、転移するのは勝敗が決まった時か。

シンプルでイイじゃねえか。

そして、魔法陣が輝き俺たちは光に呑み込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光がおさまり目を開けると部室にいたままだった。

転移失敗か?

 

『皆様、このたびグレモリー家、フェニックス家のレーティングゲームの審判を担うことになりました。グレモリー家使用人グレイフィアでございます』

校内放送か魔法か何かで銀髪メイドの声が聞こえる。

 

『今回のバトルフィールドはリアスお嬢様の通う学び舎、駒王学園のレプリカを異空間に用意いたしました』

⁈へえ。

この空間すべてがゲームのためのものか。

 

「全員、この通信機を耳につけてください」

朱乃がイヤホンマイクタイプの通信機を配る。

 

「戦場ではこれで味方同士やり取りするわ」

悪魔なのに現代てきだな。

でも…

 

「俺にはいらねえよ」

 

「どういうことかしら朧?」

 

「俺のヘッドフォンの邪魔になる」

一応、神器だぜ?

常に発動したまんまだから忘れてるかもしれないが。

 

「まったく、いいわ。朧は常にイッセーと小猫といてもらうわ」

 

「わかった」

本当は好きに動きたかったけどな。

 

「佑斗は森にトラップ、朱乃は魔力をためてちょうだい。小猫、イッセー、朧は体育館に進んで、アーシアはここて待機よ」

 

「「「「「はい!」」」」」

部員が返事をする。

 

「それと、イッセー。ここに横になるのよ」

グレモリーがイッセーに膝枕をしてやるようだ。

話を聞くにイッセーの中の悪魔の駒の封印を解くらしい。

 

「あらあら、朧くんは私が膝枕してあげましょうか?」

 

「おっ。じゃあよろしく頼むぜ」

朱乃の膝に横になろうとすると小猫が口をはさんできた。

 

「…変態さんです」

朱乃から言ってきたんだが?

 

『では、ゲームを開始します』

銀髪メイドの声が聞こえて結局膝枕は無しだった。

 

「さて、私の可愛い下僕たち。準備はいいかしら?敵はフェニックス家の才児ライザーよ。さあ!消し飛ばしてあげましょう!」

 

「「「「「はい‼」」」」」

 

「俺は下僕じゃねえけどな」

 

「…台無しです」

小猫、本当のことを言っただけだぞ?

そして俺たちはそれぞれの役割をこなすために走り出した。

 

「がんばってね」

木場とは旧校舎をでたあたりでわかれ、俺たちは体育館にへ。

裏口から中に進入する。

 

「…気配。敵」

小猫がぼそりとつぶやく。

人数は四人ってところか…

 

「そこにいるのはわかってるわよ。グレモリーの下僕さんたち!あなた達がここにはいるのを監視していたんだから!」

ばれてたか。

俺たちは堂々と壇上にでる。

チャイナドレスの女に双子、イッセーが負けた棍をもった女がいた。

 

「ブーステッド・ギア、スタンバイ!」

 

『Boost‼』(ブースト)

イッセーがブーステッド・ギアをだす。

 

「…朧先輩とイッセー先輩は兵士を私は戦車を」

 

「ああ!」

 

「イッセーはリベンジしてこいよ」

 

「わかってる。それと新技を試したいからあとで双子の相手もさせてくれ」

 

「あん?イイぜ」

新技か…

イッセーのことだからくだらない技だろうけどな。

 

ドル、ドルルルルルルルルルルルルル!

 

「「解体しまーす♪」」

双子がチェーンソーを持って攻撃してくる。

二人の間をすり抜けるようにかわす。

 

「あたってくださーい」

 

「バラバラバラバラバラ♪」

チェーンソーを引きずり、床を傷つけながら振るうがギリギリでよける。

チェーンソーの音がよく聞こえる。

その工程を何度も繰り返すが俺は一回も反撃をしない。

 

「なんで反撃しないんですか⁈」

 

「いいかげんバラバラになってください」

 

「はぁ…つまんね」

蹴りを二発放ちチェーンソーを破壊する。

 

「「えっ⁈」」

たかが人間の蹴りで破壊されたチェーンソーを見て驚く双子。

 

「朧!準備ができた!俺に任せてくれ」

イッセーが何度目かの倍加をすませて俺の前にたつ。

 

「まずは君たち二人!……あとは君だっ!」

イッセーが双子に弱い手刀を当て、棍を持った女には拳をあてる。

あんな弱い攻撃じゃ倒せねーぞ。

 

「行くぞ!俺の新必殺技、『洋服破壊』(ドレス・ブレイク)っ‼」

イッセーが指を鳴らすと同時に双子と棍を持った女の服が下着ごと弾けとぶ。

 

「「「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」」

おお!

発育はまだまだだがこれはこれで、そう思っていると視界が手で隠された。

 

「小猫、見えないんだが?」

 

「…朧先輩は見なくていいんです」

ひどいなそれは。

 

「じゃあ、小猫が見せてくれるか?」

 

「にゃっ⁈…この変態さん‼」

スパンッ!

ハリセンで叩かれてすぐさま目を隠される。

早技だな。

 

「にしてもイッセー」

 

「…イッセー先輩」

 

「お前…天才か?」

 

「…見損ないました」

 

「「……」」

俺と小猫の間に沈黙が訪れる。

スパンッ!

小猫に無言で叩かれた。

 

「っ!……はい!朧!小猫ちゃん行くぞ」

どうやら、グレモリーからの通信で朱乃の準備が整ったらしい。

そして、俺たちは作戦の通りに体育館の出口に向かった。

 

「逃げるき⁈ここは重要拠点のはずよ!」

後ろから声が聞こえてくるが俺たちは止まらない。

体育館をでる。

一瞬の閃光。刹那。

ドォォォォォォオオオオオオンッッ‼

巨大な雷が体育館を吹きとばした。

 

「撃破」

朱乃が空に浮きながら述べる。

 

『ライザー・フェニックスさまの兵士三名、戦車一名戦闘不能』

銀髪メイドの声がフィールド全体に響きわたる。

 

「よし!やったね小猫ちゃん」

イッセーが小猫の肩を叩こうとするがさらりと避けられ、小猫は俺の背中に隠れた。

 

「…触れないでください」

蔑んだ目でイッセーをみる小猫。

 

「だ、大丈夫だよ…仲間には使わないから」

 

「それでも最低な技です」

だろうな。

 

「さて、次の作戦だろお前ら」

俺がイッセーたちを促し、小猫が一足先に行動する。

と、そのときだった。

 

「チッ」

小猫を横抱きにして跳ぶ。

ズドォォンッ⁈

さっきまで俺と小猫がいた場所が爆発した。

 

「あら、外してしまいました」

空にはチンピラホストの女王が不敵に笑っていた。

不意打ちかよ、イイじゃねーか。

ゲームは序盤から中盤にさしかかっていく。

 

 


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