ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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修行行きます!

チンピラホストとの対面した次の日。

家で寝ていると朝早くに朱乃に起こされた。

 

「なんだよ、こんな早くに起こして」

 

「修行ですわ」

 

「は?」

 

「山に行きますわよ」

と、言うことで山に修行に行くことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひーひー……」

現在は山を登っている。イッセーが横で大量の荷物を持って呻いている。

 

「あの、私も少しもちましょうか?」

 

「ダメよアーシア。これも修行のうちよ」

アルジェントがみかねて荷物を持とうとするが、グレモリーに止められる。

俺はちなみに少しずつ荷物をイッセーの荷物の上に乗せて行ってる。

 

「部長、山菜を摘んできました。夜の食材にしましょう」

木場がすいすいて涼しい顔で登って行く。

 

「小猫。俺たちもさっさと行こうぜ」

 

「…そうですね。お先に」

小猫は俺の言葉に頷き、イッセーに声をかける。

 

「おい、朧。お前、荷物はどうした」

イッセーの言葉にニヤッと笑い後ろを指さす。

 

「お前の荷物の中に入れといた」

そう言って俺は小猫の手を引いて走って山を登る。

 

「朧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ⁈」

後ろからなにか聞こえるがしらんな。

 

「……悪魔ですか」

 

「人間だぜ?知ってんだろ」

俺たちはたわいない話しを繰り返しながら別荘に辿りついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

この木造の別荘はグレモリー家の所有物らしい。

リビングで小猫と朱乃、木場とお茶を飲んでいるとイッセーが倒れこみながら別荘に入ってきた。

 

「ヤハハ、遅かったなイッセー」

 

「朧ぉぉぉ⁈覚えてろよ…」

ヤハハ、気づかないお前が悪い。

 

「さて、僕は着替えてくるよ」

木場がジャージを持って一階の浴室に向かった。

 

「のぞかないでね」

 

「マジで殴るぞ‼この野郎」

イッセーが木場の冗談に切れた。木場×兵藤なんて噂が流れているからな。

 

「イッセー」

 

「なんだよ、朧」

 

「木場×兵藤の噂を流したのは俺だ」

 

「朧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ⁈」

ヤハハ、楽しいなぁ。

 

「…やっぱり悪魔より悪魔です」

小猫は失礼だな。俺は人間だぞ。

 

 

レッスン1木場との剣術修行

 

「よっはっ」

 

「おりゃ!おりゃぁぁ!」

イッセーは木刀を振り回すが、木場は軽やかに攻撃をいなす。

あんな振り方じゃ当たらないだろ。

 

バシッ!

 

「そうじゃないよ。剣の動きを見せるだけでなく、視野を広げて相手と周囲も見るんだ」

木場、イッセーにそれは難しいだろ。

 

「ヤハハ、じゃあ次は俺とだな木場」

 

「そうだね。木刀は使わないのかい?」

 

「慣れないもんは使わないんだよ」

剣術なんてやったことないしな。これじゃあ剣術修行にならないな。

 

「わかったよ。じゃあ、行くよ」

木場は騎士の特性のスピードを生かして突っ込んで来るが見えないわけではない。

 

「しゃらくせぇ!」

木場の動きを見切って拳を叩きこむ。

 

「くっ!」

木刀で防ぐが衝撃で木刀が折れてしまう。

 

「「……」」

流れる沈黙。

 

「なぁ木場?」

 

「何かなイッセー君」

 

「その木刀って魔力で強化されてるんだよな」

 

「そうだね」

遠い目をした木場とイッセーが何か話しをしてるが気にしない。

 

 

レッスン2朱乃との魔力修行

 

「そうじゃないのよ。魔力は体全体を覆うオーラから流れるように集めるのです。意識を集中させて、魔力の波動を感じるのです」

イッセーは目一杯踏ん張ってるが何も起きない。

 

「できました!」

イッセーの横のアルジェントの手の上には緑色の淡い魔力の塊を作り出していた。

 

「あらあら、やっぱりアーシアちゃんには魔力の才能があるかもしれませんわ」

朱乃に褒められアルジェントは頬を赤く染める。

 

「では、その魔力を炎や水、雷に変化させます。これはイメージから生み出すこともできますが初心者は実際の火や水を魔力で動かす方が上手くいくでしょう」

朱乃はペットボトルに魔力を流し水を鋭い棘にして内側から破ってしまった。

ちなみに俺は人間で魔力が無いのでただ見てるだけだ。

 

「アーシアちゃんはこれを真似して下さいね。イッセーくんは引き続き魔力を集中する練習をするんですよ」

 

「ぐぬぬ……おおっ!できた!」

米粒ほどの赤い魔力がイッセーの手のひらに…。

 

「ていっ」

すぐさまに手のひらの魔力をデコピンで消す。

 

「朧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ⁈」

 

「あらあら、元気ですわね」

それからイッセーはまた魔力を出すために苦労していた。

 

レッスン3小猫との組手

 

「ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ドゴッ!

 

「ぐふっ!」

小猫にイッセーは殴られ本日で十回目となる木の抱擁をした。

 

「「……弱っ」」

俺と小猫のつぶやきがかさなる。

小猫は聞こえないように言ったつもりだろうが多分聞こえてるだろう。

俺は勿論聞こえるようにしている。

 

「打撃は体の中心線を狙って、的確かつ抉るように打つんです。…次は朧先輩です」

 

「ヤハハ、よろしく頼むぜ」

 

「…行きます」

小猫がボクシングの構えから右の拳をボディに放つ。

 

「よっと」

それを横に飛んで避ける。

 

「…ハッ」

小猫が俺を追いかけて何度もパンチを放ってくるが全てを紙一重で避ける。

 

「ヤハハ、中々だぜ?」

 

「……当たって下さい」

 

「当ててみろよ」

 

「…むぅ」

 

「隙あり」

小猫の足を払い、空中で抱きとめる。いわゆるお姫様抱っこってやつだ。

 

「にゃっ⁈」

 

「顔が真っ赤だな」

 

「…に、にやけながら言わないで下さい」

ヤハハ、面白い反応をするなぁ。

 

「朧ぉぉぉ⁈なんて羨ましいことをぉぉぉ」

イッセーが復活した。

 

「…ハッ!降ろして下さい」

 

「ヤハハ、わかったよ」

 

「…次はイッセー先輩です」

 

「あれ、小猫ちゃん?顔が恐いよ?」

あー。真っ赤になったのが恥ずかしいのか?

イッセーに八つ当たりかな?

 

「…行きます」

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

イッセー、ドンマイ。

 

レッスン4グレモリーと!

 

「ほーらイッセー!気張るのよ!」

 

「おおっす」

イッセーは岩とグレモリーを背負って山を駆け登っている。

それを何度も往復を繰り返す。

 

「さぁ次は筋トレね。腕立て伏せをしなさい」

イッセーはもう、フラフラだ。

ちなみに俺は寝転んでイッセーをみている。

 

「朧、お前はやらないのかよ」

 

「あん?もう、終わったぞ」

イッセーが山を駆け登っている間にメニューは全て終わらせた。

 

「お前どれだけ規格外なんだよ」

 

「本当にそうね」

案外楽なメニューだったそ?

まぁ、イッセーが悪魔じゃなかったら百回以上は死んでるだろうけどな。

 


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