ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

22 / 84
チキン来たあー‼︎

ソーナからの報告を聞いた翌日、いつも通りに朱乃に起こされて一緒に登校し、現在は教室に向かっていた。

 

ガラッ。

ドドッ。

 

「「ぐふっ!」」

教室に入るといつも通り松田と元浜が飛びかかってきたのでボディブローで沈める。

 

「お前らもこりねえな。イッセーならまだしも俺には無理だよ」

朱乃と一緒に登校した日は必ず飛びかかって来る。めんどくさいなぁ。

俺がバカ共を見下ろしていると、教室にイッセーとアルジェントが入ってきた。

今日も仲がよろしいことで。

 

「よう、イッセー、アルジェント」

 

「おう朧!」

 

「おはようございます朧さん」

 

「なぁ、朧。実は話したい事があるんだ……」

イッセーが滅多に見せない真剣な顔で俺に小声で話しかけてきた。

 

「あん?どうした?」

 

「昨日の夜、部長が夜這いに来たんだ」

 

「………わりぃな。いくら俺でもナメック語は話せねえよ?」

 

「日本語だよ‼イイから聞けよ…」

とうとうイッセーが妄想をこじらせたとおもってしまった。

 

「最近、部長の様子がおかしいんだ。朧はサボって知らないと思うけれど…」

 

「ふーん」

ソーナが言ってた事が原因かもな。

 

「おまっ。ふーんって……」

 

「なんか、おもしろくなりそうだから今日は放課後に部室に行くわ」

 

「おもしろくなりそうって。まぁ部室でまってるぜ」

その前に放課後に生徒会室に呼ばれてるんだけどな。なんでも、ソーナが自分の眷属を紹介したいらしい。

 

「少し、遅れるってグレモリー達に言っといてくれ」

 

「ああ、なんか用事でもあんのか?」

 

「生徒会長からデートのお誘いさ」

 

「なんだと!」

イッセーが飛びかかって来るがもちろん拳で黙らせる。

 

「ぐふっ……朧、テメェ」

イッセーが地面に蹲りながら俺を睨む。

 

「羨ましいか?」

 

「あたりまえだ‼あんな美人とデートだと!」

 

「ヤハハ、それより後ろ見てみろよ」

イッセーの後ろではアルジェントが涙目でイッセーを睨んでいた。

 

「イッセーさん……」

 

「あ、アーシア⁈どうした⁈」

あいつ、アルジェントの気持ちに気付いてねえのか?

 

「朧‼生徒会長とデートとはどう言う事だ‼」

 

「姫島先輩や搭城小猫ちゃんとも怪しいのに‼」

イッセーとアルジェントのやり取りを眺めていると松田と元浜がまた飛びかかってきた。

回復はやいな、オイ。

 

「ていっ」

 

「「あふん」」

もちろんまた沈んでもらった。

ホント、こりねえな。

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、ソーナ達との用事を終わらせオカルト研究部の部室に向かっていた。

ソーナの眷属の1人である匙が何故か睨んできたので、オ、ハ、ナ、シ、した事は割愛する。

 

ガチャ、ガチャガチャ。

 

鍵がしまっている。

ほー。俺を閉め出すか。

 

「朧?まって今、開けるわ」

中からグレモリーの声が聞こえるが関係ない。

 

「俺はドアノブを使わない開け方を知っている。グレモリー離れろ」

今の俺の顔を誰かがみたら悪どく嗤っているだろう。

 

「えっ⁈朧?」

 

「ドラアッ!」

 

ドガァァン!

 

「ぐふっ」

俺は思い切りドアを蹴った。

蹴られたドアは勢いよく飛び、中にいた金髪の売れないホストみたいな奴の頭に当たった。

 

「「「「「「「……………………」」」」」」」

 

「あん?なんでこいつ気絶してんだ?」

 

「……先輩の蹴ったドアのせいです!」

スパンッ!

小猫にいつも通りハリセンで叩かれる。

 

「おっほー。で、こいつだれ」

 

「……ハッ⁉その説明は私が」

気絶しているチンピラホストが誰か聞くとメイドが答えた。

メイド?なんでいるんだ?だが…

 

「ふむ、流れるような銀髪をなびかせ一見無表情にも見える表情が冷たい印象を与えるがメイド服によってその雰囲気が調和され、なんとも言えない魅力をだしている。そしてメイド服の上からでもわかるスタイルの良さ、触れば女人特有の柔らかさを持ち得ているであろう身体は征服欲を惹きたたせる。まぁ一言で言うと、アリだな」

 

「……このド変態先輩‼」

スパンッ!

小猫、だんだん切れがましてないか?

 

「……この部活の先輩は変態しかいないんですか?」

 

「あ、あれ?小猫ちゃん?僕も入ってるのかな?」

木場……。不憫な子。

 

「んんっ。説明よろしいでしょうか?」

空気なメイドさんが話しかけてくる。

 

「すまねぇな、続けてくれ」

俺が話しを促す。

 

「はい、こちらはライザー・フェニックス様。純血の上級悪魔でありフェニックス家の三男です」

爵位持ちってか?

グレモリーとはどう言った関係なんだ?

 

「そして、リアスお嬢様の婚約者でもあります」

あっ、こいつか。

ソーナの言ってた奴は。なんともまぁ、チンピラだな。

 

「へぇ」

イッセー達は先に説明されていたようで対した反応はしてない。

イッセーはめちゃくちゃ睨んでるけどな。

とりあえず…

 

「起きろ」

俺はチンピラホストを誰も座っていないソファーに蹴り飛ばした。

 

「「「「「「「ええっ⁈」」」」」」」

俺の行動に部室にいる全員が驚いている。

いい反応だ。

 

「ぐふっ⁈……ハッ、俺はいったい」

あ、起きた。

 

「俺の蹴ったドアで気絶してたんだよ」

 

「きっ、貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

おお、怒った。フェニックスだけあって火を使うのか。背中から火がでている。

 

「おやめください。先程、この件はレーティングゲームで決着をつけることになったハズです」

 

「くっ、分かりましたよ…」

渋々引き下がるチンピラホスト。俺を睨んだままだけどな。

にしても、このメイド中々強そうだな一緒だけど物凄い殺気がでた。

チンピラホストが俺から目を放して部室を見渡すと嘲笑を浮かべた。

 

「なあ、リアス。ここにいる面子が君の下僕なのか?」

 

「だとしたら話にならないな。キミの女王である雷の巫女くらいしか俺の下僕に対抗できそうにないな」

そう言って。チンピラホストが指を鳴らすと魔法陣が光りだす。

そして光の中から次々と人影が現れる。

 

「と、まぁ、これが俺の可愛い下僕達だ」

中から出てきたのはそれぞれ違ったタイプの女。

こいつもいい具合に変態だな。

 

「ヤハハ、15人フルメンバーかよ」

 

「フン。お、おいリアス。そこの人間はともかくなんでそいつは俺をみて泣いてるんだ?」

俺の言葉を軽く無視してチンピラホストはイッセーをみてドン引きしている。

こればかりは俺でも引く。

 

「この子の夢がハーレムなの。きっとライザーの下僕をみて感動したのよ」

イッセーが激しく首を縦に振っている。

 

「きもーい」

「ライザーさま、このヒト気持ち悪い」

 

「そう言うな、上流階級を下賤な目で見るのが下級な奴の常さ。俺たちの熱々なところを見せてやろう」

チンピラホストは1人の眷属とディープキスをしだした。

 

「……朧先輩。なにも見えません」

 

「はわぁっ⁈朧さん真っ暗です」

俺は即座に小猫とアルジェントの目をふさぐ。

お前らにはまだ早い。

 

「お前らじゃあこんな事は一生できまい」

なんか、イッセーだけじゃなくて俺まで見下しやがった。

 

「なんだとブーステッド・ギア!」

イッセーは赤い籠手を呼びだす。

 

「お前なんかに部長は不釣合いだ‼この女たらしが‼」

 

「だが、お前はそれに憧れているんだろう?」

 

「…………ハッ!そんなの関係ねえよ‼」

イッセー、そこで言葉につまるなよ。

 

「英雄色を好む。人間界の言葉だろ」

 

「ハッ!なにが英雄だ‼お前なんかただの種まき鳥じゃねえか!火の鳥フェニックス?ハハハ!まさに焼き鳥だな」

 

「ヤハハ、イッセーそいつぁおもしれぇ!言い方を変えたらフライドチキンってか?」

いつも通りならここで小猫からのツッコミが入るのだが小猫は後ろを向き肩を震わせている。他の部員たちも似たようなものだ。

 

「焼き鳥!フライドチキン⁈リアス、下僕の躾はどうなってる‼」

グレモリーはそっぽを向くだけ。

 

「テメェなんて今、俺が倒してやる!ゲームするまでもねえ!」

イッセーがチンピラホストに突っ込んで行く。

チンピラホストはそれに嘆息するだけ。

 

「ミラ、やれ」

 

「はい、ライザーさま」

あ、ダメだイッセーの奴まるで見えてねえ。

 

「がはっ⁈」

イッセーはすぐさまミラと呼ばれた少女の棍で天井に叩きつけられた。

しゃーねぇーな。

 

「ていっ」

軽くミラを蹴ってチンピラホストの眷属たちのところに吹き飛ばした。

 

「「「「「「「きゃあ⁈」」」」」」」

 

「ぐふっ」

イッセーが天井から落ちてくるがスルーだ。

 

「イッセーも、チンピラホストも落ち着けよ。発情期か?」

 

「この人間が⁈行けカーラマイン‼」

チンピラホストが自分の眷属に命令して俺を倒そうとしてくる。

 

「ハッ、ライザーさま」

甲冑を着けた女性が剣を俺に振り下ろしてくる。

 

「なっ!」

 

「だから、落ち着けって」

俺は振り下ろされた剣を人差し指と中指でつかむ。

白刃どりってやつだ。

 

「その通りです。次に同じ事があった場合私も動かざるを得ません」

メイドが俺たちを睨んでくる。やっぱり強そうだな。戦いてぇ。

 

「チッ、引けカーラマイン」

 

「ハッ!」

 

「リアス、ゲームは10日後でどうだい。いますぐやってもいいが、それではおもしろくない」

 

「私にハンデをくれるの?」

グレモリーが憎々しげにチンピラホストを睨む。

 

「そうだ、それとそこの人間もゲームに参加させていいぞ」

 

「いいのかしら、グレイフィア?」

 

「そうですね。非公式のゲームなので問題ないかと」

 

「そう、ありがとう」

よし、これでおもしろくなりそうだ。

チンピラホストの視線がイッセーに移る。

 

「リアスに恥をかかせるなよ。お前の一撃がリアスの一撃になるんだからな」

イッセーは苦虫を噛んだような顔になる。

チンピラホストは俺の方をむき嘲笑をうかべる。

 

「それと人間、逃げるなよ」

 

「お前程度に逃げる?ハッ、ありえねえ」

 

「チッ、どこまでも憎い奴だ。リアス次はゲームで会おう」

チンピラホストはそう言い残し魔法陣の中に眷属共々消えていった。

さぁて、上級悪魔ってのはどれほど強いのかな?

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。