ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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クーデレは好きだぁ!

屋上での昼寝をシトリーに見つかってから数日がたち。

ガチャッ。

生徒会室にシトリーが入ってきた。

 

「よう、シトリー。また昼寝させて貰ってるぜ」

俺はたまに生徒会室のソファーで昼寝をさせてもらっている。

 

「また、ですか…。鍵を閉めているのにどうやって入ってるんですか?」

 

「ヤハハ、内緒だよ」

 

「はぁ〜。授業は大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫だ。最低限はでてるし、成績も問題ない」

テストなんて案外ちょろいもんだしな。

 

「そうですか。普通なら問題になるはずですけど」

 

「教師は俺にあまり関わりたくないはずだからな」

授業聞かないのに成績がイイから注意しにくいと思うし。

 

「また、昼寝ですか?どうせなら仕事を手伝って下さい」

 

「やだよ、めんどくさい。つか、なんでいつも独りで仕事してんだ?」

結構、サボりに来てるのに他の生徒会メンバーにあったことがない。

 

「…私だけでも十分ですから」

 

「…ぼっちか……」

 

「違います‼」

 

「ヤハハ、冗談だ。それより…」

 

「なんですか?」

 

「お前なんかあったろ?」

 

「ッ!」

シトリーは俺の言葉に目を見開く。

表情を上手く隠そうとしているがいつもより若干強張っている。

 

「…よく、わかりましたね…」

 

「まあ、なんとなくだけどな。それで話してみろよ、関係のない奴に話すだけでも気持ちは変わるもんだぜ?」

嘘だ。実際は面白そうだから聞きたいだけだ。

 

「そうですね…。聞いてもらえますか?」

 

「聞くだけな」

関われないかも知れないしな。

 

「実は実家の方から結婚を進められていて、高校を辞めてまで行うといっているのです」

 

「……おめでたー?」

 

「違います‼私はまだ結婚はしたくありません。この学校の生徒会長もまだ辞めたくありません!それに相手の方も私は好きではありませんし」

 

「へぇ。悪魔ってのも大変だな」

最後のが本当の理由じゃないよな?

 

「ですが、シトリー家の次期当主としてはワガママを言う訳にはいかないのです」

 

「ふーん」

 

「随分と反応が薄いですね。貴方ならどうします?」

まぁ聞いてみて俺が介入出来そうにないからな。

 

「シラネ」

 

「本当に興味なさそうですね」

シトリーが苦笑しながら言ってくる。

 

「ま、俺ならそれをぶち壊すな。自分の事は自分で決めたいしな」

 

「羨ましいですね」

 

「お前もやってみたらどうだ?」

 

「そんな、そんな簡単にはできません‼」

俺の言葉にシトリーが怒鳴ってくる。どうやら自分でもどうにかしたいと考えているらしい。

 

「なんでだ?」

 

「私はシトリー家の次期当主として「ソーナとしてだよ」…ッ!」

家に縛られ過ぎるのはつまんないな。

 

「お前の人生だろ?お前が決めろよ」

 

「でも、私は……」

シトリーの瞳の中には動揺の色が見える。

こいつもこいつで悩んでいる。

 

「一回シトリー家を抜きにして考えてみろよ。それと自分の眷属にも話してみろよ。ソーナ」

 

「ッ!三日月くん。私は!」

ガチャン。

 

俺は自分の言葉を言いながら生徒会室を出た。後ろからシトリーの声が聞こえたが気にしない。

あいつなら大丈夫だろ。

 

朧サイドアウト

 

 

 

ソーナサイド

 

私は今、三日月くんの言葉を聞いて戸惑っている。

今までシトリー家のソーナとしか考えていなかったから私としての意思はあまりなかった。

 

「シトリー家を抜きにしてか……」

三日月くんはよくわかりません。

でも、少しスッキリしました。

まずは生徒会メンバーに話してみましょうか。

 

 

ソーナサイドアウト

 

 

 

 

 

 

 

朧サイド

 

シトリーの結婚のなんやかんやから数日が経ち。

今は昼休みで屋上にいる。

いつもなら、イッセー達とメシを食っているが今日は寝たい。

すごく寝たい。

 

「ここにいたんですね。教室にもいませんでしたから探しましたよ」

目を閉じて寝ようとするとシトリーが話しかけてきた。

てか態々教室まできたのかよ。

 

「んあ。なんだよ?」

 

「私は私なりにやって見ました」

 

「なにを?」

 

「結婚についてですが」

シトリーは俺の事をジト目で睨んでくる。

いや、忘れてねえよ?

ただ思い付かなかっただけだ。

 

「ちゃんと覚えてるさ」

 

「…そうですか」

疑うなよ。

 

「んで、どうなった?」

 

「はい、結婚の件は無しにしました」

 

「へぇ」

 

「私より頭の悪い人とは結婚しないと言ってチェスで勝負しました」

 

「それで勝ったと…でも良かったのか?」

 

「はい、眷属とも話し合って決めました。私はシトリーである前にソーナですから」

そう言ったシトリーの笑顔はとても綺麗な物だった。

 

「そりゃ、良かったなシト「ですので…」なんだよ?」

 

「私の事はソーナと呼んでください」

俺の言葉を遮り俺にこう言ってきた。

 

「ハッ、わかったよソーナ。これでいいだろ?」

 

「はい」

 

「それで用はこれだけか?」

 

「いえ、私にも結婚の件があるようにリアスにも同じような話しがあると伝えるためです」

あいつにもあるのか。

それは、俺も関われるかな?

またおもしろくなりそうだ。

 

「それではこれで、仕事がありますので。あと、今度生徒会室に来るときにはメンバーを紹介します」

ん?一緒に仕事でもするようにしたのか?

 

「そうか」

 

「はい。では」

ソーナは踵を返し屋上を出て行こうとするが俺はソーナを呼び止める。

 

「おい、ソーナ!」

 

「はい?」

 

「お前、笑った方が可愛いぜ」

 

「ッ!し、失礼しますっ!」

顔を真っ赤にして直ぐに立ち去りやがった。

ヤハハ、あいつもやっぱりおもしれぇな。

 

キーンコーンカーンコーン。

昼休みの終わりのチャイムがなる。

 

「ああ〜。結局眠れなかったか」

教室に帰るか。

にしても、リアスにも結婚か…。

イッセーはどう言った反応をするかな?

 

ガラッ。

 

「「「いつ生徒会長と知り合ったんだー‼」」」

教室に帰り扉を開けるとエロ三人衆が飛びかかってきた。

 

「えいっ」

 

「「「ぐふうっ」」」

拳一閃すぐさま倒す。

こいつらの思考回路は大丈夫か?

 

 

 


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