ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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はぐれ悪魔がくるそうですよ?

その日の夜、オカルト研究部に向かう。

ガチャ。

 

「二度と教会に近づいちゃダメよ」

ドアを開けるとイッセーがグレモリーに激しく注意されていた。

 

「なぁ、木場。なんであいつおこられてんだ?とうとう犯罪でも犯したか?」

近くにいた木場に理由を尋ねてみる。

教会?

あー、だいたいわかったわ。

 

「兵藤くんは教会に近づいちゃっらしいんだ」

なるほどぬ悪魔だからだめなわけね。

 

「いい、イッセー。今回はよかったけどもしかしたら光の槍が飛んでくるかもしれなかったのよ」

 

「マジですか⁈」

イッセー驚いてんなぁ。無理もないよなあいつ二度も光の槍で腹貫かれてるからな。

 

「ゴメンなさい。熱くなりすぎたわね。とにかく気をつけてちょうだい」

 

「はい」

そこで、イッセーとグレモリーの話しは終わった。

 

「あらあら、お説教は済みました」

 

「ん?」

いつの間にか朱乃が俺の後ろに立っていた。

 

「朱乃、どうかしたの?」

グレモリーのその言葉に朱乃は表情を少しくもらせた。

 

「討伐の依頼が大公から届きました」

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーサイド

 

俺たちは今街はずれの廃屋近くにきていた。

なんでもはぐれ悪魔の討伐を依頼されたらしい。

主の元をさって暴れ回っているのがはぐれ悪魔らしい。俺も男の堕天使にはぐれ悪魔と間違われていたらしい。

 

「みんないるわね。………朧はどこに行ったのかしら」

ヤバイ⁈

部長がお怒りだ⁈

てか、朧は本当に何処にいったんだ?

 

「小猫、なにか知らないかしら?」

 

「………知りません」

モグモグ。

 

「「「「……………………」」」」

小猫ちゃんはケーキを食べていた。

 

「小猫、それは誰から貰ったのかしら?」

部長がイイ笑顔で尋ねる。勘違いしないでほしい良い笑顔ではない、イイ笑顔だ。

ハッキリ言ってめちゃくちゃ怖い!

 

「もう一度聞くわ。朧を知らないかしら?」

 

「……朧先輩は先に討伐に行きました」

 

「何故私にすぐいわなかったの?」

 

「…………ケーキが」

小猫ちゃん⁈

朧に買収されたんだね‼

 

「はぁ、イイわ。朧を追いましょう」

部長も呆れているようだ。

 

「……血の臭い」

小猫ちゃんが制服の袖で鼻をおさえる。

血⁈

まさか朧の奴⁈

 

「部長‼」

 

「ええ。みんな行くわよ」

 

「「「「はいっ!」」」」

朧!死ぬんじゃぬーぞ!

今、助けにいくぞっ!

 

 

 

 

そう、思ってたころが俺にもありました。

俺達が奥に進むと、倒れている上半身が女性で下半身がケモノの化け物の横に立っている朧をみつけた。

ナニコレ、もしかして朧1人で倒したの?

 

「朧、お前これ……」

 

「んあ?ああ、イッセー達か。随分遅かったな」

 

「これは、討伐対象のバイザー……。あなたが倒したのかしら?」

部長が朧に問いただす。

 

「ああ、何か俺のことを食ってやるとか言いやがったからボコボコにした」

ボコボコって…

 

「あまり、勝手な事はあまりしないでちょうだい……」

部長が頭を抑えてる。

苦労しそうだなぁ部長。

 

「まだ、終わってないぞ小僧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼」

 

「ッ!下がりなさい、朧!」

部長が朧をかばおうとするが朧の拒絶が込められた目を見て動けなくなる。

 

「下がるのはお前達だ、この喧嘩はあいつが売って俺が買ったもんだ。手を出すなんてつまんねぇ真似すんじゃねえよ」

 

「ほざくな!すぐに食い殺してやる!」

化け物が襲いかかるが、朧はものすごい早さで飛び上がり化け物の頭を蹴り上げた。

あまりの威力に化け物の身体が天井まで浮き上がる。

 

「ま、暇つぶしにはなったぜオマエ」

朧はそのまま落ちて来た化け物に回し蹴りを叩き込みトドメを刺す。

 

「チッ、返り血で服が汚れちまった。クリーニング代は貰えないのかグレモリー?」

 

「……知らないわよ。そんなこと」

部長が戸惑いながらも朧に答える。

みれば、他の部員達も唖然としている。

 

「一応、殺しはしてないからな。あとはオマエ達で片づけろよ」

朧はそのまま、廃屋から出て行き帰っていった。

あいつは自由人だなぁ……

 

「はぁ〜、朱乃。朧に着いて行きなさい」

 

「うふふ、分かりましたわ」

部長は朱乃さんに指示を出し、朧を追いかけさせた。そして完全に無視の息の化け物に近づいていく。地面に突っ伏す化け物に向かって、部長は手をかざす。

 

「最後に言い残す事はあるかしら?」

部長が訊く。

 

「殺せ」

 

「そう、なら消し飛びなさい」

化け物の言葉に部長が冷徹な声を発する。

俺はその低い声音に全身を震えあがらせる。

 

ドンッ!

部長の言葉通り化け物は消し飛んでしまったようだ。化け物がいたところにはなにもない。

 

「これで終わりね。それとイッセーには説明しなければならないことがあるの」

 

「なんですか?」

 

「下僕の特性についてよ」

 

「下僕の特性?」

怪訝な様子の俺に部長は続ける。

 

「これについてよ」

そう言って部長はポケットから何かを取り出した。

 

「これは悪魔の駒(イーヴィル・ピース)よ」

 

「イーヴィル・ピース?」

なんか小難しい話しになりそうだけど、しっかり聞かないといけないだろうな。

 

「爵位をもった悪魔はチェスの特性を下僕に取り入れたの。主となる悪魔が(キング)。私たちの間なら私のことね。そこから女王(クイーン)騎士(ナイト)戦車(ルーク)僧侶(ビショップ)兵士(ポーン)と五つの特性があるわ」

 

「俺の駒はなんですか?」

 

「兵士よ。イッセーは兵士なの」

俺は1番下っ端だった。

どうやら、ハーレムへの道のりは遠いらしいです。

 

 


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