ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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テンプレ的な説明会

朝、学校に登校し席について音楽を聴いている。

何故か俺の神器は音楽が聴けるらしい。

十六夜のヘッドフォン便利だな。

俺はヘッドフォンを出しっ放しにしたままにしている。

力の加減は充分に出来るからなんの心配もない。

そんな事を考えていると教室にイッセーが入ってきた。

心無しか昨日よりもイッセーに向けられる視線がキツイ様に感じられる。

 

ゴッ!

イッセーが視線にたじろいでいると後頭部を松田に殴られていた。元浜も隣りでイッセーを睨んでいる。

 

「どういうことだ‼」

松田が涙を流しながら叫ぶ。

あいつ昨日も泣いてなかったか?

情緒不安定か?軽くじゃなくて普通に引くぞ。

 

「俺たちはモテない同盟だったはずだ」

「俺たちと別れたあと何があった。詳しく教えてもらおうか」

 

元浜は冷静に聞くが眼つきがめちゃくちゃ鋭い。

 

「ふっ、お前ら生乳って見たことあるか?」

こいつら頭おかしーんじゃねぇの?

イッセーのまわりの態度にも気になったし、今聴いている曲を一旦止めて近くにいた女子がなにか知らないか尋ねてみた。

 

「なぁ」

 

「はっ、ハイッ‼」

うおっ⁈どうしたそんなにビックリして。

 

「なんでイッセーを皆睨んでんだ?」

 

「えっと〜、朝にこの学校の二大お姉様の1人と一緒に登校してきたからだと思うよ」

 

「ふ〜ん、ありがとな」

 

「ハイ〜〜」

俺が笑いながらお礼を言うと女生徒は顔を赤くした。

俺が笑うのが珍しいか?

 

「じゃ、じゃあ私はこれでっ!」

 

「そ、そうか」

その女生徒は走り去って行った。

 

「……朧。昨日のこと……」

 

イッセーが松田たちと話し終えたのかこちらに来て昨日の出来事について聞こうとしてきた。

 

「そのことならリアス・グレモリーの使いが来るらしいからその時に話すさ」

二度も話すのは面倒だからな。

 

「……分かった」

若干不満そうだが納得したようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後。

「や。どうも」

クラスに金髪のイケメンが来て俺とイッセーのところにやってきた。

イッセーは半眼でイケメンを睨んでいる。

 

「君たちが兵藤君と三日月君かい?」

 

「そうだぜ」

「………ああ。それでなんのご用ですかね」

俺は普通に返したが、イッセーは面白くなさそうに返している。

 

 

「リアス・グレモリー先輩の使いできたんだ」

 

「へぇ」

「ッ‼」

 

このイケメンが使いねぇ?

 

「僕と一緒について来てくれるかな」

 

「いいぜ」

 

「……分かった」

イッセーのやつまだイケメンを睨んだままだな。エロ発言をしなければこいつもモテると思うんだけどな。俺とイッセーが立ち上がりイケメンについて行くと女子の方から悲鳴があがった。

 

「イヤーーーーーーー⁉」

「木場くんがなんで兵藤なんかと⁈」

「兵藤×木場くんなんて認めないわ!」

「きっと木場くん×兵藤よ‼」

「違うわ!三日月くん×木場くんよ!」

 

「「「「「それだ‼これで勝つる‼」」」」」」

 

それだ‼じゃねーよ、最後らへんの奴ら何言ってんだよ。

俺をテメェらの妄想にまきこむなよ。あと、ここ腐女子多いな⁉

そんなことを考えていると旧校舎の前についていた。

 

「コッチだよ」

木場?にうながされて中に入り階段を登り奥の部屋にまでたどりついた。

 

『オカルト研究部』

ドアにはそう書かれていた。

中に入ると壁のいたるところに魔法陣の様な幾何学模様がえがかれてある。

これは本格的だな。

 

「おおっ!あれは学園のマスコット一年生の搭城 小猫ちゃんじゃないか!」

イッセーが何やら隣りでうるさいので視線の先をみると昨日知り合ったばかりの白髪ロリこと一年の搭城 小猫がいた。

 

「小猫じゃん。昨日ぶりだな、羊羹一切れもらうぜ」

そう言って俺は羊羹を一切れ摘み子猫の座っているソファーに腰を降ろした。

 

「……昨日ぶりですね、朧先輩。……あと勝手に食べないで下さい」

 

「断りはいれたぜ?」

 

「……私が返事してません」

 

「ヤハハ、明日にでも約束のお菓子を作って来てやるよ」

 

「……仕方ないですね」

ちょろいな、少し心配だぞ。

 

「やっぱり食いしん坊だなぁ」

 

「……朧先輩」

 

「昨日も言ったろ?冗談だよ」

 

「……朧先輩はイジワルですね」

 

「お菓子つくんないぞ」

 

「⁈」

 

「嘘だよ」

 

「……やっぱり、イジワルです」

 

「おい!朧いつの間に小猫ちゃんと知り合ったんだよ」

 

「昨日だよ」

イッセーが勢いよく聞いてくるので軽く流す。

 

シャー。

水音が聞こえる。

この部屋にはシャワーでもついているのだろうか?

 

「部長、これを」

「ありがとう、朱乃」

これまでに聞いたことの無い声だな。

どうやらまだ他に人がいたらしい。

 

「……いやらしい顔」

小猫のつぶやきにイッセーをみると完璧に変態の顔をしていた。

 

「ヤハハ、それがイッセーだ仕方ない」

 

「うるせいやいっ!」

 

「変態を否定できんのか?」

 

「ちくしょう、否定できないっ!スケベでごめんねっ‼朧だって俺達とエロトークできるぐらいだから何か思ってんだろ!」

俺たちの言葉にイッセーは叫んでかえす。

 

「ああ、タオルの上からでも分かる豊満な胸、髪から落ちる水滴が鎖骨のあたりに流れる様はたまらないな」

 

「……朧先輩も変態です」

 

「あらあら、うふふ。随分と仲がよろしいのですね」

 

「ごめんなさいね、昨日はイッセーの家に泊まったままだったからシャワーを浴びていなかったのよ」

イッセーをからかっていると黒髪ポニーテールの美人とリアス・グレモリーがカーテンの奥から出てきた。

 

「こんにちわ。姫島 朱乃といいます」

 

「三日月 朧だ」

 

「こ、こんにちわ。兵藤 一誠です」

俺たちは交互に挨拶を交わす。

 

「全員そろったようね」

リアス・グレモリーが全員がいるのを確認はしたあと俺たちの方に視線を向ける。

 

「ようこそ、オカルト研究部へ。私たちはあなたたち2人を歓迎するわ…………」

また、面白い事になりそうだ。

本当にこの世界は俺を退屈にさせない。

 

 

 

 

 

 

「粗茶です」

 

「あっ、どうも」

 

「ありがとよ」

ソファーに座る俺とイッセーに姫島 朱乃がお茶を淹れてくれた。

俺とイッセーはずずっと一飲みする。

 

「うまいです」

 

「あらあら、ありがとうございます」

イッセーが感想を言いそれにお礼を返すと姫島 朱乃は俺のことをジッとみた。

 

「うまい」

俺も正直な感想を伝えると満足したのか姫島 朱乃はニッコリと笑った。

テーブルを囲んで座る俺、小猫、木場、イッセー、グレモリー。

 

「朱乃、貴方もこちらに座ってちょうだい」

「はい、部長」

姫島もグレモリーの隣りに腰を降ろす。

全員の視線が俺とイッセーに集まる。

 

「単刀直入に言うわ。私たちは「悪魔なんだろ?」……ッ‼知っていたの⁈」

俺はグレモリーの言葉に被せる。

 

「イヤ、知らなかった。けど、この前の出来事とから推測した。この部屋と今のお前の反応で確信したけどな」

 

「そう、なら話しは早いわ。私たち悪魔は堕天使と太古の昔から争っているわ。冥界ー人間で言う地獄ね。そこは悪魔と堕天使で二分化されているの、そこの覇権を巡っているってことよ。そこに神の命を受けて悪魔と堕天使を問答無用で倒しにくる天使も含めて三すくみ。それを大昔から繰り広げているのよ」

 

「いやいやいや⁈リアス先輩も朧も何話してんですか⁈普通の男子高校生の俺にはハードルが高いですよ?」

今まで空気だったイッセーが話してきた。

いきなり、この話しじゃあ戸惑うよな。

 

「ーー天野 夕麻」

 

「ッ‼」

イッセーに対してのジョーカーをきってきたな。

イッセーはどこでそれを知ったって顔をしてんな。

 

「あの日、あなたは天野 夕麻とデートしていたわね?」

 

「……冗談なら止めて下さい。こんな雰囲気で話したくないです」

 

「イッセー。とりあえず落ち着けよ。ここまで来て意味の無い話しなんてするわけないだろ」

興奮したイッセーを俺は宥める。

 

「……朧。……すいません。リアス先輩続けて下さい」

 

「この子よね、天野 夕麻って」

写真をイッセーに向ける。

噴水の前にいた痴女?の普通の格好の写真だった。

 

「天野 夕麻いえ、この堕天使はある目的であなたに近づいたの」

 

「目的?」

 

「あなたを殺すために」

 

「ッ‼なんで俺が⁈」

 

「落ち着いてイッセー。……運がなかったのでしょうね」

 

「運がなかったって」

結構キツイ言い方するもんだな。

 

「神器のせいか?」

 

「ッ‼朧、あなた本当に何者かしら。そこまで知っているなんて」

突然の俺の言葉にグレモリーはおどろいている。

みれば、まわりのメンバーも動揺している。

 

「神器?」

イッセーが知らない言葉に聞き返してくる。

 

「神器とは、特定の人間に宿る規格外のちから。中には私たち悪魔や堕天使を脅かすほどのちからを持った神器があるの。イッセー、手を上にかざしてちょうだい」

 

 

「目を閉じてあなたの中で1番強いと感じる何かを心の中で想像してちょうだい」

 

「い、1番強い存在…。ど、ドラグ・ソボールの空孫 悟かな」

え…。イッセーそれって松田から聞いた話じゃ漫画のキャラじゃなかったっけ?

 

「その存在を真似るのよ。強くよ、軽くじゃダメ」

まさかイッセー……。

イッセーは両手を前に突き出し上下にあわせる。

 

「ドラゴン波!」

やりやがった!

イッセーが目を開けると左腕が光だし籠手のようなものが装着されていた。

 

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ⁉」

 

「ヤハハ、イッセー最高だよ!」

 

「朧!他人事だと思って!」

実際に他人事だしな。

 

「それがあなたの神器よ、あとは自分の意思で出し入れができるわ。そして、それを危険視されて殺されたところを私が生きかえらせたのよ悪魔としてね」

なんだ、イッセーは結局死んじまってたんだな。

 

「どういうことですか?」

バッ⁈

その瞬間、俺とイッセー以外の背中からコウモリのような翼がはえる。

 

バッ。

みれば、イッセーの背中にも同様のものがはえていた。

 

「えいっ」

ぐいっ。俺はイッセーの翼を掴む。

 

「え、朧?……痛い痛い痛い⁈引っ張るな⁈なにすんだよ⁈」

 

「好奇心の成せる技だな」

だって気になるじゃん?

痛覚はあるんだな。

 

「ちょ、まだ触ってんの⁈痛いんだけど⁈」

 

「いい加減にしなさい‼」

スパーーンッ‼

ふざけすぎた様でグレモリーに頭を叩かれてしまった。

 

「んんっ!改めて紹介するわね。祐斗」

木場が俺たちに向けてスマイルする。

 

「僕は木場 裕斗。君たちと同じ二年生だよ。えーと悪魔です。よろしく」

 

「……一年生。……搭城 小猫です。…悪魔です。朧先輩お菓子取らないで下さい」

小さく頭を下げる小猫の隙をみて羊羹をつまんだ。

 

「ヤハハ、ドンマイ」

 

「……もう、いいです。明日に期待します」

 

「三年生、姫島 朱乃ですわ。一応、副部長も兼任しております。今後もよろしくお願いします。これでも悪魔ですわ。うふふ」

 

「そして、私が彼らの主であり、悪魔でもあるグレモリー家のリアス・グレモリーよ。家の爵位は公爵。よろしくねイッセー」

全員の自己紹介が終わったところでグレモリーは俺を睨んだ。

 

「さて私の事は話したわ。次はあなたの事を教えてくれるかしら?三日月 朧くん」

次はどうやら俺のターンのようだ。

 

 

 


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