ハイスクール問題児⁈   作:atsuya

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転校初日

PiPiPiPiPi‼

目覚まし時計のアラームが部屋に鳴り響く…

 

 

「ふわぁ〜あ…寝みぃ何時もなら二度寝でもしてから学校に行くんだけどな」

今日は転生してから初めての学校だ…手続きやらなにやらで一週間程かかった。

初っ端から遅刻はマズイし真面目に行きますかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝の登校

初めて着る制服をだらしなく着こなし途中のコンビニで買ったパンをたべながら駒王学園に向けて俺は歩いている。

 

 

「ねぇあの人誰かな意外とカッコよくない?」

「ワイルドそうな雰囲気がイイわね‼」

「転校生かしら?」

 

 

うざったい。容姿だけでぎゃあぎゃあさわぐなよ。

俺にどう反応しろと?

俺は前の学校では異常者扱いだったからな。

まぁしょうがねぇし、対して気にもしてなかったからどうでも良かったんだけどよ。

 

「おっ、あいつはこの前の……」

そこには噴水の近くで腹から血を出して倒れていた奴が歩いていた。

 

 

「へぇ、あの怪我から助かるなんてな……」

普通は死ぬだろ、あの致死量で生き残るなんて何かあるな。

 

「本当にこの世界は面白い」

そうつぶやき俺は新たな学校に向けて歩を進めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

イッセーサイド

オスっ!皆、俺の名前は兵藤一誠だ‼

…………………誰にむかって挨拶してるんだろうな俺は……

最近、俺は太陽が苦手だった。

逆に夜だと活発になってしまう。

体力も昼の時と比べると天と地程のさがある。

俺の体、どう考えても変だ。

あの日、夕麻ちゃんとのデートの日から俺は変わってしまったように思えてならなかった。

 

私立駒王学園ー。

俺の通う学校だ。

数年前まで女子校だったため男子より女子の割合が多い。

男子が強く出れない校風だが、それでも俺は通っていた。

理由は簡単だ女子に囲まれて授業を受けたい‼

俺はハーレムをつくる‼

だが甘かった、モテるのは一部のイケメンだけで俺なんか女子の眼中にない。

ちくしょう‼

所詮ただの妄想でしかないのかっ⁈

ため息をつきながら教室に着くなり自分の席の椅子に深く腰を降ろした。

 

 

「よー貸したDVDどうだった?エロかったろ?」

声をかけてきたのは丸刈り坊主の友人ー松田だ。

見た目は爽やかスポーツ少年だが変態だ。

別名『エロ坊主』、『セクハラパパラッチ』

 

 

「ふっ、今日は風が強かった。おかげで女子高生のパンチラが拝めたぜ」

キザ男のように話しかけてきたメガネの友人ー元浜だ。

メガネを通して女子の体型を数値化できる変態だ。

別名『エロメガネ』、『スリーサイズスカウター』

 

 

「いいもん手に入ったぞ」

ドカドカと俺の机に卑猥なタイトルの本やDVDが積み上げられていく。

 

「ひっ」

遠くで女子が軽い悲鳴をあげた。

 

いつもならテンションがあがるのだろうが、そんな気分になれない。

 

「おいおい。なんだその顔は」

「最近、ノリが悪いぞお前らしくない」

「病気か?」

 

本当に失礼な奴だ。

「なぁ……夕麻ちゃんのことマジで覚えてないのか?」

 

「何度も言うけど知らないって。なあ元浜?」

「ああ、そんな子紹介されてないぞ」

 

最初はからかっているだけだと思ったが。

どうやら、本当に知らないらしい。

アドレスも残ってないし本当に夢だったのだろうか。

 

「まあ、思春期だしな。よしっ‼イッセー俺の家で秘蔵コレクションでもみようじゃないか!」

「それは素晴らしい。松田くん‼」

グフフと声をあげて笑う2人

変態だ。俺もその中に入っているのだが。

 

「わーったよ‼今日は無礼講だ‼思う存分視聴しようじゃねぇか」

半ばヤケになって叫ぶ。

 

「おーっ‼それでこそイッセーだぜ!」

「その意気だ。ところでイッセー、松田。」

 

「どうした?」

元浜の急な話題の転換に松田が声をかけた。

 

「今日、このクラスに転校生がくるのはしってるか?」

 

「へぇー知らなかった、美少女だといいなぁ」

「そうだな」

 

ガラッ

「お前らー席につけHR始めるぞー」

俺達が転校生について話しているとHRの時間になり担任の先生が教室に入ってきた。

 

 

「えー今日は新たに転校生を紹介する」

 

ザワザワっ⁈

転校生と言う言葉を聞きクラスがざわつく。

そんな中、松田が先生に質問をした。

 

「転校生は美少女ですか!」

 

「転校生は男だ」

先生のその言葉に松田だけでなくクラスの男子がガッカリする。

対象に女子は色めきだつ。

 

「先生ーその人はイケメンですかー?」

クラスの女子の1人がそんな質問をなげかける。

 

「あー、見て確かめなさい。じゃあ三日月君入ってきなさい」

先生は怠そうに質問を受け流し転校生を呼んだ。

そんな態度でいいの⁈

 

ガラッ

教室に入ってきたのはいかにも問題児と思える様なオーラを放ち黒髪を少しツンツンさせたイケメンだった。

 

イッセーサイドアウト

 

 

 

朧サイド

「転校生は美少女ですか!」

残念だったな。

俺は男だ。

 

 

「先生ーその人はイケメンですかー?」

そこそこだよ。

まぁ余り高い希望を持たないで欲しいね。

 

 

「あー、見て確かめなさい。三日月君入ってきなさい」

 

おっ、名前呼ばれたな。

んじゃあ教室にでも入るとしますかね。

 

ガラッ

 

 

「「「「「……………………。」」」」」

なんだ?

この沈黙は俺はなにもしてないぞ。

 

 

「「「「「キャーーーーーーーーーー‼」」」」」

 

「ワイルド系のイケメン‼」

「生意気そうなところがいい‼」

「やらないか?」

 

うおっ⁈

うるせぇな!俺の鼓膜でも破りにきてんのか⁈

転校初日に攻撃とか……

あと、最後の奴やらねぇよ。

 

「「「「「チッ‼」」」」」」

そして男子てめー等なに舌打ちしてんだよ。

あと丸刈り坊主とメガネをかけた男子、なんで血涙を流して睨んでんだよ。軽く引くわ。

 

 

「こら‼静かにしないか!三日月君早く自己紹介すませちゃってくれ」

 

「おう、見た目通り生意気そうで粗野で乱暴で面白いことが大好きな三日月 朧だ。取り扱いには充分注意してくれよな?特技は特にねーよ、趣味は音楽を聴くことだ。最後にさっき舌打ちした男子共にはあとでOHANASI☆があるから覚悟しておけよ。まぁなんにせよ、よろしく頼むぜ」

 

 

「「「「「よろしくーーー‼」」」」」」

 

「「「「「……………。」」」」」

 

俺が挨拶わすると二通りの反応が返ってきた。

最初は女子で最後は男子のだ。

 

 

「じゃあ、三日月君は……そうだな、兵藤の隣りの席が空いてるからそこに座ってくれ」

 

 

「おう」

 

「こら、教師には敬語を使わんか」

 

「ヤハハ、気にすんなよ」

俺の態度を注意してきた教師の言葉を軽く受け流し、指定された席についた。

 

 

「えっと、三日月 朧だっけ?俺の名前は兵藤 一誠だ。イッセーって呼んでくれよな」

 

「おう、俺の事は朧でいいぜ」

名前は兵藤 一誠と言うらしい。教室に入った時は俺を睨んでいたが、話すと割と良いやつっぽい。

 

「そっか、じゃあよろしくな朧!」

 

「ああ、よろしくな」

昨日の事といい面白くなりそうだな。


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